箱の上のふたを開け、レコードを乗せる。横にハンドルがあって、それでゼンマイを巻き上げ、ターンテーブルを回すてこがあるので、オンにするとレコードが鳴る。
ゼンマイの巻き方が不十分だと、途中で音がトーンダウンして、止ってしまう。
一杯に巻き上げると、ゼンマイが切れると母が注意する。
次に電蓄(電気蓄音機)があった。ゼンマイで動かすのでなく、真空管があって、電動式の蓄音機、ボリュームの大小が調節できた。ラジオも聞ける電蓄は、相当ハイソのアイテムだった。電源を入れると、小さくウーンと唸るのであった。
戦後になると、レコードについても、回転数でS盤、L盤の区別が出てきた。
私も、中学時分だったか、ラジオの音楽番組で、S盤アワーというのは、随分長い間愛聴した記憶がある。
音を蓄える、というネーミングが今思えば随分おかしい。
これが、戦後になると、ステレオ式になったり、ラジオだがウオークマンのような小型軽量のものがでてきたり、テープで聴くラジカセとか、CDラジカセ、MD、アイポッドなどと進化が著しい。
アイポッドのほうが、蓄音機というのにふさわしいようでもある。
そういえば、テイチクというレコード会社は、昭和9年、奈良市で帝国蓄音機商会が株式会社になり、古賀政男を役員にして、以後、綿々とつづき、演歌に強いのであった。
とにかく、音響機器の発達は著しい。
テレビも、昔は白黒、チャンネルを捻って回す。四本足で立ってていて、見るときはブラウン管の前の緞帳をまくって見たものだった。
こんなことをいうと、古い古い、時代錯誤といわれるが、昔から生きてきたから思い出すのでありました。
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