『バタフライ・エフェクト』：レビュー(バレ無し)

『バタフライ・エフェクト』

きみを救うため、ぼくは何度でも過去に戻る。
それは、神にも許されない行為…。

監督：エリック・ブレス 、J・マッキー・グルーバー
脚本：エリック・ブレス 、J・マッキー・グルーバー
出演：

エヴァン：アシュトン・カッチャー

ケイリー：エイミー・スマート

レニー：エルデン・ヘンソン

トミー：ウィリアム・リー・スコット
　　　　　　　　　　他
[あらすじ]
幼い頃からたびたび記憶喪失を起こしていたエヴァンは
ある日、その時の日記を読み返すことで
過去の記憶を失っていた時に戻れることに気がついた。

そしてある記憶を思い出した彼は忘れかけていた
幼馴染のひとりだったケイリーに会いにゆく。
エヴァンは彼女に幼き頃、「キミを迎えに来る」と
約束し、彼女の町を去っていたのだった…。

しかし、今、彼女とエヴァンは全く別の道を生きていた。
エヴァンは大学で心理学を学ぶ学生となり、
ケイリーは地元の街のレストランでウエイトレスをしていた。
しかし、エヴァンが思い出した記憶を話してしまったせいで
彼女は自殺してしまう…。
過去の記憶を思い出し始めたエヴァンは、
周囲の話を頼りに過去の出来事を知ってゆく。
すると、幼き頃、彼の記憶から欠けてしまっていたある事件が、
エヴァン、ケイリー、トミー、レニーの運命を決めていたのだった。

それに気がついたエヴァンはケイリーを救うため、
記憶をたどって過去に戻り、"今"を作り変えていく。
しかし、何かがうまくゆけは、何かがうまくいかない。
誰かが幸せになれば、どこかで誰かが不幸になってしまうのだ。
彼は思い悩む…。
自分の幸せ、仲間の幸せ、最愛の人、ケイリーの幸せ。
そしてエヴァンが選んだ未来とは…。
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[作品レビュー]
不思議な物語の展開と心理ドラマがマッチしてます。
全体的にダークな感じですが、作りがトリッキーで
面白かったです。
カオス理論とかは詳しくありませんが、難しく見ることもなく、
ストーリーに共感できました。

物語は主人公エヴァンの7歳の頃から始まりますが、
幼少時代、青年時代と似た俳優さんが演じてらして
違和感がありませんし、
ストーリーにもメッセージ性を感じ、
私はとても好きな作品になりました。
＃個人的にアシュトン・カッチャーのヒゲ具合がいい感じです(^^;

考えてみればありえないことが前提になっているのに、
それを取り巻く人間ドラマが濃くて引き込まれました。
途中、どうなっていくのが動きが見えなくて、
突然のオープニングから、まさかコレがオチ!?
なんて思うところもあり、なかなか面白い展開でした。
アレはハッピーエンドなのか…。
ラストはとても切ないです。

「バタフライ・エフェクト」とは、
「一匹の蝶が羽ばたいた結果、地球の裏側で竜巻が起きる」
という、カオス理論の言葉だそうです。
最初のごく小さな差違が、将来予測不能な大きな違いを生じる、
ということを意味しています。
その名の通り、エヴァンが過去を少し修正するたびに、
未来の自分を取り巻く人間達の職業から人生、
ましてや人格そのものまでもが全く異質なものに変わります。

たとえば、あの時、こうしてれば良かったのに、
なんて思い返すことがよくありますが、
もし、過去を変えてしまったら、
別のところでそのしわ寄せがきちゃうのか!!と思うと、
このまんまでいいのかなって思ってしまいますよね。
なんだか過去の失敗についても考えても仕方ないぞ！って
ちょっと慰められたかも(^^;

誰かの幸せの影には誰かの不幸が隠れている…、
それを忘れてはいけないんだな、とも感じました。
自分の幸せとか、大切なひとの幸せとか、
いっぺんにみんなが幸せになることは実は難しいことなのかも…。
不思議で切ないストーリーだけど、それだけじゃなく
何か考えさせるものも含まれている作品です。

しかし、この映画、鼻血出過ぎです(^-^;
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