四国遍路(108箇所)の旅

お遍路(88+別格20)の準備計画と実際の歩き通し打ちの記録を、5月11日から(実行は6月3日スタート)記録しています。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(38)」

2007年08月31日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(38)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『75番善通寺から別格神野寺、金毘羅さん等の推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

75番~別17番 12.5K  不明
別17番~金毘羅  5.9K  不明
金毘羅~75番   6.6K  不明
76番~別18番  7.8K  不明
別18番~77番  2.9K  不明
76番~77番   3.9K  1時間10分

前日は、善通寺までの予定を金倉寺まで歩いたのだが、翌日は、善通寺近くの
尽誠学園近くまで送ってもらい、別格17番神野寺に向った。善通寺横から出
発するのが本当だろうが、前日に金倉寺を打った時に、国道まで歩いていたの
で、また善通寺近くの住宅街まで車で入っていくのが父には大変だな~と感じ
たからでもある。

そして小雨の中、別格17番神野寺に向った。この日は、神野寺を打った後、
金毘羅さんに詣でて終える予定であった。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
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75番~別17番 12.5K  2時間10分
上記の時間は尽誠学園正門前からの時間である。善通寺から尽誠学園までおお
よそ1.8キロ程度あるので、実際は3時間弱という感じだろうか。平坦な国
道歩きの後、県道を歩き満濃池に向う。全てアスファルト道である。但し、神
野寺の手前で少しだけ上りになるが、ほとんど平坦な道である。休憩箇所は、
コンビニ程度しかないだろう。満濃池手前に、小さな公園があり、ここに遍路
小屋のような施設がある。距離の割には休憩箇所が少ないかなと…【2】

別17番~金毘羅  5.9K  1時間35分
県道200号線を戻り、来た道を戻るだけである。最後の金毘羅さん手前の住
宅街が少しだけ分かり難いだろうか。階段は結構辛いが…でも、本宮まで行っ
たら、その後、奥の院まで是非行って欲しい。金毘羅さんの階段を考慮して…
【2】

金毘羅~75番   6.6K  1時間40分
国道を歩くのもよし、土讃線の西側の県道を歩くのもよし。私は、金毘羅さん
の前から県道を善通寺方向に歩き、その後、国道319号に出て歩いた。金毘
羅さんの後、足は疲れていたが、でも…とても和やかな、そして優しい気持ち
だった気がする。【1】

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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(37)」

2007年08月30日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(37)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『71番弥谷寺からの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

71番~72番   3.7K  1時間
72番~73番   0.6K  7分
73番~74番   2.2K  40分
74番~75番   1.6K  30分
75番~76番   3.8K  1時間5分
76番~77番   3.9K  1時間10分

善通寺までの予定だったが、この日は、時間的に余裕があったので、実家の送
り迎え付の「特典」を最大限発揮し金倉寺まで歩き、父の迎えの車に乗った。

善通寺周辺には宿も多く、宿泊には問題無いであろう。別格打ちは、善通寺の
後、満濃池横の別格17番神野寺を打つ必要があるので、いずれにしても、善
通寺周辺での宿となるのが無難だろう。善通寺周辺の宿から、神野寺を打ち、
時間的に余裕のある人は、是非、金毘羅さんに参るのをお勧めする。

四国香川に生まれ、金毘羅さんには何度も行っているはずだが、お四国さんと
しての歩き遍路の途中にここを訪れることが出来た事を感謝している。これま
でとは全く異なった印象であった。雨が続いたが、それ程の豪雨にはならなか
ったので、特に大きな支障も無く歩けた事を感謝したい。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
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71番~72番   3.7K  45分
71番弥谷寺の参拝を終え、一度階段を下り、駐車場の手前から1キロ程の遍
路道を抜けて72番曼荼羅寺へ向う。最初の遍路道は、整備が少し足らないか
な?と思ったほど…少しだけ荒れていた。その後は生活道(舗装道)を経て曼
荼羅寺へ向う。注意点は雨等の天候であれば、最初の遍路道の下りだけだろう。
【1.5】

72番~73番   0.6K  10分
73番出釈迦寺は、捨身ヶ嶽を登る事を期待して向ったが、残念ながら雨と霧
で叶わなかった。600m程度の道のりであるので上り坂ではあるが、単なる
アスファルト道歩きである。【1】

73番~74番   2.2K  35分
74番甲山寺へも生活道といった感じの舗装道を歩くのみであるが、以外に時
間が掛かった感じがした。まあ【1】だろう。

74番~75番   1.6K  25分
善通寺手前で住宅街というより「有名なお寺の近くの商店街」といった感じの
町並みに入る。地図で感じるよりも、はるかに活気がある町といった印象であ
った。善通寺本堂の敷地の広さに圧倒され、本堂と大師堂(御影堂)との敷地
が分かれていたり、その大きさなど、ここで初めて弘法大師縁の地という印象
を感じた。道に不安な場所とは無いが、案内が減り少し分かり難いか…【1】

