空想科学ロケット旅行

Let's Go Swanky Street, Singing The Kids Are Alright!

秋晴れ~自転車~うどん~中古CD

2006-10-12 02:47:31 | 日々のうたかた
先週末の3連休は3日とも本当にきれいな秋晴れでなんとも言えないぐらいすがすがしい日々だった。初日の土曜日、どこに行くというわけでもなく自転車を漕ぎ出したのだがあまりの気持ちよさについつい五反田~六本木を通って神保町まで行ってしまった。

とくに途中の皇居周りは道も広く天気もサイコー、ジョギングを楽しむ人たちの間をスイスイと通り抜けていくのがこれまた気持ちいいったらありゃしない(笑)。

それでもって神保町に着いたのが4時前ぐらい。ここには「丸香」といううどん屋さんがあるのだが、讃岐うどんブームの中でもおそらく頂点に位置する何店かのうちのひとつ、山越製麺所(以前のうどん巡礼記にも書きました)で修業した人が開いたお店。

以前は3時過ぎぐらいで売り切れじまいだったので「たぶんダメだろうな」と思いつつ行ってみたらまだやっていた。ラッキー! とばかりに釜玉とゲソ天を注文。ここのゲソ天はかなりカラッとクリスピーに揚がっていておいしい。釜玉も、山越のそれと比べてしまうとやっぱりちょっと…というところはあるんだけど、東京でこれだけの釜玉が食べられるんなら全然オッケーよ(笑)。

あっという間に平らげて、せっかく久しぶりにきたので追加で冷やがけを注文。ダシをひと口ズズッとすすると、うーん、このイリコ加減はたまらん! 麺は川崎の名店「綾」に馴れているせいか、コシにちょっと物足りなさを感じたものの、でも十分に美味い。こんな店、家か会社の近くにあったら週3で通うな、間違いなく。


さて、腹も膨れたしどうしようかなと思ったが、神保町といえば古本か中古CD。大学生の頃は古本屋に入り浸りあの独特の紙魚臭い香りを胸いっぱいに吸い込んでいたわけだが(笑)、なんとなくそういう気分でもなかったので近くにあったディスクユニオンへ。小1時間で以下のCDを購入。


●the mock turtles / turtle soup
(もっとバリバリにマンチェブームなダンサンブルサウンドだったと思ったんだけど、今聴いてみるとわりと普通のPOP)

●switch tourt / thrill with maximum
(MOD~ガレージ系インストバンド。しかしやっぱりこの手のサウンドについてミッシェルの果たした功績は大きい)

●shuntaro okino / electoroika
(こんなアルバムがあるとは知らなんだ。ジャケットがいかにもインディーズっぽい)

●伝説のアクションドラマ音楽全集 「探偵物語」music file
(「工藤ちゃ~ん」by成田三樹夫。やっぱりこの作品はドラマも出演者もサウンドも最高)

●wack wack rhythm band / tokyo session
(そういやこのバンド、「男たちのメロディ」(ドラマ「俺たちは天使じゃない」主題歌 by SHOGUN。上記「探偵物語」もby SHOGUN)をカバーしているんだけど、そっちもかなりいい)

●フレンチ・フィルムノワールアンソロジー vol.4
(Jazzyサウンド+ダバダバスキャット満載! と思って買ったのだがそれほどでもない)

●jelly fish / spilt milk
(puffyの名付け親であるアメリカの二人組。カラフルサイケポップワールドを展開するが、このテイストはコレクターズの初期にも通じるものがある箱庭的POP。気持ちいい)

●v.a. / prego! '93-the menu of trattoria vol.1
(100円だったのでつい…)

●biff bang pow! / l'amour, demure, stenhousemuir:a compiration 1984-1991
(クリエーション・レーベル主宰、アラン・マッギーのバンド。まだ聞いていないけどGoodな予感)

●r.e.m / document
(「あれ、持ってたっけ? あれ?」と散々悩んだ挙句買ったら、やっぱり持ってた。とほほ。でもこっちのはボーナストラック入っているから良しとするか)


