大きな世界の小さな部屋

まぁ色々とヲタ趣味に関した話題をうんたらかんたらと…あと動物ネタなんかも。

時を越えていざ、参る! 25

2014年08月03日 21時00分55秒 | TFGO

今回ご紹介するのは、TFGOより“ゴウプライム”。
ブラックとグレーとイエローで纏められた渋いカラーリング、胴体に青竹色のアクセントがかっこいいですね。引き締まったプロポー
ションも、鍛え抜かれた筋肉を思わせるかっこよさ。ライオン胸を見れば分かりますが、彼はライオンに変形します。


ご尊顔拝見…TFじゃたまに出てくるおじいちゃんキャラですこの人。
しかしただの爺さんでは無く、鋭い眼差しのいぶし銀的なかっこいいじいちゃんです。

玩具設定では、“侍と忍びの力を併せ持ち、侍チームと忍びチームの師匠に当たる”との事。しかし1話10分程度のショートストーリーであるTFGO、この様なサブキャラを出せる余裕など有る筈も無く、アニメに登場しない玩具オリジナルキャラクターとなっております。見てみたかったですけどねー、TFってたまにジジイキャラ出てくるものですからこいつとか。

このゴウプライムの原型となったのは、海外版TFプライムで発売された玩具オリジナルキャラクター“サンダートロン”でした。結局国内導入されなかった発光ギミック付きメックテックウェポン“パワーライザー”が同梱されたアイテムで、そこからパワーライザーを削除し代わりにアームズマイクロンを同梱し、カラーリングを従来のコンボイカラーに変更し“レオプライム”なる別キャラとして国内販売されました。よって、サンダートロンを原型とした日本オリジナルTFは、今回のゴウプライムで二回目の登場となります。

ちなみにサンダートロンの設定は、“故郷を滅ぼす原因を作ったサイバトロン星出身のTF達を憎んでおり、その命を狙う宇宙海賊”だとか。一方レオプライムの設定は、“別世界から現れた謎の戦士、彼の世界では「グレートライオコンボイ」と呼ばれるTFの長老だった”とかで。ライオコンボイと言えば、以前こちらでもレビューした“ビーストウォーズセカンド”の主人公ですが、その彼をモチーフとしたキャラクターって訳です。


サンダートロンを初めて見た時から気になっていたのがこの肩で、ビーストモードの爪がロボットモードの肩に掛かっ
ている珍しい構造をしています。この肩が良いアクセントになってて、実にかっこいいですね。


可動は中の上程度。首ボールジョイント(と言っても上下には殆ど動きません)、肩ボールジョイント、上腕ロール軸、肘、手首折り曲げ
のみ可、股関節ボールジョイント、太ももロール軸、膝、右足首が穴に差し込む方式のジョイント、左足首がボールジョイントになってます。
左右で違うのが特徴。


もう一度ゴウプライムの肩を見てみましょう。ロボットの肩にビースト用爪が覆い被さっている状態ですが…?


後ろから見ると、ビースト爪及び前足は後ろから被さっているだけで、別にジョイントなどで固定されている訳じゃ無い
です。そしてビースト爪根元(上画像の逆三角形部)はピンで接続されているので、ご覧の通り上に逃がす事が出来ます。
つまり…?


肩に覆い被さってはいますが、肩可動には何の支障も無く自由に動かせるわけです。
しかもビースト爪、ロボット肩とは繋がっていないので肩を動かしても一緒に動かないのがありがたい。


二の腕がグリーンでクリア成形されています。
これがゴウプライムの視覚的特徴の一つとなっていますが、これはゴウプライムの原型ことサンダートロンがパワー
ライザー対応だったことの名残。よく見ると、それに使う5ミリ穴があります。


よって、背中中央にもパワーライザー武器接続用のジョイントがあります。
ただ、日本国内では最後までパワーライザーは導入されず、適当な武器を付ける以外に使い道は有りません。
っつーか、ゴウプライムにはこのジョイントに付けられる武器が付属していません。


腰両側にある外装パーツ、これは根元から可動するのでこちらも可動に支障はありません。斜め後ろに靡かせると
かっこいいです。そして上の方に5ミリ穴があり…。


5ミリジョイントのある他のTF武器を取り付けることが可能です。
しかし上記の通り、ゴウプライムの付属品にそんな武器は有りません。刀をここに付けられればなぁ。


さて、ゴウプライムの最大の特徴であるギミックについて触れます。その前に脚部を見ると、左右で形状が異なります。


実は右足首(画像左側)は根元から外れます。だから左右で足首関節が異なっていたのです。そしてサンダートロン
は片足で義足を使っている設定で、こんなギミックが用意されたらしいです。で、この外した足首を…?


