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八王子市散田町在住のスポーツ好き親父の戯言!

八王子市の学童野球チーム散田ドラゴンズ元管理人(2007年3月~2016年2月)のブログです。

東京マラソン、大迫傑日本記録更新!

2020年03月01日 18時08分07秒 | スポーツ

例年応募が殺到する東京マラソンですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一般ランナーの出場が中止となりました。来年の出場権を確保できることになったためか、参加費を返却しないという決定にも、思いのほか反対意見はなかったように思います。観客の観戦自粛も求められた中でも、応援する人が大勢いたものの、例年のようなお祭り感がまったくない異例の大会となりました。

 

それに今大会は、オリンピック代表の最後の一枠を目指す実質的な最終戦とあって、MGCで出場権を逃した大迫、設楽、井上のビッグ3が、最低条件である日本新記録と日本人トップを目指してしのぎを削るという点でも、緊張感いっぱいの異例の大会となりました。

 

今大会は、2パターンのペースメーカーが設定されましたが、どちらのパターンも大迫の日本記録を上回る設定です。果たしてどれだけの選手がそのペースについていけるのか?

 

MGCでは、異端児設楽がスタートから飛び出し、逃げ切りを狙いましたが、後半失速し大敗。井上は調整の失敗か、最初から流れに乗れずまさかの最下位。クレバーに試合展開を読んでいたかに見えた大迫も、周囲に合わせすぎたのか、終盤での中村匠吾、服部勇馬との競り合いについていけず3位に沈み、有力候補に残ったとはいえ、代表決定を逃しました。

 

この結果を踏まえて、この3人がどのようなレースをするのか、興味津々でテレビ観戦です。

 

スタート直後から、井上大仁は先頭のペースメーカー後ろで積極的にレースを進めます。大迫は、先頭集団に着いていきますが、やや後方に付きます。そして、MGCではスタートから飛び出した設楽悠太は第2集団のペースメーカーに付きました。

 

井上と設楽は、MGCでの反省を踏まえた走り、大迫はいつも通りのゲームプランという展開でしょうか。

 

 

先頭集団が日本記録をはるかに上回るペースで進む中、大迫はスペシャルドリンクを取り損ねて一瞬立ち止まるなど、順調なペースで走る井上とは対照的に、中盤から少しずつ離されていきました。前半自重した設楽は後半出てくるかと思っていましたが、後半に入って逆に第2集団の後方に下がり、爆発する気配が見えません。

 

あまりのハイペースにペースメーカーも最後は一人になるほどで、井上もアフリカ選手から少し遅れ始めましたが、それでも走りはしっかりしており、解説者も井上の日本記録を更新しての日本人トップでのゴールを予想していました。

 

しかし、ペースメーカーがいなくなった30km以降、遅れていた大迫がジリジリと前の第2集団に迫ります。そして、第2集団を捉えたカメラから飛び込んできたのは、それまでとは打って変わって、明らかに苦しそうな井上の表情です。まさかまさかの展開です。

 

ほどなく大迫は、井上らの第2集団に追い付きました。そして、そのまましばらく付いていくのかと思っていました。大迫は、他の日本人が自身の日本記録を破らないか、日本記録を破っても自分自身が負けなければ良いという優位な立場にあり、無理する必要はないからです。

 

しかし、大迫はペースが落ちている第2集団に付き合うつもりはさらさらなかったようです。すぐに井上の横に並ぶと、井上の表情を確認して、そのまま前に出ていき、他のアフリカ選手も抜いて先頭に立ちました。

 

大迫は終盤何度も右わき腹を手で押さえるなど、変調があったのは明らかでしたが、ペースダウンすることなく、最終的には、第2集団で競っていた一人には抜かれ、前からこぼれてきた選手一人を抜いて、全体4位ならが、2時間5分29秒と自身の日本記録を21秒更新する新記録でゴールしました。まだ、選考レースは、琵琶湖毎日マラソンを残していますが、ほぼオリンピック代表の座を手中にしました。前回と同じようなレース展開のように見えて、実は中盤での自重も、終盤での粘りも、前回での反省をしっかり踏まえたものでした。見事なレース展開でした。

 

一方、30kmまで日本記録ペースだった井上は、終盤大失速で2時間9分34秒の26位に沈み、設楽も2時間7分45秒の好記録ながら一度も見せ場を作れず、16位に終わりました。

 

ということで、注目されたビッグ3中心に書いてきましたが、選手の競争を促進する一連のオリンピック選考の最高の副産物が、今回のビッグ3以外の好記録続出の結果でしょう。

 

 8位 高久龍  2時間6分45秒

 9位 上門大祐 2時間6分54秒

10位 定方俊樹 2時間7分 5秒

11位 木村 槙  2時間7分20秒

12位 小椋裕介 2時間7分23秒

13位 下田裕太 2時間7分27秒

14位 菊地賢人 2時間7分31秒

15位 一色恭志 2時間7分39秒

16位 設楽悠太 2時間7分45秒

 

と、2時間5分台1名、6分台2名、7分台7名と好記録が続出したことです。もちろん、アフリカ選手には後れをとっていますし、ペースメーカーの力もあります。それでも、これまでの日本人の記録では、5分台1名、6分台5名、7分台12名しかいなかったことを考えれば、大躍進です。これまで停滞していたものが、一気に動き出した感があります。やはり競争は大事だということですね。

 

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ラグビー熱は続く! 野球、サッカーはどうだ?

2019年12月12日 23時19分37秒 | スポーツ

昨日はラグビーW杯で初めてベスト8を達成した日本代表のパレードが丸の内で行われました。既に2ヶ月近く経っていますが、その熱気は冷めやらず、5万人の観衆が通りを埋め尽くしました。五輪や野球のパレードと違って、歩いてのパレードというのも新鮮で良かったですね。

 

平日の昼間とあって、通りを埋めたのは女性ファンが多かったです。流行語大賞の候補にもなった「俄かファン」なのでしょうが、その熱狂ぶりは、単なる一過性のものとは思えませんでした。前回大会でも、今大会の優勝国である強豪南アフリカを破り盛り上がりを見せましたが、それは一時のもので、ラグビー人気は長続きしませんでした。それに対し、今回は自国開催だったため、会場で、テレビで、ラグビーの試合を実際に目の当たりにした人が多かったのが、今回の盛り上がりの大きな理由だと思います。

 

ラグビーは、他のスポーツに比べてルールが複雑です。特に、世界でもっともメジャーなスポーツであるサッカーと比べると、はるかに複雑で、分かりづらいと思います。それが、伝統国以外で、ラグビーがなかなかメジャーにならない理由だと思いますが、 ラグビーほど激しく、攻守の入れ替わりが早く、選手の役割が変化に富むスポーツはありません。それが、今大会のように、国の誇りを賭け、極めて高いレベルで行われるのを目の当たりにしたら、少々ルールが分からなくても、はまってしまうということではないかと思います。

 

今大会で目立ったのは、何と言っても多くのトライを決めたウィングの福岡堅樹、松島幸太郎、キックを決めまくった田村優、巧みなゲーム運びを演出したスクラムハーフの流大、田中史朗などのバックス陣です。しかし、今大会の日本チームで高く評価されたのは、これまで海外との体格差から弱みとあっていたフォワード陣です。海外出身選手がいるものの、それでも海外の強豪と比べると体重差がある日本チームが見事に一丸となったスクラムを組み、何度も相手のスクラムを粉砕しました。スクラムはフォワード8人で押しますが、核となるのは、第一列のプロップ、フッカー、第二列のロックの5人です。先発で言えば、稲垣、堀江、具、トンプソン、ムーアといった面々です。試合途中からリザーブ(もっとポジティブにインパクトプレーヤーと言っていました)で入った中島イシレリ、ヴァルアサエリ愛も、素晴らしいパフォーマンスでした。この5人のスクラム、あるいは、バックスに展開出来ない時にボールを持って前進する泥臭い働きがあって、目立つバックスのトライ、キックにつながるのです。

 

また、フォワードの中でも、第3列のフランカー、ナンバー8は、サッカーで言えば、守備的MFのような役割を果たします。素早くスクラムから離れて、攻撃に、守備に、献身的に働きます。リーチマイケル、ラブスカフニの突破やタックルは、フォワード1列、2列とバックスのちょうど中間にあたるような働きでした。そして、ナンバー8の姫野は、流行語にもなったジャッカルで何度も相手からボールを奪い、また、倒されていったんボールをリリースした後、またボールを拾って突進するなど、日本人離れした突破を見せました。こうしたフォワードの働きが、バックスを輝かせました。

 

