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決勝戦プレビュー

2010年07月11日 | ワールドカップ(南アフリカ大会)
■ FIFA World Cup 2010 南アフリカ大会もついにファイナル

◆ W杯優勝、8か国目は?
約1か月に及んだ、2010年W杯南アフリカ大会も今夜で最後です。
昨夜は、ドイツがウルグアイに勝利し3位を決めた。個人的にはウルグアイに3位という結果を与えたいと思っていたが、まぁ、3位なんてW杯においてさして意味はない。

スペインがドイツを倒して決勝トーナメントを決め決勝のカードが決まったのは、4日前だった。「スペインvsオランダ」どちらが勝利しても初めてのW杯優勝。これでW杯の優勝国の歴史に新たな8か国目名が刻まれることが確定した。

ブラジル、ドイツ、イタリア、アルゼンチン、フランス、イングランド、ウルグアイ

わずか7か国しかW杯では優勝していない。そう考えるとW杯で優勝するということは、相当難しい。そして、少しだけサッカーの神様に愛されなければならない。日本が今回ベスト16へ進出したことにより、W杯でのベスト4、決勝まで進むというのがどれほど大変なのか、改めて実感出来た。

しかし、今回の決勝のカードを予想出来た人はどれほどいただろうか?
スペイン、オランダ、どちらかを予想出来た人はいただろう。勿論、私のように半分希望も含めて。

◆ 決勝戦のポイントは、「トータルフットボールと中盤」
1つは、「トータルフットボール」。
オランダは言わずもがなだが、クライフの影響を強く受け、それをクラブのスタイルとしてきたバルセロナの選手が多くいるスペイン。「バルセロナ=今回のスペイン」と単純に考えてもいいと思う。スタメンの中心選手はバルセロナだしボールポゼッションとパスを主軸としたスタイルはトータルフットボールのスタイルを強く受けついている。

ところが、今回のオランダは、(あえて言えば)アンチ・トータルフットボールというスタイルで、理想よりも現実を求めてここまで勝ち上がった。何よりも失点数2という守備力と日本戦以外は2ゴール以上を挙げているという、はっきり言って理想形の勝ち上がり方をしている。

トータルフットボールの誕生の国オランダ代表がアンチ・トータルフットボール。そして、トータルフットボールの兄弟と言っていいバルセロナの選手を主軸にしたスタイルのスペイン代表がトータルフットボールを見せる。

これは、何かの運命によって組み合わせが決まったと思いたくなるようなフットボール・ファンにとっては非常に面白い決勝戦になった。そして、W杯、フットボールの歴史上、非常に重要な試合と言える。また、決勝戦というのは、得てして手堅い面白くない試合になりがちである。ただ、表面上の内容よりももっと深い部分に目を向けて観戦すれば興味深い試合になるだろう。みなさん、録画は必須ですよ!地上波は、選挙の影響で教育テレビで放送するようです。

◆ 中盤の攻防
次に実際のピッチ上の事象へ目を向けると大きなポイントが1つある。

今回のオランダ代表が決勝まで勝ち上がった要因は、中盤の守備にある。
デ・ヨンク、ファン・ボメルのダブル・ボランチの存在である。コアなフットボール・ファンは既に気づいているが、一般的にはあまり注目されていない2人。このオランダの守備的中盤にスペインの中盤がどのように挑むかというのがポイントであると言える。

両チーム共に、今回はあまり縦への推進力を持つサイドアタッカーがいない。(ロッベンのみと言っていい)
逆に言えば、サイドの使い方が重要だと言える。スペインは両SBの上がりがポイントだろう。別にサイドを縦へ使わなくとも、一度サイドに起点を作って、そこから央へという形もあり得る。どうであれ、両チームの中央の攻防が試合の一つの大きなファクターとなることは間違いない。

スペインを応援していますが、オランダが優勝するような予感がします。
ただ、オランダ代表がアンチ・トータルフットボールで優勝したとしたら、これまでのオランダサッカーの歴史、そして、これからのオランダサッカーが進むべき道など、新たなジレンマ、苦悩が生まれるような気がしますね。

◆ 理想と現実
フットボールは、勝利(現実)が一番大事だと思います。
ただ、一方では、そのスタイル(理想)ってのも重要だと思うのです。代表であれクラブであれ、スタイルが見えないチームは、どんな結果を出そうと歴史から忘れ去られ、人を惹きつけない。

この辺のジレンマ、不条理さ、非正義、リアリズムとロマンティズムなど、アメリカンなスポーツとの大きな違いであると言っていい。そして、真のフットボール・ファンは、こういう部分に楽しみを見出す。今回の決勝戦は、過去に優勝経験のない代表チームという意味で、改めて、W杯の歴史上大事な一戦となる。

P.S.
今回のW杯は、ブブゼラとジャブラニ以外は面白い大会だったと思います。最後までブブゼラには馴染めなかった、私(>_<)

そして、日本代表のベスト16という結果などいくつか書きたい、ブログに記事として残しておきたいことがあるので、あと1か月くらいはこの辺をまとめて書いていきたいと思います。

・岡田JAPAN総括
・岡田監督について
・次期監督と日本化について
・ベスト16へ進出した理由
・誤審とビデオ判定について
・南アフリカW杯、総括

その他、何かこういうことを書いて欲しいというネタがあればコメントに記載下さい。出来る限りお応えしようと思っています。

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4 コメント

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Unknown (シャンク)
2010-07-12 06:49:44
ウィングというポジションが消えましたね。ウィンガーはいましたが、そういうタイプの仕事はあまり求められていない様でした。
このままビセンテやホアキンのような選手は絶滅してしまうのでしょうか?
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Unknown (yohan)
2010-07-12 19:12:21
サイドアタッカーの時代だと思っていましたが、
スペインのインサイドハーフ系の集まったチームが勝つとは。。
ジーコもこういうサッカーをしたかったんすかねぇ。
返信する
Unknown (yohan)
2010-07-12 19:16:25
あ、すんません。興味があるのは、チームでのボールの取り方すね
チリとかスペインもゾーン作ってうまかった。
そのへんを分析してほしいですね。
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世の中の現実 (czka352)
2010-07-13 17:04:57
美しく清いものがみたいという理想とそれを阻もうと立ちはだかる多くの現実。
フットボールの世界に社会問題を見出そうとするのは面白いけどどうなんだろ。

私はアンチ民主主義(だからといって社会主義者でもない、あえて言えば神権主義)なんで、雑音は気にせずやってください。

オランダはリアリズムに徹してました。
前から潰しに行って、セーフティーに前へ蹴り込む。
もっとサイド使って支配したら面白かったんだけど、スペインのプレスが見た目以上にきつかったんでしょうね。
スペインは日程のハンディも合ったのに良くやりました、膨張色オランダの汚いプレッシャーにひるむことなく、前線に人数を掛けたプレスと逃げではなく責めのパス回しを続けたところに美しさを感じました。

理想を追い求めるのを止めてはいけない。
正確な知識と不断の努力を持ってすれば理想を現実とすることは不可能ではない。
容易に妥協して目先の結果を追い求めるな。若い諸君にはそういいたいです。

W杯中はお邪魔しました。
理想にこだわる日本より韓国は強くて、韓国よりアルゼンチンは圧倒的に強くて、それよりドイツは強くて、もっとスペインは強かった。面白い大会でした。
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