■ 日本に課せられた課題 |
◆ 2つのポイント
過去のW杯で日本が第1戦で勝ち点3を得たことはない。
明日のオランダとの第2戦は、日本サッカーにとってある種の「課題」と言っていい。
現時点でのグループEの成績は次の通りである。
1.オランダ
2.日本
3.カメルーン
4.デンマーク
得失点差、総ゴール数などで最終的な順位は決定するので、戦いはまだまだこれからである。
カメルーンに勝ち点3を得たとは言え、試合の展開的には2-0と出来た試合でもあった。その辺は、まだ日本サッカーの稚拙さを露呈したとも言える。
そこで「課題」について考えてみる。
これは結構難題なのだが・・・
・次節オランダ戦の戦い方
・グループリーグ突破
この2つの命題考えなければならない。
その前に一つだけ前提として言っておけば、デンマークにとって初戦の0-2という結果は、ある程度想定内だったはずである。このグループの組み合わせが決まった時点で、3チームにとっての餌食は日本である。つまり、餌を取り損ねたカメルーン。第3戦でグループリーグ突破を決めるというプランのデンマーク。勝ち点上では同じこの両チームだが、置かれた状況はかなり違うということだけを言っておく。
(ここまで書いた時点で長くなりそうなので、なるべく簡潔に進めていきたい・笑)
◆ 世界を驚かす!
次節オランダ戦の戦い方はサッカーファンの論調としては、オランダ戦の敗北はある程度許容範囲なんだろうと思う。個人的には、オランダ戦でグループリーグ突破を決める“勝ち点3”を狙うべきのような気がしている。もちろん、オランダは簡単な相手ではない。今大会も優勝候補に挙がっているくらいのチームである。
岡田監督の「ベスト4を狙う」発言は、置いておいて、「世界を驚かす!」という意味では、オランダは絶好の相手である。
カメルーン戦後の世界のサッカー関係者、新聞記事などの論調は二分していた。
しかし、オランダに勝ったとしたら?どうだろうか・・・試合の内容がゲリラ戦のような、アンチフットボールのような内容だとしても、ここで日本がオランダに勝利できたら、「世界を驚かす!」ことは出来る。
第3戦でグループリーグで突破を決めることも第2戦で勝利してグループリーグ突破を決めることも結果は同じである。
だったら、費用対効果の大きいオランダ戦に勝負を掛けるべきだと言ってみる(笑)
◆ プレッシャーの大きさ
オランダ戦に勝負を掛けるべきの理由にもう一つある。実は、こっちの理由の方が本当の理由なのだが・・・
グループEの第2戦の例を挙げてみる。(最少得失点差)
日本(0-1)オランダ
デンマーク(1-0)カメルーン
こういう結果だとすると順位は・・・
1 オランダ 勝ち点6
2 日本 勝ち点3(得失点差0、総得点1)
3 デンマーク勝ち点3(得失点差-1、総得点1)
4 カメルーン勝ち点0
こういう順位になる。
現在のカメルーンの状況を考慮すると0-1で負けるとは思えない。場合によっては0-3もあるかもしれない。そうなると得失点差で日本はデンマークに大きな差をつけられる。
この状況で日本が第3戦でデンマークと直接対決をするとなると、相当のプレッシャーが選手、監督・スタッフに掛かる。
要は、個人的に、第3戦のプレッシャーが日本にとってネガティブな方向へ働くような気がするのである。最初に書いた「課題」とは、こういうことである。
自国開催のW杯とは訳が違う。明日行われる第2戦以上のプレッシャーがチームにのしかかるのである。そして、それをチームがクリア出来るのだろうか?という点に大きな不安を感じるのである。だから、無理は承知で、明日のオランダ戦に勝負を掛けるべきだと思う。もちろん、結果的にオランダと引き分けて勝ち点4になれば、第3戦でのプレッシャーは多少は軽くなる。ただ、第3戦プレッシャーは変わらない。デンマークに負けたら終わりなのだから。
◆ デンマークの考え
そもそもデンマークは最初から第2~3戦で勝ち点4~6を挙げるという計算をグループ分けが決まった時点で準備したいたはずである。そういう意味でも日本は、精神的に圧倒的にデンマークより不利である。国内で行う親善試合ならば、ドローゲームは得意な日本(苦笑)。しかし、国際大会で意図的にドローへと試合を運ぶ力は現在はない
ただ、仮にオランダに敗れた時の精神的なリカバリーも必要にはなってくるのだが・・・(苦笑)
◆ 勝って得られるものの方が大きい
しかし、今、上昇気流に乗っている状態で上手くチームを誘導出来たら勝利もあるような気もする。
ちなみに、展開的には0-1と先制されてからの2-1が最高形なんだが。先日の韓国vsアルゼンチンを見ていると2-1からの戦い方に失敗したと思う。アルゼンチン相手ならば、2-2で終わらせるのが一番の得策だったのだから。あのような戦い方で負けて得られることも将来的にはあると思う。ただ、勝って得られることの方がさらに大きいと個人的には思う。それが博打的な内容であっても。どうせ地力がない国・チームはいつかどっかで苦戦することには変わらないのだから。それ以上に無駄に「負け犬根性」がつくよりはマシだと思う。
◆ がんばれカメルーン?!
