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リンムーの眼 rinmu's eye

リンムーの眼、私の視点。

脳とノート

2007-01-31 | stationery
樋口健夫著『できる人のノート術』(PHP文庫)読む。
「できる人」になりたいわけじゃない。「ノート術」に興味があった。

最近はいつでもノート・メモ帳を持ち歩くようにしている。
別に大したことを記すわけじゃない、帰りに買ってく物とかの備忘録みたいなものだ。あとは、このブログのネタとか。
何となく、もの忘れがひどくなったような気がしている。だから、メモっておく習慣をつけようと思った。

樋口氏はこの本で、こんな事を言っている。

脳で考えたもの、脳が外から影響を受けたものを、ノートに書くことによって、脳とノートは相互通信を行っている。ノートを使うことで、脳は思考の整理整頓をすることができるのだ。

「脳とノート」、ダジャレみたいだけど、頭と手の回路が大事ってことだな。
うだうだ頭で考えてるだけより、手使ってアウトプットしろよ、と。

というわけで、みなさんもメモ魔になってみませんか?
画像は、私が併用しているノート・メモ帳類。

若手作家の恋愛/奇想小説

2007-01-29 | book
森見登見美彦著『夜は短し歩けよ乙女』(角川書店)を読みました。
期待の若手作家の最新長編小説です。

天然キャラの「黒髪の乙女」に片思いするオクテ大学生「先輩」の空回りとすれ違いが物語の縦軸で、“恋愛小説”と本のオビにも書いてあるんですが、「李白」と呼ばれる老人や「天狗」を名乗る青年などアヤシゲな登場人物が横軸で跳梁する“奇想小説”でもあります。
京都の大学が舞台で、ダメダメな学生しか登場しないところが愉快です。

また、文体が特徴的で、

「戦友よ!屹立してるかい?」と私は時計台へ呼びかけた。
私は、国家と己の将来を分け隔て無く憂えながら日々を送り、ひたすら思索に耽って魂を練る男だ。そう近くない将来には晴れの舞台で満場の喝采を浴び、この世の誰からも愛される人間になりたいと切望する孤高の哲人に、青春闇市たる学園祭などなんの御縁があるものか。
ならばなぜ私が足を運んだかと言えば、彼女が来ると知ったからだ。

と、いかにも文系学生特有の暑苦しい文体で、ハマると抜け出せなくなる魅力があります。

この作品は、本年度の「本屋大賞」にノミネートされているそうです。
「本屋大賞」は、受賞作の傾向が「女性向けのしんみりする小説」に固まりがちで、受賞の可能性は薄そうですが、ここらあたりで若手作家を青田買いで受賞させておくと面白いと思うのですが。

文中にある次の言葉は、まるで「受賞宣言」のように聞こえないでしょうか。

諸君、異論があるか。あればことごとく却下だ。
私は勝利を求めて咆哮した。

最近の献立

2007-01-25 | food&drink
テキトー・レシピ第二弾。
キャベツ・レタス中心の食生活です。

●キャベツ煮
芯付いたままのキャベツ1/8くらいの葉の間にベーコン挟み込む。
鍋に水、コンソメの素入れて火にかける。
キャベツ+ベーコンの他、ニンジン、トマトを鍋に投入。
蓋して弱火にチェンジして20分ほど煮込む。
蓋開けてキャベツを崩してから万能ネギ入れる。
※かなり薄味でした

●焼きうどん
キャベツ、ニンジン炒める。火が通ったら皿に移す。
今度は豚肉を炒める。火が通ったら茹でたうどん投入。
キャベツ、ニンジンを再投入。
かき混ぜながら、醤油垂らす。
いい感じになったら、皿に移し、カツオ節ふりかける。
※予想より成功した

●ゴーヤ・チャンプルー
ゴーヤ、種・ワタをスプーンでくりぬき、塩水につける。
豆腐をフライパンで炒める。焼き色付いたら皿に移す。
豚肉、ゴーヤ炒める。火が通ったら豆腐戻し、チャンプルーの素入れる。
かき混ぜながら卵、レタス投入、さらにかき混ぜる。
仕上げに泡盛垂らし、カツオ節ふりかける。
※「~の素」使うと味は外さない。

●レタス・チャーハン
肉炒める。火が通ったら、ご飯投入。
ガシガシかき混ぜながら、卵、チャーハンの素入れる。
パラッとしてきたら、レタス入れる。
※冷蔵していた米が固く、苦戦した。



WEEKEND ORANGE

2007-01-23 | town
週末、バスに乗って中央線沿線に向かう。
この沿線は、“中央線文化”と呼ばれる独特のローカル・カラーを持っている。
僕の趣味嗜好も、中央線文化指数が高いと自覚しており、確実にオレンジ色の血が流れているだろう。

