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イスラエルのネタニヤフ首相は自分の政権の崩壊を防ぐため、再び戦闘拡大による危機演出に打って出ました。
2025年6月13日、トランプ米大統領の反対を押し切り、イランの核施設などを空爆したのです。
ネタニヤフ首相は同日午後に公開されたビデオ声明で
「他に選択肢はなかった」
と訴え、イランが核兵器の開発を進めており、攻撃は正当だったと改めて強調しましたが、イランはアメリカと核開発に関する協議を進めていたところ。
ネタニヤフ首相の狙いが自分の権力維持だったことは明らかです。
【#ネタニヤフの逮捕まだですか】イスラエル軍によるガザ市民の死者数はガザ当局の発表より4割以上多くすでに7万人を突破か。病院の燃料が切れ乳児が次々と凍死。年明け1週間で74人の子どもたちが死亡。
実は、イスラエル国会(一院制、定数120)は6月12日未明に、野党が提出した解散法案の採決を行い、反対61、賛成53で辛くも否決したばかりでした。
国会ではネタニヤフ連立政権の一角を占める極右ユダヤ教超正統派の2政党が賛成に回る構えをみせていたのですが、土壇場で政権を支持する方向で落ちつきました。
現在、ガザ侵攻など多方面で戦争を仕掛けているネタニヤフ政権は国民に軍隊への動員義務を課していますが、ユダヤ教超正統派の信者だけはイスラエル軍への招集を免れています。
しかし、政権への批判が強く、超正統派も軍隊に召集しようとするたびにこれら2政党が造反する構えを見せるのです。
ネタニヤフ政権はこれら超正統派の2政党と連立を組んでやっと政権を維持しているだけに、イスラエルの歴史で最も右派色が強いとされます。
そして、国会でこの2党の支持を取り付けた直後のイラン攻撃は、まさに自分の政権を維持するために極右勢力からつきつけられた条件を実行したものだったのでしょう。
【祝!】ロシアのプーチン大統領に続いて、イスラエルのネタニヤフ首相らにも国際刑事裁判所(ICC)がガザでのジェノサイド容疑で逮捕状を発令!世界の市民から法の支配に対する信頼を勝ち取る歴史的な快挙だ。
さて、どうしてネタニヤフ首相が全国民を巻き込む戦争をしてでも政権を維持しないといけないかというと、以下の3つの刑事事件で壁の内側に堕ちる寸前にいるからです。
すなわち、
1 実業家から高額な贈答品(シャンパンや葉巻など、約70万シェケル相当)を受け取った見返りに便宜を図った疑い 詐欺・背任
2 大手新聞社と、自身に有利な報道と引き換えにライバル紙の成長を妨げる法律制定を交渉した疑い 詐欺・背任
3 大手通信会社に規制上の便宜を図り、その見返りに同社傘下ニュースサイトで好意的報道を要求した収賄・詐欺・背任
の各事件です。
国際的には国際刑事裁判所(ICC)からガザでのジェノサイドを理由に逮捕状が出ているネタニヤフ首相ですが、実は2020年5月にエルサレム地方裁判所で初公判が開かれ、2025年現在もこれらの刑事裁判が続いています。
もし権力を失えば刑務所送りになる可能性が高まる、それくらいならイスラエル国民を巻き込んででも戦争を続ける、それがネタニヤフ首相が今やっている私利私欲の戦争であり、侵攻なのです。
イスラエルはイランの軍部幹部や科学者も狙い撃ち。
ネタニヤフ首相がイランを引くに引けないところに追い込み、戦争拡大を願っている何よりの証拠だ。
【#イスラエル戦争犯罪】イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートでヒズボラ幹部を空爆・暗殺。イランの首都テヘランでハマス最高指導者を暗殺。ネタニヤフ首相は自分の権力維持のために戦争拡大しか考えていない。
ところで、アメリカのトランプ政権はイスラエルのイラン攻撃計画を知らなかったと当初は言っていましたが、もちろん真っ赤なウソで、知っていたけれども止めなかった、止められなかったということが暴かれています。
一方ではイランとの核開発協議をしているはずが、イスラエルによるイラン攻撃を止めることもしないのですから、これではイランから信用されるわけがありません。
この構図は、ウクライナ戦争を停戦に導く仲介役をするといいながら、実は侵略国ロシアのプーチン政権と「机の下」では手を握っているのと全く同じです。
だからこそ、ウクライナはシベリアを含むロシア全土の戦略爆撃機を攻撃する計画をトランプ政権には内密にして進めざるを得ませんでした。
だって、秘密計画を親露派のトランプ政権に伝えたら速攻でプーチン政権に教えちゃうにきまってるもん(笑)。
イランを止められる自信がないというトランプ大統領。
最初からウクライナ戦争やガザ侵攻を停戦させられるとかハッタリを言うな!
