■ [4-2-3-1]の根本的特徴 |
10月17日(水)@大阪長居スタジアムにて行われる、「日本 vs エジプト」のメンバーが発表されました。私としては、特にコメントはありませんけど、国内組でのコンビネーションであったり攻守の形を確認して欲しいものです。
来年2月から開始される、W杯アジア3次予選では、欧州組を毎回招集することは出来ないと思うのです。そう考えると必然的に国内組で戦う試合が多くなると思われます。今はその準備段階ですのでね。また、1月下旬に2試合程度親善試合を行う計画もあるようです。
そんなオシムJAPANでも基本フォーメーション[4-4-2]の次に多く採用している[4-2-3-1]ですが、先日のチャンピオンズリーグ(以下、CL)「バレンシアvsチェルシー」でホームのバレンシアがこの[4-2-3-1]を採用しておりました。今日は、この時のバレンシアの[4-2-3-1]についてピックアップしてみたいと思います。
まず、[4-2-3-1]の特徴について。
ご存知attacking phaseのm:blue師匠の記事からの引用です。
・4人のDF ・ディフェンスラインの前でスクリーンとなる2人のボランチ ・1トップをサポートする3人の攻撃的MF(2人はサイド、1人は中央) ・1人のセンターフォワード 引用元: attacking phase - 4-2-3-1の根本的特徴 |
今回は、バレンシアの守備面よりも攻撃面についてクローズアップしてみようと思いました。ちなみに、バレンシアの攻撃の形は、[4-2-3-1]のスタイルの特徴としてわりとスタンダードな形で分かり易いと思います。(チーム戦術として嫌な感じの癖がないしね)
ここで、バレンシアのメンバーを確認下さい。
私は、CL以外ではリーガのサッカーは分かりませんので、この試合のバレンシアですが、チームとしてのクオリティがどれほどだったのか、また、個々の選手の特徴など細かい部分まで分かり兼ねますがご了承下さいませ。
■ バレンシアのサイド攻撃 |
◆ 2列目の選手の重要性
バレンシアが試合開始、いきなり攻撃の形を見せたシーンが前半29秒くらいにありました。GKからSB、そして、右サイドのホアキンが中へパスを送ります。最後は逆サイドのシルバがフィニッシュとなりました。
バレンシアの攻撃は、サイドを中心に1トップのモリエンテスとその下の位置した「シルバ、ビジャ、ホアキン」が連動する形が特徴です。この辺のバレンシアの個の能力と連携が噛み合ったプレーを幾つかピックアップしていこうと思います。
◆ モリエンテス&ホアキンのワンツーによる“SB崩し”
前半20分、25分頃に見られたシーンです。チェルシーの左サイドの守備を担当する、テリーとA・コールを上手くワンツーで崩したシーンです。
モリエンテスとホアキンのワンツーによる理想的な崩しです。チェルシーのDF陣(特にSB)にとっては、バレンシアの2列目の3人に裏のスペースを狙われることが一番嫌だと思うのです。ドリブルの得意なホアキン(右サイド)を中心にアクションを仕掛けたバレンシアですが、このシーンは非常にシンプルで効果的だと思いました。
◆ DFラインの前のスペース&SB崩し2 このシーンは、チェルシーのDFラインの前のスペースをいかに利用するか?がポイントです。 まず、時間[48:38]のバレンシアの右サイドからの攻撃を・・・ 1.ホアキンが引いて受ける 2.バレンシアのSB(ミゲル)が上がる ここで、チェルシーのA・コールが少し上がり気味になった裏のスペースをミゲルが突ければ良かったと思うのです。 その後、[48:45]からの左サイドからの攻撃を・・・ 1.ビジャがカットして左サイドに上がり張っていた(モレッティ)へパス 2.すぐさまチェルシーSB(フェレイラ)の裏のスペースへダイレクトで走り出す 3.モレッティがそのスペースへダイレクトでパス こっちは高い位置まで上がっていたSBのモレッティとビジャが上手く裏のスペースをついたシーンですね。 |
■ バレンシアの2列目とFWとの連携による攻撃 |
◆ FWが引いて2列目が前線へ チェルシーが前線からプレスに行くものの引いてきたモリエンテスへのくさびのボールが入ってしまいます。すぐさま、ビジャが前線へ走り出します。 チェルシーの右SB(フェレイラ)がバレンシアの左サイド(シルバ)へのマークの為に高い位置への上がりスペースが生まれていました。 左サイドでタメを作り、後方から味方が2人、3人と上がって来ます。 ビジャが後方から中へ入って来たシルバへパスを出し、シルバがモリエンテスとのワンツーで最後の壁を抜けそうになります・・・ 基本的に、バレンシアの攻撃は、カウンター志向でシンプルなプレーが特徴だと思います。「パス&ゴー」でどんどん前への人が動き出します。1トップのモリエンテスのキープ力があるので、後方から上がってくる選手も、逆にカウンターを受ける心配もないのかもしれません。また、ダブルボランチのアルベルダ、マルチェナが中央をプロテクトしていますので、サイドでの攻防を制することがバレンシアのスタイルだと思われます。 逆に言えば、サイドでのアドバンテージを得ることが出来なければ、チームとして攻撃の形を作りづらいのかなとも思います。 |
