ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

結婚・末娘の場合

2017-08-21 | 家族の結婚


と言うわけで、(ここ を参照)娘は結婚の承諾をしたのが5月で、挙式は12月末と日も決まった。まず考えねばならないのは、ウエディングガウンである。6月スウエーデンの次男の結婚式後、フランスのレース専門店へ寄ることにした。然しながら、パリの店は、行ってみると、時節柄ヴァカンス中で、開店するのは私達が去ってからのことだった。帰国後良いレースをインターネットで探すことにして帰路に着いた。

披露宴の場所は教会のカルチャーホールを使用するので、娘は早々に予約を入れて確保した。私は娘の採寸後、彼女の希望を聞きながらデザイン画を描き、インターネットでフランスのシャンテリーレースを売る店を探して、気に入ったレースを必要な量より多めに注文した。それらは直ちに日本のFに送られた。Fは日本に住む姉の義理の妹で、型紙起こしから複雑な縫製もこなす非常に腕の立つプロフェッショナルである。Fはレースの裏になる日本製の絹を用意し、レースに付けるパールビーズも探して、素晴らしい世界でただ一つのガウンを仕上げてくれた。

ひと月少しで丁寧に包まれ、注意深く梱包されたガウンを受け取り、試着した娘はそのフィット感や望み通りのデザインで作られたことに感嘆の声をあげた。娘と共に心を込めた礼状をしたため、多分に勉強されている代金と共に郵送した。次は披露宴に関しての準備である。アメリカでは普通結婚披露宴は新婦側が費用を負担し、準備する。教会は、聖書にあるように、質素な披露宴を勧めるが、それはあちらの家族も私たちも華美や派手ではないが、二人の門出を祝う喜びを表したものであることを願っていた。

幸運なことに、娘の婚約者の母親ーGと呼ぶーは、披露宴の飾り付けなどに非凡な才能を持ち、彼女のプロジェクトを助けるのは、人の良い夫と成人した六人の子供達である。今回息子の披露宴だから、是非やりたいと申し出てくれたのである。私が提案したのは、手持ちの古い青いメイソンジャーがたくさんあったので、それに火のいらない蝋燭と二人の写真を入れて各テーブルに置く、ということだけだった。そこからアイデアを得て、Gはその才能とセンスの良さを最大限発揮してくれた。

結婚式の二日前の夜、Gと私は我が家のダイニングルームで最後の打ち合わせをしていると、その日朝からロサンジェルスへ買い物に出ていた娘夫婦が戻ってきた。私達の三人息子はとてもよく似ていて、親でも見間違えることがあるが、私はてっきり娘夫婦と今朝出立した長男も入ってきたと思ったのだ。しかし家に入ってきたのは、小柄な金髪の女性で、そこで初めて子供達がスウエーデンからやって来た次男夫婦を迎えに行ったのだとわかった。思わず席を立ちあがって次男夫婦と抱き合って再会を喜んだ。こんなサプライズを長女夫婦と長男が計画していたとは!私達夫婦は最初から末娘の結婚式に、スウエーデンから出席できないものと諦めていたのである。クリスマスにスカイプをしたばかりだったのに。人は嬉しいと、たくさん涙が溢れるものだ。

挙式の日までの二日間は両家だけでなく、助けを申し出た同じ教会に属する人々やその家族で、皆がコマネズミのように働いたものだった。Gの才能には実に圧倒された。こうして日が暮れていき、いよいよ明日は挙式と披露宴である。

明日に続く。

メイソンジャーに火のいらない蝋燭を入れ、ワイヤーで吊るし、装飾用の豆電球の入っているビニールチューブも天井から吊るした。

 

 


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