四国遍路(108箇所)の旅

お遍路(88+別格20)の準備計画と実際の歩き通し打ちの記録を、5月11日から(実行は6月3日スタート)記録しています。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(31)」

2007年08月23日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(31)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『石鎚山』

不思議な縁であったと思う。横峰寺を6月30日早朝に打ち、その後山を下る
途中に、石鎚山へのご縁を頂くことになった出会いと暖かいお接待を受け、山
など全く興味の無かった私が、石鎚山に登らせて頂く事になった。本当に私に
とっては「登らせて頂く」という感じである。

この時期、海開きや山開きが相次ぐので、「お山開き」という言葉の響きも助
けになった。単に、若き日の弘法大師空海もここを山林修行の場としたという
だけでは、いや、本当にその事すら知りもしないで歩き遍路をしていた私など、
そんな資格すら無いのだと、そう思っていた。

四国に生まれ育った私にも、伊予の高根と呼ばれた石鎚山、標高1982mで
西日本の最高峰。古くから山岳信仰、修験の道場として開かれ、日本7霊山の
1つに加えられている程度の知識はあったが、それにしても…弘法大師縁とも
知らない…での歩き遍路である。

後に知ったが、名山とされた理由として「宗教的雰囲気がかもし出す、高峻
[こうしゅん]にして、威厳に満ちた山容に由来するものである」と指摘して
いる文献もあったが、まさに当を得ていると思う。お山開きの前日6月30日
「智・仁・勇」を表す3体のご神像を、中宮の成就社まで運び上げ、さらに信
者に背負われて頂上社に祭られる。「お上り」は信仰登山そのものであるらし
い。

2000m級~3000m級の山など全く登った事は無いが、きっと、他の山
と異なるのは、こういった宗教的雰囲気が強いかどうかではないだろうか?

一般の登山は大自然を畏[い]敬する精神的な部分が、ややもすれば欠落しが
ちだという記述もあるが、これについては、私はさほどそう思わないのだが、
この山開きに初めて参加させて頂いた感想としては、山岳など聖なるものと1
つになることや、大自然に自己を投入して癒[い]やしを得るという感じで、
石鎚から学ぶことも少なくないだろうと感じた。まあ~私にとってこの時期は、
海や山を楽しみ、また心癒やすもよし…という感じであるが。

このお山開きの10日間は、お山の生命力が最も旺盛なる時、「霊気満々」の時
であり、お山の霊気に触れて、石鎚大神様の御神徳を戴き、リフレッシュする
期間であるとも言われているらしい。

お山開きには、全国から大勢の信者たちが集まってきて、賑わいを見せてくれ
た。それでもこの数十年、特に参加者は激減してしまっているらしい。前日に、
石鎚神社から成就社まで移されたご神体を、7月1日の早朝、境内で勇壮な練
りをみせた後、大太鼓の音に送られて、白装束姿の信者の背にかつがれた御神
像が山頂へと向かう。山頂では信者たちが御神像を奪い合うようにして体にこ
すりつけ、無病息災を祈る。残念ながら、少し前にこの儀式は終わっていた。

私にとって最も強く残った印象は、山で行き交う人々が、全く見ず知らずの人
であっても「おのぼりさんかい」「おくだりさんかい」と、声をかけ合うこと
に触れられただけで満足であった!それが、最高の感激であった。

さて、交通は…

1. JR西条駅から、バスで、ロープウェイ行で約1時間
2. ロープウェイで成就駅まで8分
3. 成就社まで、徒歩20分程度だろうか。
4. そして成就社から、頂上まで徒歩約3時間弱という感じだろう

間違いなく、お山開きの期間であれば、本当に「素人」でも十分に登れる。
ただ、以下の点だけは万全にされたし。

(1)ブヨ対策(虫除けスプレー、蚊帳、虫刺されの治療薬)
(2)急な天候の変化(2000m級の山は本当に変化が凄い!)のため、
   長袖のシャツ(ブヨ対策にも有効)と、ウィンドブレーカーなど
   また、折畳みの傘か、レインウェアがあれば完璧

今日はこの辺で。

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2 コメント

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いいご縁でしたね (歩かない遍路 らいた)
2007-08-23 20:04:26
 本当に、稀有な経験だと思います。山開きに間に合うように歩いていたような。石鎚に上るために四国に来られたような。そのための休暇のような。
 ホント不思議なご縁ですね。
返信する
約一日、 (KOYAMA)
2007-08-24 22:08:50
”さぼって”しまいました。(laughing!)
振り返ってみて、リアルタイムの時には
この時期に特に、自分の投稿も熱かったと
思います。冷静に考えれば、選択肢がある
ようで意外にない区間です。加えて、此処
を上手くクリアーすれば一気に”楽”に
なることも知っていましたから、初めての
貴兄の遍路を上手く結願まで持って行く為
には何でも情報提供したくなっていました。

”本気投稿?”は明日の分で・・・。
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