
今回ご紹介するのは、シンケンジャー第三のロボにして第二の侍巨人となる折神、“海老折神”です。
御祝いの席とかに出てくるあの海老をモチーフにしたと思われるデザイン、そしてゴールドとオレンジを基調としたゴージャスなカラー
リングが、無駄に御目出たい雰囲気を演出しています。サイズもかなりのものであり、ゴツいシルエットもありダイテンクウとはまた
違った凄い存在感です。

ご尊顔拝見。顔よりもやっぱり、その巨大な触角が目を引きます。よく見ると、顎の下に秘伝ディスクがあるのが確認出来ます。
本編では他の折神と違い、シンケンゴールドこと源ちゃんが自力で作り上げた折神で、相性は“海老蔵”。烏賊折神を“イカちゃん”
と呼んでいた所を見ると、一応同じ人名がある分は海老蔵の方がマシ…かも。

本体側面にはスイッチがあり、これをONにすると首の付け根が発行すると同時に“シャキーン!という感じのSE”の後に“海老
折神ィーッ!”という音声が鳴ります。このスイッチ、ONとOFFの切り替えが○×のレリーフで表記されているので、子供にも
分かりやすくなっています。話を音声に戻しますが、この音声は本編でも出てくるのですが、これって一体誰の声なんでしょう
…もしかして海老蔵?いやいや、この音声はスシチェンジャーの物と同様なので、設定上ではそこから出ているのでしょう。

反対側から見ると、そこに電源とはまた違うボタンがある事が分かります。これを押すと、本編にも出てくる海老折神
の鳴声二種類、鋏をカシーンカシーンと打ち鳴らす音が三種類、それらがランダムで再生されます。

これは海老折神の側面図ですが、床に接している中央にある黒い出っ張り、そしてそこから伸びる海老の足に注目。海老足は実際はダミーも
同然で有り、例え床に足が全て設置していたとしても、柔らかい塩ビ製なので安定性は皆無で、すぐに転倒してしまいます。一応海老の尻尾
が床に設置させる事が出来ますが、それでもまだ安定性不足です。

そこで私が提案するのがコレ。両腕を倒し床に設置させれば、安定性は格段にアップします。元々この両腕が結構重いので、
上にあげておくとバランスを崩し転倒する、これが最大の原因だったのです。

その両腕には面白いギミックがあり、ハサミに秘伝ディスクを取り付ける事が出来ます。これはただ挟むだけでなくロック機構がある
ので、しっかりと保持することが出来ます。見た目はディスクソーの様になりますが、本編ではこれをソーサーとしてアヤカシに投げて
攻撃していました。そのシーンが中々にかっこよかったので、このギミックが備わっている事は嬉しい誤算でした♪

それでは本番に入ります、侍巨人への変形を…。まず両腕を肩から180度回転させ、尻尾を伸ばし先端のパーツを外します。

これは真後ろから見た図です。
ハサミを付け根から180度回転させ拳を出し、そして尻尾中央のジョイントを外し、左右に二分割します。

そしてその部分を変形させ両足にします…
変形と言っても付け根と足首に当たる部分のたった二か所を回転させるだけなので、やる事は非常にシンプルです。

両足の変形が終わったら、今度はその足を使い床に直立させます。かなり人型に近づいたのが分かります。この時、海老折神
前足を根元から動かし本体に密着させます。

これは上画像の状態から反対側の画像ですが、腰の部分に先程外した尻尾先端パーツを取り付けます。

再び正面に戻し、海老折神の頭部を真上に引きぬきます。その時、“ガシュ!ジャキーン!”というSEの後に“ダァーイカイオーッ!”という音声が
鳴ります。このギミックの仕組みは本体内にあるスイッチが、海老折神頭部が付いている時にそれに備わったジョイントによって押されON状態に
なっており、それが外れる事でスイッチがOFFに切り替わり、それにより変形を認識しているのです。ですから、海老折神の状態で頭を外しても同
じSEがなります。しかし、スシチェンジャーで召喚した時ならまだしも、スシチェンジャーが全く関係ない変形中にこの声が出るってことは、やっぱり
これは海老蔵の声なのか???

