四国遍路(108箇所)の旅

お遍路(88+別格20)の準備計画と実際の歩き通し打ちの記録を、5月11日から(実行は6月3日スタート)記録しています。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(41)」

2007年09月04日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(41)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『83番から87番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以降のコースは下記のようになる。

83番~84番  13.6K  4時間30分
84番~85番   5.4K  2時間
85番~86番   6.5K  2時間
86番~87番   7.0K  2時間
87番~88番  15.1K  4時間30分
88番~別20  24.2K  不明

最後の区間に近づいてきた時に「ゾーン=ZONE」状態になっていたのでは
と、その当時のBlogに書いてあったのを先程確認したが、今でもあの頃は
不思議な「体?」「心?」の状態であったと思う。

足は疲労の極限に近づいていて、浮腫み(むくみ)やシビれは、最悪の状態で
あったはずなのにである。体の疲労もかなりあり、50歳近い年齢にとっては
それ以外にも、あちこちに故障を抱えていたのだろうに…

お大師様の何かが…ではなく、冷静に考えると…30日以上日常生活では経験
できない状態を続け、どんな人でも、その人なりの達成感が近づき、その貴重
な経験が終わりに近づいていることに、意識せずとも人には何かの感傷のよう
なものもあるだろうか…人間は不思議な精神状態になるのだろうか。

それとも「歩き遍路」を、「スポーツ」や「運動」の一種と考えると、ヘトヘ
トになるまでトレーニング(歩くこと)を続けた結果、「熟練の域」というか、
何かを掴んだ!のだろうか…とか、いろいろ考えてしまう。しかし、週一ゴル
ファーと同じで「やったぁ~!もう完璧だぁ~!判った!」と思っても、直ぐ
に忘れてしまうのと同じかも知れない等…くだらないことも考えてしまった。

最後の1週間、私は、実家に泊まり、宿の心配もせず、また父の送り迎えとい
う「常人の考え付かない手」を用いて、毎日、変幻自在な始まりと終わり方を
自由に選択して歩いた。この日も、最後は87番長尾寺を打ち、時間的に余裕
があったので、更に5キロ程歩いて、前山お遍路交流サロンまで歩いて、3時
前という余裕の時間で、その日を終えるという「裏技」を使ってしまった。

多分、一人なら、(1)長尾寺周辺の宿に早々と昼過ぎに入ってその日を終え
るか、(2)お遍路交流サロンから約7キロ先の「旅館竹屋敷」まで行くか、
(3)一気に88番大窪寺を打ち「八十窪」に泊まるかの、何れかを選択した
であろうか。

おそらく一人なら…私は、(2)を選択して、翌朝、宿に荷物を預けて約3キ
ロ弱の片道を「空身」で大窪寺を結願し、荷物をピックアップして、別格20
番大滝寺に向っただろうか。

いずれにしても、下記の実際の時間は、「ゾーン状態」である事を考慮して、
区切り打ちの人や、88番などが結願にならないスタートを行った人などは、
健脚と自負する人であっても20%~50%増しで行程を計画されたし。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
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83番~84番  13.6K  3時間
標準時間で4時間30分と言うが、私の足だと延べ2日で3時間で歩いている。
平坦な高松市内を一宮寺から屋島寺まで歩く道のりであるが、栗林公園まで北
上し11号線を東に進む道であろう。地図に従っても良し、他にも道はあるだ
ろうが、平坦な国道歩き、あるいはアスファルト道が基本である。街中を歩く
のは最後まで少しだけ気恥ずかしかった気がする。徳島市内もそうであったし、
高知も、松山も同じである。そうだ!この頃は「ゾーン」状態だったのかも知
れない…屋島寺の上りは近所の人の散歩道になっているが、かなりの急な勾配
である。散歩道にしては厳しい。途中は平坦だが最後のこの勾配を考慮して…
【2.5】

84番~85番   5.4K  1時間30分
屋島寺の大師堂横の山門を出て、八栗寺に向う道である。歩き遍路の中で最も
危険な下りが待っている…と私は信じている!約1.5キロの下りだが、大汗
2回はたっぷりとある。それに何度も言うが、少しでも気を抜くと滑って転が
り落ちる可能性がある。それ程急な下りである。最後に近づいていて、山の上
り下りはかなり慣れているものの、それでももう一度歩けと言われて、一番歩
きたくない場所かも知れない。最後にケーブルカーの上り口から約1キロの登
りがあるが、健脚20分、並足30分という感じだろうか。距離は大したこと
は無いし、短いのだが…私の記憶では、最も下りが厳しく…【4】となる。

85番~86番   6.5K  1時間10分
最初の下り坂が、最も急な勾配だ。最大傾斜角21度らしい…アスファルト道
の歩きだが、結構きつい。最後のゾーン状態だったので、一気に歩けたが、区
切り打ちの人などには、84番~86番はかなり厳しいのではないだろうか。
最後に平坦な住宅街を抜けて志度寺に到着する。志度寺の手前に休憩小屋があ
る。平賀源内生誕の地の町を抜けていく。最初の2キロのアスファルト下りを
考慮して…【2.5】

86番~87番   7.0K  1時間35分
志度寺から真っ直ぐな道である。平坦な県道歩きとなる。もう後り2つ!なん
て、少し寂しくなる頃だろうか。5.2キロ先の川の手前を右折して、最後に
橋を渡る手前に新しい遍路小屋が出来ていた。ここ以外には休憩箇所は無いだ
ろうか。【1.5】

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今日はこの辺で。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
18年前まで (歩かない遍路 らいた)
2007-09-04 18:57:44
高松市の営業所を基点に徳島県で医薬品の営業を11年間していました。営業所は栗林公園のすぐ近くでした。その後高松駅近くに引っ越しましたが・・・ああ懐かしい。
後1回で終わってしまうのでしょうね。ああ勿体ない。
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屋島寺~八栗寺間の甲ルート (KOYAMA)
2007-09-04 19:07:30
5.4キロは難易度4ですネ。屋島ドライブウェイを
強引に横切るルートですが、順打ちは急な下りです
から、逆打ちは急な登りになります。私の遍路の
最終日にこのルートで屋島寺に向かったことは以前
にも書きましたが、前日の夜、地図で確認すると、
6、700メートル進んで170メートル以上も
登るとは・・・、と思いつつも、2キロも回り道を
する必然性もなく、臨んだのですが、ナンダ、この
鬼のよーな登り坂は!っていうのがその時の素朴な
感想でした。
勿論、崖を登るとまではいかなくても、これは酷く
急だと思いました。私は以前、10分進んで5分
休む云々と書いたかと思いますが、改めて思い出す
と、5分進んで5分休んでいたのではないかと思い
ます。それ位キツかったです。ドライブウェイを
横切った時は本当にホッとしました。既に屋島寺で
したから。屋島寺のタヌキさんは確認しましたが、
もう一つ、何か、素焼きの皿のようなものを投げる
のがあったと思うのですが、1回目は始めての寺で
あり、2回目は最後の寺となった関係で、投げて
いません。昨日も書いたように、普通に順打ちした
時に、途中のお寺での”お楽しみ”として、何時か
投げてみたいものです。
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