バックス陣もトライを量産したのは、ウィングの福岡、松島ですが、そこまでつなぐセンターのラファエレ、中村亮土の働きも見事でした。ラファエレは何度か福岡のトライを演出し、攻撃面でのセンスが光りましたし、中村選手は地味ですが、相手をつぶすタックルやゲインラインを突破する突破力など玄人受けするプレーが見事でした。

 

このように、ラグビーというのは、2m近い選手と160cm台の選手が同じチームでそれぞれの役割を果たしてチームとして機能するとても複雑かつ魅力的な競技です。これが機能しないとまったくバラバラになってしまいますが、複雑に絡み合った15人がうまくまとまった時、まさに「ONE TEAM」として最大のパフォーマンスを生むのだと思います。

 

ラグビーW杯日本大会での日本チームは、まさにそういう状態を作り出していました。それを見れば、素人でも魅了されないわけはありません。そういう意味では、今後も同じパフォーマンスをしないと、また、少しずつファンは離れていく可能性はあり、今後も選手は最大限の努力をしなければならないでしょうが、昨日のパレードで、これまでとは比べものにならない声援を受けた選手たちは、これを継続させるべく、今後も頑張っていくでしょう。

 

翻って、これまで日本のスポーツ人気を二分した野球やサッカーはどうでしょうか。サッカーは、最近負けが続き、当初は歓迎された森保監督にも批判が及んでいますが、負ければ批判されるのはプロスポーツの常であり、日本サッカーは着実に前進していると思います。多くの選手が若くして海外に出るようになり、今やジャパンの主力は海外所属となっています。とはいえ、W杯の常連となっても、ベスト8、ベスト4などは、なかなか険しい道のりかもしれません。それでも、かつての低迷期を考えれば、着実にスポーツ界での地歩を固めていると言えるでしょう。

 

一方、野球の方はどうでしょう。先日のワールドプレミアでは、久しぶりに世界一の座に付き、一定の盛り上がりを見せましたが、視聴率が50%を越えたラグビーに比べると半分くらいでしたし、王監督が率いたワールドベースボールクラッシックや、イチローの劇的タイムリーの盛り上がりとは比べるべくもありませんでした。

 

野球というのは、競技の性質上、どうしてもサッカー、ラグビー、バスケットボールなど、攻守の入れ替わりが激しい球技と比べると、スピード感に欠けます。それを補って余りある魅力が何かと言えば、勝敗の成否の大半を占める投手の力、攻撃面では、誰もとめることが出来ない本塁打などが、投打の華ということが言えます。しかし、ラグビー同様、様々な役割を担った選手の活躍が、よりその競技の複雑さを高め、魅力を高めるのだと思います。

 

昔で言えば、868本塁打の王貞治選手が最大のスーパースターでしょうが、それを倒そうと、江夏、星野、平松、松岡、外木場など、各チームにライバルのエースがいました。日本シリーズを争ったパリーグでも、山田久志というサブマリンエースがいたり、福本豊という盗塁王などがいました。王選手・長嶋選手というスーパースターを抱えたジャイアンツでも、その周囲は盗塁王柴田勲、バントの名手土井正三、いぶし銀の5番末次、柳田など、様々な役割の選手がいました。

 

昔の方が何でもすごかったというつもりはありません。トレーニングや、練習方法も現在の方が進化し、今の方が優れている点は多々あると思います。しかし、野球がスポーツの絶対王者だった時代と、現在では大きく環境が変わってきています。20数年前のJリーグの登場からサッカーにかなり人気を奪われましたし、今回のラグビーの躍進で女性人気が大きく変動しないとも限りません。

 

野球ももっともっと変わらないといけないのかもしれません。ワールドプレミアでは、育成出身でチームでもレギュラーですらない周東が自慢の足で見事な輝きを見せました。広島・菊池の守備や、ソフトバンクの甲斐キャノンも大きな武器です。メジャーリーグでは最近徹底したデータ経営が進み、コストのかかるベテラン選手よりも圧倒的に給与の低い若手をうまく活用する「効率経営」が進んでいます。確かに、その方が効率的に勝てるのかもしれませんが、ファンがスポーツに求めるものは、「効率」ではなく、「感動」です。プロスポーツもビジネスですから、効率ももちろん必要ですが、「感動」を忘れた効率は、いつかファンの離反を招くと思います。

 

日本はまだそこまで効率には走っていませんが、さりとて「感動」路線かと言えば、いまの他スポーツとの競合を考えればまだまだ不十分過ぎると思います。トルネードの野茂に始まり、イチロー、松坂、松井、上原、ダルビッシュ、田中、二刀流の大谷と、日本の超一流選手が次々とメジャーに渡りました。そして、今年は筒香がアメリカに渡ります。その後も菅野などが続きそうです。

 

それはそれで結構なことですが、サッカーのようにワールドカップという確立された世界大会があれば、それがジャパンのチーム力の底上げになりますが、野球の場合は世界大会にそういう権威、安定性はなく、そうなると、国内リーグのレベル低下や人気低迷が問題になってきます。時代が変わっている現在、王・長嶋、稲尾、金田、張本など、かつてのようなスターを望むことは出来ないかもしれません。しかし、多士済々のラグビー日本チームが、ONE TEAMとして輝きを放ったように、個性が異なる選手を数多く育成し、魅力ある野球を作り上げることは可能だと思います。

 

最近、プロ野球は親会社の宣伝道具だから赤字でいいんだという風潮から、いかにビジネスとして成立させるのかという流れになってきていますが、これからは、ビジネスとしての集客、宣伝、ファン対策という側面だけではなく、チームづくりというビジネスのコンテンツ自体をどうするのかという観点から改革していくことが求められるのではないかと思います。そういう意味では、野球しかしてこなかった野球界出身の監督だけにチームづくりを任せるのではなく、もっと組織的にチームづくりを考える体制が必要になるのかもしれませんね。

 

ラグビーは大好きなので、これから盛り上ってほしいと思う反面、野球も同じようにかつての輝きを取り戻してほしいと思い、複雑な心境です。ラグビーの日本代表が口々に言っていた「全てを犠牲にして」という言葉が、その違いかもしれませんね。全然無名でも、この一瞬にすべてを注ぐ高校野球の試合は、観るに値します。「プロ野球」と称する選手たちが、どれだけそうした姿を見せられるか、見せられるようにマネジメント出来るかが、問われるのだと思います。

 

がんばれラグビー。野球もガンバレ!

 

 

 

 

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ラグビーW杯! 日本ベスト8 NZ敗退!

2019年10月27日 12時13分06秒 | スポーツ

初めて予選プールを突破し、ベスト8進出を果たした日本は、準々決勝の南アフリカ戦では「ブライトンの奇跡」再びとはならず、残念ながら3対26の完敗に終わりました。既に1週間前のことになりますが、虚脱感ですぐに感想を書くことが出来ませんでした。

 

南アフリカの出足鋭いディフェンスは、裏を返せば完全にオフサイドと言えるほど前がかりなもので、試合中何度も「オフサイドだろぉ~」と叫んでしまいましたが、1回くらいしかペナルティは取られませんでした。そして、今泉清さんが翌日のコラムで書いていたように、いかに反則をしようとも、レフリーに取られなければそれは反則ではないということです。残念ながらそれが事実です。

 

しかし、それだけ南アフリカを本気にさせたということも言えるでしょう。日本も直前の南アフリカ戦では手の内を見せず、いろいろ新しい試みをしましたが、反則すれすれの南アフリカの出足の前に効果をあげませんでした。しかし、南アフリカも日本に脅威を感じていたに違いなく、その証拠に数々のミスを犯しました。しかし、日本もそのミスを突くこともできませんでした。今大会で日本の強みとなっていたフォワード、スクラムでも、南アフリカがパワーで上回ったことが大きかったですね。今大会の日本は、スピーディーなボール回しと強力なスクラムが強みとなっていましたが、その両方を消されてはなかなか勝機は掴めません

 

しかし、今大会で日本は大きなものを手に入れ、また、世界に認めさせたことは大きな成果でした。直前まであまり盛り上がりが感じられず、心配されましたが、ふたを開けてみれば、各地で大観衆を集め、世界からは日本のファンのホストぶりに賞賛が寄せられ、視聴率もとんでもない数字を叩き出しました。日本代表の戦いぶりが大いに寄与したことは間違いないでしょうね

 

今回のW杯開催で俄かラグビーファンが増えたと言われています。それはそれで結構なことです。何とかラグビー人気がもっともっと広がってくれるといいですね。

 

前にも書いたことがあるかもしれませんが、私自身は俄かファンではありません。高校時代に体育の授業でラグビーがあり、クラス対抗のラグビー大会があるほどラグビー熱が高かったのです。クラスメイトのラグビー部員から、1セン飛ばし、2セン飛ばし(2人いるセンターのいずれかを飛ばしてパスするプレー)、カンペイ(バックスへの展開にフルバックが参加するプレー。菅平〔すがだいら〕の合宿中に生まれたので、カンペイというらしいです)などのサインプレーを教わり、素人ながら本格的にプレーをしていました。上着は本物のラグビージャージが指定の体操着となっていたくらいです。

