四国遍路(108箇所)の旅

お遍路(88+別格20)の準備計画と実際の歩き通し打ちの記録を、5月11日から(実行は6月3日スタート)記録しています。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(番外・宿情報とインターネット)」

2007年07月29日 | Weblog
恒例の…と言うより、いつの間にか、勝手に日曜日のメニューは「番外」
と決めておりまして…思うままに。(店主より)


「第二部 108寺歩き遍路の総括(番外・宿情報とインターネット)」

下記のコメントを横浜天恢さんから、7月20日に頂いた。

ちょっと過激?!かなと思ったが、読者のコメントは、ブログの編集者で
ある私の独断と偏見でいくらでも削除できるが、敢えて、当分はそのまま
にしておこうと思った。

誰かから、「少し過激では…」とのコメントがあるかな?と思う面よりも、
この程度の意見は、インターネットならではで普通だろうと思っていた。
そして…特にご批判も何も無いので、そのままにしておいた。

内容については、泊まった事が無いので、「金子や」については、特に
コメントはしないが、宿についての情報は、自分が「ザヘンロサーベイ」を
書き、そして勝手な批判や批評をしている立場なので、あまり言えた身分で
ない事は承知している。

今日は「インターネットと遍路情報について」私の、勝手な思う所を
書いてみたい。

横浜天恢さんが指摘するように、まず、普通なら、その日の「宿」は、
数ある宿の中で「偶然」に決まる事が多いと思う。

ある宿を狙って、ここに絶対泊まりたい!と言う事を機軸に、数日前から
調整をしないと、結構その「宿」=「ある寺でその日一日を終える」事は
歩き遍路にとって大変なことでもある。

さて、遍路宿は一般的に「インターネット」の情報に無頓着な気がする。

ただ、これから、団塊の世代の方々の多くの退職者や、若い世代の方も
歩き遍路を検討することが増えてくる中、その「遍路宿」の経営者の方々も、
インターネットの情報に目を光らせないと「痛い目」を見る事も多い様な
気もしてならない。

極端に言うと、いずれかの時代には、そんな無頓着な経営者(且つ営業努力
をしない経営者)は廃業に追い込まれる可能性すらあるのでは?と心配する。

私は今回一人歩いている中で思い始めた事なのだが、必ず近い将来訪れる
自分の隠居生活の中で、真面目に「遍路宿」を営みながら、静かに故郷に
近い四国で生活するのも悪くないと思うようになっていた。
そう、隠居生活も、私にも、10年後か20年後には必ず訪れるのである。

隠居生活は、ハワイかサンフランシスコでと思っていた時期もあるが、
今回初めて四国遍路の旅に出て、人と接しながら、体が動くうちは、
働きながら、そんな生活も悪くないと…

そこで、まず考えるが…場所である。

立地的に、どうしても、ある寺や区間、大事なポイントを「独占」している
宿も意外に多い事がわかった。

歩き遍路が以前に比べ廃れ、バスツアーや自動車遍路は、大資本のホテルや
大きな旅館に泊まる事が多いだろうし、歩き遍路という小さな経済規模に
群がってみても経営は成り立たないだろう。

コストを抑え、あるいは、老朽化した、減価償却はとうの昔に終わっている
設備を騙し騙し利用しながら、朝早くから、一日数件の歩き遍路に対して
サービス(食事の準備や相手、そして掃除など)をして、冬と夏は、きっと
あまりお客が来ない市場だろうから、民宿(宿)を営むには、経営と言う
観点からは、とても新しい投資が出来る(儲かる商売)とは思えない。

また、代替わりや後継者が不足し、遍路宿もなくなっている地区もかなり
あるようである。

ざっと考え、年間半分180日が稼動日数(お客が訪れる日)と仮定して、
一日2人平均だと
 6,000円×2=12,000円×180日=216万円
一日3人平均だと
 6,000円×3=18,000円×180日=324万円
一日4人平均だと
 6,000円×3=24,000円×180日=432万円

の「売上」にしかならない。
雇い人を全て内政化して、自ら夫婦で働いても、儲けを半分としても、
年に100万か200万が良いところであろう。

今の遍路人口なら、ご主人が勤めに行って、兼業農家ならぬ、
「兼業遍路宿」でなければ、若い方には、
「単業」で、民宿の経営など成り立たないのだろうか…
あるいは「年金生活兼業遍路宿」なのだろうか…と。