75番~76番   3.8K  45分
善通寺を出て、特に案内標識など無い商店街の町並みを善通寺駅方向に歩き、
その後土讃線に沿って国道319号(今は県道かも知れない)を北上して76
番金倉寺に向う。平坦なアスファルト道歩き。この区間は寺で休憩を取るしか
ないだろう【1】

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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(36)」

2007年08月29日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(36)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『別16番萩原寺~の推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

別16~67番     6.9K  不明
67番~68&69番  8.7K  2時間30分
69番~70番     4.5K  1時間10分
70番~71番    11.3K  3時間20分
71番~72番     3.7K  1時間
72番~73番     0.6K  7分
73番~74番     2.2K  40分
74番~75番     1.6K  30分
75番~76番     3.8K  1時間5分
76番~77番     3.9K  1時間10分

終に讃岐に入った。雲辺寺からの厳しい下りを降り、別格16番の萩原寺を打
ち、67番大興寺へ向った。この日は、朝の時点では、大興寺の後、観音寺&
神恵院、そして70番本山寺を打てるかどうかという感じだった。

時間的に急げば、池田佐野の民宿岡田から、別格萩原寺を打っても、70番の
本山寺まで行けると思う。ただ朝一番5時過ぎでスタートして、余裕を持って
打つことが必須だろうか。88箇所巡りの方は、萩原寺を打たないので、民宿
青空方向に抜けて直接大興寺を打ち、十分に本山寺を打てるであろうか。

この日は、両親が実家から迎えに来てくれていたので、私は観音寺でこの日を
終えたが、観音寺周辺には10軒以上の宿があり、また本山寺周辺にも3軒程
度の宿がある。いずれにしても、宿の選択肢も十分ある場所である。

翌日以降、前日終えた寺近くに送ってもらい、そこから再スタートするという
形となるが、恐らく私の歩いたこの後の寺回りの経路は、全て宿の確保は可能
な場所であると思う。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
別16番~67番   6.9K  1時間15分
平坦な県道歩きであるが、67番大興寺手前で少しだけアップダウンがあるが
さほど心配は無い。萩原寺を出て県道241号線を進み、その後県道240号
線方向に右折し、最後は生活道(舗装道)を進み大興寺に向う。【1.5】

67番~68&69番 8.7K  1時間40分
距離的には68番方向に向わずに70番に向うのが近いのだろうか。車であれ
ば、一度70番本山寺に向かい、その後観音寺近くで宿を取るという方法もあ
るのだろう。遍路地図にもそのような記載があった。私も一度70番に直接向
う事を考えたが、歩きの場合、その後本山寺方向に戻らなければならないため、
無駄だと判断した。大興寺を出た後1キロほど生活道(舗装道)を歩き、その
後、県道に出て観音寺方向に進む。平坦な道であるが、休憩可能箇所は無いだ
ろう。【1.5】

68&69番~70番 4.5K  55分
平坦な川沿い(堤防沿い)の道歩きである。舗装道であり、2.5キロほど先
の少し右折する場所が分かり難い以外は特に注意すべき点も無いだろう。本山
寺の納経所は改装直後なのか、トイレが水洗&ウォシュレットで立派だった!
【1】

70番~71番   11.3K  2時間35分
国道11号線を7.5K弱歩き、その後県道221号線に入り、最後少しだけ
山を登る程度だろう…って思っていたら、とんでもない!急な階段が待ち受け
ていた!休憩箇所は、国道沿いのコンビニ、そして9キロ前後の場所に小さな
集落の中、左手にある小さな(神社か寺)なのか忘れたがベンチがある。弥谷
寺手前の「ふれあいパークみの」にもトイレと休憩箇所もある。最後の530
段以上の強烈な階段を含め…【2.5】

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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(35)」

2007年08月28日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(35)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『民宿岡田~66番雲辺寺、そして別16番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

民宿岡田~66番    5.0K  不明
66番~別16番    7.4K  不明   
別16~67番     6.9K  不明
67番~68&69番  8.7K  2時間30分
69番~70番     4.5K  1時間10分

雨で出発が少し遅れたが、前日、当面の敵?であった別格15番箸蔵寺も無事
打ち終えることが出来た。後は、目前の敵!66番雲辺寺を打てば、終に讃岐
入りとなる。やっと、故郷の優しい道が続くのでは…そして実家に泊まれる日
も近いと、徐々に心は穏やかになりつつあった。

