……急に声が大きくなったからびっくりしたけど、ラムネ野郎ってなんだろう?
独り言の相手の人かな。それともただラムネが食べたいのかな。いや、飲み物の方かも。
「ラムネ……? あ。……いやいや、これはないわ。さすがにちょっとクサいわね」
よく解らない声さん自問自答。
「ってゆーか何よ! なんであたし普通にこんな恥ずかしいこと思いつくわけ!?」
わ、解らないですごめんなさい。
「はあ……ってゆーかなんであいつのことばっかり……あの三人も居るのに……」
ん? これって『あの三人』さんより『あいつ』さんの方が気になるってことかな?
じゃあ『あいつ』さんが一番好きってことなんじゃあ……
「やっぱり、そうなのかしら。……やっぱり、そうなんだろうな……」
返事した! わけないか。そうなんですか。どうなんですか?
「……よし。明日学校で会ったら……いや、帰りに二人になるからその時に……」
……遊ぶ約束かなぁ? 好きな人と一緒に居たら、楽しいもんね。
春菜さんとか、明さんとか。一番好きなのはやっぱり春……
『あれ? ちょとむきになった?』
『日永君と一緒に居て、楽しい?』
……あれ、なんでこの場面が?
一番好きなのは春菜さんだけど……なんだか、明さんも好き? あれ? なんで?
そりゃあ嫌いなわけじゃないけど、好きとは違う? 違う好き? あれれ?
よく解らないけど、頭の中がぐるぐるしてるうちに明さんのことを考えていた。
『……解った、解ったよ。全く何でこんなことに……』
『わーかーりーまーしーた! デパートに何か用ができたらな!』
色々とすみません。明さん。
『……お前、岩白のこと好きか?』
もちろんです。もちろんですけど、明さんも……
「そしたら、休みの日も一緒に……ずっと」
よく解らない声さんがそう呟くと、それきり声さんの声はしなくなった。
場所を変えたのかな。
休みの日も一緒に。
四日前までは春菜さんと。
四日前からは明さんと。
大好きな人と一緒に居ること。今までそれが当たり前だった。たぶんこれからも。
声さんは、そうじゃないのかな。好きな人と、一緒に居られないのかな。
「一緒に居て欲しい」って、お願いできないのかな。
どうして? 学校で会えるって言ってたのに、今まで言えなかったの? なんで?
好きな人なのに。
賽銭箱に閉じこもってても、毎日来てくれた春菜さん。
家に帰れば、『ただいま』も『お帰り』も言ってくれる明さん。
……言わなくても一緒に居られるのは、もしかして幸運なことなのかな。
そんなの、考えたことなかった。
切符売り機から欲を食べる。……味を感じる余裕なんか、なかった。
自転車を漕いでいると、自分の声が頭に響く。
もし、もし声さんみたいに好きな人と一緒に居られなかったら。
賽銭箱には話し掛ける人がなく。
家に帰っても誰も居ない。
……そんなの、嫌だ。
自転車を漕ぐ足が、少し速くなった。
……嫌? 嫌なの? 自分で賽銭箱に閉じこもったのに。
あれは春菜さんから離れたかったんじゃないの? 放っといて欲しかったんじゃないの?
そのうち、明さんからだって……
「違う!」
違う! 違う! そんなの嫌だ!
離れたかったんじゃない! あの時は、怖かったんだ!
欲が! 自分が! 欲食いが!
だから、そんな怖いものが好きな人の前に居るなんて、耐えられなかった!
でも、一緒に居たかった! だから、あんな所に身を隠して……
……わがままなのは、解ってるよ……
帰りたいよ。一緒に居たいよ。
だから帰ったら、いつもみたいに「お帰り」って……
家に着いて自転車を停め、ドアノブに手を掛ける。
「ただいま……」
「おう、やっと帰ったか。お帰り。……どうした、泣いてるのか?」
独り言の相手の人かな。それともただラムネが食べたいのかな。いや、飲み物の方かも。
「ラムネ……? あ。……いやいや、これはないわ。さすがにちょっとクサいわね」
よく解らない声さん自問自答。
「ってゆーか何よ! なんであたし普通にこんな恥ずかしいこと思いつくわけ!?」
わ、解らないですごめんなさい。
「はあ……ってゆーかなんであいつのことばっかり……あの三人も居るのに……」
ん? これって『あの三人』さんより『あいつ』さんの方が気になるってことかな?
