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空想科学ロケット旅行

Let's Go Swanky Street, Singing The Kids Are Alright!

涼山彝族 - これまで見たこともない民族衣装に圧倒された

2011-11-05 04:53:09 | Watching

 

先週、ネットでたまたま知った写真展に行ってきた。

現地の写真家たちによる中国少数民族写真展
涼山彝族――千年の歴史を跨がり越えて、知られざる大涼山に生きる太陽の民

(彝族=イ族と読む)

夏にモンゴルにいって以来、中央アジアに対する興味ががぜん湧いてきて、シルクロードの写真集を買ったりネットで関連の情報を眺めたりなどしていた。どちらかというと中央アジアの中のイスラム文化圏のようなものに惹かれ、ウイグルあたりに行ってみたいなあ、などと思っていたのだ。

そのときこの写真展を知り、ページに載っている女性の横顔写真の帽子と衣装の美しさに惹かれ、何の予備知識もないまま写真展に赴いたという次第。

果たしてそこには素晴らしい写真があった。中国と日本の写真家の方々の作品が40点ぐらいであっただろうか、個人的には中国写真家の作品により惹かれた。

何よりも「被写体が持つ力」とでも言えばいいのだろうか、人物にしても風景にしても、もちろんプロの写真家が撮っているからというのもあるのだろうが、とはいえそれだけではない力強さを感じさせられた。

そしてなんといっても民族衣装の美しさ。黒をベースに青と緑を差し入れたクールな色彩、大きな帽子とロングスカート、プリーツをあしらったマント、黄色いパラソルなど、それまで自分の中にあったアジア的民族衣装のイメージとはまったく異なり、どこかヨーロッパ的感覚も感じさせるそのデザインセンスに圧倒され魅了されてしまった。

時間がなく30分程度しか会場にいられなかったのだが、帰宅してから検索してみると写真がけっこう見つかり、それを眺めてはまたため息……。

「彝族」の画像検索結果

写真展で見た衣装とは違い、赤を多く使った衣装が目立つ。彝族は少数民族とはいえ現在約800万人、中国では6番目に大きな民族ということなので、住んでる地域などによっても色彩に違いがあるのかもしれない。

一方で独特の奴隷制度が1950年代まで残るなど、複雑な歴史を持ってもいるようであるが、これをきっかけに少し勉強してみたくなった。

これまで民族衣装に対してそれほど興味を持ったことはなく、そんな自分がここまで強く惹かれたこと自体にやや驚きつつ、まだまだ自分が知らない世界がたくさんあるのだと改めて思い知らされた。

またひとつ、旅をしてみたいところが増えてしまった。

 

 


映画『ソーシャルネットワーク』を観て ~もうひとつのドットコム・ストーリー

2011-01-27 01:47:32 | Watching
映画が終わりエレベーターで乗り合わせた女性ふたりが「なんかすごかったねー」「ねー!私たちが知らない世界ってあるんだねー」と言っていた。

僕は仕事の関係もあって普通の人よりは早くからfacebookの事を知っていたし、下記のような記事も事前に読んでいたので、そういう意味ではピュアな観客ではなかったんだろう。

Facebook創業者、マーク・ザッカーバーグってどんな人?

結論から言ってしまうと、とにかく2時間退屈せずに観ることができた。

ストーリーの冒頭、彼女とケンカ別れしたマークが、軽く酔った頭で閃いたアイディアをもとに、ものすごい勢いで大学寮のサイトをハッキングして写真を集め、さらにコードを書きあげていく様は、これから始まる「新しい世界を作った男」のストーリーへの期待をいやがうえにも盛り上げるものがあった。僕はコードなんて書いたことがないし、ましてやハッキングなんてしたこともないので余計にそう思えたのかもしれないけれど。

一方で、(ネタバレになるのでくわしくは書かないが)あのラストはなぜかしっくりとこない。最初は「ふふん、なるほど、いい感じかなー」と思ったのだがエンドロールを観ているうちに「なんか違う…」と思い始めた。帰り道につらつら考えているうちに、どうやらそれまでのストーリーとマークの描写の流れに対して、「取ってつけたような」アメリカ映画的締め括りの匂いを感じたのだと気がついた。