稼働日数を上げるためには、
 夏場にサーファーが訪れる海に近い場所か、あるいは、
 参拝客の最も多い、徳島の10番~17番の辺りか
 あるいは、偏狭であっても、あるポイントを独占している地区以外に
安定した顧客を呼び込む「宿」にはなり得ないだろうと考えてしまう。

経営努力は、次のテーマとして、市場規模(マーケット)の無いところで
勝負しても、絶対に「採算」は成り立たないのは明白なのだから。

収支は二の次。老後の趣味、ゴルフか、釣りか、サーフィンか、はたまた
田舎暮らしの農作業かは、個人の趣味として、悠々自適の暮らしの中での
「趣味程度」の気楽さで遍路宿を営む事は出来ないものか?

そんな考えに適した場所は無いのだろうか?
あるいは、明らかに、あるポイントを独占している地区に
部外者が新規に参入していっても、その土地での、住民との対話も含めて、
「暮らしに」馴染めるのか?など…

外野でいろいろ「宿についての文句」を言うのは簡単であるが、
いざ経営となると、難しいのだろうなと。

ただ、前にも書いたが、私が、経営するなら、

1.食堂にインターネット完備!各部屋接続可能、無線LANOK!
2.清潔な部屋
3.ウォシュレット付洋式トイレ設置
4.(出来れば)大きな(足を伸ばせる)24時間対応のお風呂!
5.美味しい食事と
6.お酒の種類豊富!
7.本格コーヒーもお接待!
8.朝食は4時から対応可能!
でも…1泊2食1万円!(高い!!!)

って感じだろうか?あんまり安くし過ぎても、いろんな人が来て
面倒なので、ある程度のゆとりのある方しか、お客には求めない!
(勝手な経営者の言い分である…笑)

性格的に、慈善事業で商売(業)としては、やらないだろうか…

万一、これから、宝くじでも当てて、大金持ちになったら、
国民宿舎土佐(36番青龍寺奥の院近く)のように、ドミトリー方式も
良いだろう。二段ベッドを2つ入れた4人部屋で、素泊りも可能。
料金は確か2,500円だったか?

スーパーが近くにあるのなら、食事も出さない。
銭湯なり大きなお風呂が近くにあるのなら、お風呂はこちらに!
と、「越久田屋」的な運営も悪くないだろう。

等といろいろ考えるのも、楽しいものでもある。

11番近くの「吉野」の事は、インターネットで調べて知っていた。
確か名古屋のスーパー健脚爺H氏も、泊まったはずであり、
とても褒めていらっしゃったと記憶している。
私も、3日目の未明に焼山寺を打つ場合は、吉野に泊まろうと思っていた。

さて、長くなったが、インターネットの宿情報、口コミ情報は、今後も
増えるこそあれ、減る事は無い。これだけは断言できる。

2チャンネルほどに「ガサツ」な情報になって欲しくはないが、しかし、
本来インターネットは、自由で、制御が極めて困難な、情報伝達手段で
あろう。

多くの参加者(遍路)が、少しずつでも、そして長い時間をかけて、
書き残した情報も、まとめれば、結構な情報量になる。

古い情報は、削除したとしても、ちょっと気の効いたプログラムでも書けば
「ロボットエンジン」的に、常人には無限とも思えるインターネットから、
「遍路の宿」の情報だけを集めてくる事も可能だろう。

まだまだ少ないインターネットの遍路情報、ポータルサイトも、
集めれば、宿の情報だけでも、多くの情報が集まるだろう。

これらは、数年の間にどこかで始まるような気がする。

その時になって、経営者は自らの宿が「酷評」されている事に気付くのか?
それとも、その「酷評の宿」の経営者は、一生、これらインターネット情報
の存在にすら気付かず、そしてまた、インターネットの情報を見ない、
利用しない遍路達によって細々とした経営が相変わらず成り立つのだろうか。

誰かが(私も含めて)ポータルサイト(遍路の宿)を立ち上げたとしよう。

営利目的なら、
1番~88番、そして別格20番までの寺毎などに区切って
周辺の宿に全て「広告」掲載を依頼(営業)するだろう。

「貴殿の宿のホームページをこちらで用意します!」
「1年間1万円で請け負います」
(う~ん…100件取っても100万円かぁ~300件の宿から請け負う事が
出来れば、何とか採算が取れるか…とか…)

