ほんとうは、ママ心配だったのですが・・・・。
生まれてこのかた、今まで親とずっと一緒だったんです。
バスがお迎えにきて、ママと別れてひとりで幼稚園いけるかなあ。泣いたりしないかなあ。

ママは言って聞かせます。
幼稚園バスは、小さいから、パパやママは乗れないの、ひとりだけで乗っていくんだよ。
すると、Mちゃん、即座に反応したそうです。
そんなら、ママ小さくなったらいい。
そういう選択肢を提案されたって、ママも困るだろう。
そうするうち、バスが順路どおりにやってきました。
Mちゃんのところが始めての順番です。
ドアが開くと、さっさと乗り込みました。
「Mちゃんが一番」だと。
ママの心配は杞憂だったんです。窓から手え振って、バイバイだと。
こないだも言ったのだが、この子、本当に物怖じしない子だねえ。
ママ、ひようし抜け。
Mちゃん一家がうちにやって来て、幼稚園ライフが順調に始まっていることを聞きました。
こんな話がでているところ、本人は、非常用の赤い懐中電灯を持ってきて、ママとかおばあちゃんの顔を照らすのでした。
まぶしいよ。
自分のことを言われていると知って、照れ隠しなのかも知れません。