そして、実はこの映画を観ようと決めた時からずっと頭の中にある小説のことがあった。それがこれ。

『夢があるなら追いかけろ―世界を相手に勝負した起業家の成功と失敗』
エルンスト・マルムステン

2003年の7月だから7年半ぐらい前に一度読んだきりになっているが、当時のメモを読むと読後にかなり興奮したのを思い出す。ストーリーは1997年を舞台にしているので2004年スタートのfacebookより7年も前。当時はまだSNSはおろかBlogすらなかったけれど、インターネットの急速な普及で後のドットコム・バブルへと繋がっていく、すべてが急速な手探りで拡大していった頃。

facebookが今をときめく大サクセス・ストーリーなのに対して『夢があるなら追いかけろ』は同じように急成長したが、結果的にドットコム・バブルの徒花として散っていった男の実話ストーリー。そういうアン・ハッピーエンドのほうに惹かれてしまうのは僕の性向なのだろうか(自分が事業立ち上げメンバーとして関わったふたつめの会社が清算された後に読んだというのもあるけれど)。

ただ確実に言えることは、『ソーシャル・ネットワーク』は観ている2時間のあいだ退屈はしなかったが、『夢があるなら追いかけろ』は500ページを一気に読み込むほどエキサイティングでスリリングだったこと。そして『ソーシャル・ネットワーク』は笑いもしなければ泣きもしなかったけれど、『夢があるなら追いかけろ』は少しだけ涙が出たこと。

映画『ソーシャル・ネットワーク』を観て何か感じるところがあった方は、ぜひ『夢があるなら追いかけろ』も読んでみてほしいと思う。

見ろよ、やつらのステップを

2007-10-13 06:01:33 | Watching
http://www.youtube.com/watch?v=Ea9mV9EhPvE
最高。



僕は本当にブルースブラザーズが大好きだ。ジェイクの腹が出ている割には小刻みに動くステップも。エルウッドの(まだこの頃は)ひょろっとした体が刻む足踏みステップも。

最高にクールじゃないか。


http://www.youtube.com/watch?v=imXMX5AMXLI

こっちも最高。レイのサングラスに映るキーボードのクールさといったらない。街中でみんなが踊りだすところも思わず笑っちゃうぐらいにかっこいい。


この映画が持っているクールでヒップなギャグ感覚は、僕にとって永遠のバイブルである「マカロニほうれん荘」「ドラネコロック」に通ずるものがあるんだよな。

http://www.youtube.com/watch?v=lGo9Xe5dPos
このシーンなんか、あまりの素晴らしさに涙が出た。

大人になってBB見て、まさか泣くとは思わなかったよ。


http://www.youtube.com/watch?v=-uPP9A9o7dQ
これなんか「マカロニほうれん荘」そのものじゃないか。

最後の「うわーん、時計が壊れちゃったよ」ってのが最高に笑える。


BBと鴨川マンガの類似点についてはそのうちきちんと書きたいな。



映画『ジャンヌ・モローの思春期』

2007-10-13 04:13:23 | Watching
<お蔵出し>


★★★★☆


フランス田舎の田園風景の美しさとそこでのひと夏の出来事。


今の映画だったら少女と青年医師の関係はもっときわどいところまでいってしまうのだろうが、そのあたりも抑制が効いていてよい(もっともその母親と恋仲になってしまうのだが)。


夏祭りの夜、少女の父親と青年医師が無言で喧嘩するところがいい。


だがそんな田舎の村にも戦争の足音が徐々に近づいてくる。シモーヌ・シニュレ演じる母親は息子夫婦が帰っていったあと、やがてくる悲しみの期間に備えるかのように窓を閉めて映画は終わる。その悲しみの予兆的な余韻がなんとも印象的。


20030730



映画「マイノリティ・リポート」

2006-11-14 04:33:04 | Watching
★★☆☆☆


広告の仕事、しかもITデジタルに近いところにいるせいか、この映画の中に出てくる近未来ターゲットセグメント広告とプロダクトプレイスメントについて何度も耳にする機会があったので、先週末、研修合宿帰りの疲れた頭と体ではあったがいきおいでレンタルしてみた。

