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FC東京vs名古屋 【第11節】

2008年05月07日 | Jリーグ
■ Jリーグ2008 第11節
   FC東京(0-1)名古屋
    ・前半17分 杉本(名古屋)
   


この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。

■ まだ見ていないチーム・シリーズ ~ FC東京 編 ~

◆ DFラインからのビルドアップに苦戦
FC東京は、今シーズン好調らしいのでちょっと気になっていました。「人もボールも動くサッカー」ということでU-17代表監督を務めた城福監督がどのようにチームを変革しているかも気になっていました。

どうやら、チームの中心選手である梶山が出場停止ということだったりとベスト布陣ではないようでした。また、この日のFC東京のサッカーが今シーズンの中でもどれくらいの内容だったのかは分りかねますが、この試合限定で観て感じたことを・・・

まず一番気になったのは、DFラインからのビルドアップに苦戦していたことです。
名古屋が前線から積極的にプレスに行き、チーム全体として球際での激しさがあったというものありますが、FC東京はボールを上手く攻撃に繋げない。さらに、サイドからの攻防においても名古屋のハードワークに苦戦。

両チーム共にフォーメーションは[4-4-2]。ただ、名古屋の方はヨンセンを完全に1トップにしてその後方にマギヌン、小川、杉本のような感じもしたりと・・・。ただ、基本的には同じフォーメーションなので、ピッチ上のバランスは分かり易いく、マッチアップの状況も顕著に現れていました。

FC東京は注目の左SB長友が噂通りポテンシャルを感じさせる積極的なプレーが良かったです。また、前線のカポレもなかなか良い。また、後半からもう1人若手の注目選手大竹が入り、チームとしては若い勢いも感じつつ、中盤、DFラインには佐原や金沢、そして代表選手今野とベテラン、中堅がチーム全体としてバランスよく配置されている印象。(よく分からないこと多いですけどね。)

その他に気になった点は、攻守でもう少し明確なロジックが欲しい。
漠然と試合を進めてしまっている時間帯もあったし、今回の名古屋のようにハードワークで封じ込められた時に展開の幅がなければ、上位をキープするのは難しいと思いました。また、決して、梶山がいなかったから試合をコントロール出来なかったというようなチームにはなって欲しくない。名古屋との単純比較で言えば、コレクティブな面では名古屋の方が勝っていた感あり。

後半、運動量が落ちた名古屋に対して、FC東京は石川、近藤と選手交代をしてチームのリズム、試合に変化を生み出した。そして名古屋も守備的な選手を投入して耐えた。しかし、試合の流れを掴んでいたFC東京がPKのチャンスを得るもののキッカーの近藤が外して(クロスバー直撃)しまった。これが決まっていたら1-1、あるいは、2-1でFC東京が逆転もあったかもしれない。

そして、試合終了間際にも決定機があったものの名古屋のGK楢崎のスーパーセーブもあったりと、多少運のなさもあったかもしれない。FC東京としては、チーム力向上にはもう少し時間が掛かるかなという印象を受けた。

ところで、五輪代表候補の平山は何してるんだろか・・・

■ 重要な勝ち星

◆ 名古屋についても、ちょこっと・・・
名古屋は、以前書いたように、そして多くの評価がそうであるように非常に可能性を感じるチームとなっている。そして、予想以上にストイコビッチ監督の采配などが機能している。この試合もFC東京をしっかりと研究しつつも自分達のサッカーを魅せた。
Q:バヤリッツァのSBの意図は

「F東京には危険なストライカーがいるのでロングボールを入れてくる。そこをマヤ(吉田)と増川に対応させたのでバキ(バヤリッツァ)を右に入れた。今日のパフォーマンスは全ての選手が、連敗中は負けていたが、いい内容で戦えていた。小さなミスから、その反動でよく走ってくれた。それが勝因だと思う」

