サンズ・トーク

戸惑うペンシルビル

高度成長期、都心などではペンシルビルという物件が結構建てられたものだ。

狭小な土地のうえに、8階建て、10階建てなどのオフイスビルを建てるのである。
ビルであるからには、エレベーターが必要で、このため各階のレンタブルは余計制約されるのだ。
平成時代になると、貸しビル業界は、大型物件やインテリジェント物件が増えて、劣悪なペンシルビルは一転してユーザーから逆選別されるようになり、空室率が高くなったのである。
そして、長引く不況のもと、新規起業の減少やオフイスの整理統合などもあるので、中小ではテナント集めが厳しくなり、不採算物件が頓挫するケースが多くなっている。

こないだ、東京スカイツリーを見上げながら歩いていたら、ツリーとペンシルビルが入るアングルがあったので一枚写した。



東京スカイツリーは、大きな投資額でお客さんを引き付けている一方で、地元商店などは商売繁盛も期待はずれ。
ペンシルビルも、環境の変化にすっかり戸惑って、立ち竦んでいるみたいだったのだ。

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