この忙しい日にここを訪れてくれる方が何人いらっしゃるかは分かりませんが。 . . . 本文を読む
「三限終了――だけど、まだあるんですよね木曜日は。はぁ」 「あはは、お疲れ様~。……あ、見て見て孝一くん。雨止んだみたい」 「本当ですね。って言っても僕はもう暫らく外に出れないわけですが」 「う~ん、どうしよっかな」 「……どうかしました?」 . . . 本文を読む
「うーん、止まないなあ。大学すぐそこなのに傘持たされるのもなんだかなあ……」 「だねー」 「あ、そうだ。雨をすり抜ける事ってできるんですか? 幽霊って」 「とても対応しきれないよ。雨粒一つ一つを意識しなきゃならないんだし」 「ですか」 . . . 本文を読む
「飽きないねぇ、清一郎君。もう一時間はずっと同じ作業を繰り返しているではないのかね?」 「同じ事でも、そこに楽しさがあれば続くものなんですよチューズデー。恋愛も料理も、ね」 「テレビゲームとそれらが同列なのかどうかは……訊かないでおこうか」 「んっふっふっふ」 . . . 本文を読む
「どうしたの? 孝一くん。気分でも――もしかして、感染っちゃった!?」 「あ、いえいえ、そうじゃないんですけどね、罪悪感が」 「ん? 罪悪感って何が?」 「キシシシ、勘弁してあげなさいなしぃちゃん。多分言えたもんじゃないからさ」 . . . 本文を読む
「あっち、えらい賑やかだねえ。キシシシ」 「……なんだ、家守にも聞こえてるのか」 「目、閉じてるからね。その分耳が冴えてるんだよ」 「ふん。まあいいが、まだ目は閉じておけよ」 「オッケー」 . . . 本文を読む
「しかしだね、同じ裸と言っても猫には体毛があるではないかね。それに見ての通り、四つ足だ。普通にしてても見られるのは背中ぐらいのものだろう?」 「あ、でもほら、大吾くんにおんぶされると、お腹側を押し付けるわけだから……」 「にゃあ……」 「『押し付ける、と言うほどの出っ張りはない』――だそうだ。くくく、あったらおかしいだろうに」 . . . 本文を読む