残った海老折神頭部、中央から二分割します。

そしてそれを、海老折神の後ろ足パーツに取り付けて変形は完了です。

ダイカイオー、天下一品へいお待ち!御覧の通り、上半身がまるまるとゴツくて足が細いと、随分とアンバランスな体型です。シンケンオーが比較的プロポーション
が良かっただけに、それが気になってしょうがないです。足の細さは変形ギミックの都合だと思いますが、海老の尻尾が足になるのではなく尻尾は尻尾で足以外
の別パーツになり、足そのものは本体に収納されているという処理にすれば解消出来たと思うのですが。っつーか、今現在のTFで作るなら、絶対にそういう処理
にしていると思います(まぁ、ビーストウォーズに出てきた海老は違いましたけどね)。腰に付いている海老折神の尻尾、そして後ろ足と触角が下に広がっている
形になっているのは、もしかしてマントをイメージしているのでしょうか?残った海老折神前足を後頭部に密着させ、角にしているのはアイディア賞。
先程のサウンドボタンは、ダイカイオーになると右脇腹に位置します。
余談ですけど、源ちゃんは本編では“侍変形!”と言っていますが、製品名は“侍合体ダイカイオー”なんですよね。

ご尊顔拝見。正統派ヒーロー的な面構え。しかし、その輪郭は随分と独特な形状をしていますが…?

ダイカイオーは極めて特殊で、その胴体内部に秘伝ディスクが入っているのです。得意なプロポーションをしている最大
の理由、それがこれだったのです。

これがその秘伝ディスクです。表側は顔が四つ並んでいる異質なディスクですが、裏側は
シンケンマルの再生ギミック対応となっています。アニメーションは海老折神がハサミを開
閉させるものですが、これまでの秘伝ディスクと違いレリーフでは無くシールによる絵なの
で、なんだか安っぽい感じです。

そして秘伝ディスクを戻し、回転させると…?“ガシャコン!”というSEの後にそれぞれの
顔に対応した音声が再生されます。

青い色したこの顔、この時の音声は“僕に釣られてみる?”…ウソです。本当は“ナンとぉー!ミナミィーッ!”
と叫びます。よく見ると、額に南って書かれていますね。そして、この顔だと“ダイカイオーミナミ”と言う別モード
名になります。この秘伝ディスクによるフェイスチェンジギミックは発売前から耳に入っていました、その時はこ
のディスクに備わった顔の出来が不安でしたけど、実物を見たら全くの杞憂でした。言い忘れてましたけど、台
詞の後に“ジャキーン!”って感じのSEが鳴ります。実際にどんな音なのかは、あちこちの動画サイトの方に委ね
ます。それと、先程のサウンドボタンを押すとそれと同じ音が出ます。

ダイカイオーミナミになると、両手武器に海老刀(えびがたな)が使用可能となります。この海老刀は海老折神の頭部が変形したものであり、
その触角が刃を成しています。これが意外に大きくて迫力があるので、このモード専用武器にするのは個人的には惜しい…と思ってます。
それと、さっきのサウンドは多分この海老刀を抜いた音なんでしょう、きっと。

では、次のモードのご紹介。“ガシャコン!”。

緑色のこのフェイス、台詞は“最初に言っておく!特に言う事は無い”…ウソ。本当は“オッシャー!ニシィーッ!”
です。額に西と有る様に、このモードの名は“ダイカイオーニシ”。南と来て西、察しが付いたと思いますがダイカイ
オーのモチーフは東西南北なのですよ。南で“ナンとぉー!”でしたから、この掛け声って基本的にダジャレなので
すが、この西で“オッシャー!”となるのはおかしいと思われるかもしれません。実は西はマージャン用語では“シ
ャー”となるので、そこから取ったのは間違いないかと。名乗りと共に鳴る&ボタンで鳴るSEは“ブオンッ!”と風を
切る様な音。

ダイカイオーニシの装備は、腰に付いていた海老折神の尻尾先端を手に持たせます。取説によるとこの武器の名前は“扇子”…おいおいやる気
無いな!もっとかっこいい名前付けてくれよバンダイ!本編ではこれを軍配の様に持って振り回し、アヤカシやオオナナシ連中の放った飛び道具
を振り払って防御していた所を見ると、どうやら防御型みたいですね。しかし本編では上記の通り“軍配の様に持って”いたのに対し、玩具では御
覧の通り…ジョイント一本追加するだけで済む問題なのに、なんだかダイカイオーニシに限っては手抜き感が。まァそれは兎も角、さっきの風を切
る音はたぶんこの扇子。