 

そして、大学に入った頃は、早明戦、早慶戦も大人気でしたが、何よりもスクールウォーズのモデルにもなっている伏見工業出身の平尾、大八木率いる同志社大が大学選手権3連覇の全盛期で、ラグビーが大いに盛り上がっていた時期です。ですから私も、オフサイド、ノッコン、スローフォワード、ノットリリースザボール、オーバーザトップ、コラプシング、ノットストレートなど基本的なルールは知っていますが、大雑把に言えば、待ち伏せ禁止のオフサイドくらいしかルールがないサッカーと比べると、相当ルールは難しく、この点が人気の浸透を阻んでいたということが言えるでしょうね。ある程度ルールを知っているつもりの私でも、まだ新しいルールを知ることがあるくらいです。

 

ルールもそうですが、プレーもどんどん進化し、以前とは異なってきています。例えば、ラインアウト(タッチに出たあと、ボールを投げ入れてゲームを再開するプレー)では、今はリフティングという形で、ジャンパーを高く持ち上げますが、以前はそれは認められていませんでしたので、背の高い選手がいるチームが圧倒的に有利でした。また、選手層で早明に劣る慶応大学の下半身低く入るタックルが「魂のタックル」と称されましたが、今では、走っている踵を払って倒すアンクルタックルや、一人が上半身を抱え込み一人が下半身を倒しにかかるダブルタックル、上半身を掴んで倒し自分も立ったまま次のプレーに移るタックルなど多様になっています。

 

それもこれも、ラグビーという競技がどんどん進化し、高度化しているからでしょう。かつて、フォワードは大柄でスクラムを組む人というイメージでしたが、今では、走れないフォワードは存在価値がなくなっています。ウィングだってただ走るだけの人ではなく、松島も福岡も献身的にディフェンスをしましたし、サモア戦ではモールにも参加していきました。

 

昨日、ラグビー発祥の国イングランドが3連覇を狙う世界ランク1位の絶対王者ニュージーランドを破ったのも、そうしたラグビーの進化の延長線上に位置づけられるでしょう。イングランドは、前回大会で日本を率いた名将エディー・ジョーンズは、組合せが決まった2年半前からこの日に向けて準備をしていたということです。イングランドも世界ランク2位の実力がありますが、それにしても、ニュージーランド相手にあれだけ圧倒したというのは、相手の強みを徹底的に消したからということが言えます。

 

しかし、イングランドも、日本も、ハードワーク出来る厳しいトレーニングが前提になっています。しかし、それさえ出来れば、まだまだいろんな可能性があるということが分かった今大会ではないかと思います。

 

まだ、今日準決勝の2試合目、決勝が横浜であります。まだまだ楽しみたいですね。

 

 

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ラグビーワールドカップ2019日本ベスト8!

2019年10月16日 19時16分10秒 | スポーツ

日本がやりましたねえ。前回大会、南アフリカに勝利し3勝しながら勝ち点の差で届かなかったベスト8に全勝で到達しました。

 

9月20日(金) 東京スタジアム 

 日本 30 - 10 ロシア

 

仕事のためリアルアムでは見られませんでしたし、録画もしていなかったので、夜のニュースで見ましたが、信じられないようなキャッチミスを連発しましたが、松島がハットトリックを決め、格下ロシア相手に何とかボーナス点を獲得しました。

自国開催の開幕戦ということで、さすがにいつもとは違う緊張感があったんでしょうね。

 

 

9月28日(土) 小笠山総合運動公園エコパスタジアム

 日本 19 - 12 アイルランド

 

大会前はランク1位で、試合前はランク2位のアイルランドは、大会の優勝候補の一角で、当然プールAの1位候補の筆頭です。この日も仕事でリアルタイムでは見られませんでしたが、録画をしていたので、家でTV観戦です。帰宅途中で結果は知っていたのですが、それでも手に汗握り見られました。

 

アイルランドは前の試合でケガをした司令塔セクストンをベンチから外しましたが、前半、キックパスとゴール前の小パントから2トライを挙げました。しかし、いずれも飛び道具的なトライで、日本はしっかりと守って、ペナルティキックを3つ決めて、9対12と僅差で折り返しですとても優勝候補との点差ではありません何よりすごかったのは、強力FW相手にスクラムで勝ったことでしょうね。スクラムでアイルランドを文字通り粉砕した時には、この試合の大きな流れが出来たのではないかと思います。

 

後半に入っても、真っ直ぐに攻めてくるアイルランドに対し、日本の守備は綻びを見せず、しっかりと守ります。そして、ゴール前の連続攻撃から、最後は後半途中に投入された福岡堅樹がインゴールに飛び込み、逆転を果たしました!コンバージョンキックも決めて16対12です。結果は知っているのにしびれました。

 

その後、アイルランドも当然攻めてきますが、日本ゴール前で日本を救ったのが、姫野のジャッカルでした。これは見事でした。その後、日本はペナルティで3点を追加し、1トライ1ゴール差としましたが、残り5分のあたりで再度ゴール前に迫られ、危険な時間帯を迎え、全員が全力で守ります。そして、日本の守りに音を上げたのか、アイルランドが外に展開しようとしたところを福岡堅樹がインターセプトです!あと少しでインゴールというところまで迫りましたが、ギリギリでアイルランドにつかまります。しかし、相手のノッコンで日本ボールとなり、残り2分あまりでピンチをほぼ脱したのは間違いなく、追加点も狙える状況です。しかし、今度は日本がノッコンをし、アドバンテージが出た状態で、アイルランドがボールを回します。すると、80分を知らせるホーンが鳴り、残りワンプレイとなります。すると、何と何と、アイルランドはボールをタッチに蹴り出して、試合を終わらせてしまいました。格下日本相手に引き分けの勝ち点2点を狙いに行くより、日本にボールを奪われ得点され、8点以上の点差を付けられ、ボーナス点1点を失うことを恐れたのです。予選を戦うマネジメントとして冷静な判断でしょうが、強豪国にそうした判断をさせた日本も見事でしたね!

 

 

10月5日(土) 豊田スタジアム

 日本 38 - 19 サモア

 

サモアはとてもパワフルで、日本も守備に手を焼き、アイルランドよりも1歩2歩押し込まれ、ゲインを許していたような感じです。

 

それでも前半、CTBラファエレ・ティモシーのトライもあり、前半を16対9で折り返します。正直、アイルランドに勝ったチームとしては苦戦ですが、サモアも零封されたスコットランド戦よりはずっと出来が良かったようです。

 

リアルタイムでTV観戦した後半は、ラインアウトからのモールでバックスも参加し、怒涛の押し込みを見せ、姫野がトライを決め、後半投入の福岡堅樹もトライを決めるも、試合終了直前です。勝ちは見えていますが、31対19で勝利はほぼ確実ですが、4トライでのボーナス点は得られていません。しかし、相手ゴール間際でのラインアウトを得て、再度モールからのトライを狙います。大歓声を背に、バックスも参加した怒涛の突撃を見せますが、人数が多すぎてかえってバランスが崩れたのか、モールが崩れボールも出せず、ゴール目前でサモアボールとなってしまいました。万事休す。

 

しかし、サモアはスクラムを選択します。サモアも負けは負けでも、7点差以内の敗戦でのボーナス点獲得を狙います。しかし、この日もスクラムで見せました。サモアのフィジカルには手を焼きましたが、スクラムでは日本が圧倒していました。そして、最後のスクラムでも日本がプレッシャーをかけると、サモアSHはたまらずボールを斜めに投げ込み、ペナルティをとられ、今度は日本のスクラム。日本はスクラムで押し込んだあと、ナンバー8の姫野がサイドをつきラックを形成すると、SH田中は今度は左外にいた松島にパスを飛ばし、松島がディフェンス2人をかわし、左隅にトライ。見事ボーナス点を獲得しました。スコットランドがサモアのスクラムでの反則をとったレフリーを批判していましたが、それほどスコットランドにプレッシャーを与えるボーナス点でした。

 

 

10月13日(日) 横浜国際総合競技場

 日本 28 - 21 スコットランド 

 

そして、運命のスコットランド戦です。前大会では、南アフリカに勝ちながら、初戦のスコットランドに対し、中3日くらいで疲労が濃かった日本は大敗し、予選突破を逃しました。今回は逆で、日程に余裕のある日本に対し、スコットランドは間隔が短く、それについても批判的な発言をしていました。しかし、格下ロシア戦で主力を温存し、コンディション的にはまったく対等でした。

 

