昨日さいたま赤十字病院において、チェストカンファレンス(胸部画像カンファレンス)が開催されました。佐藤雅史先生には2ヶ月ぶりの参加で、また研修医の先生もたくさん集まってくれ、とても盛況な会でした。佐藤先生がいらっしゃると、カンファレンスの雰囲気も内容も大変引き締まり、参加してくれた先生方は満足してくれたのではないかと思います。是非今後もこのカンファレンスを続けていけたらと思いますし、佐藤先生には無理しないでいただき、末永くお付き合いしていただきたいと思います。
今回のカンファレンスの内容として以下に記させて頂きます。
①右上葉無気肺の典型的画像を勉強しました。最近なかなか典型例は見なくなりましたが、「Golden S sign」が有名です。是非教科書で復習しておいてくださいね。
②opening drainage bronchus signが見られたら肺非結核性抗酸菌症を疑え。結核症と非結核性抗酸菌、病変分布にも差がありますが、画像所見においても両者に違いがあるので、注意してくださいね。また、空洞を来たす疾患は?⇒CAVITYできちんと整理しましょう。(「空洞を来す疾患」として以前記事を書いていますので、参考にしてください)
③心嚢水貯留の画像所見も復習しておきましょう。心嚢水貯留が進むと肺水腫になりますが、肺水腫が悪化しても心嚢水が増量することはないことを理解ください。
④治らない肺炎として、好酸球性肺炎、器質化肺炎症例を勉強しました。胸膜直下非区域性浸潤影には要注意です。(「治らない肺炎」と題してこのブログ内にも紹介してありますので、そちらの方を参考にしていただけたらと思います。
⑤前縦隔腫瘍の鑑別です。4Tで整理して下さいね。(⇒胸腺腫:thymoma、奇形腫:teratoma、甲状腺腫:intrathoracic goiter、リンパ腫:terrible lymphoma)それから、前縦隔腫瘍については好発年齢がありますので、記憶していくと得ですよ。(奇形腫は若年者、胸腺腫は中高年者、悪性リンパ腫は年齢問わず)
⑥女性の気胸には要注意です。(月経随伴性気胸、LAMなど鑑別すべき疾患が隠れています)また、気胸に対して一気に脱気すると再膨張性肺水腫になることがあるので、日常臨床上は注意です。(特に発症後経過が経った気胸症例には要注意)
⑦胸水貯留の質的診断は画像のみでは難しいです。(他の所見との組み合わせで診断に努めましょう)腫瘍性疾患としては悪性胸膜中皮腫は腫瘤を形成しない胸水のみで発症することが多々あるので、要注意。(⇒胸水貯留症例で胸水検査で診断つかない場合は胸腔鏡下胸膜生検をしましょう。当科では、我々が局所麻酔科胸腔鏡を行っています)
来月12月は17日に開催予定ですので、興味のある方は奮ってご参加くださいね。
今回のカンファレンスの内容として以下に記させて頂きます。
①右上葉無気肺の典型的画像を勉強しました。最近なかなか典型例は見なくなりましたが、「Golden S sign」が有名です。是非教科書で復習しておいてくださいね。
②opening drainage bronchus signが見られたら肺非結核性抗酸菌症を疑え。結核症と非結核性抗酸菌、病変分布にも差がありますが、画像所見においても両者に違いがあるので、注意してくださいね。また、空洞を来たす疾患は?⇒CAVITYできちんと整理しましょう。(「空洞を来す疾患」として以前記事を書いていますので、参考にしてください)
③心嚢水貯留の画像所見も復習しておきましょう。心嚢水貯留が進むと肺水腫になりますが、肺水腫が悪化しても心嚢水が増量することはないことを理解ください。
④治らない肺炎として、好酸球性肺炎、器質化肺炎症例を勉強しました。胸膜直下非区域性浸潤影には要注意です。(「治らない肺炎」と題してこのブログ内にも紹介してありますので、そちらの方を参考にしていただけたらと思います。
⑤前縦隔腫瘍の鑑別です。4Tで整理して下さいね。(⇒胸腺腫:thymoma、奇形腫:teratoma、甲状腺腫:intrathoracic goiter、リンパ腫:terrible lymphoma)それから、前縦隔腫瘍については好発年齢がありますので、記憶していくと得ですよ。(奇形腫は若年者、胸腺腫は中高年者、悪性リンパ腫は年齢問わず)
⑥女性の気胸には要注意です。(月経随伴性気胸、LAMなど鑑別すべき疾患が隠れています)また、気胸に対して一気に脱気すると再膨張性肺水腫になることがあるので、日常臨床上は注意です。(特に発症後経過が経った気胸症例には要注意)
⑦胸水貯留の質的診断は画像のみでは難しいです。(他の所見との組み合わせで診断に努めましょう)腫瘍性疾患としては悪性胸膜中皮腫は腫瘤を形成しない胸水のみで発症することが多々あるので、要注意。(⇒胸水貯留症例で胸水検査で診断つかない場合は胸腔鏡下胸膜生検をしましょう。当科では、我々が局所麻酔科胸腔鏡を行っています)
来月12月は17日に開催予定ですので、興味のある方は奮ってご参加くださいね。