つい物欲に火が付いて買い込んでしまった。それにしても見事に統一性のないラインナップ、というか判る人にしか判らない品揃え。

店の外に出るとすっかり日が暮れていた。ライトを持ってきていなかったので帰りはゆっくりめのスピードでテレテレと帰宅。


まあとにかく、なんとも本当に自転車日和な一日だった。



川島 誠『夏のこどもたち』

2006-10-09 20:03:31 | Reading
内容(「BOOK」データベースより)
朽木元。中学三年生。五教科オール10で音楽と美術も9か10のちょっとした優等生。だけど、ぼくには左目がない―。世の中を冷めた目で見る少年が、突然、学校一の問題児と一緒に校則委員になるように、担任教師から指名されて…。クールで強烈な青春を描いた日本版『キャッチャー・イン・ザ・ライ』ともいうべき表題作に、単行本未収録短編「インステップ」ほか2本を収録。多くの少年たちに衝撃を与えた傑作が待望の文庫化。

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★★★★☆


とてもよかった。文庫うしろには「日本版『キャチャー・イン・ザ・ライ』ともいうべき」って書いてあって、それを言っちゃあ……という気もしないではないけど。

片方の目でクールに世界を見つめる「ぼく」を取り巻く、家族、学校、女の子。いろんなことが起きる中3の夏。

「ライ麦…」「赤ずきんちゃん…」と連綿と続く『悪態つき少年視点小説』なわけだけど、1991年の作品なのでそこに描かれているのは現代の少年、と彼を取り巻くいろいろな出来事であって、それに対する「ぼく」の語り口は上記2作品に比べてさらにクールで淡々としていながらも、友情とか、性とか、初恋とか、そういうものに対する感情がさりげなく浮かび上がってくるところが良い。


「ぼくは、片目なのが悲しかった。両方の目が見えれば、もっと中井のことをよく見ていられるのに。」


しかし僕はこういう、「夏+少年(+少女)」のストーリーがほんとに好きだなあ。



映画『UDON』~続くでしょう!うどんブーム!

2006-10-09 20:00:26 | Watching
はっきり言って、な、長い!

さらには、聖地香川には計3回巡礼し、原案となった麺通団『恐るべきさぬきうどん』全5巻を舐めるように、というよりも啜りこむように(笑)読み尽くし、うどん関連のテレビ番組を片っ端からビデオ(いまだにVHSデッキです)に録画し、東京近辺のうどん屋を攻めまくり、と、まあ、うどんにはまってしまったジャンキーからすれば、正直なところ映画の中に新しいものはなにもなかった。


でもね、

いいじゃん、そんなことは。


たしかにフジテレビっぽい映画だったし、もしかするとテレビの2時間ドラマでもよかったのかもしれない。

幸か不幸かフジテレビならではの宣伝攻勢でこの映画を知って、それまでうどんなんて別に何の思い入れもなかった人たちがこの映画を見て「うわ、チョーうまそう!」なんて思って、はなまるうどんに行って生まれて初めて「釜玉」を食べてみたら……なんてことが全国のあちこちで起きているんなら、もうそれでオッケーなわけです。

映画の中では「来るでしょう!うどんブーム」のあとブームが去ったように描かれていましたが、たぶん香川では去ってない。というか、たぶんちょっと沈静化したのがこの映画効果によってまたまた盛り上がっていると思う。ブームが去って行列なしで食べられるんならオレがまた行くよ。けっきょく夏休み取れなかったし(笑)。

なによりうどんってそんなに肩肘張ってむずかしい顔して食べるもんじゃないし、ほんとにうまいうどん食べたら自然と笑っちゃうんだよね。映画の最後でもそういうシーンがあったでしょ。まさにあんなかんじ。

だから、ちょっと長すぎて中だるみしたし、新しい発見は何もなかったし、『タンポポ』だったり『フィールド オブドリームス』(ちなみにオレはどっちも大好き)だったり、といろいろあるけど、でもやっぱり、観終わったあとはうどんが食べたくなっちゃったわけで、それで十分だと思うよ。みんながこの映画を観て、関東でもうどんブームが再燃して、おいしいうどん屋さんがもっともっと増えてほしいなあって思うんだよね。


あ、あと、小西真奈美はいいなあ、小動物系のかわいさがあって(笑)。