烏鷺鳩(うろく)

切手・鉱物・文学。好きな事楽しい事についてのブログ

おがの化石館(埼玉県小鹿野町)に行ってきた!

2018-09-21 | 旅行


空はすでに秋の装い。青く広い空。からりと晴れ渡ったこの日、まだ緑の深い埼玉県小鹿野町へと向かう。
ここには「おがの化石館」があるのだ。化石専門の小さな博物館である。

山道をぐんぐん上り、ようやく辿り着いた駐車場では、「パレオパラドキシア」達がお出迎えである。



秩父地方と言えば「パレオパラドキシア」である!どうだろう、この、なんというか、ゆるさ!化石館への期待も高まるというものである。

除草剤をまいている方が、
「あ、見学されますか?」
と、声をかけてきた。
「はい」
と答えると、建物の方に急いでいく。受付の中に素早く入り、
「どうぞ」と、受け付けてくれる。
その後、奥や2階の電気をばち、ばち、ばち、と点けて下さった。
平日の午前中、どうやら我々が最初の観覧者であったようだ。

しかもしかも、今なら本物の化石を1個もらえちゃうのである!

と、いきなり、



パレオパラドキシアの骨格がお出迎え!!



さらには見事な三葉虫やアンモナイトの化石が出迎えてくれる!外国の標本のようだが、素晴らしい標本だ。



このアンモナイト、虹色に光っているのだが、表面が真っ白で美しい。アルバートサウルスの歯まであった。



この「カニ」なんて、生きているのかと見まがうほどの、繊細さを保っている。


1階奥にも、まだまだ化石がっ!



恐竜の卵。下の方に値札が貼ったままであるが・・・。面白いじゃないか。



巨大なアンモナイトがケースの外にごろんと置いてある!何という大胆さ。おそるべし、「おがの化石館」!


さて、2階にやっぱり化石が!主にサメの歯が多数並んでいる。すごい。



おや、カルカロドン・「メガドロン」との表記が。ちょっと笑える。これもご愛敬である。



モササウルスの全身骨格(おそらくレプリカ)がどーんと!



三葉虫の這い跡!面白い。生痕化石と呼ばれる化石だ。生きているときの動きが化石として残っているのである。こういうの、わくわくする。


全て見学し終わって1時間が経っていた。見応え十分!様々な国で発掘された化石はもちろん、地元の「ようばけ」という崖から発見された化石もあり、大変興味深かった!!




さて、博物館を出て、裏の方へと歩いていく。国指定天然記念物「ようばけ」を見学するのだ。



道すがら、美しい「蕎麦の花」が咲いている。蕎麦の畑は初めて見たのだが、こんなに美しいとは。

5分位歩くと、赤平川の河原へ出る。



地層がくっきり!博物館からも見えたけれど、近くで見ると迫力満点である。

「ようばけ」とは
下小鹿野奈倉地内を流れる右岸に白い岩肌を見せている大きな崖があり、この崖を「ようばけ」と呼んでいる。
この「はけ」とは、崖のことで陽(日)のあたる様子から名付けられたと伝えられている。高さ約100m、幅約400mにわたる地層の大路頭で、周囲の自然と調和し、見事な景観を作っている。



この崖は、当地の基盤である第三紀層が赤平川によって浸食されたもので、秩父町層群奈倉層と呼ばれる地層からなる。その地層の年代は、今から約1500万年前の新生代第三紀中新世である。当時の日本列島の大部分は海となり、奥秩父の山裾まで海が広がり、泥岩、左岸、レキ岩、凝灰岩からなる第三紀層が形成された。この地層は、埼玉県内の盆地や丘陵に分布し、クジラやサメ、カニ、貝類など様々な化石が見つかっている。「ようばけ」の地層も比較的浅い海の中で、主に泥が堆積して形成されたものである。地層の露出状態は、全国でも有数の規模を誇り、地質学上から見ても貴重なものであり、重要な見学拠点となっている。昭和52年3月には、県自然環境保全地域に指定され保全が図られている。

また、同じ地層が分布する般若地域からは、大型の哺乳類のパレオパラドキシアの化石が昭和56年に発見されたほか、大型魚類の新種として昭和58年3月に発見、平成6年11月に命名された「チチブサワラ」も同じ地層から発見されており、注目されている。(おがの化石館「ようばけ」のチラシより)


「ようばけ」側の河原へ渡ることは禁止されており、ようばけ側の河原の石や化石の採取も禁止されているのでご注意願いたい。


ちなみに、化石館の受付横にミュージアムショップ・コーナーがある。ミュージアムショップにて面白いもの発見!



右側の「化石12種セット」である!お得な化石のセット!ずっしり重い。中には恐竜の化石も入っているというから、わくわくして購入。
左側は入館するともらえる化石である。11月3日までの期間限定であるから、是非急いでご覧になって頂きたい。



12種類はこんな感じ!
「海藻の化石」なんかも入っている。それぞれの化石に説明がちゃんとついているのも嬉しい。「ウミユリの茎」はじっと見入ってしまう。



「恐竜の骨」は骨組織が残っていると説明が。思ったよりも大きい。
「四放サンゴ」が入っていたのが嬉しかった。その他、アンモナイト、三葉虫、珪化木、巻き貝、腕足類など、たっぷり入ってお買い得であった。


こうして私は化石三昧の夢のような時間を過ごしたのであるが、この後、なんと「神流町恐竜センター」にも足を運んだのである。というわけで、幸福の1日は次回へ続く。



【参考資料】
・おがの化石館のチラシ「ようばけ」

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