「こちら(HP)経由でも予約を受けますので、そちらに直ぐに予約を
流しますので、宿泊が成立したら、1件5%のマージンを下さい」

「特別に、1回(2週間~1ヶ月単位位)広告を出したければ、
1万円を別途お支払いいただければ、登録ユーザーにメールも配信しますし、
また、大きな広告も出します!」

等と、旅行サイト(楽天やJTB、一休)のような、遍路に特化したポータル
サイトを運営するのだろう。

細々とでも、技術者が内政化されていれば、大きな収益は無理だろうが、
運営事態は可能かもしれない。

しかし、営利目的のサイトなら、沢山お金を払ってくれる、大手の宿や業者に
「批判的な利用者のコメント」は載せられないのは、常識だろう。それでは
「やらせ」情報もある意味可能になるかもしれない。

現代の出版物も、ほとんど広告が掲載され、そういった意味で、大きな
スペースで宿の情報が取り上げられていれば、完全な広告ではなくとも、
これは「記事広告では?」と少し疑って見ることは普通な時代でもある。

あるいは、NPO的に、収益は二の次、「趣味」でやる。

良識的な範囲であれば、利用者本人からの投稿と判断できるものであれば、
自由に批評、批判も載せるようにする。

全ての宿に、覆面潜入して、デジカメで写真を撮ってきて、泊まった人の
感想を勝手に載せる!そうやって、200件位の情報と宿のコメントを
最初に作る。決して「やらせ」はない。自分の目、あるいは友軍記者の目、
読者からの投稿のみとする。

批判的な投稿も、原則「公序良俗に照らして」妥当と判断すればそのまま
載せる。

広告収入は当てにしない。

閲覧者の増え、投稿するためのユーザー登録が必要なシステムなどにして、
これらの登録ユーザーに、後会員数が増えた後、広告などを配信して、
収益は後に…近年のSNS等の主流の考え方であろうか。

しかし、それにしても、マーケット(市場規模)が小さいと思う。

年間15万人が最大?それも、バスツアー、自動車遍路を含めての数字なのだ
と一説にはそう聞き及ぶ。

15万人の1%が閲覧しても、1,500人である。たった1,500人!
3%でも5千人にも満たないだろう。

慈善事業しかあり得ない…

どうすれば、四国遍路は「賑わう」のだろうか?

世界遺産への登録などと言っていたが、宿だけでなく、何かもう少し考えて
みても良いのだろうと思うこの頃である。

人生の大半を「資本主義者」として生きてきた私の正直な感想である。

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「良い宿はオカミサンで決まる! (横浜天恢)」
2007-07-20 23:22:06

我らの健脚さんでも遍路の途中で「もう止めたい。一度、帰ろうかな~」とか、
何度も心の中では思ったそうで、それを知って彼もまた「人の子」と妙に安心
するところがあります。
宿の採点って、やはり厳しくなるのは当然でしょう。「こんな宿だったら泊ま
るんじゃなかった!」と、後悔しても後の祭りです。へんろ宿の採点簿がなさ
過ぎます。健脚さんの「ザヘンロ・サーベイ」の今後に大いに期待するところ
です。ところで、遍路で泊まる宿って、数ある宿の中で偶然その宿」に泊まる
ことになりますよね。ただ、並足で無理なく歩く人は、11番藤井寺周辺に
泊まって12番焼山寺へ、20番鶴林寺、21番太龍寺を打つには麓の「金子や」
に泊まらざるを得ない、そんな宿もあるような気がします。この辺の情報も
これから遍路する人が知りたいんじゃないのでしょうか?

健脚さんの4日前に、私も山茶花の宿に泊まりました。山茶花のオカミサンは
気さくで、働き者で、本当に親切で、料理も美味しく、疲れた遍路を癒す
心を備えています。洗濯機や靴の乾燥機使用は無料で、昨夜の「金子や」と
違って大いに満足したのです。私自身は個人的にオカミサンに100点満点を
上げたい気持ちです。場所は平等寺のすぐお隣の宿です!

