烏鷺鳩(うろく)

切手・鉱物・文学。好きな事楽しい事についてのブログ

秋葉原ミネラルマルシェ 2019年

2019-08-31 | 鉱物


ミンミンゼミの声はいつの間にかツクツクボウシに代わり、夏はいつの間にか遠くに去ろうとしている。
ちょっと元気がない私。
あ、分かった。ミネラルが足りないんだ。


今年も夏の締めくくりにふさわしい鉱物のお祭りに参加するため、いざ、秋葉原へ!!

と、秋葉原で電車を降りて改札へ向かう途中・・・。



あった!!魅惑のガチャガチャコーナー!!
もはやこれも恒例行事になりつつあるが、ミネラルマルシェの景気づけにまずは1ガチャ。



「ジュラシックワールド 炎の王国」のガチャがあるではないか!! しかもこれ、初めて見るやつだ。スタンドフィギュアコレクション・パート2! 早速挑戦すると、



なんと!こいつは最初から縁起いいぞ! 「ベイビー・ブルー」の登場だ!!
もう、この時点でテンションはマックスである。これはミネラルマルシェへの期待も十分高まるというものだ。

ちなみに電気街口改札のすぐ前にはこんなガチャも。



スイカなどの電子マネーの使えるガチャ!!ハイテクガチャ!!


さて、久しぶりのミネラルマルシェである。会場は黒山の人だかり。お仕事帰りの鉱物好きが熱心にブースを覗いている。
まずは、CORO CORO STONEさんへ。美しい蛍石がたくさん並んでいる。実は私、鉱物友の会の定例会で、いち早く美しいタンザナイトカラーのフローライトをCORO COROさんから手に入れているのだ!
こんなに美しいフローライトがこんなにたくさん!! その横にはこれまた美しい高級ブレスレットが驚きのお値段で並んでいる。そこで発掘したのがこちら!



スティブナイト・イン・クォーツのブレスレットである。激安価格にて購入。
スティブナイトとは和名「輝安鉱」である。その昔、日本ではそれはそれは美しい輝安鉱の結晶がたくさん採れたのだそうだ。明治時代、それは海外のコレクターの注目を浴びてどんどん輸出。その結果、日本ではほぼ枯渇してしまったという話だ。
店長のルンルンさんとひとしきり鉱物話に盛り上がったあと、会場をぐるっと見てみることに。


今回は心なしかジュエリー系のお店が多いような気がした。鉱物標本や化石のお店はないかな、と探していると、Carry Lackさんのブースに辿り着いた。奥の方に化石が並んでいるぞ!



これは!! モササウルスの歯!! しかも母岩付きではないか!! ちょっと見た目がかっこいい。と言うわけで捕獲である。


勢い付いてきたところで、去年コロンビアナイトを買ったお店に行ってみることに。
Frank Gawed a Mineralsさんである。そこに、美しいマンゴー色の水晶が並んでいる!!
これはもしや、と思い、Frankさんに話しかけてみる。
「これはマンゴークォーツではないですか?」
「その通り!」
「コロンビア特有の水晶」
「そうなんだよ。ここでしか採れないんだ」
そういって、スマホの写真で鉱山を見せて下さった! 緑が深いながらも意外と穏やかな山並みが印象に残った。店頭には並んでいない、大きめのクラスターの写真も! ため息が出てしまうくらい美しい。
悩んだ挙げ句、私が選んだちびちゃんがこちら!



色が比較的濃くて鮮やかなのを選んでみた。下の方には、うっすら「ブルーミスト」とよばれるものが見える気がする。
確かネットの記事に、この水晶は今年見つかったばかりと書いてあったのだ。
ミネラルショーやミネラルマルシェにおいて、私はいつもなるべく外国の方のブースに立ち寄るようにしている。というのも、新しい鉱物、珍しい鉱物は、やはり現地の方から買った方が安くて質の良いものが手に入ることが多いからだ。
今回もほやほやのホットな鉱物が手に入って大満足である!!


