2012年、吉田大八監督作品。
今更ながら見ました。まぁ、大体において僕が見る映画は、今更ながら、なんですけどね。
教室内のヒエラルキーが云々というレビューをよく見ますが、どうも伝わってくることはそこではないんだよなぁ、と思いつつ、三回見て返却しました。
確かに色々な観点はあると思うんですよ。桐島が突然部活をやめるといううわさが広がり、学校にも来なくなったことで、「桐島の彼女」という立場が危うい女子とか。バドミントン部の実力者の女子が軽薄な帰宅部男子と付き合っていることをみんなには隠さなければいけないこととか、そう考えると教室内の複雑な人間関係にスポットを当てて見るのも分かります。
しかし、僕がこの映画から一番強く感じたのは、将来プロになれるわけでもなのに、一日の、一年の大半の時間を費やして必死に部活をやるというその姿勢に対する、敬意と尊敬の念です。
自分も、中学、高校とずっと陸上が生活の中心だったので、それもあると思うのですが。
桐島はバレー部のリベロなのですが、その桐島が学校に来なくなったことによって、控えのリベロでチームを組むことになるんですね。当然控えなので力が落ちるわけです。で、あるとき、アタッカーから「そんなのも返せないでベンチで何見てたんだよ!」ってキレられるんです。そこに控えのリベロは「練習したって自分はこの程度なんだよ!」って逆ギレするんです。
そのあと屋上で一悶着あって、最初に「練習だ、戻ろう」って言うのが控えのリベロ君なんですよね。そういう愚直さって、高校生当時だから持ててたんだよな、って懐かしくも、その姿勢には敬意を表したいですね。
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