再度止まっていた時間が、再度動き出す。
センと俺は顔を離し、座ったまま至近距離で向かい合った。
「明さん」
「なんだ」
「わたしで、いいんですか?」
「お前じゃないと、嫌だ」
センの目が丸くなる。
自分でも気持ち悪いくらいに、あっさりとそう答えた。
ほらやっぱり。俺はこいつのことが――
「……あっ、ごっごめんなさい。今更こんなこと訊くの変ですよね」
「お前はいっつも変だよ」
「あぅ……」
視線を落とす。
「でも……いや、だからかな。俺はお前が……」
落ちた視線が再び戻り、真っ直ぐに俺をみつめる。
……なんでこんなことすらすら言えるのかね。
「好きだ」
「……わたしもです」
変だよな。お互いに。今のこの雰囲気に飲まれてるんだろう。
朝になったら、今夜の出来事は恥ずかしい記憶に分類されてたりするんだろうか?
でも今俺は、確実にこいつが好きだ。絶対だ。
後でどんなに恥ずかしくなったって、断じて嘘じゃない。
明日になっても、来週になっても、来月になっても、来年になっても、
ずっと、今日のこの眠れなかった時間のことは忘れない。だから……
伝えられて、ホントによかった。
伝えてくれて、ホントにありがとう。
「ありがとうございます。明さん……」
だんだん、センの目が閉じていく。
「これで……わたしは、胸をはって……」
言葉も途切れがちになる。
「明さんの……」
そこまで話すと、完全に目が閉じたセンが倒れこんだ。
「……おい?」
呼んでみても、反応なし。
「おい」
肩をゆすってみる。反応なし。
「おい!」
体を起こしてみる。
「……すぅ……すぅ……」
寝てた。
「び、びっくりした……」
センの肩を掴んだまま、自分の肩を落とす。
「そこまで過剰なドラマ的展開はお断りだっつーの……」
急に倒れるから、てっきり何かあったのかと思った。
……とりあえず、布団に入れてやるか。
もともとセンの布団の上だったので、
掛け布団をどかし、センを寝かせて、上から掛け布団を掛けなおす。一丁上がり。
……しかし、その作業中に全く目を覚まさないって凄いな。
この状況で寝るのも凄いかもしれんが。
ホントに変な奴だよお前は。でも今は、
「おやすみ」
ベッドに戻り、俺も寝ることにする。
そういや、結局今何時だ?
……三時。明日の朝、起きれるかな……
目を閉じる。今度こそ眠ろう。
……こうやって眠ろうとしてたらセンが目の前に居たんだよな。最初。
今日はたまたま眠れなかったけど、もし俺があの時普通に寝てたら?
多分俺は目を覚まさなかっただろうし、そしたらセンに何も言えなかったな。
眠れなくてよかった。
眠れなかったと言えば、横で寝息たててるこいつも眠れないとか言ってたな。
……嘘付けよ。俺が寝るまで、無理して起きてたんだろ? 今のその様子じゃ。
お前はいっつも気を使って、そのくせいっつもやりたい放題で……
ホントに、変な奴。……ありがとな。起きててくれて。
センと俺は顔を離し、座ったまま至近距離で向かい合った。
「明さん」
「なんだ」
「わたしで、いいんですか?」
「お前じゃないと、嫌だ」
センの目が丸くなる。
自分でも気持ち悪いくらいに、あっさりとそう答えた。
ほらやっぱり。俺はこいつのことが――
「……あっ、ごっごめんなさい。今更こんなこと訊くの変ですよね」
「お前はいっつも変だよ」
「あぅ……」
視線を落とす。
「でも……いや、だからかな。俺はお前が……」
落ちた視線が再び戻り、真っ直ぐに俺をみつめる。
……なんでこんなことすらすら言えるのかね。
「好きだ」
「……わたしもです」
変だよな。お互いに。今のこの雰囲気に飲まれてるんだろう。
朝になったら、今夜の出来事は恥ずかしい記憶に分類されてたりするんだろうか?
でも今俺は、確実にこいつが好きだ。絶対だ。
後でどんなに恥ずかしくなったって、断じて嘘じゃない。
明日になっても、来週になっても、来月になっても、来年になっても、
ずっと、今日のこの眠れなかった時間のことは忘れない。だから……
伝えられて、ホントによかった。
伝えてくれて、ホントにありがとう。
「ありがとうございます。明さん……」
だんだん、センの目が閉じていく。
「これで……わたしは、胸をはって……」
言葉も途切れがちになる。
「明さんの……」
そこまで話すと、完全に目が閉じたセンが倒れこんだ。
「……おい?」
呼んでみても、反応なし。
「おい」
肩をゆすってみる。反応なし。
「おい!」
体を起こしてみる。
「……すぅ……すぅ……」
寝てた。
「び、びっくりした……」
センの肩を掴んだまま、自分の肩を落とす。
「そこまで過剰なドラマ的展開はお断りだっつーの……」
急に倒れるから、てっきり何かあったのかと思った。
……とりあえず、布団に入れてやるか。
もともとセンの布団の上だったので、
掛け布団をどかし、センを寝かせて、上から掛け布団を掛けなおす。一丁上がり。
……しかし、その作業中に全く目を覚まさないって凄いな。
この状況で寝るのも凄いかもしれんが。
ホントに変な奴だよお前は。でも今は、
「おやすみ」
ベッドに戻り、俺も寝ることにする。
そういや、結局今何時だ?
……三時。明日の朝、起きれるかな……
目を閉じる。今度こそ眠ろう。
……こうやって眠ろうとしてたらセンが目の前に居たんだよな。最初。
今日はたまたま眠れなかったけど、もし俺があの時普通に寝てたら?
多分俺は目を覚まさなかっただろうし、そしたらセンに何も言えなかったな。
眠れなくてよかった。
眠れなかったと言えば、横で寝息たててるこいつも眠れないとか言ってたな。
……嘘付けよ。俺が寝るまで、無理して起きてたんだろ? 今のその様子じゃ。
お前はいっつも気を使って、そのくせいっつもやりたい放題で……
ホントに、変な奴。……ありがとな。起きててくれて。
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