ミネラルマルシェでいつも気になっていて、でも人だかりを見て諦めてしまっていたお店がある。
「イラッシャイマァセ~~ッ!!」のかけ声で有名な、あの「アニ・ダイヤモンド」さんである。
「ダイヤモンドって、やっぱり高いし、私には縁がないよね」と思って、遠くから眺めるだけだったのだ。ところが、今回、アニ・ダイヤモンドさんのツイッターを見てみると、とってもお手頃価格でジュエリーが提供されていると知ったのだ。
と言うわけで、辛抱強く人垣が崩れるのを待ち、テーブルに所狭しと並んだ箱を覗いてみる。
様々な色や形のダイヤモンドのルースやアクセサリーの他にも、美しいカラーストーンのアクセサリーがたくさんあるではないか!!
しかも、ピアスが美しい!! デザインもシンプルなものがほとんどだから身につけやすそうだ。
モルダバイトのカットされたピアスは深い緑色が深遠な輝きを放ち、スフェーンは明るい黄緑の中に虹色の輝きを秘めていた。
さんざん迷った挙げ句に私が選んだのはこちら!



アンダルサイトのピアスである! アンダルサイトはブラウンとグリーンの多色性が魅力で、見る角度によっても様々な色合いを魅せてくれる石なのだ。
美しくカットされ、研磨されたアンダルサイトのこのピアスを目にしたとき、
「ああ、『魅せられた』ってこういうこと言うのかな」
と思ったのだ。そんなわけで、私には珍しく、というか、ミネラルショーで初のジュエリー購入である。


ちょっとばかし財布の紐が緩みすぎたかな、と思いながらも、引き続き会場をくまなく見て回る。
ああ、こういう雰囲気、やっぱりいいよね。あちらこちらに色んな石がいっぱいあって。見ているだけ、囲まれているだけで幸せを感じるなあ。


ここからは、「驚き!面白!ワンコインコーナー」!
様々なブースで「え?!これが500円?!」というものを見つけたのでご紹介。
まずはこちら。



こちらも近年出回り始めた「チェリーブロッサムアゲート」のペンダントである。写真だと大きさがわかりにくいと思うが、実は直径5cmほどもあり、ずっしりとしている。インドのご家族が出店しているブースの、テーブルの下で発見!正に掘り出し物である!

続いてはこちら。



ウミユリの化石!!スレートのような母岩の中に、ウミユリがぎっしり!!模様としても美しいので迷わず購入である。ルーペを使ってじっくり楽しむつもりである。

最後はこちら。



そう、ミネラルマルシェ名物、「鉱物ガチャ」である! 
何を隠そう、私は鉱物ガチャをやったことが無かったのだ。「何が出るのか分からないんだったら、ブースで自分で選んだものを買うさ」と、スルーしていたのだ。
しかしである。「ミスティ・クメール」という文字を見た途端、クメールの魔術にかかってしまった。アンコールワットのガイド、チョムラーンさん曰く「世界初!カンボジア産の鉱物しか出ないガチャだよ」。
引き寄せられるようにして両替。



遺跡の近くで採れたという水晶!! クメールのロマンを感じる!!


祭りの終わりというのは切ないもの。明るく光のともる賑やかな会場を後にして、すっかり夜のとばりの降りた秋葉原の駅前へと歩いていく。

今回は池袋のショー以来のミネラルマルシェであった。足は疲れたけど、何だか心が元気になってきた気がする。やっぱり私、ミネラル足りてなかったな。
秋葉原にてたっぷりミネラル補給完了。よし、また明日からがんばろっと。

恐竜切手の切手:ウガンダ 2013年

2019-07-07 | 切手


空にランフォリンクスが舞う峡谷。イーゼルにはたった今描き上げたばかりのイグアノドンの絵。
恐竜の住む世界でスケッチをしているかのような気分になる。
そして、不思議な入れ子状のような空間と現実世界を結びつけるのは、絵筆を握る画家の手である。

ウガンダから2013年に発行された小型切手シートだ。この切手シート、過去に様々な国で発行された恐竜切手をモチーフにした、「切手の切手」なのである。


「切手の切手」というのは人気のあるトピックで、これを専門に集める収集家もいるくらいだ。
モチーフになっている切手というのは、過去に発行された有名な切手、例えばイギリスの「ペニーブラック」だったり、日本ならば「龍文切手」などである。
沖縄のふるさと切手には、戦後の米軍占領下で発行された「沖縄切手(琉球切手)」の一番最初と最後の切手を図案化したものが発行されている。
つまり、「切手の切手」は、そういった過去の切手にオマージュを捧げる様な意味合いがあるのだ。