標高240m程度の池田佐野地区から、5キロ程度の道のりで900mを超え
る雲辺寺まで登るのに、民宿岡田のご主人の情報では、健脚2時間だという。
雲辺寺の後、別格16番萩原寺方向への道のりも確認して、丁寧な手書きの地
図を頂いて早朝出発した。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
民宿岡田~66番   5.0K  1時間50分
標高240m付近の民宿岡田(池田佐野)から、66番雲辺寺は標高910m
までの山登りである。ただ、岡田からであればもう距離が短いので、急な登り
ではあるものの、それ程長い時間ではないので、朝一番の上りであればそれ程
ではないだろう…とタカをくくっていたが!実際には厳しい登り、大汗2回と
いう登りだろう。民宿岡田から登山道入口まで約1キロで(15分)の距離だ
ろうか。ここから登山道(古道・山道)を登り、車道合流まで約2キロ弱で標
高差で350mを一気に登る山道である。時間にして約1時間弱であった。車
道に合流し、ダラダラとした舗装道(少し凸凹している…整備が悪い…)と、
合わせて遍路道(古道)を合計約2キロ歩くと雲辺寺に到着する。車道合流か
ら約35分という感じだろうか。雲辺寺手前にベンチがあるが、そこまでは休
憩可能箇所はほとんどない。登山道入口からの約2キロの等高線に直角に登る
道が厳しい道であったが、時間的には短いので耐えて登るしかない。【3】

66番~別16番   7.4K  2時間20分
雲辺寺への「上り」よりも「下り」の方がはるかに厳しい記憶が残る道である。
雲辺寺を出て、最初1.1キロを、さほど急な下りではない(古道・遍路道)
を67番大興寺方向に進み、その先の分岐を、ロープウェイ山麓駅方向=萩原
寺方向に下りに入る。ここも遍路道で、整備されていて藪掻きの心配はないの
だが…強烈な急な下り坂だった。且つ長い!。山麓駅の標高が240m程であ
るから、標高910mの雲辺寺の後、頂上分岐が標高870mで、そこから約
3.5キロで高低差650mを下る。繰り返すが…「約3.5キロを真っ直ぐ
に約650m」高低差を下るのだ。そこには一箇所も休憩箇所は無い。強烈に
厳しかった記憶しか無い。登りよりもはるかに厳しい。山麓駅のベンチなどで
休憩し、足を休めるとそこからは、緩やかな下りのアスファルト道を約2キロ
歩き萩原寺に向う。ロープウェイ山麓駅までの厳しい下りを考え…【3.5】

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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(34)」

2007年08月27日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(34)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『民宿岡田~別格15番箸蔵寺、そして66番雲辺寺までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

民宿岡田~別15番  17.0K(片道) 不明
民宿岡田~66番    5.0K     不明

前日無事に民宿岡田に到着した。優しいご主人が迎えてくれ、事前に、連泊の
予約をして、翌日はいよいよ難関別格15番箸蔵寺を打つことになっていたが、
箸蔵寺を打てば、後は遍路の中では最も高い900m超の雲辺寺を打ち、終に
讃岐である。生まれ育った香川に入ることが近いという事が、私の気持ちを落
ち着かせていたのだろうか。

当初、箸蔵寺への上り道(歩くための)にはとても不安があった。がしかし、
重たいPCを背負ってブログを書き続けている中で、箸蔵寺近くの方から、
「箸蔵寺の参道はとても立派で、歩いて登るのに全く問題ない」との情報が寄
せられていた。事前に情報があったことが、実は、最も安心していられた原因
なのだろうと思う。

ある人は言う。
==============
見知らぬ道を楽しんで、
時間も気にせず、
景色を楽しみ、
出会いも楽しみ、
ゆったりと歩く。

宿のことも大して気にせず、
行き当たりばったりで
良いじゃないか!

そんな、歩き遍路も良いだろう。
==============

でも…
後、どのくらいの時間で到着するのだろうか?
その道のりは、どれ程困難なのか?
上り坂?下り坂?
アスファルト道?遍路道?
水分の補給は大丈夫なの?
宿はあるのだろうか?
予約は取れるのだろうか?

考える事は山のようにある。

自分の足で、その日のうちに進める距離なのか?
結局、気になってしまう…

もう一度、歩き遍路に出たら、ずいぶん楽だろう。一度通った道だから。

それでも、気温も、風も、雨は太陽の様子も、何もかも違うだろう。
だから、分かっていても、何度歩いても楽しいのかも知れない。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
民宿岡田~別15番   17.0K  4時間15分(片道)
民宿岡田に連泊して、片道17キロ、往復34キロを1日で往復する。連泊し
て打ち戻ったのは、久百々から足摺岬の金剛福寺への往復であった。あの時も
雨に祟られた…連泊して主な荷物を宿に置いて、空身で進もうなんて考えるか
ら、雨は試練、荷物の重さの代わりなのだろうか。静かな山間(やまあい)の
国道歩き、県道歩きを経て、最後1.25キロの立派な参道(古道)歩きの道
のりである。境内に到着したと思っても安心してはいけない。その先に強烈な
約300段の階段が待っている。最初の国道歩きは片側にしか歩道がない、そ
してその歩道も狭く、また交通量が多い。歩き難い道である。更に、白地から
県道に入って吉野川沿いの静かなというより、寂しい県道歩きも歩道も無く、
結構厳しい道のりであろう。民宿岡田からほとんど休憩可能箇所らしきものは
無いのだ。箸蔵小学校手前に、少しだけ回り道をすれば、ローソンがあり、こ
の中には食事可能な椅子もあるので、ここしか休憩可能ポイントは無いような
気がする。その後は、大汗2回という参道(古道)歩きが待っているが、等高
線に真っ直ぐ登る急な上り坂である。厳しい坂だが、藪掻きの心配は無い。そ
して境内手前に急な階段、更に、本堂、大師堂のある場所に行くためには、
さらに階段が待っている。休憩箇所も無く、かなり厳しいだろう。【3.5】

