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川崎vs広島 - 初挑戦、得点経過で3-3の試合を分析!!

2006年10月02日 | Jリーグ
■ 広島の得点シーン 1点目(前半22分)

セットプレーからの広島の1点目は、ゴール前の混戦という感じであれは、しょうがないと思います。もっと遡って考えれば、試合開始の時間帯川崎Fが落ち着いて試合を運べれば良かったと思いました。どうも両チーム共に中盤が“落ち着きがなかった”印象があります。試合は、このまま前半終了。私のサッカーノートには、「川崎、何が悪いんだろう・・・」と殴り書きがありました。

■ 川崎の得点シーン 1点目(後半6分)

広島の右サイドの混戦?から左サイドへ展開しました。左サイドの選手(不明)に渡り、ボランチエリアから下がって来た味方へパス。この選手がドリブルでボールをキープしてパスを出すタイミングを見計らっていました。そして、広島DFラインの裏へパス!反応した黒津がシュート、広島のGK(下田)が弾くが、我那覇が詰めてゴール。

このシーンのポイントは、実は、パスを出した選手(不明)がボランチエリア(バイタルエリアと言った方が正しいかな・・・)から下がって貰いました。そのスペースが非常に広くあり、そのスペースを川崎の2トップが使う(ポストプレー)意識があったと思います。勿論、広島のDFラインもそこは分かっていて、川崎の2トップの動きに連動して、ラインを上げました。

■ 広島の得点シーン 2点目(後半10分)

川崎のゴールから数分後、同点に追い付いた川崎にとっては、痛い逆転ゴールを決められました。このシーンのポイントは2つだけ。(細かく言えば、3,4つあるが・・・)

1.川崎DF陣の対応の悪さ
 ウェズレーのポストプレーに対応していた選手(箕輪かな?)がいましたが、その他2選手がコースを切っているだけ、(川崎のDF陣は、ウェズレーはターンしてシュートとか考えていたのかも)この局面では、がっちりブロックしていた川崎のDFの選手がいたのですから、もう1人がボールをかっさらいに行かなければならないと思います。
2.佐藤寿人のトラップ
 ウェズレーからのパスを「ピッタリ」と足元にトラップした時点で勝負あり!です。完璧なトラップです。佐藤寿人は、トラップの技術が非常に高いと思いますね。あと、裏へ飛び出す動きであったり、一瞬のクイックネスが良いです。よくインザーギぽいとか言われますが、私も同感です。
■ 川崎の得点シーン 2点目(後半19分)

この時点で「広島2-1川崎」という得点経過でした。欧州なんかであればこのままゲーム終了って感じなんでしょうが、この試合を観に行った人は楽しめたと思うのですが、ここからさらに川崎が同点に追い付きました。

川崎の2点目の広島の3バックの前の(ボランチ)エリアをケア出来ていなかった事からの失点だったと思いました。あとは、全体的に引き過ぎた感じはありましたね。後述しますが、広島は、青山の1ボランチを基本形として、守備に回った時などは、柏木、森崎浩が引いてカバーするという形をとります。(また、両SH駒野、服部が絞ったり)

この得点シーンもマルコンのドリブルに対するプレッシャーをかけるのが遅かったのが原因です。(あと、広島の選手が中村?へマーク行くのも謎ですが・・・)そして、DFラインも下がってしまい、バイタルエリアが空いていました。このスペースを空ける川崎の谷口?のオフザボールの動きも良かったですね。

■ 広島の得点シーン 3点目(後半22分)

佐藤寿人、ハットトリックとなる3点目のシーンです。
カウンターからウェズレーが川崎の左サイドへ。このシーンのポイントは、森崎浩の動きに引きずられた川崎のDF陣でしょうね。GKがコーチング出来なかったのかな?って思いました。そして、ファーサイドで佐藤寿人がどフリーで決めました。また、この時、ベンチから?「森~!!」って叫ぶ声が聞こえましたが、ゴール後TV画面に映って来ました(苦笑)


■ 川崎の得点シーン 3点目(後半24分)

川崎怒涛の3点目も同じくバイタルエリアから谷口の反転してのミドルシュートでした。
結局、広島DF陣がこのエリアを最後までケア出来なかった・・・我那覇のポストプレーであったりとショートパスを2、3本繋いだ感じですが、結局は、このエリアに入って来たボールと選手を潰せなかった守備が問題でしょうね。
(ごちゃごちゃしてたのでアニメーションgifなし)
■ ケア出来なかったバイタルエリア

今シーズン、初めて広島の試合を見ましたが、元日本代表の戸田がストッパーに入っていたのには、びっくりこきました(笑)
広島のシステムは「3-1-4-2」の1ボランチ。欧州では、「4-1-4-1」というシステムを使うチームがあるのですが、3バックにして1ボランチとは、正直ビックリです。「4-1-4-1」のシステムでも、広島のシステムでも同じなのですが、ボランチエリア(便宜上、こう表現させてもらいます)をカバーする範囲がポイントです。DFラインと中盤の間が間延びしてしまうと、どうしてもこのエリアをカバーする範囲が広くなってしまいます。ボランチがDFラインに吸収されず、さらに相手FWに裏を取られないくらいの微妙なラインコントロール、ラインバランスが要求されます。また、中盤でのプレスを的確にかけなければ、「ごちゃごちゃして落ち着かない感じ」になりかねません。実際、この試合を見た広島ファンの友人も「広島の中盤、ごちゃごちゃしている!」って嘆いていました。