さて、このウガンダの切手シート、切手の本体はマリで1984年に発行されたイグアノドンの切手なのであるが、私の手元にある資料、『よみがえる恐竜たち』に載っている切手と若干背景の色が異なる。さらには、ウガンダの方は元の額面が消されているのだが、「25」と読める。『よみがえる恐竜たち』に載っているバージョンは「175」なのだ。なんだろう、この違いって。
私はマリで発行されたオリジナルの切手を持っていないのでなんとも言えないのだが、もしかするとウガンダの方で背景の色と額面をわざと変えたか、マリの方で額面の異なる切手を実際に発行していたと言う可能性がある。これは今後の調査課題である。


シートの右側に描かれた切手を見てみよう。
一番上はアメリカで発行された1989年に発行された4種のうちの、プテラノドンである。



こちらが4種田型である。プテラノドンの他はティラノサウルス、ステゴサウルス、アパトサウルスだ。

その隣はマーシャル諸島発行のスティラコサウルスであるが、こちらは残念ながら手元に実物がない。こちらも今後の切手発掘調査の課題である。

お次は1993年発行のルーマニアのアパトサウルスである。



こちらは使用済みを持っているのだが、もう一種、アーケオプテリクスが不在なのである。是非未使用の揃いを発掘したいところだ。

さて最後はティラノサウルス。



こちらは1994年にタンザニアで発行された7種の切手のうちの1枚である。虹色のカラフルな背景といかにも爬虫類、もっというとゴジラっぽい質感の厳ついティラノサウルスだ。


モチーフになっている切手はそれぞれが面白いデザインであり、それぞれに楽しい情報が詰まったシリーズとなっている。
このウガンダの「恐竜切手の切手」、小型切手の題名は「恐竜 切手の中の世界」である。
観れば観るほど恐竜切手の奥深い世界が広がっていく。このシートの背景に描かれた峡谷のように、恐竜が闊歩する世界がこの小さな切手の中に何処までも広がっているように思えてならない。

楽しい恐竜グッズの世界 ~その1~

2019-06-08 | 恐竜グッズ


雑貨屋さん、お菓子屋さん、本屋さん、文房具屋さん、スーパー。
インターネットに雑誌。
買い物の際にふと気づくと探しているものがある。そう、恐竜の姿。
「どこかに潜んではいないか」と視線をめぐらせる。
必要なものを探していても、「この商品、恐竜バージョンないかな」と必ず探してしまう。
そんな私がここ最近手に入れたもの、見つけて気に入ったものをご紹介する、新コーナーである。


まずはこちら!




そう、恐竜グッズの王道といえば、「フィギュア」である。
一口にフィギュアといっても色々ある。デフォルメしたデザインの恐竜、特徴だけを捉えたやんわりした雰囲気のフィギュア、最新の研究を反映し忠実にその姿・骨格を再現したフィギュア。
その中でも、こちら、プロトケラトプスとヴェロキラプトルの「格闘恐竜化石」のフィギュアは異彩を放っている。
「神流町恐竜センター」で一つずつ手作業で制作されている。その点も珍しいと思うのだが、これ、化石自体が発見された状態で保存されている、産状化石の一種なのである。その状態を忠実に再現し、一部復元を加えている。
以前、神流町恐竜センターを訪れた際、このフィギュア制作コーナーがガラス越しに見学できたのだ。
こちら、オンラインショップで購入できるのだが、長らく品切れであった。久しぶりにサイトを見てみたら、なんと在庫があったのである。即購入。箱から出してじっくり眺めてみる。





プロトケラトプスがヴェロキラプトルの足を咥えている様子も目を惹くが、椎骨の一つ一つが細かくも美しく表現されており、感動する。



後ろ側も手を抜いていない。腕と脚をよく見ると橈骨と尺骨、頸骨と腓骨もきちんと再現されている。



ヴェロキラプトルの尾椎に注目して頂きたい。長い尾の上下に細長い骨が並んでいるのが分かるだろう。これは椎骨の一つ一つから関節突起が伸長し、それが互いに交差することで堅牢な尾を形成しているのだ(『恐竜学入門』p.186)。デイノニクスなどにも見られる特徴である。

これはどんなに見ても見飽きない位よくできている!それに、この塗装もリアルな感じがしていいじゃないか!