ちなみに、カメルーンがデンマークに勝ってくれたら、日本としてはかなり楽な展開になる。
仮に、日本がオランダに最少得失点差(0-1)で負けたとしても、デンマークよりは優位に立つ。
オランダが第3戦でカメルーンを倒してくれたらという但し書きは必要になるのだが・・・(苦笑)
仮に、カメルーンが2連勝したら、どのみち日本はデンマークに勝たなければならない。引き分けでは勝ち点が届かない。やはり、第3戦に余計なプレッシャーを感じない為には、あくまでもオランダ戦で勝利を目指すべきだと個人的には思う。結果的にドローは御の字。負けても・・・まぁ、最少得失点ならば悪くないと思うのだが・・・
■ オランダの攻撃の傾向をちらっと |
で、問題のオランダ戦の戦い方なのだが・・・カメルーン戦後、毎日必ず頭の中にあった。
本当に申し訳ないのだが、私の中では答えが出てない。というかこの結論に達することに時間が掛かり過ぎた(笑)
例えば、日本が勝つためのフォーメーションであったり戦術であったり・・・その辺まで考えたかったのだが。
ただ、オランダvsデンマークを見てて2~3オランダの攻撃の特徴は把握出来た。
1.バイタルエリアを攻撃の展開で1stチョイスとして使う傾向が強い
2.相手が引いてブロックを形成したらDFラインで左右に振って縦へのパスを狙う
3.サイドの崩しは、前線の選手が引いてきて、SBと中盤と数的優位と共にダイレクトパスで崩し、縦のスペースを狙う
あと、ブラジル、アルゼンチン、はたまたガーナ、コートジボワールよりはオランダはやり易い相手だと思う。
「機械仕掛けのオレンジ」と言われるように精度、整備はされているが、その中にポジティブな意味でのカオスがチームにない。
オールドファンには分かりやすい例でいえば、94年W杯のイタリア代表のロベルト・バッジオや90年W杯のユーゴスラビアのピクシーのような存在がチームにいないのがオランダである。むしろベルカンプやフリット、クライファートのいた頃の方が怖い。ただ、その当時はチームはカオスで崩壊していたけどね(笑)
◆ リスク承知のプレッシング
岡田JAPANの原点回帰という意味では、前線からのプレッシングサッカーでゲリラ戦に持ち込むという手もあるのかな?ただ、韓国みたいになるのはいやだけどね。
問題はスタミナなんだろうけど・・交代枠3人が効果的に使えたら勝機はあると言っておこう。この点だけは断言出来る。スタメン以上に交代枠3人の方が重要だと思う。
最後に中村俊輔を後半から入れても面白いと思うんだけどなぁ。だって、今の日本代表にとって中村俊輔はカオス的な存在でしょ?!(苦笑)
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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P.S.
セルビアvsドイツは面白かった!
ビディッチは代表でもあんなか…(笑)
オシム大丈夫かな?あんな試合見て。
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視ていない試合にいいものがあるようです。
>費用対効果の大きいオランダ戦に勝負を掛けるべきだと言ってみる(笑)
その通り(爆)
立ち上がり鬼プレスで15分ぐらい驚かして、そのあとすーーと引いてマンマークで試合を殺して、後半立ち上がりから又鬼プレスで勝負・・・がいいとは思いますが。 そうはうまくいかないでしょうね。
あのチームは東欧のカオスだけどやっぱ人間臭さが面白い。
イヴァノビッチ(露西亜ではヴァーニャと呼ばれてました)が目立たないくらいだから。
ジギッチ残したあたり、一人多いのに追いつかれることを想定した戦い方がドイツとユーゴの歴史の重みを感じました。
オランダに先制されたらもうおわりだろうと思います。
0―0狙いで相手がハンドするのを待つか、ハエプレスで華々しく打ち合うかだと思います。
そこまで極端なのは日本らしくないので、その間でしょうか。
ただ、勝てるとは言わないが、十二分に引き分けられた試合だったと思うのですが、やはり、世界レベルではあの距離を決められるかどうか、あの距離でスペースを与えてしまうのかが大きいですね。
ところで、既に気付かれているかもしれませんが、デンマークとオランダの試合は2-0ですから、デンマークが1-0でカメルーンに勝っても、得失点差で日本が上に立てます。
その場合、かえって引き分けでもOKとなると、日本は負けてしまいそうで怖いですけどね(^^;ゞ
お返事遅くなりました。そして、お久しぶりです。
そうは上手く行かなかったっすね!?(苦笑)
私も一日2試合が限界です。4歳年取ったんで余計にしんどい(笑)
予想通りの結果になりましたね。
東欧独特の人間臭さは、私も好きです^^
フットボールのグローバル化してますが、それでもW杯を見ると残されたユートピア?はあるんですよね。
ある種のノスタルジー的な発想ですけど。
でも、きっとcska352さんや私くらいの世代の知るW杯ってそうだったんでしょうね。
こんばんは、お久しぶりです。
ところで、部下Dさんのデンマーク戦の見解はどんな感じでしょうか?実はこっそり?毎回ブログは拝見させてもらっています。あえてコアな話を期待しています…とプレッシャーをかけてみる(笑)