ご覧の様に変形させます。更にこれを…?


腕の5ミリ穴に付けてクローパンチに!しかしご覧の通り、ビーストのクローが拳とほぼ同じ位置にあるので、収まり
が悪くクローパンチとしての説得力に欠ける。こう言うのは拳より前に突き出てないと!


武器は侍十文字…成形色が違うだけでケンザンが持っていた刀と同じ武器。サンダートロンからパワーライザーを
外し、レオプライムからはアームズマイクロンを外し、代わりに何を武器にするかと思ったら既存品でお茶を濁す。
タカラらしい嫌な所ですね。



で、お浚いの為にご紹介しますがこちらがケンザン所有の侍十文字。
ジョイントの追加とかも一切無く、本当に色以外は全く同じものです。


ケンザンの方は、刀の側面にあるジョイントでバックパックに接続出来ましたが、ゴウプライムにはそんなジョイント
有りません。元サンダートロンのゴウプライム、元ケンザン武器の侍十文字、既存品同士を合わせた限界による無理
が生じてますね。


せめて、腰のこの部分につけられたら侍っぽくなったんだけどなぁ。


全ソードボットの師匠なので、ケンザン以外にジンブガンオウの武器も持たせてみました。ジンブのマッハ刀は
似合ってますけど、ガンオウのドリルラダーは元々無理のある形状だけにやはり…。
尚、画像では肩に立てかけてるだけで、実際は保持してません。


忍びチームの武器も全装備。元々ゴウプライムがマッシブな体型だけに、忍者系の武器はイマイチ似合わんなぁ。


で、ソードボット発売時に販促として配布されたアームズマイクロンを装備。これはレオプライムに付属したアームズ
マイクロンをクリア成形したものなので、この画像はゴウプライム本体とアームズマイクロンの色に目を瞑れば、レオ
プライムと同じ状態になってます。


しかし、せっかくだからゴウプライムを銃器で武装させてみました。これはこれでかっこいいじゃないか。


上記の通り、日本には入ってこなかったパワーライザー。せっかくクリア成形にした腕がちょーっと勿体無い。そこで…?


以前レビューした海外版スタースクリームのパワーライザーを付けてみました。
電池ボックスを動かすとライトが点灯、クリア成形の腕が照らされます。


そのまま動かすと、パワーライザーが変形すると同時にライトが回転、腕を照らしている光も移動していきます。
武器が変形しきるとライトは真正面を向き、光は武器の方を向き腕は元のままになります。
エネルギーの奔流をイメージしたこのギミック、やはり消化不良としか。


背中にもパワーライザー用ジョイントがあります。これで胴体のエネルギー流ギミックが遊べるはずなのですが、
ゴウプライムの場合はスタースクリームと違い体の真正面にクリア成形部がほぼ無いので、やっても光が見えず
ちっとも楽しくない。っつーか意味が無い。サンダートロンのパワーライザーがあればちゃんと遊べるんでしょうか。


ビーストモードは上記の通りライオン…ゴウプライムはヴォイジャークラスになりますが、ライオンTFのヴォイジャー
クラスとなるとライオコンボイやライガージャックがそれに近いですが、はて今回はどうか?プロポーション自体は良
くまとまっていて悪くないです。本当は後ろ脚がライオコンボイよろしく不自然に長いのですが、外装で上手く隠れてます。


ご尊顔拝見…カラーリングもあり精悍な顔つき。しかし顔の周りに、もう少し色分けが欲しかったかな。ディテールが
あるから、墨入れしてやると良さそうです。尚、顎は固定で開いたり閉じたり出来ません。ずっとこのまま。


ゴウプライム(の原型サンダートロン)を見た時からずっと不思議だったのがこの部分で…。ビーストモードの前足です。
ロボットモードの肩アーマー=クローが前足になるのは見ての通りなのですが、前足の型部分がロボットモードの下腕部
が来ているんです。一体どんな変形やったらこうなるんだ?そしてちゃんと前足が可動するのか?と。


