台湾十大夜市コンテストの結果発表！

　交通部観光局のイベント、台湾十大夜市コンテストの結果が24日、発表されました（関係過去記事）。
（上の写真：授賞した各夜市の代表者と馬英九・総統など）

　はじめに、有名美食家らによって台湾各地から合計10箇所の夜市が選ばれ、その後、ネットでの一般投票、更に、覆面調査員による実地審査を経て、その総合得点によって、「フレンドリーさ」「魅力」「味」「ショッピング面」「エコ」という5項目のそれぞれトップを選び出そう、というもの（1項目2箇所まで受賞可）。

　審査基準の周知が徹底しないままネット投票が先走ってしまうなど、ちょっとドタバタはありましたが、それも、台湾の人たちが夜市にかけるアツイ想いがあってこそ。
　24日の結果発表には、馬英九・総統をはじめ、多くの政府関係者も駆けつけました。

受賞発表を前に挨拶する馬英九・総統

　馬・総統は、「子供の頃は台北市・華西街夜市の近くに住んでいた、私は夜市と共に育ったようなもの」と夜市への想いを語り、「台湾の庶民文化の代表、台湾そのものである夜市は今後、海外からの観光客をもっともっとひきつける最高の観光資源となる！」と力を込めました。

　さて、注目の結果発表を担当したのは、今台湾で「夜市」と言えばこの人、女優の陳美鳳です。

放送中の人気ドラマ「夜市人生」のヒロインを演じる陳美鳳

　「夜市人生」は、台湾の大手ケーブルテレビ局、民間全民電視、通称「民視（フォルモサ・テレビ）」の月-木、20時-22時で放送されています。
　民視のこの時間帯のドラマは、セリフのほとんどが台湾語という「台湾語ドラマ」のさきがけとして知られ、台湾の庶民の日常生活をリアルに描いた内容で毎回高視聴率を記録しています。
　台湾の普通の人々の生活に必ず存在している「夜市」を舞台にした「夜市人生」はまさに、「台湾を表現するドラマ」にぴったりだと言えます。

　さて、気になる結果の方はどうなったのかと言いますと・・・

結果はこのように
右下の「請再接再」ってなんだ？？

　ぬゎんと、5項目のうち、「エコ」は・・・「該当ナシ、引き続き努力しましょう」という結果でした。
　さすが、観光局主催というだけあってなかなか厳しい審査。台湾の夜市は、衛生面には非常に気を使っているのですが、使い捨ての食器類の使用が多いなど、エコな夜市には今ひとつ遠かったようです。
　日本の感覚からすると、安くおいしく、楽しくパワフルで、安全で衛生、完全無欠のように見える台湾の夜市ですが、これからは「エコな夜市」を目指して更にパワーアップする必要があるようです。

　それでは、その他の4項目の受賞夜市をご紹介しましょう。

「最もフレンドリーな夜市」は宜蘭県の羅東夜市
名物のお粥についてアツく語ってくれたおばちゃんは
文字通り「超」フレンドリー！

「最も魅力的な夜市」は高雄市の六合夜市
安くて上質なカラスミ以上に屋台のご主人が魅力的！
六合夜市は、ネットの人気投票でも1位になっている

同じく「最も魅力的な夜市」に選ばれた、台北市の士林夜市
首都・台北を代表する夜市としてここは外せない
写真は名物の「大餅包小餅」
あんこ入りの台湾式クレープといった感じ？

「最も美味しい夜市」は基隆市の廟口夜市
廟口夜市は「最もフレンドリー」にも選ばれてダブルウィン
ピーナッツ味のふわふわシャーベットは一年中食べたい！

「最も美味しい」もう1箇所は台中市の逢甲夜市
台中は新しい食べ物の発信地として有名
台湾ではベチャーとしがちなチョコバナナもお見事！

トリは「最も散策しやすい（ショッピング向き）」台北市の華西街夜市
アーケード付きのストリート、本屋や金物店など多彩な店構えが評価

　また、この5項目に漏れた4箇所の夜市も、それぞれの異なる特色が評価され特別賞を受賞しました。

　政府はこのコンテストをきっかけに、海外からの観光客にいっそう台湾の夜市をアピールし、観光産業発展の重要な柱として行きたい意向のようです。
　台湾にしかない夜市の魅力にはもちろん、台湾を訪れる誰もが引き付けられます。
　ですが、「夜市がなければ台湾じゃない！」というこの日の馬英九・総統の言葉にも表れているように、一番大切なのは、台湾の人々のための夜市である事。
　この日会場を埋め尽くした、台湾各地の夜市から集まった人たち一人一人の熱意こそが、台湾の夜市の魅力やパワーの源なのだろうと実感しました。
　皆さま、機会があったらぜひ、台湾の夜市を楽しんでみてくださいね！（華）