さて、お次は有名なフェヴァリット社の一品。



トリケラトプスのキーホルダーである!ちょっとリアルなデザインに一目惚れ。
取り出して見ると、こんな感じである。



こちら、フィギュアが取り外せるようになっている。土台が付いているからそこにはめるとフィギュアを飾れるようになっているのだ。一粒で二度美味しい!



なかなかかっこいいじゃないか!


続いては食品。まずはハリボーのダイナソーグミである。



こちらはもう何度もリピートしちゃっている一品。右はハリボーを購入したらもらったオリジナルノートである。



かわいらしい恐竜がお目見目。おなじみトリケラトプスにステゴサウルス。アパトサウルスっぽいのに、ティラノサウルスっぽいやつ。プテラノドンもいる。写真には出ていないが、ノドサウルス類っぽいのも出てきた!!これは楽しい。お味はフルーツ味。青リンゴにイチゴ、スイカっぽいあじもあり、レモンにオレンジも。止まらなくなる食感と味である!!

最後にもらい物。



おっとっとの恐竜バージョンである!!こちらはまだもったいなくて食べいないのだが、どうやら野菜の形のおっとっとに恐竜おっとっとが紛れ込んでいるらしい!!こんどじっくりひとつずつ味わい、恐竜を見つけながら楽しみたいと思う。


そういえば、私は恐竜切手収集家なのだけど、切手もある意味恐竜グッズだな、と今更気づいた次第。

これからもこちらのコーナーで、楽しい恐竜グッズをどんどん探してご紹介してみたい。今後も乞うご期待!!



【参考文献】
・『恐竜学入門』 Fastovsky, Weishampel 著、真鍋真 監訳、藤原慎一・松本涼子 訳 (東京化学同人、2015年1月30日)

使用済み切手を楽しむ:分類篇

2019-05-12 | 切手


ツバメの歌声が聞こえる。
青葉は目にまぶしく、乾いた風が爽やかに吹き抜ける。
五月。


「さあ、使用済み切手の森へ探検だ」


というわけで、今年もこの季節、どうしても心躍ってしまうのが、「切手剥がし」である。
なぜこの時期に、という方も大勢いらっしゃるだろう。
「スタンプショウ」が終わって、各ブースで手に入れた切手をひとまず整理し終える。すると、そこで手に入れた「使用済み切手どっさりパック」(個人的に命名)に手を付けたくなるのが、この時期、5月の休日というわけなのである。




今年、私が手に入れたのは、「スタンプショウ」の主催者ブースで行っている「使用済み切手つかみ取り」の切手ではない。このつかみ取り、スタンプショウの公式ガイドブックを購入すると参加できる特典イベントなのだが、今回、「おそまつさん」効果と「改元」効果が相まって来場者が激増。その為ガイドブックは初日早々の売り切れだったと聞く。
「使用済み切手つかみ取り」のできなかった私はしょんぼりしながら5階会場をめぐっていたのだが、その時に目に入ったのがケネディ・スタンプ・クラブさんの「使用済み切手どっさりパック」だったのである。

計量の結果、台紙・ビニール袋も含めて504グラムであった!
「これは大分切手剥がしが楽しめるぞ」
と、わくわくで袋を眺め、いつ始めようかとうきうきしていたのだ。
が、ここで焦ってはいけない。
なんせ、この量である。闇雲に剥がし始めたら、おそらく収拾が付かなくなる。
というわけで、冷静に今後の計画を考える。
そう、まずは大まかに分類するところから。




みたところ、ほとんどが普通切手のようである。それならば、発行年代ごとにまずはざっくりと分類してみよう。



「さくら日本切手カタログ2019」を片手に仕分けする。
平成切手の1994年シリーズが圧倒的に多そうだ。あと、わかりやすいのは2007年から2009年に発行された、日本郵政公社時代の切手である。
それから私の好きな1989年シリーズの「ヒオウギガイ・41円」と「オオイトカケガイ・62円」も結構見つかった。

袋から少しずつ取り出して、山を切り崩すように分類を続ける。
意外に多いのが1976年シリーズの「はにわの兵士」である。日本郵政公社時代にも「はにわの兵士」が同じ額面200円で発行されているのだが、「200」の字体が微妙に異なるのだ。そして、じっくり観察した結果、やはり1976年のはにわの兵士である。面白いことに、1994年の平成切手シリーズを併せて貼ってあるケースが結構多い。



1時間経過したところで、なぜか、「クウェート」の切手を発見!!