それでは次に行ってみましょう、“ガシャコン!”。

俺の強さにお前が泣いた!…本当は“キタキタ!キタァーッ!”です。ちょっと分かりにくいけど額の文字は北、
つまり名前はダイカイオーキタ。それにしても随分と強面ですねぇ、子供が見たら泣きだしそうです。キタキタと
聞くとどーしてもキタキタおやじ(分からん人は「魔法陣グルグル」読め)を連想する私、そんな自分は30過ぎの
もう立派なおっさんです。名乗りと共に鳴るサウンドは、ホラ貝を吹いた様な音です。

ダイカイオーキタはどんなモードなのか…?それを解説するのに必要不可欠なのがこの烏賊折神。
まず、上下に2分割してこの状態にします。

そしてダイカイオーの胴体に、烏賊折神の一番下の足を取り付けます。

最後に烏賊折神本体を御覧の状態にし、後方のグリップを出しダイカイオーの右手に持たせます。

これぞ真のダイカイオーキタ…改めイカダイカイオー。どっちなんだよ!他の折神と合体している点を考えても、多分ダイカイオー最強形態なの
でしょう。そして本編では烏賊折神は志葉家に伝わる折神でしたが、海老折神ことダイカイオーは志葉家とは全く関係ない源ちゃんのハンドメ
イド。つまりこの合体形態は、完全に源ちゃんオリジナルのパワーアップなのですね。大型武器を持っているだけに、他のモードよりも派手な
印象を与えます。このモードに限ってはボタンサウンドが異なり、なんだかよく分かりませんが烏賊折神との合体を表すサウンドだと思います。

ただし問題も。この烏賊折神は槍として使う物ですが、グリップの位置が悪過ぎてこの状態以外に構える
事が出来ないのです。まぁ構えた所で、烏賊折神の自重で腕に変な角度が付いたりしそうですから、これ
はこれで正しい判断なのかもしれませんけどね。

そして最後のモード、つまりスタートに戻ります。“ガシャコン!”。

俺、参上!…ゴメンナサイもうしません。本当は“トォーッ!トオーッ!ヒガシィーッ!”です。察しの通り、名前は
ダイカイオーヒガシ。東→南→西→北→東の順番でフェイスチェンジするのだから、東西南北じゃ無くて麻雀の
東南西北(トンナンシャーペイ)だったんですねコレ。これまで言うの忘れてたんですけど、フェイスチェンジ時に胸
部の発光部がサウンドと共に発光します。こちらのサウンドは、海老折神の時と似ている鋏を打ち鳴らすものです。

ダイカイオーヒガシの武器は海老鋏(えびばさみ)、海老折神の鋏をそのまま展開させた武器です。元々海老折神最大の特徴
であるデカいパーツなので、これがまた中々の迫力で。それに、そもそもダイカイオーの腕って短いんですよね。

もちろん、このモードでも秘伝ディスク装備ギミックは健在です。

( 光)<海老鋏、本手返し!
総評としては、個人的には良いとも悪いとも言えません。
電王よろしく単体でのモードチェンジギミックがあると言えば、超力戦隊オーレンジャーのオーレンジャーロボですが、あれはヘルメットを交換
して変化した事を表現していました。しかしダイカイオーは顔が変わっても輪郭はそのままなので、そちらに比べると少々物足りないですね。
モードごとに変化するサウンドギミックがあっても…それにはっきり言ってアレ五月蠅いし。一応各モードごとに武器が変わるという設定です
が、それってあくまで設定上の話であり、玩具的にはダイカイオーヒガシ以外のモードでも海老鋏は展開できる訳だし。シンケンオーとの真
侍合体ギミックを抜きにしてダイカイオー単体で考えると、プレイバリューは高くても他の折神との連動が烏賊折神だけしか無いんですよね。
まぁ、単体でも高いプレイバリューがあると考える事も出来ますが、どうせならゲキレンジャーのゲキファイヤーみたいに兜折神等との合体ギ
ミックも欲しかった、それが嘘偽りない感想です。ただ、海老折神状態の迫力は凄いですよー?
完全にトピズレネタですいませんorz