でもって、うーむ、なるほど。

たしあかにこれだけ網膜スキャンされまくったら、ヤクの売人みたいに目ン玉取っちゃいたくなるのかも。


なんてところは置いといて、映画自体は、うーん…。とにかく映像が「すごいなー」と思わせるところは満載だったけど、「おもしろいなー」と思わせるところはそんなになかったというか…。原作がディックなので決してハズレではないんだけどね。



映画「ゆれる」

2006-11-06 04:36:15 | Watching
★★★★☆


なんの予備知識もなし、たまたまネットで見つけて観に行った。

おそらく観た人の誰もが言うことであろうが、やはり役者の演技が濃厚ですごかった。オダギリジョーもいいのだが、なんといっても香川照之の演技には圧倒された。最初のほうで部屋でひとり、洗濯物を畳んでいるあたりからそれはもう、っていうくらいに。

あとこの映画で初めて知ったのだが、真木よう子という女優さん。なんだかひっそりとした色気のようなものがあってこの映画の中でなかなかに存在感を発揮していたのも記憶に残った。

映画自体はオダジョー&香川の迫真の演技をベースに進んでいき、それはそれですごかったんだけど、どうしても僕は役者の演技力云々というよりも、ストーリーや演出が何を語ろうとしているかというところに注目して映画を観てしまうタイプなので、その意味では吊り橋での出来事の何が一体全体真実なのか? というところが気になりすぎてしまったため、結果として映画が終わった時点ではなんともいえず、「うーん、あれがこうで? でもそうするとそれはどれで?」みたいな、なんとも釈然としない気持ちだった。

でも家に帰ってネットでいろんな人の感想や解釈を読んでいるうちに「ふむふむ、なるほど、そういう見方もあるか…」ということで、ますますこの映画に対する興味が沸いてきた。監督の西川美和は自分でノベライス小説も書いているので、そちらもぜひ読んでみたい。

なんにしても観終わったあとでこれだけ気になってしまうということは、僕の中のある部分がそれだけ「ゆれる」ことになってしまったんだろうな。

ちょっと重いストーリーではあるけど、個人的にはオススメですのでぜひ。



映画『UDON』~続くでしょう!うどんブーム!

2006-10-09 20:00:26 | Watching
はっきり言って、な、長い!

さらには、聖地香川には計3回巡礼し、原案となった麺通団『恐るべきさぬきうどん』全5巻を舐めるように、というよりも啜りこむように(笑)読み尽くし、うどん関連のテレビ番組を片っ端からビデオ(いまだにVHSデッキです)に録画し、東京近辺のうどん屋を攻めまくり、と、まあ、うどんにはまってしまったジャンキーからすれば、正直なところ映画の中に新しいものはなにもなかった。


でもね、

いいじゃん、そんなことは。


たしかにフジテレビっぽい映画だったし、もしかするとテレビの2時間ドラマでもよかったのかもしれない。

幸か不幸かフジテレビならではの宣伝攻勢でこの映画を知って、それまでうどんなんて別に何の思い入れもなかった人たちがこの映画を見て「うわ、チョーうまそう!」なんて思って、はなまるうどんに行って生まれて初めて「釜玉」を食べてみたら……なんてことが全国のあちこちで起きているんなら、もうそれでオッケーなわけです。

映画の中では「来るでしょう!うどんブーム」のあとブームが去ったように描かれていましたが、たぶん香川では去ってない。というか、たぶんちょっと沈静化したのがこの映画効果によってまたまた盛り上がっていると思う。ブームが去って行列なしで食べられるんならオレがまた行くよ。けっきょく夏休み取れなかったし(笑)。

なによりうどんってそんなに肩肘張ってむずかしい顔して食べるもんじゃないし、ほんとにうまいうどん食べたら自然と笑っちゃうんだよね。映画の最後でもそういうシーンがあったでしょ。まさにあんなかんじ。

だから、ちょっと長すぎて中だるみしたし、新しい発見は何もなかったし、『タンポポ』だったり『フィールド オブドリームス』(ちなみにオレはどっちも大好き)だったり、といろいろあるけど、でもやっぱり、観終わったあとはうどんが食べたくなっちゃったわけで、それで十分だと思うよ。みんながこの映画を観て、関東でもうどんブームが再燃して、おいしいうどん屋さんがもっともっと増えてほしいなあって思うんだよね。


あ、あと、小西真奈美はいいなあ、小動物系のかわいさがあって(笑)。