それよりも波紋を呼んだのが、超大型の台風19号の襲来でした。日本各地で河川の決壊、氾濫で深刻な被害を出した台風19号により12日の2試合が中止になりました。ただ、イングランド対フランスは両チームとも予選突破を決めており問題なく、イタリアはニュージーランドに勝てば予選突破でしたが、可能性はかなり低く、それほど大きな問題にはなりませんでした。しかし、日本対スコットランドは、予選突破に大きく影響します。中止の場合、引き分けとなり、両チームに2点の勝ち点が入り、この時点で日本の予選突破が決定するのです。この状況に対し、スコットランド側が中止とした場合の法的措置をちらつかせるなど、不穏な事態になりました(中止の規定は規約で定められており、スコットランドも署名をしているんですけどね)。

 

しかし、関係者の必死の努力もあり、試合は見事実施の運びとなりました。4年前のリベンジをしたい日本にとっても良かったですね。

 

スコットランド戦は前半20分がカギと言われていました。スコットランドは立ち上がりに難があると言われていたからです。しかし、前半早々、イングランドのキーマンと言われるSHレイドロー、SOラッセルのうち、ラッセルにトライを決められてしまいました。そして、スコットランドのディフェンスは、ボールを持った日本選手を二人がかりで倒れさせず、モールアンプレアブルに持ち込んだり、FLリッチーが姫野顔負けのジャッカルを連発するなど、かなり強烈でした。試合序盤では、大丈夫だろうかと若干心配になってくる感じでした。

 

しかし、この一戦にかける日本の覚悟もスコットランド以上のものがあったのでしょう。この後、世界を驚かす数々のスーパープレイを見せました。

 

まずは、福岡、松島のフェラーリコンビの見事な連携です。左タッチライン沿いで福岡が一人をかわし大きくゲインしましたが、トップスピードで次のタックラーに触られ、体勢を崩して倒れ込みます。しかし、倒れる前に横に走り込んできた松島にオフロードパス!受けた松島はそのまま独走で、インゴーーール!!コンバージョンも成功し、7対7の同点に。

 

続いて、中央付近で松島が22メートルラインくらいまで突破してから、HO堀江、LOムーア、FBトゥポウ、PR稲垣とオフロードパスを連続し、ゴールポスト間にトライを決めました。ビューティフルゴールでした。これで14対7!

 

後半終了直前、速い攻撃を続ける日本は、左側にボールを回し、ボールを受けたCTBラファエレがライン際にキックし、WTB福岡堅樹を走らせる。スピードスター福岡は競争に勝ち、右手を上に伸ばしてボールを引き寄せると、そのままインゴールへ!!コンバージョンも成功し、21対7。

 

そして、後半早々。自陣での守りで、二人がかりのタックルに行った福岡堅樹が相手ボールを掻きだすと、ボールは前に弾け飛びました。ノッコンかと思われましたが、福岡は落ち着いてキャッチ。アイルランド戦の時のような自陣からの独走ですが、この日は付いて来られる選手もおらず、ゴールポスト下にトライ!!当然コンバージョンも決めて、28対7。

 

どこまで日本が圧倒するのかという展開になってきました。しかし、試合展開はそうはなりませんでした。それは日本が油断したとかそういうことではないと思います。実力者捨て身になった時の怖さということでしょう。後がなくなったスコットランドは、前半の日本のようにスピーディーに試合を進めて、攻撃してくるようになりました。すると、中盤までにスコットランドに2トライを返され、28対21と1トライ、1ゴール差まで追いすがられました。

 

まだ残り25分以上、スコットランドの攻めの勢いを見ると、非常に厳しい状況になってきました。しかし、 大観衆の声援を受けた日本フィフティーンは、全員が献身的な守りで、スコットランドの猛攻をしのぎ切り、見事4年前の雪辱を果たしました。

 

次の日曜日は、準々決勝の南アフリカ戦です。前大会ではブライトンの奇跡と呼ばれる勝利を得ましたが、ワールドカップ直前のテストマッチでは大敗を喫しています。その時とは違うというところをしっかり見せて、次なる奇跡を見せてほしいですね。がんばれ、日本!

 

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スポーツ界は、大、大、大、大、井!

2018年10月09日 19時51分02秒 | スポーツ

9月は、台風だ、地震だ、台風だ、とバタバタしているうちに終わり、気がつけば10月を迎え、スポーツ界もウィンタースポーツへと移る時期になっています。ということで、1ヶ月更新しない間にスポーツ界でもいろいろありました。

 

大相撲の行方

最初の「大」は、大相撲の大です。レスリング、アメフト、ボクシング、女子体操といろいろあったスポーツ界ですが、その前から暴力問題で揺れ、その前にも何度となく暴力問題、八百長問題を起こしてきた大相撲で、貴乃花親方が引退しました。

 

事の真相は分かりませんが、貴乃花親方が角界で孤立した結果であることは間違いなさそうです。ここではあえて、相撲協会側と貴乃花親方のどちらの言い分が正しいと思うかはコメントしませんが、かつて大相撲人気を支えた大横綱がこんな形で引退するのは残念でなりませんし、相撲協会にとっても損失であることは間違いないとだけ述べておきたいと思います。

 

一連のスポーツ界の問題は、ガバナンスの体制があまりにも脆弱なことだと思います。相撲協会にしても、中卒で稽古して、食べて、寝てばかりだったお相撲さんに、経営やマネジメントが出来るはずがないのです。このあたりから改革しないとダメな気がしますが、改革派の旗手と見られた貴乃花親方の引退で、大相撲の行方がどのようになるか気になるところです。

 

大坂なおみ

次の「大」は、大坂なおみです。日本人初の全米オープンシングルスの優勝には感動しましたが、決勝の相手のセリーナ・ウィリアムズの審判への抗議とペナルティ、観衆の大ブーイングというおまけも付きました。

 

日本でのくだらないインタビューにも嫌な顔せず対応し、そのお茶目な発言にさらに人気が高まりましたが、もとも印象的だったのは、父の母国がハイチで、母の国である日本で生まれ、アメリカで育ったという経歴の中でのアイデンティティについて問われ、「どこにいても自分は自分」という主旨の発言です。

 

「今の若い者は」などと言いたがる年寄り(精神面での人も含め)もいますが、どうしてどうして、若者の方が進んでいる面もたくさんあると思います。私の子どもたちの同級生でも、普通に外国籍の子や、ハーフの子がいて、子どもの会話に普通に出ていて、ダイバーシティとか、グローバル化などと大仰な言葉ではなく、ごくごく普通のこととして受け入れているように思います。大坂なおみは、頼もしい日本人です。私も「どこにいても自分は自分」と言えるよう、彼女を見習いたいと思います。

 

大谷翔平

次の「大」は、大谷翔平です。彼のすごさについては、ここでも何度か書いてきましたが、二度目のヒジの故障はショックでした。しかし、当の本人は、そんなこと気にする風もなく、その後は打者に専念し、たった114試合326打数で、93安打22本塁打という成績を残しました。

 

そして、レギュラーシーズンを終えた翌日には、さっさと右ひじ靭帯の再建手術(トミー・ジョン手術)を受けたことが発表されました。

 

彼の本当のすごさは、恵まれた才能ではなく、自分の決めたことを一筋に努力出来ることだと思います。しかも、それが苦しそうではないところもすごいと思うのですが、本当に心から野球が好きなんだと思います。普通の同年代の人が手にしないような報酬を得て、野球以外のことに目移りする選手もたくさんいますが、彼の場合は本当に野球が第一で、報酬などは二の次なのでしょう。こうした純粋な思いが、観るものを魅了するのでしょうね。来年度は、投手・大谷を観ることは出来ませんが、一刀流でどこまで記録を伸ばすのかを期待したいですね。私もいくつになって自分の決めたことを一筋に努力出来る大人でいたいと思います。

 

大迫傑

最後の「大」は、大迫傑です。佐久長聖で全国制覇、早稲田でも箱根を制するなど、日本では超エリートランナーですが、日本人には珍しくアメリカに本拠を移し、トレーニングをしてきました。

 

結果、昨年12月の福岡国際では3位ながら、日本人1位の2時間7分19秒を出し、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権を得て、今回はシカゴマラソンで、これまた3位ながら、2時間5分50秒の日本新記録を樹立しました。日本人初の5分台です。世界記録は1分台まで突入しましたし、大迫にしてもまだマラソンの優勝はないので、世界との距離はありますが、高岡の日本記録が十数年破られず停滞していたことから、昨年の設楽悠太、大迫傑と続けざまの記録更新で、時計が動き始めました。東京に向けて頑張ってほしいですね。

 

井上尚弥

最後は大ではなく、井上尚弥です。恥ずかしながら、今年5月まで観る機会がなく、初めて目にしたのが、バンタム級で3階級制覇へ挑戦する試合でしたが、まさかの1回ノックアウトに本当に衝撃を受けました(「泥船日本大学と、モンスター井上尚弥!」)。

 

そして今回は、WBA、WBC、WBO、IBFと団体が乱立する中、本当の世界最強を決める大会とも言えるWBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)への挑戦でした。

 

そして、これまた衝撃すぎました。まさかの70秒ノックアウトです。実質的な初パンチのワンツーで、相手は両足が揃ったまま後ろに倒れました。こんなシーン見たことありません。技術的なことは、さまざまな記事で書かれているので、素人の私は触れませんが、どこまで行くのか本当に底知れないモンスターですね。

 

 

いろいろな問題も噴出したスポーツ界ですが、楽しみな若者が次々と出てきました。ぜひ、こうした才能がきちんと実力を発揮できる体制を作ってほしいですね。

 

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女子体操問題!泥沼というか、迷宮というか、伏魔殿というか?

