イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

カンカン照りの日にコンクリートの上を這い回る カベアナタカラダニ

2014-07-06 20:41:38 | 趣味・特技
ダ二目(Acari); 前気門亜目(Prostigmata); タカラダニ科(Erythraeidae); アナタカラダニ属(Balaustium); カベアナタカラダニ(Balaustium murorum)
学名: Balaustium murorum (HERMANN)
和名: カベアナタカラダニ


 テニスをしていると、テニスコートの後ろのコンクリート壁の表面や時にはベンチの上までも赤いダニが這い回っていることがある。それもカンカン照りの暑い日に限って見ることが多い。ダニにしてはかなり大きい方だと思う。今までこのダニに被害があったということは聞いたことがないので無害だとは思っていたが念のため調べてみた。
 このダニはカベアナタカラダニであり、5月から7月くらいまでにしか見られないダニだが生態など詳しいことはまだ不明なことが多いという。見つかるのは全てメスで単為生殖を行っていると考えられている。子供の頃は地衣類を食べているが、6月末頃からセミやバッタ、カマキリなどに寄生するようになるといわれている。成虫の食べ物は花粉や他の小さな虫などで、人間に危害を加えることは無いようだ。ただ、大量に発生することがあるので気味悪がられることと、つぶれると赤いシミになるので嫌われるということらしい。東京都健康安全研究センターの研究年報に色々と詳しいことが報告されていた。
 というわけで、カベアナタカラダニ君は我々に悪さはしないので安心して今後とも仲良くやっていこうと思う。ダニにだって生きる権利はあるのだ。


テニスコートの外壁の上でカベアナタカラダニを見つけた。じっとしておらず忙しく動き回るのでなかなかシャッターチャンスが取れなかった。(花巻市金矢広域公園、2014年6月7日)



斜め後ろから撮影。全身が赤く毛むくじゃらだ。(同上)



斜め前から撮影。(同上)


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