まずは三鷹で下車。
こぢんまりと落ち着いた町だ。これといって特徴があるわけでもない。「ジブリ美術館」が知られる程度か。
だが、この位の規模が住みやすい町なんだろうと思う。

駅前のメイン商店街を歩いた。
まずは「中華そば江ぐち」を食べる。ここは三鷹の名物ラーメン屋。
グルメな今時ラーメンではなく、庶民的な雰囲気の店だ。
麺が本当にそばみたいで、ここでしか味わえない不思議な味である。
常連はチャーシューでビールを飲んだ後にラーメンを注文したりしている。
三鷹に行く機会があったら、一度訪れてみるといい。
好みに合わない人もいると思うけど、話のタネにはなるんじゃないかな。

古本屋を流した後、オレンジ色の中央線の列車に乗り、吉祥寺へ行く。
吉祥寺は「住みたい町ランキング」などで上位に挙がることが多い町。
にぎやかな通りが多く、ちょっと路地に入ると、こじゃれた「小さなお店」が軒を連ねる。
地理がよくわからないので、駅前周辺をぶらぶら経巡った。中古レコード屋をのぞいたりしながら。

夕刻、中野に向かい、知人らと合流。中野ブロードウェイを詣でる。
中野ブロードウェイは、言わずとしれた“サブカルの殿堂”。マニアックな品々と怪しげな店がひしめき、時間を忘れるラビリンスである。
文庫サイズの漫画とポストカードを買う。

夕飯は、ブロードウェイ入口すぐにある餃餃(チャオチャオ)。
大阪発のひとくち餃子で、かなり美味い。
ハフハフ言いながら餃子を食らい、ビールを飲み、ダハハと歓談する。至福の時だ。

中央線で新宿まで出て、帰途につく。
充実した週末の一日だった。
家路に向かう街灯が、オレンジ色に町を照らしていた。

I am スクラッパー

2007-01-19 | stationery
今週号の「R25」読む。
二つの記事を切り抜きした。

一つめは書評ページ。
猪瀬直樹の『日本凡人伝』が紹介されていた。
とても好きな本で、僕は文庫と単行本二冊持っている(どちらも古本だけど)。
猪瀬というと、郵政関係でコワモテのノンフィクション作家のイメージが定着しているけれど、実質上デビュー作のこの本では、「フツーの人々」の聞き手に徹している。
日の当たらない職業人の問わず語りを採集したこのインタビュー集は、一つ一つの言葉が生き生きとして、瑞々しい。
既刊なのに、こういう所で紹介されていて、うれしくなった。

もう一つは、石田衣良の連載コラム。
衣良は別に興味ないんだけど、テーマが「スクラップを始めよう」というものだった。
僕は、毎年スクラップ・ファイルを作っている。
読んだ本はそのまま残るけど、雑誌や新聞はほっとくと消えていく。
なので、気になった記事や映画のチラシ、フライヤーは、ファイルに突っ込んでおく。
一年間のランダムな集積がファイルに収納されると、自分の興味の方向性が何となくわかって、面白い。

今年はどれだけのスクラップが集まることやら。

最近のコーヒー

2007-01-17 | coffee
年末の「今年のベスト3」で、「ドトールは殿堂入り」と書いた。
実際、今年に入って、ドトールに行っていない。

環境が変わって、乗換え駅でワン・クッション入れる習慣がなくなったこともあるが、意識的に自分で淹れて飲むようにしている。

豆は、カルティコーヒーファームでブレンドを買った。ここはチェーン店だが、なかなか美味いブレンドだ。
今度、私の“ソウル・ドリンク”ドトール・ブレンドの豆買ってみようかな。


TODAY'S雑誌

2007-01-17 | book
雑誌「ブルータス」読む。
特集タイトルが「脳科学者ならこう言うね!」。
ここでいう脳科学者とは、茂木健一郎のこと。
つまり、彼の特集というわけ。

茂木健一郎は、「クオリア」「アハ!体験」なんて言葉で脳科学を紹介し、テレビなどにもよく出ている。NHK「プロフィッショナル」のホストを務めていたりもする。
まあ、脳科学や心理学は、オカルトみたいなもんで、話半分に聞くというのが僕のスタンスなんだけど。

茂木さんは、対談で話を引き出すのが巧い。
この特集でも、思想家の中沢新一、将棋士の羽生善治、料理研究家の平松洋子、美術家の大竹伸朗と対談している。
これだけ異ジャンルの人と対話できるのは、ちょっとすごい。

茂木さんは、対談の中でこんなことを言っている。

「僕ね、最近好きなメタファーは、『飛ぶ』なんですよ。これはどういうことかっていうと、一日一回手を羽ばたかせただけじゃ飛べないですよね、いくら鳥でも。飛ぶためには手を羽ばたかせつづけなきゃいけないわけじゃない?考えるとか、表現するということもそれに近いことって必ずあるに違いないって思うんですよ。つまり一年に一回くらい、思い出したように表現するだけでは、飛べない。」