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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(番外・足の治療について)」

2007年08月26日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(番外・足の治療について)」

■ 治療について

歩き遍路を終えてから既に1ヵ月半経過した。足の浮腫みはさすがにほとん
ど取れたが、まだ少しだけだが、足の先に違和感が残る。日常生活に全く支
障は無いが、しかし、これだけの時間が経過しても、多少違和感が残ってい
るというのは、それだけ過酷だったのだろう。まあ~若い時であれば、これ
も少しは違うのであろうが、さすがに「若そうに…」は見えるのだが、実年
齢が47歳というのは、あちこちにガタが来ているのも事実であろうか…

さて、足の浮腫みもそうであるが、劇的な幕切れで終わった今年の高校野球
甲子園を見ていて思うことがある。

我々の年代は、野球少年だった頃、当時は「肩は絶対に冷やしてはならない」
という「誤った鉄則?」があった。

小学生なのに、夏休みは全く1日も練習は休み無く、そして、練習中は水分
は一切取らないし(禁止!)、根性だけで練習させる風土が残っていた。今
こんな事をやったらPTAが出てきて大変な事になるだろうが、そんな風潮
は全く無かった。

それに…楽しい夏休みなのに、投手であった私は、一切!夏休み中学校で開
放された「プール」に入る事を許してもらえなかった…信じられない事だ…
でも事実だった。まあ、強豪チームであったが、それにしても…たかが小学
生のチームである…

また、近頃は「アイシング」と言う方法が取り入れられ、肩だけではないが、
例えば投球を終えた投手は、中に氷を入れた特殊なビニールバンドのような
ものを肩や肘にマジックテープで巻きつけて、15分程度冷やすことが一般
的になっている。プロや甲子園に出てくる高校球児クラスだけでなく、今や、
中学野球や少年野球までもが、当たり前のように行っている。

詳しい運動生理学のようなものは分からないが、原理的には、関節を繰り返
し動かし、負荷を掛けて「熱を持った」肉体を、一度短時間冷却するという
合理的な方法などであろう。アメリカやドイツ等、運動生理学に関して先進
国は日本に比べて10年以上前からこうした方法が取り入れられていたのだ
ろう。

今は、テレビCMで、女子プロゴルファーの宮里愛が、「乳酸がたまって、
あつくなった筋肉を冷やすには!エアーサロンパス!」って宣伝しているが、
まあこんな原理なのだろう。

今にして思うと当たり前なのだが、我々が小さな頃…というより、大学生に
なった頃まで(25年ほど前まで)は、まだアイシングという、こんなに単
純で、合理的な方法は知られていなかった。捻挫したら冷やす…この程度の
知識はあったのだが…

それに、小学生でカーブもシュートも投げ続け、連投も、ダブルヘッター
(1日2試合)の登板も当たり前の時代であった。肩は疲労し、肘は軟骨が
出来て、中学に入る頃は、既に投手としての寿命は終わっていた…(まあ、
プロに行く程の実力はそもそも無かったから関係ないが…)

100球前後で必ず交替する。先発、中継ぎ、ストッパーと分業が定着して
契約書にも詳細を明記するという大リーグではないが、過酷さが続くのも、
どこかでコントロールしなければならない事も事実なのだろう。

歩き遍路の話に戻ると、一日10時間以上も重い荷物を背負って、歩き続け、
それが何日も続くと、何かしらの治療を行いながら歩く事が必要だと感じる。

単純には、(1)一日の歩きを終えたら、湯船に水を張って15分~30程
度のアイシングをする。冷やす事がまず重要なような気がする。氷を入れた
水なら15分程度が限界だと思うが、常温の水程度であれば、30分程度の
時間浸しておいても良いとも思う。

さらに、(2)重力の法則で、血が足元(下)に下がって、ただでさえ心臓
に循環しずらいのであるから、血が下に行っているのを心臓に戻してやるた
めに、足元を高くして、少しでも血が順調に循環する仕組みを作るのが良い
のではないかと思う。

医者でもないし、スポーツ医学やトレーナー的な知識を学んだ事も無いので
全く素人考えだが、この2つを最低やりながら、十分な休息を宿で取りなが
ら、歩き続ける事が大事では無いだろうか。

(1)については、アイスノン(古い…か!)、冷却スプレーや、または、
冷却効果の高い新素材のタオルのようなものを利用する事も可能だろうし、
コンビニなどで氷を手に入れて湯船に入れて利用する。そしてエアーサロン
パスのようなもの等、他にも手軽に行えるものはあると思う。

それにしても、健脚の私は、足のマメが出来ない事を理由に、舐めていた…
3週間たった頃には、足はシビれて、腫れていた…それが回復するのに、
こんなに時間を要するとは思いもよらなかった!