ここで、前日泊まった「金子や」を出すのは、私が遍路中に3度も同宿した
和歌山の兄貴からの頼みごとで、私のHPに遍路日記を掲載する折に
「金子や」は最●だと書いてくれと頼まれたのです。私の遍路日記は病持ち
のため遅れております。兄貴の無念を晴らすためにこの場を借りるのですが、
「金子や」では①3時前に客は宿に入れない、②お風呂でシャワーのお湯が
出なかった。後で文句を言ったらスイッチを忘れていた、③朝夕の食事は
不味く、おかずは極めて少なく、④布団にシーツは無く、⑤洗濯するには
最低400円は必要。靴の乾燥機使用は100円。⑥旅館とは名ばかりで施設は
古く、トイレは和式のみ(確認は2階のみ)⑦極め付きは、朝食時間は
6時半(遅い)ということだったが、実際は6時40分過ぎだった。(遍路に
とって、朝の10分は貴重な時間ということが分からんのか!)という、
我々にとって酷い宿でした。こんなことを書くのは、これまで「金子や」
は老舗旅館で優良旅館として紹介されていることも事実です。

どうしても、ここで紹介したい宿があります。11番藤井寺近くの旅館
「吉野」は大変良い旅館でした。まだ建物も、施設も新しく。何よりも
オカミサンが親切です! 藤井寺まで約10分かかりますが、それでも余り
あるものがある。二階に飲み物が入った冷蔵庫があり申告制で、洗濯機の
使用も申告制となっています。遍路宿として、先ず客を信じる姿勢が
見えます。 絶対にお勧めの宿です!本来は藤井寺門前近くの
「ふじい本家旅館」に泊まるつもりでしたが、シーズンオフなので営業は
やってないので、そこで紹介されたのが旅館「吉野」です。夕食時に
飲みながら「儲からないのでオフに営業しないのはケシカラン」と、
ほざいていたら、遍路宿にも老齢化や後継者問題などご多分に漏れず
いろいろあるようです。オカミサンは笑いながら「うちは借金があるので、
どの時期でも頑張って営業しています」との頼もしい発言がありました。
どうか遍路の皆さん「吉野」を応援してあげて下さい。

良い宿はオカミサンで決まる! これは朝の連続ドラマのPRでは
ありません。
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8 コメント

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勝手に、宿を評価するな! (鎌大師・めいおう)
2007-07-29 18:04:21
 以前ある遍路宿の女将さんと話が弾んだことがあります。そこは、お遍路をする度に利用させていただいている定宿でもあります。
 それは、初めて宿泊したお遍路さんが、その時の状況だけで、『この宿は悪い!』、『
女将さんの対応が悪い!』と公然にプログ等に書き込むことに依って、その遍路宿の評価が下がり、商売に影響している!ということであります。
 その時、たまたま何かの状況で、対応が悪かった場合もあります。また、その時の運営状況で、設備が悪かった場合もあります。ですから、公然の場所で遍路宿を評価する場合には、数回利用してから決めるべきではないでしょうか? その遍路宿の方々も、一生懸命にお遍路さんに喜んでいただく為に頑張っておられます。どうしても、ご高齢で、メンテができなく、きちんとした接待もできない所もあります。ですが、一生懸命に頑張っておられます。

 どうか、初めて歩かれて、初めて宿泊される方が、安易にプログや掲示板、談話室で公然と、遍路宿の評価、悪口等を書き込まないようにしてください。お願い致します。
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ブログは公器か? (歩かない遍路 らいた)
2007-07-29 20:19:37
 ちょうど参議院選挙中です。HPやブログが選挙戦において大きな武器になっています。これを規制するかどうか、選挙管理委員会は決めかね、今のところ、規制しておりません。
 勤務先の施設では病院も経営しております。でも病院の広告は大変規制が厳しく、テレビや新聞では何も宣伝できないに等しい状態ですが、HPに関しては利用者が自ら検索していることから広告とはみなされておらず、それほどヤアヤア言われません。
 鎌大師さんがおっしゃることは確かにその通りです。たまたま1回あったことを、いつもそうだと言われるのは宿にとって心外でしょう。
 しかし人の口には戸は立てられません。そして人の言ったことをそのまま真に受ける人は多く、風評被害と言うものもその点に根拠があることも事実です。一旦貼り付けられた悪評は、いくら丁寧に釈明しても理解されません。
でも世の中はそんなことだらけです。だから良識ある方は噂は噂と認識します。悪評は、その人とその宿との間にあることであり、その宿そのものではありません。「私はこう感じた」と記す限り許されるものと思います。
 「こんな宿はボイコットしよう」とその人がその人のブログで言うのも、過激ではありますが、その人がそう感じるほどのことがあったと言うことに過ぎず、歩き遍路全員がボイコットしなければならないものではありません。
 健脚さんがおっしゃるように、ブログを過小評価することも、鎌大師さんがおっしゃるように、ブログを過大評価することも、ちょっと、思いが強すぎるのではないでしょうか?
 