約2時間後には「カナダ」の切手が出てきたりする。




約2時間半後にようやく年代ごとの分類が終わる。
写真左下の山が、全て「1994年の平成切手シリーズ」である。相当な量だ。
割と色々な種類が見つかったのが「年賀切手」。年代も様々である。
実は、その他にも
「こりゃお宝じゃないか!!」
と、私が大喜びした切手が数枚見つかった。後日の続編にて是非ご紹介したいと思う!




年代ごとに分類した結果、1994年シリーズがものすごい数になった。
他の年代のものをチャック付きビニール袋に入れて、1994年シリーズを再度分類することにした。



図案ごと、つまりは額面別に分類するわけだが、ヤマセミが他を圧倒。
シオカラトンボ(8円)やミカドアゲハ(15円)、テントウムシ(18円)が発見されるも、極めて少数なので、コアオハナムグリ(10円)を別として「昆虫」でまとめる。
サギソウ(190円)やカタクリ(350円)など草花もちらほら見つかるが、こちらはカワラナデシコ(270円)と共に「花」で分類する。

1994年シリーズだけで1時間半を分類に費やした。
それにしても、ヤマセミの大群!!
ヤマセミは他の年代の切手と併用されるパターンも多かったので、実際にはこれよりもまだ増えることになる。



分類だけで合計4時間かかった。
1994年シリーズだけでご覧の量である



他の年代の分類がそれを若干下回る量。
大小併せて合計13袋に分類した。


普通切手を分類していて改めて分かるのが、デザインが良く考えられているということである。
当たり前といえば当たり前なのだが、今回の分類でそのデザイン性と機能性の絶妙な両立を、身をもって実感することができたのだ。
特に平成の1994年シリーズは、図案の昆虫、鳥、植物と、その背景にある斜めの色分けによって、ものすごく短時間で仕分けすることが可能であった。
つまり、色味によって直感的に、切手の額面を見分けられる仕組みになっているのだ。
なるほど、普通切手のデザインは良くできているのだなあ。


さて、今後少しずつではあるが、分類した切手を剥がすという作業をコツコツと続けていく予定である。
全て剥がし終わるのに、さていつまでかかるのか?!今後を乞うご期待!!

スタンプショウ2019(2)

2019-05-02 | 切手


お腹も一杯になって、疲れも癒えたので人混みをかき分け「外国郵政」のブースへ向かう。
列がいくつかできていて、どれが何処につながっているのか分からない。取り敢えず列の最後尾について、前の老紳士に尋ねる。
「こちら、ムーミンの列ですか?」
「そう」
老紳士もフィンランド郵政のムーミンの消印に並ぶ。



私はスナフキンの切手を選んだ。ムーミンワールドの消印である。ムーミン谷の仲間達が大集合!これはかわいいぞ。

続いて隣の列にも辛抱強く並ぶ。今年は、リヒテンシュタイン、スロベニア、ハンガリーの郵政が出張している。どれも記念印が欲しかったのだけど、楽しみだったリヒテンシュタインの記念印を押してもらう。



「リヒテンシュタインは美しい切手を出す国だ」と、切手を集め始めた頃に父が言っていた言葉の刷り込みで、「リヒテンシュタイン切手=美しい」という公式が私の頭の中に出来上がっていたためである。
確かに美しい!デザインが素晴らしいではないか。押印するおねいさんが、
「昨日の消印も押印できますが、今日のでいいですか?」
「昨日のもお願いします!」
と、2日分の切手を購入。消印も素敵じゃないか。