いずれにしても、医者などの知識を持った人に一度相談するのも良いだろう
か。誰か聞いて頂き、これから歩く人に教えて頂きたい。

今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(33)」

2007年08月25日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(33)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『65番~別13番~15番、そして66番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

65番~別13番    8.2K 不明
別13番~別14番   9.2K 不明
別14番~民宿岡田   7.1K 不明
民宿岡田~別15番  17.0K 不明
民宿岡田~66番    5.0K 不明

65番三角寺は、三島駅近くでの宿泊であれば、それ程厳しい山登りではない
だろう。その後、別13番仙龍寺は、「狭い国道歩き」であるが、車の運転だ
と、狭く見通しが悪いので不安な道だが、歩くには、交通量も少なく緩やかな
下り道となるので、さほど厳しい道ではなかった。

その後の別14番常福寺への道の方が上りがダラダラと体力を消耗する感じだ
った。いずれにしても、この日は、三角寺の手前の宿からの行程になるので、
天候次第ではかなり厳しい道のりとなるだろう。三角寺への上りがたいした事
が無いと思っていても、距離が伸びて午後になってくると、だんだん体力を消
耗してくるのは間違いない。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
65番~別13番   8.2K  1時間40分
65番三角寺から別格13番仙龍寺への道のりは、(1)三角寺の本堂の横か
ら「旧道・古道・山道」を進む道と、(2)山門下の階段を下りたところから、
右にアスファルト道を歩き、国道319号を歩き、最後に県道5号に合流して
アスファルト道のみの方法がある。(3)他に半田休憩所方向に歩き堀切トン
ネルを抜けて県道5号を歩く方法があるが、私は(2)を選択した。車の方に
聞くとほとんどの人が(3)を歩いた方が良い!と言うのだが、これは車の運
転には道が狭くクネクネしているだけであって、歩くには全く問題ない。最初
少しだけ上り坂になるが、後は、ダラダラとそれ程急な坂ではない下りの道で
ある。並足でも2時間で十分だろう。途中休憩ポイントは無い。【2】

別13番~別14番   9.2K 2時間35分
別13番仙龍寺を出て、来た道を1キロ弱戻り、右に折れて県道5号を堀切ト
ンネルに向う。この道はダラダラとした上り坂が続き結構辛い…1,259m
の平坦な堀切トンネルを抜けると、逆に1.5キロ前後の下りになる。この下
りが逆に少し急な感じもする。その先に平山バス停、あるいは半田休憩所とい
う遍路小屋もあるので、ここで休憩だろうか。そこからは2.5キロ程度で別
格14番常福寺椿堂に到着する。全てアスファルト道だが、以外に厳しい道だ
と感じた。少し休憩を余分に取った実測時間であるが、前日の宿泊を何処にし
ても、当日は、三角寺を打った後になるので、天候次第ではかなり疲れている
可能性が高い道であろう。途中必ず休憩を取る事である。【3】

別14番~民宿岡田   7.1K 1時間45分
常福寺を出て、国道192号を淡々と上り坂を進み、2キロ程度歩いたところ
にバス停があり、第一の休憩ポイントとなる。その後境目トンネルを越えると、
ダラダラと緩やかな下り道となる。次の休憩箇所はトンネル先のドライブイン
水車であろうか。その先も緩やかな下り道となる。アスファルト道のみの歩き
となる。【2】

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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(32)」

2007年08月24日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(32)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『64番~65番、別13番~15番、そして65番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

64番~65番    45.2K 13時間 (途中に別12番有り)
65番~別13番    8.2K 不明
別13番~別14番   9.2K 不明
別14番~民宿岡田   7.1K 不明
民宿岡田~別15番  17.0K 不明
民宿岡田~66番    5.0K 不明

西条で連泊して石鎚山を登った後、朝から大雨に見舞われた。梅雨の歩き遍路
であるから仕方ないのであるが、この時期は疲労もピークに達していて、西条
から三島までの国道歩きは大変過酷だった印象が残っている。途中、別格12
番延命寺で住職と会話できたのが救いだっただろうか。