◆ 2列目の選手がゴール前へ飛び出し / ボランチとSBの守備 このシーンは、パスを繋ぎ仕掛けのタイミングを見計らっています。その後、左サイドへ展開してゴール前へクロスを入れます。ここで2列目の選手が2人ゴール前へ飛び出しています。 次にクリアボールをチェルシーに拾われカウンターを受けそうになりますが、前述のダブルボランチとSBが中央へ絞ってブロックした素晴らしいシーンです。 |
◆ 逆サイドの選手が中央へ なかなかパスの出しどころがなく困っているバレンシアが左サイドを起点にクロスを上げたシーンです。逆サイドのホアキンのプレーに注目して下さい。 いきなり前線へ出るのではなく、逆サイドのプレーを確認しつつ攻守のバランスを考え、良いタイミングで前線へ駆け上がります。そして、中央へ入り込みシュートを狙いますがチェルシーの守備ブロックに封じ込まれてしまいましたが、なかなかいいプレーだなって思いました。 また、チェルシーのカウンター気味になったプレーを前述のシーン同様に中央に絞って来た、今度はアルベルダとマルチェナが絞って、さらにSBも絞り中央のコースを封じています。その後ろには2CBがいるという形で、完璧な迎撃体勢を作っていました。素晴らしい。 |
オシムJAPNAの[4-2-3-1]とは随分と異なりますね。クラブと代表チームの違い、監督の志向する戦術の違い、そして、選手の能力の違いで同じフォーメーションでも異なりますよ、という記事でした。
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いつも楽しく拝見させていただいてます。
素朴な疑問なんですが、特徴のところの
「ディフェンスラインの前でスクリーンとなる2人のボランチ」のスクリーンってなんですか?
こんばんは、はじめまして。
スクリーンってのは、単純に最終ラインの前の人って考えていいと思います(引用部分なので・・・)
[4-2-3-1]は、守備的MFを2枚置いて、その前に3枚の攻撃的MFを配置しているフォーメーションです。つまり、守備的、攻撃的という感じで明確に役割が切り分けられているというのがポイントです。(勿論、守備的だからと言って攻撃に参加しないわけではないです)
例えば、[4-4-2]のような3ラインのフォーメーションの場合は、中盤と最終ラインの間に、明確にフィルター(守備的MF)となる選手いません。
[4-4-2]を多用するサッカーの母国イングランドでは、元々はセントラル・ミッドフィールダーということで、システマティックに守備的MFというのがなかったと思われます。今でもリバプールのジェラードなんかもMFとして攻守のトータルな能力を有しているタイプの選手ですし、チェルシーのマケレレ(フランス)は守備的なタイプの選手です。
また、スクリーンでもボールホルダーが相手選手にボールを取られないようにボールと相手選手の間に身体を入れることをスクリーンとも言います。
バスケなんかだと、ボールホルダーが味方が相手のディフェンダーを身体でブロックして、シュート、ドリブルコース、リバウンドなどを確保する為のプレーもスクリーンプレーって言ったと思います。
戦術もシンプル。FWはデッカイ奴をど~んと置く+セカンドストライカー
アイマール好きでした。
ユニが好きでした。オレンジの。
クーペル?が率いてた頃が懐かしいす。
バレンシアの皆さんユニはパンツの中に入れましょうねww
こんばんは。
バレンシアのリーグ戦みていないので、なんとも言えませんけど、ボランチからの攻撃は期待出来ないというか、あまり重要じゃないと思います。
キケ監督のシステムとしては、初めからボランチの攻撃参加というよりは、サイドを中心とした速い展開がスタイルなんだと思います。
こんばんは。
私もアイマールがいた時代は、リーグ戦を見ていました。
アイマールももう一皮むけて欲しかった選手です。個人的に好きだったんでね。
オレンジのユニフォームは私も好きでした。
監督は、クーペルの時よりは、それこそベニーの時が印象ありますね。
我がアビスパの4-2-3-1は、それに程遠いです
CFと2列目、SHとSBとの連携が素晴らしいです
Jや日本代表ではできないでしょうね
2列目がCFを追い越して、得点を取りに行く
両SHの攻守のバランスがいいですね
こんばんは。
アビスパも[4-2-3-1]なんですか?
どうやらリティは続投みたいですね。