イスラエル軍によるガザ攻撃が激化し600人以上が死亡。うち200人以上が子ども。トランプ米大統領がイスラエルのガザ攻撃を「全面支持」 。ネタニヤフ首相がトランプ大統領ばりのディープステート陰謀論を展開
そして、そのプーチン政権が自分が侵略している行為が国連憲章違反で、プーチン大統領がネタニヤフ首相と同じくICCから逮捕状を出されている子どもたちの強制連れ去りが国際法違反だということをすっかり忘れて、イスラエルによるイラン攻撃を批判したのには笑いました。
しかも、ロシア外務省がいち早く6月13日に出した声明が
「イスラエルの軍事行動は国連憲章と国際法に違反するものであり、断固として非難する」
だったのですから、これほどの「おまいう」=お前言う?はないでしょう(笑)。
さらに、この声明ではイラン核問題の解決は
「平和的に外交を通じて行われなければならない」
「全面戦争に発展するのを防ぐため、関係各国には自制を求める」
としたのですが、こんな見事なブーメランもめったにありません。
それなら、プーチン大統領はウクライナ侵略の口実に使った「NATOの東方拡大」だのなんだのの世迷言も、すべて、平和的な外交を通じて対処すべきだったのです。
2025年1月、ロシア・モスクワでの首脳会談で握手を交わすプーチン露大統領(左)とイランのペゼシュキアン大統領(ロイター)
欧米のNATOを危険な軍事同盟だと批判し、欧米からウクライナへの軍事援助を非難する自称非軍事主義の輩が、イランや北朝鮮や中国からロシアへの軍事支援を批判したためしがない。
もちろん、プーチン政権がイスラエルの攻撃をすぐさま非難したのは、攻撃されたイランからドローンなどウクライナ戦争で使用している各種兵器を援助してもらっている友好国だからです。
そしてあきれたのは日本の親露派陰謀論者と反米拗らせ論者たち。
プーチン政権の言い回しと同じく、イスラエルによるイラン攻撃を国際法違反だと批判しているんです(笑)。
いやだからそれはウクライナを侵略中のロシアのプーチン大統領にも言いなさいよ。
しかも、彼らがロシアは非難するけれどもイスラエルは非難しない欧米はダブスタだとか言っている姿を見ると、イスラエルは非難するけれどもロシアは非難しない自分たちがダブスタなのには全然気づいていなくて、呆れるというか笑えてきます。
ロシアの侵略もイスラエルの戦争も同じように批判できてこその、平和主義であり、人道主義であるのは当然です。
『ロシア、ウクライナに事実上の「降伏」を要求』(朝日)。『ロシアの和平案 事実上の「降伏勧告」で和平見通せず』(産経)。伊勢崎賢治氏らウクライナだけに「即時停戦」を求める「今こそ停戦を」派は降伏論者だ
編集後記
イランはやはり数百発のミサイルをイスラエルに向けて発射した模様です。
トランプ大統領はまたイランだけに自制を求めていますが、まずイスラエルにこそそれをいうべきです。
さすが親露派・親イスラエルのトランプ大統領のダブスタは、日本の親露派・反米拗らせ派が見習うべき世界最高峰と言えるでしょう。
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2025年6月12日 12:34 日本経済新聞

【カイロ=時事】イスラエル国会(一院制、定数120)は12日未明、野党が提出した解散法案の採決を行い、反対61、賛成53で否決した。地元メディアが報じた。国会ではネタニヤフ連立政権の一角を占めるユダヤ教超正統派の政党が賛成に回る構えをみせていたが、土壇場で政権を支持する方向で落ち着いた。
ネタニヤフ政権は超正統派の2政党と連立を組み、イスラエルの歴史で最も右派色が強いとされる。