そんな中歩いていても、次に難敵が続く事に不安で頭が一杯だった。別格13
番~15番、そして65番三角寺、66番雲辺寺と気が重くなるほどであった。

この区間は、宿の選択がポイントになるだろう。それも単純に、この区間だけ
の自分の「足」(の疲れ等)との相談ではなく、三角寺の先には宿は民宿岡田
しかないのだ。別13と別14を打ち、順調に民宿岡田にたどり着けるか…そ
のためには、三島の宿が良いのか、それよりも手前でも大丈夫か等、考える事
が沢山あった。

情報の少ない別格打ちにとっては、仙遊寺と常福寺を打ち、池田佐野の民宿岡
田までの時間が見積もり難いのである。距離は、地図を見れば分かるのだが、
「道の難易度」が歩く時間に影響する事は当たり前であり、歩き遍路にとって、
正確な道の難易度の情報を得る手段のないことは非常に辛いのである。

特に…健脚、高速遍路と煽てられ、自負もしていた!(笑)私としては、悪い
癖であることは承知していたが、道の調査と推定時間が「命」だった…アハハ
である…

重たいPCを背負ってこのブログを書きながら歩いた。そして更に整理のため
にまとめまで書き続けているのも、私のようにある意味…「神経質」な遍路の
ために少しでもお役に立てればと。。。そう思うだけである。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
64番~65番   45.2K 13時間(延べ3日間・途中延命寺含む)
この区間は、最初の日は64番前神寺を打ち、約4キロを1時間で歩いて西条
駅近くのホテルに入り、その後石鎚山を挟み、通り沿い近くの別格12番延命
寺を打ち、三島駅近くのホテルまで歩きそこで泊まり、更に翌朝65番三角寺
への延べ3日間の道のりとなった。三島駅近くから最後の5キロを除いて、ほ
とんど1本道の国道11号線歩きとなる。以下2つに分けて説明する。
(1)64番前神寺から三島まで 一本道の国道11号線歩きとなる。歩き遍
路地図には、西条を過ぎ、途中11号線から少し南側の旧道や、交通量が少な
く歩く為には「安全」と思われるアスファルト道や、選択肢としてであろうが
松山自動車道(高速)沿いの道を指示しているのだが、私は徹底して国道11
号線を歩いた。確かに、この区間、特に後半は11号線は片側にしか歩道の無
い場所が多く、その歩道も狭く歩き難い感じがしたが、雨の中の歩きとなった
後半は、地図を見ながら旧道などを歩くよりも、安心してというか、疲れた歩
きの中「ボぉっと」しながら「一心不乱?」(うまく説明できないが)に歩け
る道を歩いた方が私には楽だった。この区間の高低差のある場所は、新居浜の
先、関川地区に標高150m程度の坂を国道歩きで越えるところがあるが、そ
れ以外は平坦な舗装道歩きとなる。ただ、この区間、遍路小屋などはほとんど
無く、国道沿いのコンビニなどで休憩を取る以外方法は無いだろう。延命寺の
敷地内に立派な休憩可能な小屋があるが、別格打ちであれば国道から100m
程入ったここに立ち寄る事は無論だが、88箇所巡りの方には、この延命寺の
小屋すら気が付かないだろう。以外に厳しい道であるとの印象が強い。【3】
(2)三島から三角寺まで 伊予三島から県道や生活道を経て高速方面に南下
し、その後、戸川公園を抜け、最後の遍路道に入り三角寺へと向う。但し、遍
路道も最初は簡易舗装道で、最後の1キロ程度のみが本格的な山道である。こ
こには一部厳しい登りもあるが、道は整備されており、標高500mへの三角
寺への上りであるため、最後の1キロと、山門手前の急階段が最もキツイかも
知れない。休憩ポイントは戸川公園内の立派な休憩小屋以外には無いだろう。
【3】
全体としては、距離があり、途中宿泊を必ず挟む事になろうが、ポイントは、
三角寺の先に民宿岡田以外に66番雲辺寺までの約20キロ近い道のりにも宿
は無い事。そして、雲辺寺を過ぎで4キロ強先の民宿青空までも宿は無いので、
別格打ちで無くとも、三島に泊まり三角寺、そして雲辺寺を一気に打ち、民宿
青空まで行くか、それとも池田佐野の民宿岡田で宿を取るかなど、三角寺の先
の宿を基点に、この区間を歩いている間に整理が必要な区間であろう。別格打
ちにとっては、三角寺の後、別13番仙遊寺、別14番常福寺、更に池田町の
別15番箸蔵寺と難所が続くので、民宿岡田を基点に打ち戻るか、池田町で宿
を取るのかなど、いずれにしても数日前から十分な検討が必要である。私自身
にとっても非常に珍しく、この区間の前半の西条で3日先までの日程を全て決
定していた程である。休憩ポイントも少なく、宿の検討も難しいため、総合で
も…【3】

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■31&32日目宿「ザヘンロ・サーベイ」(最終回)

 私は翌日以降、讃岐入りの後、実家のお接待に甘え、送り迎え付きでの歩き
 となったので、宿については32泊(29箇所、連泊が3回【久百々、西条
 ステーションホテル、民宿岡田】)であった。最後の宿としては、申し分な
 い遍路情緒溢れる宿となった。