 ところで本日、昨日に引き続き13番大日寺へ、嫁はんと一緒にデート遍路してきました。家から車で6分です。めっちゃ込んでいました。皆が皆、おいずるを着ていました。私服(?)は私ら2人だけです。付近にはざっと、2バス、6自家用車で100人ぐらいか? すごいおいずるパワーです。
 何をしに行ったか? もちろん「おすがた」を頂きにです。90歳ぐらいのおばあちゃんに「すみません。昨日いただくのを忘れてしまって・・」と言うと「はいはい、どうぞどうぞ」とカウンターに置いてある、お姿を勧めてくださいました。
 マスター住所をお知らせください。速攻でお送りします。遠慮は要りません。お接待です。メールはこちらまで。
raita@mb.tcn.ne.jp

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宿は一期一会の一回勝負で! (横浜天恢)
2007-07-29 20:53:38
健脚さんに小生のコメントを取り上げていただき恐縮しております。宿への批判となりますと誹謗・中傷・罵倒まで含めて、その真贋が問題となります。「金子や」さんの評判については、和歌山の兄貴の要望より、インターネット情報も確認した上で伏線としてありました。検索しての情報で代表されるのは以下のようなことでしょう。
≪ここは(金子や)、遍路の間では、あまり評判が良くない。ただ他に宿が無いので、仕方が無く、泊まるのだろう。まだ準備中の札がでている。中に入ると、チェクインが4時となっている。かまわず案内を請うと、上げてくれた、宿帳を書いてくれとのことで、夕食時間、朝食時間や明日のおにぎりの数まで書くようになっている。3階の部屋につくとお茶も無ければ、冷房も入らない。風呂に入るとき自販機を見たら、お茶は、セルフでと書いてある。5:30夕食ができたと呼び出しが、何のために宿帳に夕食時間を書かせたのかと腹が立つ。朝食は、6:30だと告げて誰もいなくなる。料理もお粗末だが、食欲も無く、無理やりご飯一膳かき込んで、部屋に戻る。・・・(中略)・・・
(そして、翌日)
坂口屋は、評判が良い宿だが・・・(中略)・・・今晩の宿泊客は、団体1組と、個人の歩き遍路4人。4人で雑談‐主に金子屋の悪口‐に花がさき、楽しく過ごすが、酒が回ってきたので、先に失礼した。≫