なんとか楽しみだったムーミンとリヒテンシュタインの記念印を手に入れ、再び5階へ。
お昼に出会った紳士のお誘いで「植物切手研究会」のブースへ。
「こんにちは」
とお声をかけると、
「ああ、こんにちは。さっき声をかけてこちらに誘ったんだよ」
と、仲間の紳士と淑女に紹介して下さった。
研究会のブースでは、それぞれのテーマの切手を紹介したり、会員のコレクションから格安に分けてくださったりするのだ。
数冊の植物切手のバインダーを手渡された。使用済みの美品がなんと1枚10円!
種類ごとに分類された植物の切手を眺めていると、いつのまにか夢中になってしまっていた。
「植物切手はいつまでも見飽きないですよね」
とご婦人が仰る。
「本当、植物切手面白いですね」
とすっかりその魅力に引き込まれる私。
と、そこへ若い女性が声をかけてきた。
「これは何処の国の切手ですか?」
福引きで引き当てた植物切手を手に、ブースへやってきた。もう一人の紳士が、植物切手のカタログ、それも洋書をさっと取り出した。
ご婦人が、
「カンボジアですね」
と、答えると、カタログの紳士は、
「ああ、これは6枚揃いだね。あと1枚でそろいなんだけど」
と、詳しい説明。こうやって手持ちの切手を調べて下さったりもするのだ。

私はというと、花の切手に魅せられ、幾つもの切手をバインダーから引き出す。



きれいな切手が手に入って大満足!特に台湾の菊の切手、これはなかなか見事なんじゃないだろうか。
植物切手研究会の皆さんにお礼を言ってブースを去る。例会にお誘い頂いたので、是非参加してみようかなあと思っている。


さて、再び「恐竜・古生物」のバインダーを探そう。
ふと足を止めたブースで、バインダーを眺める。すると、ここでもおもしろ切手発見!



「ウドムルト共和国 恐竜 加刷切手」以来、なんとなく「加刷切手」に目がいってしまう。ここでも発見した!!これは調べ甲斐がありそう。
それと、懐かしの「ふみカード」が!!しかもヒサ・クニヒコさんのイラストによる、福井の恐竜のカードである!!これはもう静かに大興奮。
ふみカードは郵便局の窓口や切手の自動販売機なんかで使えたカードで、私もうっすら記憶の片隅に残っていた程度であったが、まさかここで出会うとは。ヒサ・クニヒコさんのファンとしてはこれはもうお宝である!!


次はロータスフィラテリックセンターさんのブースへご挨拶。
「ああ、こんにちは。今日は恐竜は持ってきてないけど、このバインダー見て」
そうは仰っても、きちんと恐竜、いましたよ。



少しでもこういうのをご用意しておいて下さる辺りが、さりげないけど細やかなお心遣いだなあ、と思うのだ。
「またお店の方に遊びに来て下さい」
と仰って下さる。
この切手シート、帰宅後にじっくり見てみると、あのオヴィラプトルがいたではないか!念願のオヴィラプトル切手を捕獲。


「使用済み切手つかみ取り、楽しみにしていたんだけどなあ。今年は無しか」
と、さびしく思っていると、あちらこちらで魅惑のパックが目に入る。使用済み切手のどっさりパックである!
「そうか、その手があったか!」
ガイドブックが売り切りれて、「使用済み切手つかみ取り」ができなくなったけど、買えばいいじゃない!
ケネディスタンプクラブさんで、ぎゅうぎゅう詰めの切手のパックが並んでいた。一つ一つ中身を吟味する。と言っても、袋の外側からお宝がないかチェックするのである。
そして、「もしや!」と思った切手が含まれたパックを選んで購入。



どうだろう、このボリューム!!ずっしり重たい!!こりゃ半年かけて「切手剥がし」が楽しみめるぞ、とほくほく顔である。
家に帰ってから試しに重さを量ってみる。



堂々の504グラムである!!(ビニールの袋を含む)


最後に見つけたのは、「サンマリノ 恐竜切手 9種完」!これで私にとって重要な切手がそろったのだ!!なぜ重要なのかはまたの機会にご説明しよう。



「アメリカの恐竜切手、すごく安いじゃないか!」
と合わせて買ったのだが・・・。よっぽど私、会場の雰囲気に飲まれていたのか、一番最初のブースでも同じものを購入していた・・・。2枚買っちゃった・・・。
まあ、いいじゃないか。恐竜切手は何枚あっても嬉しいし。


今回のスタンプショウは思わぬ誤算があった一方で、素敵な出会いがあった。切手収集の大先輩達との楽しい会話。新しい切手の世界を紹介して下さった。感謝の気持ちで一杯である。
さあ、切手の整理が忙しくなるぞ。

そして、あのどっさりパックの使用済み切手、一体何枚入っているのだろう?そして全て剥がし終わるのにどのくらい時間がかかるだろうか?
切手の楽しみは続く。