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リンムーの眼 rinmu's eye

リンムーの眼、私の視点。

お宅訪問 ~平井太郎邸編~

2007-03-22 | town
池袋の街を歩いていると、オレンジ色の幟が目についた。
「西口まちかど回遊美術館」と書いてある。
西口周辺は、「池袋モンパルナス」と呼ばれる芸術家たちのサロン的な地域であったらしく、その由縁でイベントを行なっているらしい。
配布しているパンフレットを眺めていると、こんな一行があった。

「江戸川乱歩邸特別公開」

ゲッ、マジかよ。こりゃ行くしかあるまい、と思い、同好の士を誘って乱歩邸に向かった。



平井太郎(本名)邸は、立教大学向かいの、わき道に入ったところにある。
乱歩自身がデザインしたという瀟洒な洋館は、応接間になっている。

応接間には、乱歩の肖像画が掲げられ、こだわりを感じさせる家具には、日本探偵作家賞のエドガー・アラン・ポー像などなど、胸像やオブジェ(黄金仮面もあった)が並んでいる。
ここで横溝正史などを迎えたのか・・・。
ワカリマシタ(渡辺篤史風)。


乱歩邸といえば、蔵である。「幻影城」と名づけられた二階建ての土蔵に乱歩が蒐集した蔵書が納められている。
ガラス越しにその蔵書の一部を除くことができた。
巨大な乱歩(実際長身だった)の迷宮世界をほんの少しでも直に見ることができて、かなり貴重な体験だった。

レディメイド景

2007-03-22 | photo
「ありもの」に美を見出す芸術概念「レディメイド」。
男性用便器に「R・mutt」とサインをして「作品」としたデュシャンの「泉」が有名だ。
ただそこにあるものに感じる美。
日常のなかでの発見は得てして「レディメイド」なのではないか。
街中で出会った「ありもの」が美を放つ、ただそこにあるレディメイド的光景を、ここに。


デュシャン作品の「壜掛け」に見える、積み重なったテーブル。




作者を持たぬ、抽象的な「タブロー(絵画のこと)」が街角にひっそりと掲げられていた。
グラフィティ?パブリック・アート?
これを「レディメイド」と言わずしてなんと言おう。

※この記事は、茂木健一郎の「クオリア日記」に、「あなたの「レディ・メイド」を探し、その写真をブログに掲載して、この記事にトラック・バックしてください。」とあり、触発されて書いた。