じゃあ『あいつ』さんが一番好きってことなんじゃあ……
「やっぱり、そうなのかしら。……やっぱり、そうなんだろうな……」
返事した! わけないか。そうなんですか。どうなんですか?
「……よし。明日学校で会ったら……いや、帰りに二人になるからその時に……」
……遊ぶ約束かなぁ? 好きな人と一緒に居たら、楽しいもんね。
春菜さんとか、明さんとか。一番好きなのはやっぱり春……
『あれ? ちょとむきになった?』
『日永君と一緒に居て、楽しい?』
……あれ、なんでこの場面が?
一番好きなのは春菜さんだけど……なんだか、明さんも好き? あれ? なんで?
そりゃあ嫌いなわけじゃないけど、好きとは違う? 違う好き? あれれ?
よく解らないけど、頭の中がぐるぐるしてるうちに明さんのことを考えていた。
『……解った、解ったよ。全く何でこんなことに……』
『わーかーりーまーしーた! デパートに何か用ができたらな!』
色々とすみません。明さん。
『……お前、岩白のこと好きか?』
もちろんです。もちろんですけど、明さんも……
「そしたら、休みの日も一緒に……ずっと」
よく解らない声さんがそう呟くと、それきり声さんの声はしなくなった。
場所を変えたのかな。
休みの日も一緒に。
四日前までは春菜さんと。
四日前からは明さんと。
大好きな人と一緒に居ること。今までそれが当たり前だった。たぶんこれからも。
声さんは、そうじゃないのかな。好きな人と、一緒に居られないのかな。
「一緒に居て欲しい」って、お願いできないのかな。
どうして? 学校で会えるって言ってたのに、今まで言えなかったの? なんで?
好きな人なのに。
賽銭箱に閉じこもってても、毎日来てくれた春菜さん。
家に帰れば、『ただいま』も『お帰り』も言ってくれる明さん。
……言わなくても一緒に居られるのは、もしかして幸運なことなのかな。
そんなの、考えたことなかった。
切符売り機から欲を食べる。……味を感じる余裕なんか、なかった。
自転車を漕いでいると、自分の声が頭に響く。
もし、もし声さんみたいに好きな人と一緒に居られなかったら。
賽銭箱には話し掛ける人がなく。
家に帰っても誰も居ない。
……そんなの、嫌だ。
自転車を漕ぐ足が、少し速くなった。
……嫌? 嫌なの? 自分で賽銭箱に閉じこもったのに。
あれは春菜さんから離れたかったんじゃないの? 放っといて欲しかったんじゃないの?
そのうち、明さんからだって……
「違う!」
違う! 違う! そんなの嫌だ!
離れたかったんじゃない! あの時は、怖かったんだ!
欲が! 自分が! 欲食いが!
だから、そんな怖いものが好きな人の前に居るなんて、耐えられなかった!
でも、一緒に居たかった! だから、あんな所に身を隠して……
……わがままなのは、解ってるよ……
帰りたいよ。一緒に居たいよ。
だから帰ったら、いつもみたいに「お帰り」って……
家に着いて自転車を停め、ドアノブに手を掛ける。
「ただいま……」
「おう、やっと帰ったか。お帰り。……どうした、泣いてるのか?」
これからの展開にwktk
これからの展開……
もう、最近自分で書いてて恥ずかしいと言うかなんと言うか。
後で読み返して、
ホントにこれが自分の頭から出てきたのかと思うともう……
キャラがクサいって言ってるのは、
私の代弁だったりするのかもしれません。