引用元:J's GOAL - ストイコビッチ監督(名古屋)記者会見コメント

ただ、この試合までの3連敗は、勝負という意味では痛い3連敗だったと思う。しかし、ストイコビッチ体制での1年目に優勝とかではなく、チームの土台(大きな視点で見れば、ユースを含めたクラブとしての土台)を作るという明確な方針があれば、(勿論結果は大事だが)周りは1試合1試合の結果に、あまり躍起になる必要はないかとも思う。少なくとも今の名古屋の方向性に可能性が感じられる。むしろ、この3連敗の中で問題が明確になったとポジティブに捉えればよいとも思うし、今回の勝利は、リーグ戦の序盤において重要な勝ち星だったと言える。

◆ 3~4年のサイクル
いわゆる万年中堅と言われるようなクラブであっても、ここ数年川崎Fが見せたように3~4年以内でタイトル争いをするチームを作れれば、応援するサポーターも希望が持てると思う。

勝負ごとにおいて結果は、当然大事である。どのようなチームでも勝利して結果が伴えばチームは上昇気流に乗り、それは選手を含めサポーターにとっても自信となる。その自信は次の試合の力になる。

しかし、同時にチームには、継続性(ビジョン)というのも必要でもある。
場当たり的に勝ち続け優勝出来たとしても、次のシーズンはどうだろうか?

この辺の「結果と内容」のバランスは、チームにとって一番大事な部分でもあり難しい部分でもある。

例えば、清水なんかは、この3~4年というサイクルを逃しそうな感は、若干否めない。長谷川体制での1年目こそ15位と苦戦したが、2~3年目は4位と非常に良かった。枝村や兵藤など若い世代も融合し、チームとして可能性を感じさせるものがあった。
しかし、今シーズン3分の1を消化し16位。まだまだ可能性は十分にあるが、ACLに出場するくらいの順位まで行けなければ、再び次のサイクルへと入る可能性もあると思う。

余談ですが、ACLが2009年から出場枠を増やしたりといくつか変更点があるみたいです。どうやらJリーグからは4チーム(リーグ1~3位、天皇杯1位)みたいな噂もあります。その他にも前回優勝国枠廃止、東西アジアを16チームずつに分けてグループステージ上位2チームなど・・・この辺は、はっきりしたレギュレーションが発表されてからまとめたいと思います。

◆ 中堅クラブの奮起に期待
昨今、ACLへの意識がJリーグの中で高くなってきた。今年は、鹿島とG大阪がグループステージから戦っている。おのずとACLに出場するクラブは、Jリーグとの同時進行なので、カップ戦を含め過酷な日程になる。事実、鹿島とG大阪は、その影響が多少出始めているようにも思える。しかし、同時に、このようなチャンスは、チームを強くする機会でもある。

こういう時にこそ中堅クラブから優勝争いをするチームが出てくればJリーグももっと面白くなると思うし、リーグの活性化にも繋がる。

「休みの日」JUN SKY WALKER(S) covered by bank band

個人的に、これまで見た中で、可能性を感じたり気になったチームは、『名古屋、大宮、神戸、札幌、東京V』。これらのチームは、現在の順位に関係なくチームとして一つ殻を破ることが出来れば、良いチームになりそうな感じがある。

特に、その中でも注目は、大宮である。
浦和(第7節)、鹿島(第8節)に引き分け、そしてG大阪(第9節)に勝利した。しかし、FC東京(第10節)に3-0と敗れた。そして、昨日の横浜FM(第11節)は引き分けた。(ここだよ・・・頑張りところ)

このGW中の厳しい日程は、(どのチームにとっても)フィジカル的に大変だったと思う。だが、内容がどうであれ勝っていたら大きくチームは成長したはずである。事実、第9~11節の3試合、すべて勝利したのは、川崎Fのみである。そして、順位を一気に3位と上げた。その他、浦和と東京Vは、2勝1分とした。

ついでに、上記に挙げたチームも見てみると
 東京V2勝1分
 大宮 1勝1分1敗
 名古屋1勝2敗
 神戸 2分1敗
 札幌 3敗

いわゆる万年中堅と揶揄されるようなチームがどれだけ出来るか?少なくともこれらのチームが浦和、G大阪、鹿島、川崎など近年上位を占めるチームに喰らいついて欲しい。
あと、気になっていて見れてないのは、大分だけかな。

最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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