2018年09月08日 18時51分03秒 | スポーツ

塚原夫妻が全面降伏的な謝罪文を発表した後、今度は3年前の速見コーチの宮川選手への暴力映像がフジテレビで公開されました。それを映した「関係者」の否定的なコメント付きでです。それに対して、それまで塚本夫妻批判一色だったマスコミの論調は「これは良くない」と否定的なものに変わり、もはや当事者である塚本副会長までも「これは本当に良くない」とのコメントを発表をする始末です。

 

だったら、どの程度の暴力だったら良かったのでしょう。いかなる暴力も良くないのではないでしょうか。過去から体育会系で暴力は普通にあり、多くの指導者が選手に伸びてほしいと思っていたのも事実でしょう。しかし、暴力は、選手が言うことを聞かなかったり、出来なかったりと、自分の指導がうまくいかない時の、「怒り」「苛立ち」の中で起こるものです。冷静に、合理的な判断で行われる暴力というものはありません。だから、普段は選手のことを思っていとしても、暴力は、軽くても、重くてもダメなのです。

 

だから、今更この映像を見て、「これはダメ」というのはおかしな話です。だからこそ、速見コーチは処分され、当初暴力はなかったと言っていた宮川選手も暴力を認め、速見コーチも謝罪会見を開き、今後暴力をしないことを誓い、早期の指導再開を希望しているわけです。この二人の関係を、暴力をふるわれても離れられないDVになぞらえて批判した人もいましたが、その見方は確かに完全には否定できず難しい問題だと思います。しかし、世界のトップを目指すアスリートの世界は、一般的な男女関係とは異なる別次元のものであることも確かであり、女子アスリートと指導者の密接な関係で世界で成果を出してきたのも事実です。宮川選手も速見コーチの指導のもと、リオデジャネイロ五輪で4位入賞の結果を出しています。この二人の関係について言えば、速見コーチが暴力に頼ることのない指導法をしっかりと身に付け、実践することであり、それを周囲がしっかりを見ていくことでしょう。

 

一方、宮川選手が指摘した塚本副会長、塚本強化本部長のパワハラ問題は、速見コーチの暴力問題とは別問題の話です。ネット上で「塚原派」とされているテレビ朝日の宮嶋記者は「塚原バッシングをうのみにしていた方もそろそろ目を覚ましませんか」と自身のフェースブックで語ったそうですが、先に述べたように速見コーチと宮川選手の問題は、二人の問題であって、塚原夫妻が70歳を過ぎてなお協会トップを牛耳っていたり、朝日生命体操クラブという特定クラブのトップを務めながら協会トップで絶大な権限を振るっていること、さらにそれに付随してパワハラに類する数々の不審な点があることが指摘されているのであって、宮川選手の告発は単なるきっかけにすぎないのではないでしょうか。

 

何かいろいろな思惑が錯綜しすぎて、泥沼化というか、迷宮入り状態というか、伏魔殿に足を踏み入れたというか、大混乱状態ですが、今一度「関係者」が「選手ファースト」の本当の意味を考えて、行動してほしいですね。

 

フジテレビに映像を提供し、「一見反省しているような態度をしているものの(中略)誠意を感じられない」と語った「関係者」とはどんな関係者なのでしょうね。速見コーチに謝罪を示してもらわなければいけない人なのでしょうか。

 

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呆れた大人、女子体操パワハラ問題続報。

2018年09月03日 23時35分18秒 | スポーツ

先日の宮川紗江選手の記者会見に対し、「全部ウソ」、「もう黙ってないわよ」などと発言し、ファックスでのプレスリリースで、宮川選手の発言を一部認めながらも、パワハラに該当する部分は完全否定していた塚原光男体操協会副会長と妻で女子強化本部長の塚原千恵子氏が、一転宮川選手に直接会って謝罪したいと態度を豹変させました。

 

しかし、本当に謝罪する気はまったくなく、最初のプレスリリースに対して、マスコミをはじめとする世間の反応が圧倒的に自分たちに逆風となっている状況を知り、慌てて火消しに走った印象がありありです。

 

宮川選手に「誤解を与え」「このような状況に追い込んでしまったこと」についてお詫びしたいということで、パワハラ問題については、第三者委員会の調査結果を待ちたいという内容でした。しかし、宮川選手が求めているのは、パワハラ問題を素直に認め、体操協会の体制を改めてほしいということだと思いますが、今日の塚原夫妻のファックスは、これにまったく応えていません。

 

今回の謝罪文を読んで思ったのは、顧客からのクレームに対する謝罪に似ているなということでした。そして、変な言質を取られないようにと、明らかに弁護士が監修しているとしか思えない文面です。「今回のような騒動にしてしまったことについてはお詫びしますが、(本質的な問題である)ハラスメントについては第三者委員会の調査に委ねます」と、お詫びしているようで、クレームの本質に対しては詫びていません。

 

こうした対応は、悪質なクレーマーに対しては正しいものですが、今回の件では、宮川選手はどう考えても悪質なクレーマーではあり得ません。リオ五輪にも出場し、4位入賞に貢献した、バリバリの現役選手であり、本来はいろいろ守られていいはずの選手なのです。

 

また、パワハラの問題は、世間で騒がれるほど認定されていないのが実態です。何故かと言えば、基準が明確なセクハラなどと違って、パワハラの場合は、仕事における指導との区別がつけづらいということがあるからです。仕事で厳しく指導されたことをもって、パワハラされたと訴える人も多いのです。しかし、今回のケースは、仕事の上司関係ではなく、絶大な権限を持っている協会副会長と強化本部長が一選手を呼びつけて、長時間に渡り詰問ともとられるような言動をすれば、これはパワハラと認定されても仕方がないと思います。

 

このパワハラ問題について、塚原夫妻はあくまで第三者委員会の判断に委ねるとしていますが、これ自体がまさにハラスメント問題の本質を表わしています。ハラスメントは、受ける側がどう感じているかがポイントであって、している側が「そんなつもりはなかった」は通用しないわけですが、塚原夫妻はまさに「自分たちはそんなつもりはなかったので、第三者委員会の調査に委ねる」と言っているわけです。こんな人たちに宮川選手も謝罪してもらいたいと思うわけもないでしょう。

 

「権力は腐敗する」。残念ながら、これはかなりの確率で発生する真理のような気がします。株主に監視される企業でも、容易に起こり得るこですが、そうした監視がない、こうした競技団体では尚更ということを改めて考えさせられました。先日も書きましたが、本当に監視する組織が必要な気がします。そして、何よりも一刻も早く宮川選手が練習や競技を出来る環境を整えてほしいものです。

  

 

 

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東京五輪を前にスポーツ界の大きな課題!

