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西川貴教、浅倉大介、貴水博之の話題を中心に扱うblog。聖闘士熱再燃中。

「新選組!」32話感想その4

2004-08-24 22:42:29 | 大河ドラマ「新選組!」とその周辺
先週やると言っていて出来なかった山南さんと明里のお話をば。

○二人の男の想いのゆくえ 山南の場合と沖田の場合の続き。
「相手の想いを叶えようとする男、山南」と、「相手の想いを断ち切ろうとする男、沖田」という対比の
山南さんと明里の場合。

自分達で創案した法度のことは重々承知していただろうし、
見つかったら切腹だということもわかっていたはずだ。
それでも、山南さんは隊を脱しようと思った。何故か。
これもあちこちで言われていることだけれども、
彼は自分の限界を自分で定めてしまって、その先のなさに絶望していたのじゃないかと思うのだ。
いや、「身の程を知る」というのも大事だと思うんですよ。
でも、彼が抱えているものは、この言葉が持つ
「今の自分がなんぼのもんかを理解する=今の状況を打破するにはどうしたらいいか、
これから起こす行動の判断材料にする」という意味のものじゃあない。
自分が抱く理想と、それから遥かに乖離してしまった現実とのギャップに耐えられないが
さりとてそこから逃げるわけにはいかないというジレンマを抱えて呻いている状況だ。

そこへ一筋の光のように登場したのが明里さんだった。
彼は彼女に随分と救われたはずだ。自分とは正反対のカラーを持ったひとだったし、
彼女の明るさにはほっとする想いだったんだろうな。
あんなふうに素直に自分の気持ちを表して、相手に自分をぶつけていく山南さんを
私は初めて見たように思う。

明里さんは山南さんにとってまさしく「運命のひと」だったのだ。
だから、自分の生のフィナーレへの時間を共に過ごしたいと思ったのだろうし、
彼女に楽しい想いをさせてあげたいと思って、身請けして旅へ連れ出したのだろう。

…と、ここまで感傷的に書いてはみたものの、
「彼女に脱走の理由を全部かぶせるのは、違うな。」
と思っている自分がいる。
「富士山が見たい」という言葉はあくまで切っ掛けに過ぎない。
今まであったいろんな事や、心の澱となって溜まっていたものが
彼女の言葉で「脱走」という方へ向けて動き出してしまっただけだ。
仮に海軍操練所が閉鎖されず、龍馬がまだ嬉々として理想を語っていたらどうなっていたのだろうか?
(例え史実では山南さんが死ぬことがわかっていても、
それでも「もしかしたら」と思わせるような力が今年の大河ドラマにはある)
あるいは、山南さんが土方に思いをぶつけることが出来ていたら。
それをいちいち考えていったらキリがないのはわかっているけれども……。

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1 コメント

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はじめまして (店長)
2005-01-09 23:29:39
はじめまして。ご挨拶大変遅れまして恐縮ですが

新選組!関係のブログを検索していたら

盛りだくさんの素敵なページでしたのでTBさせていただきました。

私のページも毎週更新&リンクフリーでコツコツ運営してますので

よろしければ遊びにいらしていただけると嬉しいです。



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