才能は「継続」である、か…。難しい課題だな。
何事も「継続」するには「意思」がないと維持できないものだし…。


ロスト・ロストジェネレーション(失うことをあらかじめ失われた世代)

2007-01-14 | Weblog
朝日新聞で、新春から「ロストジェネレーション」という特集を組んでいた。
25歳~35歳の生活観・仕事観をさぐるという内容。
自分と同世代の話なので、興味深く読んだ。

なかでも気になったのは、1月5日付の正社員・派遣/契約社員・フリーター別のアンケート。
「同世代の日本人の有名人の中であなたが生き方に最も共感できるのは」という項目があった。
各立場・男女で1・2位を独占していたのが、中田とイチローだった

二人に共通してるのは、「自己実現」という事だと思う。
先日、中学時代の先生にお会いした時、「あの頃はSHRの時に『なりたい自分になろう』とか『自分のやりたい事を見つけよう』なんて話をしてたんだよ。当時はそういう教育観が主流だったんだね」という事をおっしゃっていた。
それを聞いて、僕は中田の引退コメントの違和感に腑が落ちた。
引退コメントの「自分探しの旅」なんて言葉に、僕は今更何言ってんだろうと思った。でも、中田も学生の頃に、同じような教育を受けてきたわけで、潜在的には同世代的な価値観を共有してるんだろう。

僕は、「自分」なんてものは、「他人」の中にしかないと思ってる。他人に映る自分が「自分」であって、こう見てもらいたいとか誤解のズレも含めて「自分」と認めるしかない。
このブログだって、皆さんにどう映ってるかわからないけど、僕の意図とは異なるかもしれない他者の印象が、全てだと思ってる。

ちなみに、僕が共感してる有名人は、ユースケ・サンタマリアと金剛地武。
マイペース型といいますか…。目標にする対象じゃないと思うけどね…。

今週の献立

2007-01-13 | food&drink
自炊を始めた。
男の料理のテキトーレシピです。

8日(月)
●牛乳鍋
鍋に鳥ガラスープ、牛肉コマ切れ、白菜、ニンジン、もやしを投入。
煮立ってきたら、牛乳を注ぐ。
食す前に万能ネギを添え、サッポロ一番塩ラーメンのスープの素・ラー油で味を調整。
●コロッケ・白魚フライ(スーパーの惣菜)
●白米

9日(火)
●豆鼓醤炒め
白菜、ニンジンをテキトーに切り、フライパンで炒める。
熱が通ったら皿に移して、ベーコンに火をかける。
焼き色が付いたら、白菜・ニンジンを戻し、トウチジャン(2~3食分のやつ)を加え、まぜながら炒める。
火を止める前にもやし・万能ネギを加え、完成。
●一食パックのみそ汁
●白米

10日(水)
●塩ラーメン
水が沸とうする前に鳥ガラスープの素少量。
白菜、ニンジン、ベーコンゆでる。
しばらくしたら、ラーメン投入。
食す前に万能ネギを加える。

11日(木)
●カレー(レトルト)
エスビー黒キーマカレーをレトルト袋のままゆでる。
皿に盛った白米の上にレトルトあける。

●一食みそ汁+万能ネギ
●前日漬けた白菜の一夜漬け


まあ、今は味がすれば成功という感じですね。
野菜買うと、消費するためにそればっかり食べてるのが、辛いですね…。

本日の映画

2007-01-07 | movie
映画『鉄コン筋クリート』観ました。
原作は松本大洋の漫画の、アニメーション映画です。
僕が原作を読んでいたのは、高校生の時。
連載終了から十数年を経ての、映画化です。

大洋作品の中でも、エッセンスが濃厚な最高傑作とも言われる作品ですから、映画化は困難だったろうと思われます。
熱心なファンの「イメージと違う!」などの声もありそうですし。

僕も、かつては熱心な松本大洋作品の読者でしたが、最近はチェックしなくなっていました。
映画『鉄コン』も、今更というか、もう終わった物語という気がしていたのですが、アニメーションでどのように表現されているか気になりました。

ストーリーは、シロとクロというお互いを補い合う兄弟のような二人組の少年を中心に描いたものです。
「宝町」という架空の町を舞台に、二人が縦横無尽に跳ね回ります。
この舞台になる「宝町」の“町感”が、良いです。
新宿西口と昭和三十年代の商店街と九竜城をごちゃまぜにしたような感じというか…。
「宝町」の雑多な町並が、殺伐とした物語の展開にリアリティを与えているような気がします。


大洋作品のファンはもちろん、映画館で“町感”を味わいたい方に是非とも観ていただきたい一本です。