まるで台風のような嵐だった。
夜半前から本降りとなった雨は、朝の通勤時間帯まで降り続き、その後も強風と時折混ざる雨が昼過ぎまで居座った。
そして、夕日の周りを、大量のスギ花粉飛散がもたらした花粉光環が、くっきりと縁どる。
私と帰宅がちょうど重なった小さな人が、満開の白梅の枝を一振り折り、私のところへ持ってきた。
今年のえげつないほどの花粉を避けて家に引きこもる私に、梅の香を届けてくれたのだ。
それを空色の一輪挿しへ活け、ミニチュアの観梅セットが作られた。
ちょっとした心遣いが、なんともうれしい。
何気なく人を思いやる気持ちは、この白梅に劣らず美しいものだと思う。
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