じゃがブログ ~さいとう小児科~

じゃが院長のつれづれ日誌をメインに、趣味(合唱・囲碁・絵)や道楽(温泉・ラーメン・酒)にまつわるエッセーを掲載。

ピカソの本名を調べて分かるネット情報の不確かさ

2011年08月20日 | ◎じゃが日誌
長いタイトルですが、これが本音です。いかにコピペで済ましているか、せめて出典をたどるくらいのことはしてもよさそうなものなのに。。。

落語「寿限無」と比較されることの多い、画家パブロ・ピカソの「本名」。今朝のBSプレミアムで、ジャズピアニスト山下洋輔さんがその話題に触れていました。

そういえば長い名前らしい・・・ということは知っていたのですが、よし、今日のブログ・ネタはこれだ、と思い立って、ネット検索してみました。

ネット上には、こうした「Q&A」がたくさんあるんですね。Googleで検索して、数ある回答の中のひとつを開いて、その中身にナルホドと感心してオシマイにする・・・という人が多いと思います。

しかし、油断なりません。もともと長い名前ですから、いちいち手入力しないで、見つけた先の記事からそっくりコピペで済ませるケースが多いんでしょうね。ネット版「電報ゲーム」になってしまい、どこかで手入力した人が写し間違えたりして、ちょっとずつ違ってきてしまうみたい。。。

とくに、スペイン語の読みをカタカナで記載するときに発音の表記が異なってしまったり、長い名前の一部を削って(見落として)しまったりして、それを他の人が「正しい」出典として引用して広まるケースが多いようです。

そこで、まずはスペイン語の表記を調べてみることにしました。

Wikipediaが、1981年出版の『ピカソ全集』(講談社)から引用したのが、これ。

< Pablo, Diego, Jose, Francisco de Paula, Juan Nepomuceno, Maria de los Remedios, Crispin, Cripriano, de la Santisima Trinidad, Ruiz y Picasso >

最後の「 Ruiz y Picasso」は、

< フルネームはこの後に、父方と母方の姓ルイス・イ・ピカソ(Ruiz y Picasso)が続く(スペインでは一般的に父方と母方の姓を順に併記する)。スペインのマラガでは、このような長い名前が普通だという。>

と記載されているので、直前の「, 」と一緒に私が書き足したものです。また「Jose」の「e」には「 ' 」が付き、「Maria」と「 Santisima」の「i」も「・」ではなく「 ' 」が付くなど、何カ所かにスペイン語表記の違いがありますが、ここでは文字化けを避けて通常のアルファベットに書き直しました。

並記してあったカタカナ読みは、

< パブロ、ディエーゴ、ホセ、フランシスコ・デ・パウラ、ホアン・ネポムセーノ、マリーア・デ・ロス・レメディオス、クリスピーン、クリスピアーノ、デ・ラ・サンティシマ・トリニダード、ルイス・イ・ピカソ >

です。同様に、最後の「ルイス・イ・ピカソ」は、私が付け足しました。

もしかすると、読みの「クリスピアーノ」は、「クリプリアーノ」の間違いかもしれません。それか、逆に「Cripriano」が「Crispiano」の誤記か。。。

さて、なんにも拠り所がないと比較が出来ないので、いちおう、この「Wikipedia」に記載されたものを叩き台にしたいと思います(上に挙げたようなカタカナ表記の間違いがある点をみても、Wikipediaが必ずしも正しいかどうかは分かりませんが)。

検索の網にかかった中に、これがありました。

#1: < Pablo Diego Jose Francisco de Paula Juan Nepomuceno Maria de los Remedios Cipriano de la Santisima Trinidad Ruiz y Picasso
パブロディエゴホセフランシスコデパウラフアンネポムセノマリアデロスレメディオスシプリアノデラSantisimaトリニダードルイス >(なぜか、Santisimaだけがカタカナになってない)

コンマ区切りがないせいか、カタカナが繋がってしまい読みにくいですね。

スペルの比較が出来たのはこれだけ。あとはカタカナ読みの違いしかありませんでした。

#2: < パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シブリアーノ・センティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ >

#3: < パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウロ・ファン・ネポムセノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シプリアノ・デ・ラ・サンティッシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ >

このふたつは、単語の後ろから2音節目にアクセントがつく関係で、長音を表記しているだけの違いですね。

違うところは、#1・#2・#3ともに、「 Juan」を「ファン」とカタカナ表記している点。
私にはWikipediaの「ホアン」のほうが原語の発音に近いように思えます。

また、

< Crispin, Cripriano >(Wikipedia)

< Cipriano >(#1)・ < シプリア(-)ノ >(#2・#3)

1語と2語の違いだけでなく、スペルもちょっと違っています。どっちが正しいかは不明。


ここまで書いていて、なんだか飽きてしまいました。ピカソ本人もちゃんと自分のフルネームを言えなかったらしいので、「パブロ」から「ピカソ」までの途中は省略していいんじゃないかと思えてきました。実際、私も今日の今日までそれ以上の関心がなかったわけですし。。。

「パブロ・ピカソ」。

「ジュゲム・チョースケ」。

さしあたり、これだけ分かっていれば、本人を特定できますからね~。(^^ゞ
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1 コメント

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ヤタタタ (ウーホッホ)
2016-02-08 21:14:09
もしあなたが蝶ならば

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