後ろから見るとこうなっていて、クローの付いたビースト前足の肘から下は脇にある黒いフレームパーツと繋がっていて、ビースト
前足の肘から上は胴体の側面に接続されている形になっています。そして肘から下と肘から上部分は繋がっておらず、近い位置
に配置することで繋がっている様に見せているだけです。


だもんだから、ビーストモードでは肩は全く動きません。動くのは肘、手首、クロー根元、そして股関節、膝、足首、尻尾根元のみです。
ライオコンボイも上半身の可動はかなりしょっぱかったですけど、ゴウプライムもそれに負けないしょっぱさ。
せめて肩くらいは動く様にして下さいよ…。


腰側面の長い外装パーツ、これは根元のジョイントから回転するので、斜めにするとかっこいいです。
そしてここには、ロボットモードではイマイチ活用できなかった5ミリ穴があるので…。


大型火器なんか付けると実にかっこいい。なんかゾイドのバリエーションみたいだな。


これはデフォで備わったギミックなのですが、ビーストモードに限りこの部分に侍十文字を付けられます。ブレードライガー?
しかし侍十文字、ビーストモードではこの状態にするしか付けられないので、はっきり言ってイマイチ。
これが有りものを寄せ集めた仕様変更の限界か。


それでは変形シークエンスを。ビースト後ろ足の膝を真っ直ぐ伸ばし、右画像の様に直立させます。


ビースト後ろ足の太腿ロール軸を180度回転させ、腰アーマーを根元から斜め上に移動させます。


足首を180度回転させ、股関節を中央にスライドさせます。


ここで足首のアップです。両側の黒いパーツを、前方に回転させます。


これは左足首だけの話ですが、内側に織り込まれていた踵を引き出します。
右足の踵は出っぱなしなので、これをやる必要はありません。


今度はビースト頭部に移ります。左右の鬣パーツを、根元のアームに沿って前方に動かします。


次に、画像中央のクリアパーツ、これを左右に広げます。このパーツを見るたびに、昔あった“スポーン”と言う
フィギュアシリーズのキャラクター“ミュータントスポーン”のクリア成形された羽を思い出します。


そしてずっと気になっていた腕の変形を…脇から伸びたアームからビースト前足が繋がっている訳ですが、それを
根元から外側に開きます。


根元のボールジョイントに沿って、真後ろに動かします。


残ったビースト上腕部、これを真横に展開します。


そして根元から外側に引出すと、胴体からロボット肩が現れます。


根元から真下に向け、肩アーマーを開き手首を引出します。


後方に伸びているビースト爪部、根元から180度回転させ肘部分と根元ボールジョイントを動かし、ロボット肩に被せます。


次に胴体に移ります。ビーストヘッドを前方向に倒すと、その下からロボットヘッドが現れます。
ここのジョイントが固いので、力が必要になります。


ロボットヘッドの額のバイザーパーツを倒し、ロボット本体の変形は完了します。


そして手に侍十文字を持たせましょう。ロボットモードでは手に持たせる以外に無いので、体のどこかにマウント出来れば。


総評としては、ロボットモードのプロポーションは凄く纏まっていてかっこいいです。立ってるだけでも実に絵になるし、渋めのカラーリングもサンダートロンやレオプライムには無い強い個性を持っていますし、正直言ってサンダートロンのバリエーションの中ではゴウプライムが一番好みです。

問題は武器が既存品の流用と、サンダートロンのバリエーションの中では最も武器が弱い事。せめて腰にマウント出来る刀を用意して欲しかった。それ以外の弱点はサンダートロン等と共通の筈なので…具体的にいうとビーストモードがほぼ置物状態で遊べる要素が乏しい事。腕の変形は面白いんだけど、この変形のせいでビースト前足が固定=ビーストモードが置物状態になったのは確かなので、今となってはこの変形方法はデメリットしか感じられません。

アニメにも登場しない、既存品の仕様変更、武器の持ち替え位しか他製品との連動が無い、とソードボットに比べたらプレイバリューでは格段に落ちますが、まぁソードボットのプレイバリューの高さの方が異常な位ですから、そこだけは大目に見ましょう。サンダートロンかレオプライムを持ってなくて、カラーリングで惚れ込んだ人なら(私の事です)…とも思いますが、ちょっと厳しい出来ですかねこれ。


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