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Frankincense(乳香)とMyrrh(没薬)
聖書に書かれているように、ベツレヘムでイエスは三賢者に訪問され、金、乳香、没薬の贈り物を与えられた。金は貴重な金属として有名だが、乳香と没薬とは何だろうか?
英国の月刊化学ニュース誌Chemistry World(ケミストリー・ワールド) のサイモン・コットン氏によると、乳香と没薬は両方とも樹液の形態でそれぞれボスウェリア・サクラとコミフォラ・ツリーから収穫される。乳香はフランキンセンスとも呼ばれ、その歴史によれば、しばしば香として焼かれていたと言う。一方没薬は多くの香水の一部になってきた。コットン氏は、イエスの時代には、これらのプレゼントは金と同じくらいの価値がある物だったと言う。
しかし、現代の科学からも、これらの贈り物には芳香性以上のものがあり、医学的な恩恵をも持ち合わせていると学べる。
コットン氏は、フローレンス(フィレンツェ)大学の化学者が、没薬の分子がモルヒネと同じように脳のオピオイド受容体に作用することで鎮痛作用があるのを発見したと書いている。一方、乳香の主な成分はボスウェリア酸であり、コットンが言うには、それは男性ホルモンの一種テスタストロンのような特定のホルモンとは異なる構造を持っているそうだ。
「ボスウェリア酸には抗炎症作用と抗関節炎作用があります」とコットン氏は言う。 「ですから、東でも西でも薬理学上の発見をし始めているのです。乳香や没薬の化合物は、身体が炎症誘発性化合物を生成するのを防ぐ機能を持ち、また結腸直腸癌細胞に対する抗腫瘍効果も発揮しているのです。」と言う。
そのため、これらのギフトには目に見える以上の価値があるとわかる。 それは、誰が金を必要とするだろうか、と言えるほどの価値なのである。
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さて12月に入って恒例のクリスマス・キャンペイン、Light The World(世界を照らす)、今年2019年の目標は、「今日も誰かへ」。初日は、「今日どなたからのテキスト(ライン)が来たら、その方に対する感謝の気持ちを思い起こし、それを伝えてみてください」である。友人、会社や学校の先生、あるいはあなたの御家族のどなたかかもしれない。一言ありがとうを伝えてみる。もしかしたら、その方は乳香や没薬のように、思ってもいなかった素晴らしい資質をお持ちかもしれない。