3月3日、八王子のJ:COMホールでの「由井吹奏楽団」の定期演奏会に行って来た。無料。
大変すばらしかった。由井吹奏楽団は八王子市の由井中学校OBによる楽団だ。50人以上の編成だった。
「大仏と鹿」「詩的間奏曲」「ヴァレンシアの寡婦」「NHK大河ドラマメドレー」「ディズニーメドレー」「となりのトトロ・セレクション」「オペラ座の怪人」。アンコールは2曲で「フニクリ・フニクラ」と「盆踊り唄」だった。
今までいくつかの吹奏楽団を聞いてきたが、その楽団のテーマ曲で始まることがあった。
今回は指揮者が出てきていきなり「大仏と鹿」が始まった。最初は説明がなかったのでこの曲とは思っていなかった。全員のf(フォルテ)で始まり「おおー」と迫力に圧倒された。
「ヴァレンシアの寡婦」はハチャトゥリアン作曲である。ハチャトゥリアンと言えば「剣の舞」が有名だが、このような曲があることを知ったのは良かった。やはりプロの作曲家だ。
「NHK大河ドラマメドレー」は「天地人」「赤穂浪士」「独眼竜政宗」「篤姫」の四曲である。
パンフレットにはこれらの曲の作曲者が書いてなかったので、アンケートに「作曲者を書いて欲しかった」と書いた。
私は歴史にうとく、大河ドラマは見ないが「赤穂浪士の」テーマ曲だけは知っていた。作曲は芥川竜之介の息子の芥川也寸志である。特徴のあるメロディーで、一度始まったら同じメロディーが音程を変えて繰り返されて、いつまでも永遠と続きそうな印象的なメロディーだった。本当に討ち入りの行進に合うメロディーである。
NHKは大河ドラマに力を入れており、テーマ曲は当代一流の作曲家を採用している。だからどれも壮大なスケールのテーマ曲になっている。
「となりのトトロ」~コンサート・バンドのためのセレクションは久石譲作曲。
「さんぽ」「五月の村」「すすわたり」「風の通り道」「ねこバス」「となりのトトロ」とメドレーで続く。この映画は私も見た。「となりのトトロ」の曲に来たらついうきうきしたのだ。
ミュージカル版「オペラ座の怪人」の映画はDVDを借りて見たことがある。仮面をかぶった男性が怖い。その中から7曲メドレーで演奏したのだが、残念ながら私はそれらの曲は良く知らなかったのが、正直なところである。
演奏は素晴らしく、拍手が鳴りやまなかった。
アンコールは「フニクリ・フニクラ」と「盆踊り唄」で、「盆踊り唄」では演奏者がボーカルと法被を着た男女が8人くらいで舞台の前に出てきて盛り上がった。
指揮者は今までならスコアを抱えて指揮台に上るのだが、タブレットを持参して、めくっていた。これも時代の流れであろう。便利になったものである。
J:COMホールは2000人入るホールだが、この日は1階席だけに限定していた。
主催者は700人を予定していたところ900人も入ったと、びっくりしたそうだ。したがってパンフレットが200部足りなくなったとお詫びしていた。私は早めに行ったので良かったが、見たところ本当に1階は満席に見えた。団員が随分アピールしたからだそうだ。
中学OBとは言え、団員が随分いるものである。
女性がかなりいた。現在では女性がトランペット、トロンボーン、ユーホニューム、チューバを演奏するのは珍しくもない。私が担当したユーホニュームが一人の女性で寂しかった。
私が高校に入った時は男性ばかりで25人がやっとの編成だった。その後に女性が入ってクラリネットを担当していた。その後私が40歳過ぎて、夏休みに高校の定期演奏会を子供らを連れて聞きに行ったことがある。それはもう大編成でとても素晴らしかった。まるでオーケストラ並みだった。
在京飯田高校の昨年の会報によると、現在の吹奏楽班は男性5人、女性44人の合計49人らしい。
大きく変わったものである。