我家のワン達~サクムク日記

さくらとムックンの日記です

安堵したことと悲しいお別れ

2006-09-08 21:43:40 | かなし・さみし
昨晩はワンコ達のフィラリア予防薬の投薬日。
我が家に迎えたカイには初めての投薬です。
既に住み着いているフィラリア成虫には直接的に影響しないのですが、万が一のミクロフィラリアの残存を考えて、予防薬に対するアナフィラキシーショックを最小限とするための薬を投薬し、45分を過ぎた頃に予防薬を与えました。
1時間も過ぎて何も異常がないことが認められてホッとしました。
そこで、効果は確認できたので、カイにはフィラリア成虫の死滅が確認されるまでフィラリア予防薬の投与を続けます。偶然なのですが、我が家で使っている予防薬はフィラリア成虫の駆除に有効との複数の記述を読み、臨床でも確認されていますので、残念ですが、カイには予防薬を与え続けることに決めました。
さくらとムックンは5月中旬~12月中旬までの投薬です。
カイの肝臓への負担はありますが、フィラリア成虫の駆除を優先することに決めました。
死んだフィラリア成虫は全て肺の血管(細動脈)に詰まり、肺栓塞を起こすのですが、程度を確認したいので、可能ならばエコー検査をするかもしれません。
根拠はありませんが、カイの健康に期待します。
今回の投与は、理屈では支障のないことは判っていても、何も起こらなくてホッとしました~。


そして今朝、さくらの散歩を終えようとしたら、先月の日記でご紹介した、乳癌と闘っているみみちゃんのお母さんとお会いしたのですが、みみちゃんと一緒ではありません。
「今朝はみみちゃんはお休みですか?」とお聞きしたら、お腹を見せて撫でられているさくらを見詰めながら急に声を震わせ、落涙されながら、みみちゃんが亡くなったことを教えて頂きました。今月の1日だったそうです。

                          8月8日 早朝のみみちゃんです


赤ちゃんだったみみちゃんは捨てられ、餓死寸前だったこと。
ご主人が余りにかわいそうだとご自宅に連れていらしたこと。
赤ちゃんの頃は身体が弱く、よく病気に罹ったけれど、1歳を過ぎた頃から元気となったこと。
乳癌を確認して亡くなるまで2ヶ月間もなかったこと。
最後はとても苦しんで、でも、お母さんに抱かれて命を閉じたこと。
お母さんは一つだけ後悔していること。それは亡くなった今も「手術を施したばかりに寿命を縮めて、みみには済まなく思っている」こと。

「みみが死んで本当に悲しい。死は、こんなに悲しくて切ないものだと初めて知りました。親戚や知人の死には何度も立ち会ったし、連れ合いの親の葬儀も出しましたが、こんなに寂しい思いは初めてです。何を見ても、何に触れてもみみの顔や姿が甦ります。これからどうしたらよいのか・・・」。
泣き崩れることを必死に堪えていると云う姿に、みみちゃんがどれだけ愛されていたのかを感じました。

                           みみちゃん さようなら


貰い泣きを堪えながら、ムク父よりのひとまわり以上は年上のご婦人に一言だけ慰めを申し上げました。
「それ程愛されたみみちゃんは本当に幸せでしたね。草の中に捨てられた命を12年以上も優しく、穏やかに過ごせたのですから。きっと、姿を変えてお母さんやご一家に会いにいらっしゃいますよ、必ず」とだけ。
「姿を変えて・・・。みみは会いに来てくれるでしょうか・・・」
と仰るご婦人に「もちろん。こんなに想われているみみちゃんですから」と努めて明るく申し上げました。
「みみが会いに来てくれるのならどんな姿に変わっていても、私は嬉しい・・・」と仰り、涙を流しながらも丁寧に挨拶を頂き、小さな足取りで私とさくらから遠ざかって行かれました。

みみちゃん、最後は痛みに耐えての生活だったと思うけれど、毎日のように注射を打たれる生活だったけれど、今は安らかにお休み下さい。
そして、虹の橋を渡っても、時々お母さんやご一家に会いに行ってあげて下さい。
もし、それが難しいのなら、みみちゃんとバトンタッチしてもらえる誰かと交代してほしいのです。
お母さんはみみちゃんを、こんなに想っていらっしゃるのですから。

お腹を見せて甘え、一緒にお話を聞いていたさくらがお坐りの姿に戻り、遠ざかる御婦人の姿を目で追っていました。
さくらの頭は御婦人の涙でところどころ、濡れていました。
急に大人しくなったさくらを撫でながらワンコ達を思います。
楽しく、穏やかな犬生を送ってもらいたいと願います。
カイにも、必ずみみちゃんのようなご主人やご一家に迎えに来てもらわなければと思いました。
その為にも本当の健康を、と思わずにはおれません。

「幸多くんでなければ」と仰って幸多を迎えて頂けたご家族のような方が現れるさ。
だから体力をつけて、早くフィラリアをやっつけてしまおうね、カイや。