稲敷資料館日々抄

稲敷市立歴史民俗資料館の活動を広く周知し、文化財保護や資料館活動への理解を深めてもらうことを目的にしています。

仏像のクリーニングの仕上げ

2013年09月11日 | 日記
9/8(日)

博物館実習生のC子です。

実習最終日になります。

この日は9/1にはじめた仏像のクリーニング作業の
仕上げをしました。

最初に始めた時には、色彩豊かで化粧の濃かった
女性の仏像も胡粉をとりきれいになりました。


袖の部分の木材は、体幹部とは違う木材のようで、
修理の際、後から付けられたものの可能性があるようです。

こちらの男性の仏像は、何箇所も修復をされた
様子がうかがえました。
寄木造りなので部材の合わせ目を紙で張り合わせている
部分が何箇所もありました。

袖と胴体の隙間部分には胡粉を塗りやすいようにする
ためなのか木片で隙間が埋められていていたので、
胡粉を落とす前と袖の形が若干変わり、少し動きのある
ようなものに変わりました。



女性仏像と男性の仏像どちらも二十八部衆のうちの
2つなのですが、割り首造りと挿し首造りといった
製作技法の違いが見られました。

これが制作者の違いなのか、時代の違いなのか、
今後の調査が待たれます。

木材も男性の仏像は杉でできていましたが、女性の方は
一見すると楠のような、それとは違った木材でできていました。

どちらも、過去の修復の際に当初の姿を変えてしまうような
手がいろいろと加えられたようです。

まとめ

博物館の仕事というのは実際にやってみないと分からないことが多く、
実務を通して学ぶことがたくさんありました。
また、まだまだ学ばなくてはいけないこともたくさんあるということも
実習を通して学ばしてもらいました。

今回学んだことを博物館の勉強にいかしていきたいです。
そして資料館の皆さん今回ご指導いただき本当にありがとうございました。


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