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民宿岡田       T22 F20 D18 S23 C¥6,500
三好市池田町佐野牛頭586         0893-74-1001
ある地区を独占している宿の一つであろう。別格打ちだろうが、88箇所巡り
の歩き遍路であろうが、早朝に三島辺りの宿を出発して三角寺の後、雲辺寺を
一気に打ち民宿青空なで進むことが可能な健脚以外は、この宿の重要性は非常
に高い。老夫婦の経営であったが数年前に奥様が他界された後、存続が心配さ
れていたが、息子さん夫婦が、経験豊富な優しい素敵なご主人と今も営んでい
られる。遍路を愛して止まないという感じだった。宿泊前は、少しだけ老朽化
を心配していたが、全く問題は無い。清潔感もあり、行き届いたサービスで、
歴史を感じさせる様々な遍路の写真など、数多く経験できる。箸蔵寺への打戻
りにも、ちょうど良い場所にあるし、その後、雲辺寺から一気に讃岐への道の
りも、基点としては申し分ないだろう。長く続いて欲しい宿の一つである。
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全ては、私の個人的判断です。
 総合(Total)は、「T」
 料理(Food)は、「F」
 内装(Decor)は、「D」
 サービス(Service)は、「S」  
 料金(Cost)は、平均的コストの「C」
評価は、
 0~9 お粗末~可
 10~15 可~良
 16~19 良~優
 20~25 優~秀
 26~30 秀~完璧
 NAは、評価できず(食事など無しの場合)Not Applicable
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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(31)」

2007年08月23日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(31)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『石鎚山』

不思議な縁であったと思う。横峰寺を6月30日早朝に打ち、その後山を下る
途中に、石鎚山へのご縁を頂くことになった出会いと暖かいお接待を受け、山
など全く興味の無かった私が、石鎚山に登らせて頂く事になった。本当に私に
とっては「登らせて頂く」という感じである。

この時期、海開きや山開きが相次ぐので、「お山開き」という言葉の響きも助
けになった。単に、若き日の弘法大師空海もここを山林修行の場としたという
だけでは、いや、本当にその事すら知りもしないで歩き遍路をしていた私など、
そんな資格すら無いのだと、そう思っていた。

四国に生まれ育った私にも、伊予の高根と呼ばれた石鎚山、標高1982mで
西日本の最高峰。古くから山岳信仰、修験の道場として開かれ、日本7霊山の
1つに加えられている程度の知識はあったが、それにしても…弘法大師縁とも
知らない…での歩き遍路である。

後に知ったが、名山とされた理由として「宗教的雰囲気がかもし出す、高峻
[こうしゅん]にして、威厳に満ちた山容に由来するものである」と指摘して
いる文献もあったが、まさに当を得ていると思う。お山開きの前日6月30日
「智・仁・勇」を表す3体のご神像を、中宮の成就社まで運び上げ、さらに信
者に背負われて頂上社に祭られる。「お上り」は信仰登山そのものであるらし
い。

2000m級~3000m級の山など全く登った事は無いが、きっと、他の山
と異なるのは、こういった宗教的雰囲気が強いかどうかではないだろうか?

一般の登山は大自然を畏[い]敬する精神的な部分が、ややもすれば欠落しが
ちだという記述もあるが、これについては、私はさほどそう思わないのだが、
この山開きに初めて参加させて頂いた感想としては、山岳など聖なるものと1
つになることや、大自然に自己を投入して癒[い]やしを得るという感じで、
石鎚から学ぶことも少なくないだろうと感じた。まあ~私にとってこの時期は、
海や山を楽しみ、また心癒やすもよし…という感じであるが。

このお山開きの10日間は、お山の生命力が最も旺盛なる時、「霊気満々」の時
であり、お山の霊気に触れて、石鎚大神様の御神徳を戴き、リフレッシュする
期間であるとも言われているらしい。

お山開きには、全国から大勢の信者たちが集まってきて、賑わいを見せてくれ
た。それでもこの数十年、特に参加者は激減してしまっているらしい。前日に、
石鎚神社から成就社まで移されたご神体を、7月1日の早朝、境内で勇壮な練
りをみせた後、大太鼓の音に送られて、白装束姿の信者の背にかつがれた御神
像が山頂へと向かう。山頂では信者たちが御神像を奪い合うようにして体にこ
すりつけ、無病息災を祈る。残念ながら、少し前にこの儀式は終わっていた。

私にとって最も強く残った印象は、山で行き交う人々が、全く見ず知らずの人
であっても「おのぼりさんかい」「おくだりさんかい」と、声をかけ合うこと
に触れられただけで満足であった!それが、最高の感激であった。