逆に、相手チームとすれば、ボランチエリアのスペースを突くってのが鉄板なわけで・・・また、広島の場合は、3バックという特性上、どうしても両SHの服部、駒野が自陣のサイド守備に回ることになります。結局、このボランチエリア(バイタルエリア)のケアが出来なかった為、広島が3失点を許してしまったと言っても過言ではないと思います。でも、連携が上手く行ったら面白いと思いますし、単純に4バックを敷いてもいいかな?って思いましたけどね。

■ ボランチ青山(広島)は、注目!!

前半を見ていて、一番、気になった選手が広島のボランチ青山です。まだ、20歳みたいです。彼は、前半非常に良いプレーをしていまいた。具体的には、対応出来るプレーエリアが広く、可能性を感じる選手ということです。

また、前述の話で忘れていましたが、広島のDFラインが前半は非常にオーガナイズされていたと思います。それを支えていたのが青山だと思います。例えば、サイドのスペースへストッパーが引きずり出されても青山がきちんとDFラインに入ってカバーしていたりと、なかなかの注目選手だと思いました。前半0点で折り返した広島。
 しかし、後半、広島が3失点を許してしまったのは、上記の分析の通り、DFラインとその前のスペースの関係をケア出来なかったこと、そして、疲労による中盤の運動量の低下によって川崎にプレッシャーを掛けられず、スペースを与えてしまったことだと思いました。後半は、青山もいい活躍が出来ませんでした。

■ 最後に川崎についても少し・・・

最近、TVで観る機会の多かった川崎Fですが、この試合前まで23節からナビスコ杯を含め3連敗中(得点5、失点11)。堅守速攻という川崎Fのイメージとはかけ離れた試合をして、結局、優勝戦線からも若干引き離された感が否めません(勝ち点7差)。

最大の理由は、選手の疲労だと思うのです。
我那覇は、A代表の試合もしましたし、チームとしては、ナビスコ杯ベスト4まで進出して、リーグ戦でも現在3位。今シーズン、大躍進のチームですが、いかんせん選手層の薄さからターンオーバーが使えないように思えます。今回、ジュニーニョに変わって出場した黒津は、良い選手だと思いましたが、「マギヌン、マルコン、谷口、中村」に変わる選手がいないように思えました。詳しいチームの台所事情は分からないのですが、スタメンと差のない中盤の控えを最低2人は確保しないと、リーグ戦、カップ戦と戦い続け上位に常にいるのは難しいように思えました。また、今回、中村憲剛が代表に召集され、谷口もU-21のメンバーですし・・・そう考えると、チームや監督としては、選手が伸びて来ていて代表にも召集される、しかし、チームの台所事情は厳しいということで、嬉しいやら悲しいやらでしょうね・・・

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
選手層 (川の果て)
2006-10-03 00:03:14
J2昇格2年目で資金力も中程度のチームですから、選手層が薄いのはもう仕方ない部分があろうかと思います。逆にそもそもジュニーニョのみといっても言い過ぎでない中から中盤の2人を育て、必要ポジションを揃えたりよくやっているというところではないでしょうか。



しかし、これが欧州だとすぐ中村+我那覇を引き抜かれて来シーズンはチーム解体なんて哀しい目になるわけですが、Jはどうでしょうか。もう一年フロンターレを観てみたいのですけれど、シーズン中に既にマルクスをヴェルディに引き抜かれたという激震があっただけに厳しいですかね…
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コメントのお返事 (コージ)
2006-10-03 01:28:06
川の果てさん



>こんばんは。

おっしゃる通り、欧州だったら、引き抜かれてしまうケースがあるかもしれないですよね。

アヤックスのようにまだ育成部門が良い訳でもなく、そもそも資金、実績、クラブの歴史ってものがないとアヤックスみたいな感じも出来ないでしょうし・・・

ふと思ったのですが、、良い意味でどんどん若手を発掘、育成に力を入れれるクラブがあってもいいかもしれませんね。(資金面の話は、別にして・・・笑)
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若手育成 (川の果て)
2006-10-03 18:28:21
ジェフなどはどちらかというとそういう傾向が強いんじゃないですかね(あとサンフレッチェ)。今年こそ誰も引き抜かれませんでしたけれど、毎年のように主力を抜かれたりしていたわけですし。



レイソル、ヴェルディ、FC東京などは若手の有望株を沢山揃えたりしていましたが、都心に近いクラブが若手をそろえると何か皆で馴れ合いになってしまっている…ような気がするのが気になりますね。
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Unknown (ビロング)
2006-10-03 20:05:56
広島はユースがしっかりしていますね。これでも元々はサッカー王国だったんです。最近は観音高校が頑張りました。私は修道学園OBなんですけどね(笑)でも30年ほど前に高校サッカーの決勝で山城高校に負けました。。広島には攻撃MFの位置にパンチ力のある欧州系外人が一人入ればもう少し順位があがりそうな・・・
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