2018年08月29日 18時23分20秒 | スポーツ

師事する速水コーチが暴力を振るったとして無期限の登録抹消処分を受けた女子体操の宮川紗江選手が会見を開きました。曰く「1年以上前に暴力があったことは事実であり、暴力は許すことは出来ないが、コーチも反省しており、処分は重すぎる」というものです。

 

さらに返す刀で、体操協会幹部によるパワハラを告発しました。曰く「塚原光男体操協会副会長と塚原千恵子女子強化本部長に一人で呼ばれ、速水コーチの指導から離れ、朝日生命で塚原千恵子本部長の指導を受けるよう説得され、そうしなければ五輪にも出られないと言われた」とのことです。

 

もちろん、事の真偽は分かりませんが、宮川選手の証言は詳細かつ具体的であり、宮川選手が指導の継続を希望する速水コーチの1年以上前の暴力を理由に無期限の登録抹消というのも行きすぎな気がします。有力な代表選手が指導を希望しているのであれば、出来る限りその希望に沿うように対応するのが本来の対応だと思いますが、有力選手を自分のチームに入れようという意図があったのなら、納得が出来ます。

 

日大アメフト部、アマチュアボクシング協会と不祥事が続いていますが、体操協会のパワハラが事実だとすると、これはスポーツ界全般に起こりうる構造的な問題だと言えそうです。日大アメフト部の内田前監督、ボクシング連盟山根前会長は、選手として有名ではありませんでしたが、あれほどまでに絶大な権力を握るに至りましたが、塚原光男は「月面宙返り」で金メダルを獲得した体操界のレジェンドであり、妻の塚原千恵子も元日本代表でともに朝日生命クラブを率いており、体操界での存在感は内田、山根の比ではありません。

 

いずれにせよ、補助金など公的な資金が投入されているスポーツ界の各団体のガバナンスがあまりにもひどいということが一連の出来事で明らかになったのではないかと思います。しっかりとこうした団体を監視する組織が必要だと思います。企業でも、スポーツ団体でも、チェック機能がなく、組織で権力が集中すると、それ必ず腐敗します。企業は自浄作用を働かせるか、さもなくば潰れるだけですが、公的な資金を投入される団体はたちが悪いです。「選手ファースト」での改革を期待したいですね。

 

 

 

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高校野球とスポーツを食い物にする大人。対照的です。

2018年07月30日 23時16分56秒 | スポーツ

代表56校

高校野球西東京大会は、日大三高が9回裏劇的サヨナラホームランで久々の夏の甲子園出場を決めました。さすが第一シードです。また、日大鶴ヶ丘の投手は、熱中症で救急搬送されたそうです。本当に今年の夏は過酷でしたね。

 

そして、北神奈川予選は、本命・東海大相模を破った慶應が桐光に勝って、こちらも久々の夏の甲子園出場を決めました。横浜とともに、神奈川の実力を示してほしいですね。この他、岡山では創志学園が出場を決めて、全56校が決まりました。

 

高校野球も、いろいろな問題を起こしてきたのは事実ですが、やっている選手たちは、間違いなく真剣です。本当に多くの人たちの思いを背負って、甲子園の舞台に立つのです。スタンドで応援するしかない同じチームの仲間たちの思い、たった1チーム以外は敗者となる予選で戦ったライバルたちの思い、決して楽ではないサポートを子どものために喜んで引き受けてくれた親の思い。こうした思いを背負って、必死に戦う姿が、やはり観るものの胸を打つのだと思います。今年の夏はいつになく暑いですが、身体には気を付けながら、熱い戦いをしてほしいですね。

 

それに対して、こっちの方は本当にうんざりです。スポーツに携わる資格もありません。

 

 

日大アメフト部と日本ボクシング連盟問題

悪質タックル問題で揺れた日本大学ですが、第三者委員会が内田前監督、井上前コーチの指示を認めたため、両者を懲戒解雇処分としました。遅きに失しましたが、当然の結果です。

 

一方、今回の事件の背景には、このような事態を招くまで内田前監督を重用し、しかも事件発覚後も主体的に事態の収拾に乗り出さなかった田中理事長の独裁体制というガバナンスの問題があったわけですが、これに対しては、田中理事長の説明責任を問うにとどまりました。

 

様々な企業不祥事の背景には、このような権力者の腐敗があることが多々あります。日大の悪質タックル問題でも、田中理事長は直接関与はしていないでしょうが、内田前監督に何をやっても誰にも文句を言われないような権力を集中させたということについては、間接的でも相当の責任があることは間違いありません。しかし、日本に限らずですが、組織において、最高権力者を排除するのが本当に難しいというのが実情だと思います。

 

取締役会や、理事会などでは規定の上では、全員同じ力を持つと言われますが、現実には、代表取締役(社長だったり、会長だったり、最大の権力者)や理事長が、最終決定権を持っています。その対策として、社外取締役などの制度もありますが、現実には組織に精通しないものが、たまにしかない取締役会や理事会で、実態を把握し、組織をけん制するのが難しいものです。社内組織から指名された監査役が十分な監視機能を持たないのも、久しく言われてきたことです。私自身も、明確な解答を持っているわけではないですが、このおかしな状況を指摘し続けるしかないでしょうね。

 

また、時を同じくして、まさに同様の事例である、日本ボクシング連盟の問題が報道されました。助成金を受けた選手が、連盟会長から他の選手に助成金を分けるように指示され、他の幹部に確認したところ、あくまで自分の意思で他の選手に分けたことにしろと示唆する音声テープが公開されました。また、今回の告発では、日本各地のボクシング連盟支部関係者はじめ333人もの関係者が加わっているそうです。

 

人数が多から正しいということにはならないと思いますが、件の会長が何と「終身会長」というポジションに就いているということを聞けば、やはり正義は告発した側にありと当然思います。選手のために、実力主義で健全に運営されるべき組織において、「終身」の地位を保証することなどあり得ません。「終身」がないことなど、スポーツ関係者が一番分かっているはずであるにもかかわらずです。本当に情けない限りです。

 

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サッカーW杯ロシア大会、決勝ラウンド初戦敗退!

2018年07月05日 10時57分18秒 | スポーツ

一昨日7月3日は仕事でしたが、午前3時前に起床し、決勝ラウンド初戦となる世界ランク3位ベルギー戦を観戦しました。結果は、ご承知の通りです。後半序盤に原口、乾のビューティフルゴールで2点先制しながら、後半20分以降、立て続けに失点し同点に追い付かれる。そして、アディショナルも残り少なくなったところで、日本がフリーキックを得て本田がゴールを狙うも、ベルギーの名GKクルトワに弾かれ、コーナーキックに。これを本田が蹴ると、これもしっかりクルトワにキャッチされ、あっという間(10秒かからなかったそうです)のカウンターで、ゴールを決められ、ジ・エンドです。アディショナルタイム残り数秒という時間でした。試合の終わらせ方、リスク管理として、この本田のコーナーキックが不用意だったとの論評もありました。

 

最後の最後でもこうした意見が出たように、今回のW杯は、賛否両論になることが多かったですね。

 

発端は、大会2ヶ月前のハリルホジッチ監督の解任です。もっと早く判断した方が良かったのではないか、後任の西野監督も技術委員長として責任があるのではないか、などの賛否両論がありました。そもそも、最初の代表監督として選んだアギーレに八百長疑惑が浮上し、契約解除するなど、日本サッカー協会の監督選びもどうなんでしょうね。

 

そして、1ヶ月でチームを作らなければならなかった西野監督の選手選考です。ハリルホジッチ前監督に干されていた、本田、岡崎、香川のBIG3が復活する一方、予選で活躍を見せた浅野、井手口、久保などの若手は落選しました。

 

グループリーグ初戦のコロンビア戦ではグランダーのフリーキックを止められず、セネガル戦ではまさかのパンチミスをしたGK川島を使い続けたことも賛否がありました。決勝トーナメントのベルギー戦でも、2点先制した後、折り返しのようなヘディングがゴールとなりましたが、これについても、海外メディアはポジションミスと指摘していましたね。

 

10人となったコロンビア戦に大迫の決勝ゴールで勝利し、セネガルには2点取られながら、乾のスーパーゴールと本田のごっちゃんゴールで追いつき引き分けた後、予選敗退が決まっていた世界ランク8位のポーランドとの予選最終戦でメンバーを6人入れ替えたことも賛否というか驚きがありました。試合前まで日本は首位に立っていましたし、ポーランドは予選敗退が決まっていたとはいえ、決して簡単な試合ではないと言われましたね。

 

そして、最大の賛否両論がそのポーランド戦での戦い方でした。FWに岡崎、武藤、左のサイドハーフに宇佐見、右のサイドハーフに酒井高徳、ボランチに山口蛍、センターバックに槙野が入りました。これらのメンバーも素晴らしい選手ですが、短期間で西野監督が見つけた組合せではありませんでした。案の定、試合はそれまでの2戦と違った展開となり、後半14分にポーランドに先制されました。この時点では、もう1試合のセネガル対コロンビアはスコアレスだったため、セネガルが勝ち点で首位に立ち、コロンビアが得失点差で上にいき、日本は予選敗退のピンチに立たされます。そこで、後半早々に岡崎に代えて大迫を入れたのに続き、2人目の交代枠で乾を投入し、勝負に出ました。問題は、この後です。何とコロンビアがセネガルに先制し、この時点で日本は反則数のフェアプレーポイントの差でグループ2位に浮上したのです。そこで西野監督が下した決断が、最大の賛否を呼んだ「これ以上点を取られない=負けに行く」ということでした。3枚目の投入は、FW武藤に代えてディフェンシブなキャプテン長谷部。これでも意図は明らかですが、さらに長谷部がイレブンに明確な指示を出します。かくして、ここから約10分ただボールを動かすだけの球回しが始まりました。とにかく勝利がほしいポーランドもボールを追いにはこず、本当にただのウォーミングアップのような時間が延々と続き、スタンドは大ブーイングで騒然となりました。