≪鶴林寺の登山口にあるただ一軒宿がこの金子やで、朝早く山登りをしようとするたくさんの遍路がこの宿に泊まっている。ある宿で金子やは4時前に来たお客は部屋に入れないと聞いていたが、今日は雨が降り出したためか早く入れてくれたようだ。
・・・(中略)・・・
金子やの料理もサービスも一般的な宿と比較してあまり良いとは言えない内容だった。翌日の宿で同室になったお遍路さんの評判も良くなかった。競争相手がいないのでお客の立場でサービスできないのではと思う。悪い評判が広まらないうちに改善されるよう祈っています。≫
まぁ、金子やの評判は、こんなところで集約されるのではないでしょうか。決して悪口なんかじゃありません。天恢は「巨罪を憎んで、人を憎まず」、「金子や」さんに何の恨みもつらみもありません。ただ、和歌山の兄貴のHP掲載依頼は、何も知らずに泊まる客にはこの程度の情報は知った上で泊まりなさいと言いたかったんじゃないでしょうか? 宿の若主人とおぼしき方と客との対話の中で、他の遍路宿にはこれまで一度も泊まったことがないと直接に耳にしました。恐らく遍路もしたことがないのでしょう。孫子を持ち出さずともどういう姿勢で遍路宿経営をしているのか自ずからわかります。
そりゃ、当日私の部屋にシーツをたまたま置き忘れたのかも知れません。悪いときには悪いことが重なるもので、それを揚げ足とって評価されたら、宿にとってはたまったもんじゃありません。ただ、インターネットで情報判断される方は目が肥えていらっしゃいます。決して一つの情報で真贋を見極めることはありません。宿の側も客との「一期一会」で一回勝負を挑まねばなりません。「長い目でみてくれ」の甘えは現在では通用しません。
余談ながら、真偽はともかく、金子やの前まで送迎する他の遍路宿もあると聞いております。「天網恢々疎にして漏らさず」の名の下で、天恢はこの件については黙って見逃す訳にはいかなかったのです。私の遍路で参考にした小野庄一著「七日で一県楽しく歩く四国遍路」で、≪明日の徳島六日目は、第20番札所から第21番札所までだが、約11キロの山道の間に宿はない。そのため多くの遍路さんは登山口にある一軒宿「金子や」に宿泊し・・・」とある。あのNHK趣味悠々での「はじめてのお遍路」でも巡拝プラン例で五日目の宿泊が金子やになっています。著名な「金子や」には知らずに泊まる遍路さんに真摯に対応する義務だけは残っているはずである。
このブログのますますの発展を祈っています。またブログ管理者の大変さも理解しております。


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お金を払って、一泊の宿を (KOYAMA)
2007-07-29 21:55:25
求める訳ですから、幾ら客だといっても
急に来て、泊めて頂戴などとは物理的に
不可能な場合もあります。問題外です。
(当日の午前中、最悪でも事前の連絡と
予約の確認が基本でしょう)しかし、宿泊
には”微妙”な一面があります。事前に
連絡・予約があって、予定通りに来て、
しかも前払いで宿泊代を払った後で、
その客がとんでもない客だったと判明
した場合、宿泊代は返すからすぐに出て
行って欲しいと思ってもそれを言い難い
場合がありえます。(周辺に他の宿が全く
ない場合とか、真冬の雪道でタクシー等
を簡単に呼び出すことが困難な場合等)
飲食や物品の売買とは異なる面がある訳
ですネ。金銭の授受に伴い、相当の恩恵
を提供している筈ですから、宿側からも
何時かの××という客は酷かったと
(ネット上で)発言しても構わないと思い
ます。常に立場は(基本的には)対等なの
ですから。でも、そんな話を余り聞いた
ことが無いのは、それを宿側から言って
みても、何の利益ももたらさないことを
宿側が判っているからではないでしょうか。
それならば、客側も同様であり、嫌な気分
を晴らす以上の利益はなさそうに思えます。
(あんな酷い宿は潰してしまえなどという、
強硬な意思があるのなら別ですが・・・)

とはいえ、レストランやホテルを評価する
システムが存在します。まあ、悪く言えば、
例えば”ミシュラン”なんかも”圧力団体”
と言えなくもないのでしょうが、存続して
いるのは(多分)歴史や伝統だけではない、
万人を納得させるような何らかの客観性なり、
それらに起因する説得力があるのではないか
と思います。(反復的で長期的な、対等な立場
での観察や改善勧告等の蓄積に基づく判断等)

めいおう様の仰る通り、ネット上での発言は
無責任とまでは言わないまでも、高い匿名性
と圧倒的な風評影響が内蔵されている以上、
”評価、悪口”を慎んだ方がいいのでしょう。
私は悪口だけは気をつけて言わないように
してきたつもりでしたが、良かった宿のこと
はハッキリ言ってきました。しかし、それも
必ずしもその宿の良い宣伝になっていない
場合もありうる訳で、余計なお世話でしか
ないこともありうるのだと思い直しました。
だから、どう思ったかを言いたくなるのを
チョット堪えて、怖い位に事実だけを淡々
と言う方が却って”説得力”がありそうです。
この”淡々”が難しいから、皆さん苦労されて
いるとも思いますが・・・。

