台湾の情報ならお任せ RTIブログ

台湾の情報満載!RTIのホームページでは見られない情報をご紹介。

中山堂で台湾光復65年特別展が開催中

2010年10月26日 21時37分49秒 | 台湾日記

 10月25日は、台湾の「光復節」です。「光復」というのは、失われた土地などが回復される、という意味で、つまり、台湾が中華民国に復帰した紀念日とされています。
 1945年10月25日、最後の台湾総督・安藤利吉は、戦争終結を受けて中華民国台湾省行政長官として台湾に派遣された陳儀に、降伏状を提出。台湾と澎湖諸島に対する日本の統治は、正式に終わりを告げました。


降伏式典が行われた中山堂
(当時は日本時代からの「台北公会堂」、光復後「中山堂」と改名)

 中山堂では10月25日から、「抗日戦争勝利記念および台湾回復65周年特別展」と題した特別展示を開催(22日からプレオープン。日中戦争は抗日戦争と呼ばれる)。
 25日の開幕式には馬英九・総統も駆けつけ、「歴史の教訓を台湾建設の力とし、台湾の誇りとしよう」と挨拶しました。


展示スペースは中山堂二階、その名も「光復廳(光復ホール)」

 展示では、文書資料や写真のパネルを中心に、中華民国と日本との戦争が行われた8年間を、時代ごとに6つに区切って紹介しています。
 一番目のコーナーから順に、戦争が始まるまでの時期に関する「危機の始まり」、開戦後の時期に関する「全ての国民による抗戦」、太平洋戦争勃発後、中華民国が連合国の一員となってからの「列強の一員として」、そして、当時日本の統治下にあった台湾における抵抗運動にスポットを当てた「台湾における抗日運動」、終戦までの「台湾の回復を堅持して」、最後に、全体の総括となる「栄えある勝利の時」となっています。

 今回の特別展では、国防部や外交部の全面的な協力により、日ごろはなかなか目にする事のできない貴重な歴史的資料の展示が実現しました。
 一番上の写真は、「台湾における抵抗運動」のコーナー。女性がカメラに収めているのは、日清講和条約(下関条約)の拡大パネル(台湾と澎湖諸島はこれにより、日本に割譲された)。

 特別展開催にあたり、主催者側が特に強調していたいくつかのポイントがありました。
 一つは、抗日戦争を主導したのは当時の国民党軍であり、中共ではない、とするもの。これは、中共の歴史解釈への反論です。


特別展を主催している台湾省政府の林正則・主席
抗日戦で亡くなった国・共軍の幹部軍人の数の違いを強調

 二つ目は、台湾・澎湖諸島が中華民国に復帰したという事実の確認。


展示の最後には、台湾の中華民国への復帰プロセスを示すパネル

 特別展は11月21日まで、また中山堂のHP上でも資料の閲覧が可能です。
 資料としても、また展示の趣旨を読み解く上でも、なかなか興味深い特別展です。(華)

中山堂HP(パワーポイント)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