 

これに対しては、「勝ち抜けるためには当然のこと」という意見もありましたが、それまでの日本の戦い方がアグレッシブで見事なものだっただけに、「失望した」という意見の方が多かったですね。そして、日本は決勝ラウンドの試合内容が問われるとも言われました。西野監督はじめ日本チームは、自らを追い込んだとも言えますが、予選で健闘したが敗れるよりは、何としても次にという気持ちが強かったとも言えます。

 

そして、優勝候補とも、プレミアリーグオールスターとも言われるベルギー相手のこの試合は、「大会のベストゲーム」とも評される素晴らしい試合でした。お互いにフェアプレーで、しかもしっかり攻めていく、ボールを前に進めるサッカーの見本のような試合でした。日本も前半は堅く守り、失点することなく、上出来の前半でした。そして、先に書いたような、今大会で存在感を発揮した柴崎岳の見事なスルーパスに原口がよく走って、名手の手をかわすサイドネットへのゴール、そして、香川のフェイントからのパスに、乾が無回転で右隅にスーパーゴールで、まさかまさかの2点先制でした。

 

スポーツに「たられば」はないのですが、この2点がもう5分後だったら、あるいはベルギーに1点を返されたヘディングを防げていたら、あるいは、この点がもう5分遅かったら、たぶん日本は勝っていたでしょう。そして、本田の最後のコーナーキックです。勝てたかどうか分かりませんが、ショートコーナーにしていれば、少なくとも延長には入っていました。

 

しかし、すべて「たられば」で結果がすべてです。しかし、この試合で日本は世界を感動させ、今後の方向性も見い出せたのだと思います。そういう意味では、2ヶ月前からの賛否両論は、間違っていなかったとの結論になるのだと思います。

 

一方で、課題も残されました。

 

そもそもの監督選考に方法も、西野監督の続投や元ドイツ監督の名が取沙汰されるなど、何か方向性が定まっていない感じです。

 

また、柴崎や大迫、原口、昌子の活躍もありましたが、全体としてはベテランの存在感が大きく、若手の育成にはならなかった大会です。 まったく出来が悪かった川島を使い続けたのは信頼というよりは、他の2名の経験のなさゆえと思われます。西野監督のせいではありませんが、だったら、何でもっと早く経験を積ませないんだということもありますし、経験のある選手を選ぶという選択肢もありました。フィールドプレーヤーでは、他に大島僚太、遠藤、植田といった若手の出場機会がありませんでした。次の大会に向けては、代表引退を表明した長谷部、最後のW杯といった本田だけでなく、岡崎、長友、香川、乾、川島らが主力となることはないでしょう。ここ3大会ほどの主力がごそっといなくなる中、どのように若手を育成するのかが大きな課題ですね。西野監督の手腕は見事でしたが、それでも、1、2戦とベルギー戦のメンバー構成の1種類しか選択肢を持ちえなかったというのが、日本の現実です。選手層の底上げと同時に、最適な組み合わせを見つけられる監督選びが肝のような気がします。

 

オシム、ザッケローニなどは、日本人や日本サッカーをよく理解していたと思いますが、トルシエやハリルホジッチはちょっと違うのかなという気がします。ジーコやアギーレなど、中南米も日本とはちょっと違う気がします。しっかりした選考をしてもらいたいと思います。

 

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ハーフタイムですが。

2018年06月25日 00時47分19秒 | スポーツ
決勝トーナメント進出をかけたセネガル戦ですが、また、GK川島がやってくれました。オウンゴールに近いパンチングてました。だから、代えて欲しいと思っていました。

しかし、何とか乾のゴールで追いつき、試合自体もコントロール出来ているので後半に期待です。

でも、出来たら川島は代えて欲しい。申し訳ないけど。
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サッカーW杯グループリーグ初戦!コロンビアに奇跡の勝利!

2018年06月20日 21時18分45秒 | スポーツ

野球は大谷翔平で盛り上がり、対するサッカー日本代表は不振を極め、野球界に風が吹いてきたと思ったら、昨日のサッカーW杯ロシア大会グループリーグ初戦で、前回惨敗を喫したコロンビア相手に勝利してしまいました。奇跡です!これまで全然盛り上がっていなかったのが、俄然盛り上がってきました。一方、大谷翔平は右ひじの靭帯損傷で戦線離脱し、こちらは一気に盛り下がってしまいました。皮肉なものです。

 

しかし、方向感が定まらず、不振を極めていたとはいえ、開幕2ヶ月前にハリルホジッチ監督を解任した時には、大方の人同様、大丈夫か?と思いました。就任した西野監督もよく引き受けたと思ったものです。そして、ハリル体制では招集されなかった本田、香川、岡崎といったビッグ3を招集し、乾も呼びました。しかし、残された数少ない実戦機会で、W杯に出場しないガーナに完敗し、スイスにも練習にならないと思われるような完敗を喫しました。

 

もはやここまでかと思われましたが、仮想コロンビアとなる最後の実戦であるパラグアイ戦で、メンバーを大幅に入れ替える賭け(西野監督的には計算なんでしょうが)に出ました。再び柱に据えたかに見えた本田圭祐をはずし、香川真司をトップ下に据え、左に乾を配置しました。そして、ボランチには攻撃的な柴崎岳と守備的な山口蛍を据えました。そして、これが見事に功を奏し、乾の見事な2ゴールに、香川も1ゴールを決め、柴崎も巧みにゲームを組み立て、4対2で快勝しました。

 

これで西野監督の方針が明確に定まり、昨日のコロンビア戦は、1トップに大迫、トップ下に香川、左に乾、右に原口、ボランチに柴崎と長谷部、左サイドバックは長友、右に酒井宏樹、センターバックが吉田と昌子の初組合せ、キーパー川島という布陣でした。

 

素人目には、長谷部と川島の出来がイマイチと感じましたが、それ以外は、見事に連動してチームとして機能し、個々の出来も良かったと思いました。

 

開始3分で香川から裏を突くパスに大迫が背中でDFをかわしてシュートを打つも、キーパーが好セーブ、しかし、さらに詰めた香川が枠内にシュート。たまらずコロンビアのサンチェスがハンドの反則。日本はPKを得ただけではなく、サンチェスの一発退場という数的優位も得ました。このPKもプレッシャーがかかるところでしたが、香川がキーパーを良く見て中央付近に蹴り込み、まさかの序盤早々の先制となりました。

 

日本のゲームプランは、前の方から積極的に守備に行き、コロンビアの攻撃を防いで失点せずに、何とか引き分けに持ち込み、勝ち点を得るというものだったと思います。それが、望外の得点に加え、相手が10人になり、かえって戦い方に迷いが出たように見えました。数的優位を生かせず、かえって相手に攻め込まれる場面を何とかしのぎ、前半を1対0で終えようかという時に、長友のクリアミスで高くあがったボールを、長谷部とファルカオが競り合い、ファルカオを倒れると、日本の反則をとられ、FKを与えました。そして、そのFKは日本の壁が飛んだ下を通すグランダーのキックとなり、川島が抑えられずに痛恨の失点となりました。ファルカオのプレーは、シミュレーションと見えましたし、FKもまさか下で来るとは思わなかったのかもしれませんが、痛い失点でした。

 

これまでのパターンで言うと、数的優位に立ちながら逆転されるという嫌な予感が頭をよぎります。しかし、日本はハーフタイムでしっかりと修正をしてきました。数的優位を活かして、無理に攻め込まずしっかりボールを保持し、相手ボールは前線からプレスをかけ、日本優位で試合を進めると、後半終盤に香川に代わって入った本田のコーナーキックを大迫が頭で合わせて、逆転を果たしました。日本各地で「大迫半端ないって」とつぶやかれたようです。

 

コロンビアはエースのハメス・ロドリゲスを投入しましたが、ふくらはぎを痛めているハメスは本調子には程遠く、ゴール前で危険なシュートを一本放ちましたが、それ以外はまったく守備では機能せず、他のメンバーも1人足りない状況で疲労がたまり、運動量が落ち、5分という長いロスタイムも守りきり、日本の奇跡の勝利となりました。

 

評論家、サポーターの誰もが、日本は引き分けなら御の字、出来れば大差での負けをしないで欲しいと思っていたでしょうが、冷静に状況を分析していた人もいます。前回大会監督のザッケローニです。彼は、コロンビアは4年前より確実に力が落ちており、彼らの名前を恐れずに戦えば、勝利できると言っていました。そして、まさに日本代表はその通りに戦い、勝利しました。

 

しかし、逆に言えば、コロンビアが弱かったから勝てたのであって、今後のセネガル、ポーランド戦の方が難しいのだと思います。このリーグは、コロンビアが筆頭と目されていましたが、そうではないということでしょう。

 

日本はこの勝利に酔いしれていますが、ラグビーW杯で、日本が南アフリカから歴史的勝利をあげながら、3勝1敗で決勝トーナメント進出を逃したように、日本の決勝トーナメント進出が保証された訳ではありません。これからが正念場です。

 

しかし、この後の2試合は、翌日の仕事を控えた深夜の放送なので、見られるかどうか。野球人気に影響が出ないくらいにがんばってほしいものです。

 

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どこまでも社会とずれる日本大学!

