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メキシコvs日本 【ロンドン五輪】

2012年08月08日 | 日本代表 (五輪世代)
■ ロンドン五輪 準決勝
   メキシコ(3-1)日本

       ・前半12分大津祐樹 (日本)
       ・前半31分ファビアン (メキシコ)
       ・後半20分ペラルタ  (メキシコ)
       ・後半48分コルテス  (メキシコ)


この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。


■ 悔しい敗戦から見えたもの

◆ いつも通りの先制点だったが…
試合のスタメンが発表された時、永井の名前があり、前回の記事で書いた中東系が昔やった情報戦のマリーシアだったとニヤリッとした。やはり、プレスからカウンターがここまで関塚JAPANが勝ち上がったわけで、その生命線が前線の永井だった。
しかし、蓋を開けてみれば、永井の運動量、スピードがなかった。いや、永井だけでなくチーム全体が中2日での試合に疲弊して動けないのが、画面からも伝わってきた。

試合は、日本が大津の素晴らしいシュートで先制したものの、これまでの試合とどこか違っていた。

◆ 奪えなかった追加点
一方、メキシコは試合後の監督の会見にもあるようにきちんとパスを繋ぎながらも、グループリーグで戦ったモロッコの選手のようにドリブルでボールを動かすことも出来る。試合運びの巧さのある厄介な相手だった。

「先制されたが、ロングボールを放り込むのは避けたよ。我々は自分たちのプレー、スタイルを尊重したんだ」


そんな日本にメキシコが襲い掛かった。前半31分、CKから同点とし後半に入っても自分達のリズムで試合を進めた。
後半の立ち上がりに選手を交代し、チーム全体の運動量が極端に落ちないように手を打った。

日本は、これまでチーム全体で献身的なプレスを仕掛けボールを奪いショートカウンターという形が一つのスタイルだった。
その他にもセットプレーでの得点もあったが、やはり軸となるスタイルは、堅守とプレスありきだった。
しかし、そのプレスをこれまでの試合のように行う為のガソリンがあまりにもなさ過ぎた。ボール奪われた後のプレスや帰陣、つまり攻守の切り替えが遅く試合のリズムに上手く乗れてない状態が続き、プレーの精度を欠き、何よりもこれまでのようにチームに躍動感がなかった。結果、これまでの試合のような展開に持ち込むことが出来なく、手詰まり感は否めなかった。

◆ ミスはミス。しかし、敗因ではない
後半20分、メキシコの攻撃を防ぎ権田が繋ごうと扇原へ手でグランダーのパスを繋いだ。
そこをメキシコの選手に狙われ、ミドルシュートを放たれ失点。

試合後の会見で関塚監督が言っているように狙われていた。

――メキシコの2点目は守備のミスだったと思うが?(海外メディア)
前半も最終ラインがコントロールしたところをメキシコに狙われていたので、ハーフタイムにはそれを回避しないと危険だという話をしていたが、やはり後半にそれが出てしまった。そうしたプレーが出てしまったのが2失点目でした。


はっきり言えば、GK権田のミスだった。扇原は奪われた責任を感じているようだが、あの時間帯であれば、すぐに繋ぐことなく一呼吸置いてチーム全体のラインを上げてからキックで始めても良かったと思う。勿論、あそこで扇原が奪われなければ失点はなかったと思う。そういう意味では、扇原のミスしたプレーに責任はある。しかし、GK権田の判断のミスにも責任ある。

しかし、試合に負けた責任はミスをした選手にはない。つまり試合の敗因ではない。

サッカーは基本的にミスの繰り返しで攻守が変わる。中盤でボールを奪われ攻守が入れ替わるように。
負けた責任を権田と扇原は、強く感じる必要は一切ない。あのシーンになる前で防げたかもしれないし、メキシコに奪われた後に他の選手が防げたかもしれない。だから、繰り返しになるが、試合に負けた責任は扇原にも権田にもない。

敗因を個のプレーに押し付けるとチームとしての問題点が見えなくなる。勿論、ミスした責任は大いにある。
大きな視点で見ると11人がピッチ上で戦う競技なのだからチームとしての責任、敗因を考えるべきだと思う。

◆ なかなか難しい試合(大会)
結果論だが、永井をスタメンで使わずに途中交代のカードとして残しておいた方が良かったのではないだろうか?という考えも巡るが、やはり、これまでの戦い方をそのまま実行した判断は正しいと思う。
しかし、五輪前は期待度、ゼロだった関塚JAPANが、ベスト4(準決勝)まで勝ち上がれるとは思えなかった。
スペインと同組という難しいグループを勝ち上がり、難敵のエジプトを3-0と快勝したものの、日本は、試合巧者のメキシコと伍して戦う為にはコンディションが悪すぎた。正直思ったよりも悪かった。

この大会、日本は永井のスピードという武器を有しながらもその武器に依存し過ぎた感もあっただろう。この試合に限らず、スタメンと控えとのバランスもちょっと悪かったように思った。宇佐美は期待通りのプレーを一切見せれなかったし、酒井高徳の使い方も微妙だった。クラックとして期待した杉本も経験値、プレーの幅という意味ではまだ若過ぎたし、斎藤も得意のプレーを存分に発揮出来なかった。

チームとしての戦い方を見つけ、それでここまで勝ち上がったスタイルは素晴らしいものだった。日本らしい戦い方を見せたと思う。しかし、ここまで勝ち続けるだけしかの燃料を積んでなかった。この山を越えられるだけの力はなかったのかもしれない。

■ 得られた経験と最高の銅メダル獲得へ

◆ 次に生かす大きな経験
試合後は、悔しい思いしかなかったが、冷静に考えれば、このチームが得た経験は非常に大きい。
まず、このチームの選手達がのちにA代表の主軸になるだろう。その時にロンドン五輪でベスト4まで勝ち上がったという経験は糧となる。

また、日本サッカーが44年ぶりにここまで勝ち上がったことにより、どのようにこの年代の強化を進めるか、また、大会に入った時のコンディション作り、その前の段階の選手選考など、多くの経験を得ることが出来た。ここまで勝ち上がった経験を次へと繋いで欲しい。

◆ 日韓戦@ロンドン五輪
長くなったので、最後に簡単に。

銅メダルをかけた、3位決定戦の対戦相手は韓国となった。

決勝まで進んでブラジルに負け銀メダルも悪くなかっただろう。
ブラジルに勝って最高の金メダルの方がさらに良かったろう。
しかし、韓国に勝って手にするメダルは、その色以上に最高に良いものだと思う。

決勝トーナメント組み合わせ - ロンドン五輪2012(男子) - SANSPO.COM

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