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不良少女モニカ

2009-09-21 22:35:50 | Ingmar Bergman


孤独な青年ハリーは、モニカという少女と出会い恋に落ちる。やがて二人の間には子供が出来るが、モニカはハリーと子供を捨てて立ち去ってしまう……。


温かい家庭を築きたかったハリー
何にも縛られずに自由に生きたかったモニカ

前半の二人でモーターボートに乗って
自由気ままに旅をするシーンと
モニカが妊娠がわかり、食料も尽き
後半の街に戻ってからの二人の価値観の違いや
すれ違いによる破滅への道のりへの対比が凄い。

理想と現実の差?
実際に生きるために生活していくといことは
お互いの思うようにはなかなかならないものなのか。

ベルイマンはそういった二人の人間模様を
冷静に見つめていると思った。

モニカには家庭は必要なかった?
モニカは昔から兄弟も多く、大勢の中で
生活することにうんざりしていた。

ハリーと結婚することで、そのような息の詰まるような
生活から解放されようとしていたのに
結局貧しく平凡な生活に耐えられなくなった。
彼女は、これじゃ昔と変わらないじゃないかと思った。

昔の男とよりを戻し、服を買い、遊び回るモニカ。
ショックを受けるハリー。

結局、子どもはハリーが引き取り
モニカは家庭を捨てた。

最後にハリーが楽しかった水の旅を
思い出すシーンで終わる。

原題は「モニカと過ごした夏」
日本じゃこういうの不良少女なんやな。

理想的な旅では上手くいっていた二人。
現実に生活しようと街に帰ると上手くいかなくなる二人。

お互いが求めるものが違った。



☆★★☆
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『不良少女モニカ』 1953年 スウェーデン
原題:Sommaren Med Monika
監督:イングマール・ベルイマン

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