2018年06月02日 18時26分43秒 | スポーツ

先日、関東学生アメリカンフットボール連盟は、日本大学の内田元監督、井上元コーチの反則の指示を明確に認定し、「除名」という厳しい処分を下しました。学生や観客のヒアリングや、映像の分析を行うなど多面的な調査であり、極めて妥当な判断でした(日本大学でも出来るものでしたが)。

 

一方、日本大学も昨日理事会を開き、学長が会見しましたが、相変わらず社会の常識とはかけ離れたものでした。

 

その一 田中理事長、誰に謝罪しているのか?

理事会で田中理事長が謝罪したとのことですが、最高責任者がここまで社会に対して何の発言もなく、身内に謝罪って何なのか?

 

その二 内田元監督、常務理事は辞任しても人事部長は辞任せず。

内田元監督が常務理事の辞任を申し出たとのことですが、内田氏の権力の源泉である人事部長と保健体育審議会事務局長の職務は6ヶ月の自宅待機に伴い停止されるものの、解任されるわけではないそうです。呆れるばかりです。

 

その三 ガバナンスではなく、保健体育審議会の問題ですか?

日大のガバナンスの問題を問われた学長が、今回の問題は、あくまで保健体育審議会の問題であり、田中理事長に責任が及ぶガバナンスの問題ではないとの認識を示しました。

 

上記から透けて見えるのは、相変わらずの(腐敗した)組織の論理と、何度も危機管理の専門家からも指摘されている小出しの対応です。

 

そして、関東学連にあそこまでの調査結果を発表され、断罪されながら、いまだに「指導者と学生の主張に隔たりがあるため、大学として判断出来ないため、第三者委員会の判断に委ねる」などと言っています。しかし、第三者委員会と言えども、捜査権限があるわけではない以上、関係者が主張を変えなければ、これ以上の進展があるはずもありません。今必要なのは、関東学連がしたように、今ある関係者の主張、事実から「判断」することでしかないのです。日本大学は、それを放棄したわけですが、その理由は、時間稼ぎか自分に都合のいい結論を導く工作としか思えません。

 

恐らく多くのOBが心を痛めていると思われ、現役学生が就職活動を始めとしていろんな場面で肩身の狭い思いをしていることを、どう考えているのでしょうか。ここまで社会の空気を読めないのを見ていると、本当に呆れ返るを通り越して、本当に不思議でなりません。一体どうなるのでしょうか。

 

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泥船日本大学と、モンスター井上尚弥!

2018年05月25日 23時57分47秒 | スポーツ

迷走を通り越えて、本当に泥沼!

 

迷走を続ける日本大学の悪質タックル問題です。今朝、学長が会見するとのニュースを見た時に、これまでの経緯を見ていて、展開は予想出来ましたが、またしてもあまりに予想通り過ぎて驚きました。本当に驚きです。

 

普通、最高責任者である学長(本当は理事長らしいですが)が、会見に出るということは、ここでケリを付けるということのはずです。そうでなければ、最高責任者が出る意味がないからです。しかし、今日の会見でも、相変わらず第三者委員会の調査に待つというような、のらりくらりの意味のないものでした。

 

危機管理において重要なことは迅速に事実を公表すること、責任を明確するいことでですが、事実を小出しにし(今回は小出しどころか何も出していない)、責任をとらずに本来自分たちで調べられることを第三者委員会などと他人事なことを言っていることなど、まったく意味のないことです。

 

昨日、スポーツ庁に呼ばれた理事が帰りがけ記者に質問され、年輩の方の人はまるで他人事といった顔でもう一人を見て、見られた人はただ「すみません」と言うだけでした。危機管理学部を創設した日本大学という組織は、これでけの問題が起きた時に、誰が、どのように対応をしようという危機管理体制や、組織を健全に機能させるガバナンスがまったくないということが、本当によく分かります。

 

恐らく、日本大学の組織の問題は、最終的には田中理事長の責任を追及できるかということになってくると思います。次に、第二の田中理事長を生まないガバナンス体制を作れるかどうかと思いますが、これだけ酷い対応を見ていると、それは難しいと悲観的にならざえるを得ません。何十万というOBや現役学生たちの奮起を期待したいです。

 

 

モンスター!

 

ボクシングのWBAバンタム級のタイトルマッチで、三階級制覇を目指した井上尚弥選手の試合を見ました。長谷川穂積、山中慎也、井岡一翔など、名ボクサーの試合は結構見てきましたが、井上選手の試合を観る機会はこれまでありませんでした。

 

前の拳四朗選手の試合が早く終わってしまったため、井上選手の過去の試合を放映し、そこでこれまでの軌跡を知りました。プロ6戦目で、ライトフライ級世界戦に挑戦しましたが、まだ20歳の育ち盛りで減量に苦しむなどの悪コンディションの中、果敢に攻て中盤でチャンピオンのまぶたを切るパンチを決めて、チャンピオンとなると、二階級上げたスーパーフライ級では、これまでダウンを喫したことのない絶対王者を1回から二度のダウンを奪い追い詰めると、2回に再び強烈な左ボディーでダウンを奪い二階級を制覇。その後、7度の防衛に成功し、今回バンタムに階級をあげて、チャレンジャーとしての対戦でした。

 

相手のマクドネルは、身長で10cm以上高く、軽量後に12kgも体重を増やしたように、さすがの井上選手も苦戦するのではと思われましたが、まったくの杞憂に終わり、まさかまさかの1回ノックアウトでした。本当にモンスターです。明らかな身長差、リーチ差がありましたが、井上選手のスピードで、あっという間にその差は埋められました。そして、あっという間のラッシュで決着が着きました。強すぎです。

 

今後、4階級、5階級まで期待していまします。

 

 

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日大アメフト部悪質プレー問題続報。

2018年05月23日 23時54分04秒 | スポーツ

既に報道の通り、昨日、問題の反則プレーをした日本大学アメフト部の選手が記者会見を行いました。多くのコメンテーターや、私を含めた一般人が感じたように、やったことはいけないことではあるものの、20歳とは思えない、非常に真摯でしっかりした会見でした。

 

そこで語られたことは、非常に具体的で、矛盾は感じられませんでした。監督やコーチは言葉でこそ「反則プレーをしろ」とは言っていませんが、「ワンプレーめで潰してこい」、「失敗なんてことはありえない」、「秋の大会に相手QBがケガをしていたら得だろう」などの言葉をつなぎ合わせれば、何をしろということかは誰でも分かります。それが文脈というものです。

 

それに対し、今日の日大側の会見は、またしても危機管理能力のない、最低なものでした。井上コーチは、当該選手に対する申し訳なさを感じさせはしたものの、自分の発言内容については、曖昧模糊としたもので、前日の当該選手の会見と比べると歯切れの悪いものでした。内田前監督にしても、直接自分でやりとりしたことではないのをいいことに、「ルールを守るのは暗黙の了解」などと、保身に終始してました。それでは、他の選手にも向けて言った「俺がさせたことだ」という発言はどうなのでしょう。

 

もっとも危機管理能力のなさを露呈したのは、司会者の態度です。今回の件では、しかるべき危機管理対応の部署の人間が出てきておりませんんが、今日の司会者もしかりです。厳しく追及する記者の質問を遮り、「同じ質問だったらもう打ち切ります」、黙りなさいと言わんがばかりの態度で、かつて不祥事を起こした企業のトップが記者の質問に対し「私だって眠ってないんだ」と言い放ったことを思い出させるものでした。

 

もう一つは、内田前監督の出処進退が、「常務理事の職を一時停止し、謹慎し、第三者委員会の調査に基づく大学の判断に委ねる」というものです。開いた口が塞がらないとはこのことです。これは、自分が責任を感じていないと言っているも同じことだからです。これまでの大学側の対応を見ていると、第三者委員会などといいながら、都合のいい結論を導き、幕引きを図ろうとしているのではないかという政治家ばりの意図も透けて見えます。

 

今日の司会者は、「日大ブランドは落ちません」と昂然と言い放ちましたが、日々日大ブランドが毀損しています。学内からもっと自浄作用を働かせないと、取り返しのつかないことになるのではないかと思います。

 

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