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バイデン氏、討論後も支持率維持 6割は候補交代要求

2024-06-30 15:40:44 | 米大統領選2024


バイデン氏とトランプ氏は27日、南部ジョージア州で90分間の討論に臨んだ=ロイター

 

 

【ワシントン=坂口幸裕】

11月の大統領選を戦う民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領が27日に参加した初回のテレビ討論会後に実施した世論調査で2人の支持率がなお拮抗している。

一方、バイデン氏に確定している民主候補については6割が別の人物を指名すべきだと回答した。

 

米世論分析サイトのファイブ・サーティー・エイト(538)と調査会社イプソスが討論会前の6月20〜25日、終了後の同27〜28日の2回に分けて共同で実施した。

18歳以上の2500人あまりが回答した。そのうち1700人が米CNNテレビが主催した討論会を視聴した。

 

討論会後に大統領選でバイデン氏に投票すると答えたのは46%(討論会前は44%)、トランプ氏は44%(同44%)。米調査会社モーニング・コンサルトの28日調査でもバイデン氏支持が45%(前回6月21〜23日は44%)、トランプ氏が44%(同44%)でほぼ同じ結果だった。

現時点では討論会を受けて有権者の投票行動にそれほど影響を与えてはいないもようだ。ただ、27日の第1回のテレビ討論会ではバイデン氏が途中で言葉を詰まらせたり声がかすれたりする場面があった。

 

米メディアからは健康状態を不安視する見方が相次ぎ、「バイデン氏の最大の弱点である年齢が全面的に映った」(米ABCテレビ)などと酷評された。

モーニング・コンサルトの調査では全体の60%が民主候補を交代させるべきだと答えた。民主支持層でも47%が候補の差し替えを求めた。討論会の評価については全体の57%がトランプ氏が勝っていたと答えた。

 

ファイブ・サーティー・エイトなどの調査では、討論会後に大統領としてバイデン氏の精神面で適正かどうかを聞いたところ「良い」「優れている」と回答したのは全体の20%で討論会前より7ポイント低下した。民主支持層に限ると、42%で14㌽下がった。

現在81歳のバイデン氏は2期目の退任時に86歳になる。米大統領は世界最強の軍事力を持つ米軍の最高司令官で、戦争の遂行や核兵器を使う最終判断を下す立場にある。バイデン氏の認知力に対する懸念が改めて浮き彫りになった。

 

バイデン氏は28日、東部ニューヨーク州で支持者を前に演説し「この仕事ができると心から信じていなければ再出馬していない」と語り、指名候補の交代論を打ち消した。

「ドナルド・トランプはこの国にとって正真正銘の脅威だ。自由、民主主義への脅威だ」とも語り、対決姿勢を前面に出した。

 

29日には自身のX(旧ツイッター)で「この選挙での選択はシンプルだ。トランプは民主主義を破壊する。私がそれを守る」と投稿した。

トランプ氏は27日、南部バージニア州で演説し「昨夜、我々の国を破壊しようとしている男に大勝利した」と語った。バイデン氏が望んだCNN主催で同局のアンカーが司会者を務めたと指摘し「弁護の余地はない」「彼は著しく無能だ」とまくし立てた。

 

 

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

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中林美恵子
早稲田大学 教授
別の視点

この世論調査を見る限り、バイデン氏の支持者が揺るぎない反トランプ層であると感じさせる。

討論会でのバイデン氏のパフォーマンスを見れば、年齢を含めその資質についてパニックに陥るインサイダー達やメディアの気持ちも理解できる。

反トランプ票は揺るぎないとしても、超接戦選挙では僅かな差が勝敗を決めてしまう。

今後バイデン候補の去就がどちらに転じようとも、アメリカ人は難しい選択を迫られることになるのだろう。

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席フェロー
分析・考察

民主党にとっては、テレビ討論会でのバイデン大統領の明白な失敗にも関わらず、同氏の支持率が変わらないことは、有権者の6割が望む候補者の差し替えについて、難しい判断を迫られることになります。

今後の他の世論調査を待つ必要がありますが、現状のままでは、バイデン氏が最終的に勝敗のカギを握る無党派層の支持を得ることは難しいと思います。

ちなみに、バイデン氏は立候補を断念すべきだと提言している英エコノミスト誌の記事は、バイデン氏は大統領選挙ではトランプ氏に勝てるかもしれないが、その後の4年間に大統領職をきちんと全うできないかもしれないという理由を挙げて、立候補断念を求めています。

https://www.economist.com/leaders/2024/06/28/joe-biden-should-now-give-way-to-an-alternative-candidate

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小平龍四郎
日本経済新聞社 編集委員/上級論説委員
別の視点

候補者交代説が出ていると最初に知った時には、SNS上の噂話程度と思っていました。

米国の主要メディアを読むと、バイデン氏に撤退を求める内容があふれており驚きました。

著名なコラムニスト、コメンテーターも踏み込んだ主張をしており、なかには情緒的なものや、自身とバイデン氏の個人的な関係を強調するものなど、印象批評の域を出てない例が散見されます。

選挙報道に関して米国メディアは支持・不支持をきちんと打ち出すが、日本の新聞はどっちつかずで逃げているという批判をよくいただきます。

しかし、眼前の米政治ジャーナリズムはかなりヒステリックで、ご都合主義ではないかと、同業者の端くれとして思います。

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日経記事2024.06.30より引用
 
 


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