さて、交通は…

1. JR西条駅から、バスで、ロープウェイ行で約1時間
2. ロープウェイで成就駅まで8分
3. 成就社まで、徒歩20分程度だろうか。
4. そして成就社から、頂上まで徒歩約3時間弱という感じだろう

間違いなく、お山開きの期間であれば、本当に「素人」でも十分に登れる。
ただ、以下の点だけは万全にされたし。

(1)ブヨ対策(虫除けスプレー、蚊帳、虫刺されの治療薬)
(2)急な天候の変化(2000m級の山は本当に変化が凄い!)のため、
   長袖のシャツ(ブヨ対策にも有効)と、ウィンドブレーカーなど
   また、折畳みの傘か、レインウェアがあれば完璧

今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(30)」

2007年08月22日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(30)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『60番~64番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

60番~61番     9.6K 3時間
61番~62番     1.3K 25分
62番~63番     1.4K 25分
63番~64番     3.2K 55分
64番~65番    45.2K 13時間

早朝5時から歩き出し、横峰寺には8時前に到着した。その後、星が峰に参り
天候に恵まれた事を感謝しながら横峰寺を後にした。60番横峰寺を打ち終え、
61番香園寺まで山を下り10キロ近い道のりを終えると、後は、街中の短い
寺間を進む事になる。

早朝に横峰を終えているので、この日は64番を打ち、その後何処まで歩くか
という判断になるが、64番前神寺の先約4キロの西条の町を過ぎると、その
先は選択肢は限られてくるし、どうせ65番までは2日係りとなるので、西条
でインターネット常設のビジネスホテルに投宿するのが無難だろうと考えてい
た。

そんな考えを通り越して、とてもあり難い不思議なご縁で、西条に連泊して、
石鎚山の山開きにチャレンジすることになってしまった。6月30日にここに
いた事の幸運に感謝し、また素敵な出会いに感動する思い出となった。

結果は、以下のようになった。

===================================
困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
60番~61番     9.6K 2時間30分
59番方向からの登りよりも、61番香園寺に向かっての下りの道の方が、道
としての「趣き」があるのだろうか。前半は、山道であるが整備された歩き易
い下りであり、その後少しだけ藪掻き状態の道があるが、それほど危険である
という感じはしない。この地区の山岳愛好家(やまや)がトレーニングで好ん
でしている場所という雰囲気があり、下りの約10キロの内約7キロが古道の
土の道であり、足にもとても優しい素晴らしい道である。途中休憩ポイントも
3キロ程度進んだ所にベンチがあり、また、更に3キロ程度進んだ場所にも小
屋がある。私はここで石鎚山へのとても素晴らしい出会いとなった。思い出深
い場所である。白滝奥の院を抜けて、アスファルト道に出て、高鴨神社を抜け
ると61番香園寺がある。驚くなかれ!これが弘法大師縁の61番香園寺であ
る。新興宗教の建物かと思う程強烈に立派な鉄筋の寺であった!【2.5】

61番~62番     1.3K 15分
派手な香園寺を抜けてアスファルト道を少し歩くと、香園寺と正反対の雰囲気
の「小さな静かな寺」がある。ここが62番宝寿寺である。平坦な舗装道を歩
くだけである。【1】

62番~63番     1.4K 20分
国道11号線の平坦な道を歩くと63番吉祥寺に到着する。静かな寺である。
特に心配は無い道である。【1】

63番~64番     3.2K 40分
旧道を歩いても良いし、国道11号線を歩いても特に大きな差は無いだろう。
平坦なアスファルト道を歩き、地図に記載は無いが、前神寺の手前に石鎚神社
がある。神仏分離前は同じ敷地になっていたというのが頷ける。何故遍路地図
には石鎚神社の記載が無いのか不思議であった。【1】

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■30日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
===================================
三島第一ホテル    T14 F15 D12 S15 C¥5,500
四国中央市三島中央3丁目14-5      0896-23-2011
昔はこの地区では「白亜のホテル」として一流だったのかも知れない。が、私
の感想としては、ビジネスホテルという体裁をとっているが、設備の老朽化を
誤魔化し全く部屋の改装もしない、作りも薄い壁に隣の音まで良く聞こえる安
普請のホテルで、清潔感もあまり感じないホテルという印象である。この地区
は、他にもホテルやビジネス旅館などが幾つかある。またこの時期(19年7
月初め)、大規模なプロジェクト工事が三島地区であったらしく、どこの宿も
込んでいた。しかしである…残念であるが、私にはそんな感想でしかない。
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全ては、私の個人的判断です。
 総合(Total)は、「T」
 料理(Food)は、「F」
 内装(Decor)は、「D」
 サービス(Service)は、「S」  
 料金(Cost)は、平均的コストの「C」
評価は、
 0~9 お粗末~可
 10~15 可~良
 16~19 良~優
 20~25 優~秀
 26~30 秀~完璧
 NAは、評価できず(食事など無しの場合)Not Applicable
===================================

今日はこの辺で。