とりあえず、何時、何処の何と言う宿に宿泊
したとだけ公表し、実は皆さんが知りたい、
その宿の良し悪しは前後の文脈等で御自由に
判断してくださいとしましょうか?しかし、
そんな文章を書くのは多分、かなり困難なこと
と予想されますから、遍路のブログでは宿の
話はタブー?、でもこれも何か違う感じが
します。やはり、良い事は言ってもいいが、
悪いことは直接的には、主観的には言わない、
これくらいの”感じ”ですかネ?
返信する
あまりにも汚過ぎる宿多過ぎ (T・Y)
2007-07-30 01:38:05
数年前より、5度歩き1度車で四国へ、宿の件では本当に泣きました。あまりの汚い宿ばかりで自分は虫かと思うほどに、遊遊NASAにたどり着いた時は、こんな宿も在ったのかと、このホテルから出るのが嫌でした。この後も汚い宿の続く事、気絶しそうに成るほどでした。星空、旅路なんか宿の前で気が失いそうになりました。時々お逢いしていた方も生まれて始めて、こんなに汚い所に泊てしまった。ムムム・・・明日こそ綺麗な所探す>>>とガックリしていました。私もまったく同感でした。それからはホテルの前で確認してから決めるようにしていました。がそうばかりいかない時の方が多く本当に大変な旅でした。消防署で聞いて教えてもらったり等も有りました。他の人の話では保健所へ訴えた人もいたと聞いています。貴殿様の宿帳及び記録簿の作成是非お願いします。みんな待っていますョ!!!貴殿様のフログで7度目の遍路旅に成っています。思い出しながら共に歩いていました。
返信する
貴重なご意見に感謝! (鎌大師・めいおう)
2007-08-01 10:36:10
 私も、金子やさんには宿泊させていただいたり、車移動歩き遍路の時には、車を駐車させていただいたりとお世話になっております。

 『へんろ宿』を宿泊施設!と位置づけると、粗末な宿が沢山あります。食事もまずい所も多々あります。掃除も行き届いていない所もあります。
 ですが、『善意から一夜の部屋をご提供していただく!』となると、雨風をしのげ、一応の食をいただき、暖かいお風呂に入らせていただける。そりゃ、都会のホテルなみ、高級旅館なみの所と比べると、月とすっぽんではないでしょうか?
 『へんろ宿』とは、歩き遍路さんに、一夜の部屋を提供してくれています。そうの様に考えるべきではないでしょうか?
 『遍路』というものの考え方が、以前よりかなり変わってきております。『遍路』=『旅行』という感覚になっていませんか?

 私達が毎年行っている大峰山奥駈修行も以前は、粗末な山小屋に、薄い煎餅布団に入り、ジメジメしたカビくさいふとんに寝ていました。所が最近は、山小屋がロッジ風に変わり、食料も平地と変わらない御馳走が食べられ、ふとんもいつもフワフワのいい香りのフトンで眠られるようになっております。また最近は、お風呂も入れる所も多々あります。
 以前のカビ臭いふとんで、寝ていた頃の方が、『修行』をしている!という感じでしたが、最近は、『修行』というよりも、『ハイキング』という様なものです。甘えが出てきた為に、山中で脱落し、山先達に伴われ、下山する山伏が増えております。
 『遍路』もそうです。最近の『だれでも、どんな人でも来い!』というのが、悪いのでしょうが、風紀、礼儀、マナーがトコトン下がっております。
返信する
23番までで泊まった宿 (へんろ一号)
2009-06-17 11:55:53
鶴林寺への登山道入り口の金子屋は、評判が悪いですネ。好立地にあぐらをかいた商売で、サービスなど期待するのが、愚かなことです。有名観光地のレストランで美味しいところが絶無なことと同様です。ここに泊まるなら、ここから七キロほど離れているけれど、坂本集落にある、「さかもと」は超お勧めです。廃校になった小学校を二億円かけて改修した宿で、運営はすべて集落の高齢者、食事は美味しいし、部屋、寝具、風呂などは、へたな国民宿舎など足元にも及びません。また金子屋の前まで車で送迎してくれ、時間も七分ほどなので、絶対にお勧めです。

23番 薬王寺先の鯖大師近くの民宿 海山荘 部屋がひどい(蟻、などの虫がぞろぞろ。寝具が汗臭い、せんべい布団以下)5400円であればしょうがないというレベルではない。総じて民宿は大規模になると、レベルは落ちるようです。
返信する
12番 焼山寺 ちかくです (桜梅桃李)
2010-04-21 18:26:30
 疲れが取れる宿泊施設始めました。
返信する

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