同国では兵役は義務となっているが、これまで超正統派は事実上免除されてきた。ただ、2023年にパレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの戦闘が始まって以降、軍の人員増強の必要性が高まり、兵役免除の例外をなくすべきだとの声が与党リクード内で拡大。反発した超正統派は、国会解散を目指す野党を支持する姿勢をちらつかせていた。
露外務省は13日、「イスラエルの軍事行動は国連憲章と国際法に違反するものであり、断固として非難する」との声明を発表した。イラン核問題の解決は「平和的に外交を通じて行われなければならない」と強調し、「全面戦争に発展するのを防ぐため、関係各国には自制を求める」とした。
ロシアは原発建設を支援するなどイランとの関係を深めてきたが、ウクライナ侵略以降は特に軍事協力を拡大させた。ロシアはイラン製攻撃ドローン「シャヘド」をとりわけ侵略1年目に多用したほか、イランから弾道ミサイルの供与も受けてきたとされる。
ロシアはすでに攻撃ドローンの国内量産に移行しているものの、イラン・イスラエルが本格的な交戦に突入すれば、イランからロシアへの武器供給能力が低下する可能性が高い。
露イランの首脳は今年1月、安全保障や経済での関係強化を図る「包括的戦略パートナーシップ条約」に署名した。ロシアが北朝鮮との間で昨年結んだ同名の条約と違い、紛争時の相互軍事支援を定める条項はない。だが、イランはロシアにとって貴重な友好国であり、プーチン露政権は余力の乏しい中でイランとの連帯を示さざるを得ない。
イラン、イスラエルへの報復「正当な権利」 米国にも責任
【6月13日 AFP】イラン外務省は13日、イスラエルが同国核関連施設や軍事拠点を標的に「先制攻撃」を実施したことを受け、「この攻撃に対して対応することは、国連憲章第51条に基づく合法的かつ正当な権利だ」と主張し、「イラン軍は国民を守るために全力で対応することをためらわない」と述べた。
またイスラエルの攻撃は、米国の「調整と許可」があって初めて実行されたものだと主張し、「米国はシオニスト政権(イスラエル)の無謀な行動による危険な影響と結果について責任を負うべきだ」と非難した。(c)AFP
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あと、いつもの自分のブコメのコピペで失礼しますが、次のようにブコメをつけました。
イスラエルが“再び攻撃” イラン核施設内部では汚染発生か | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250613/k10014833991000.html
>ネタニヤフとプーチンは冷血な死神。炭治郎に「お前は存在してはいけない生き物だ」と言われるのが相応しい存在。
イスラエル、イラン核施設攻撃で脅威を一掃 「新秩序」目指す動きか:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/AST6F35KRT6FUHBI049M.html
>新秩序って、たとえどれだけ軍事的に周辺国を圧倒できようが、世界中でユダヤ人がテロの標的とされる未来しか想像できないけどね。ネタニヤフは同胞に、遠い将来にまで常に命を狙われる宿命を負わせた。まさに死神。
一つ目のブコメは、こんな現実のおぞましいことにそんな作り話の決め台詞を使うなとも思いますが、でも、しっくりくるように思うのですよね。
あと、少し前に次の記事につけたブコメも、改めてコピペしたいと思います。
安倍昭恵さん、プーチン大統領と面会 涙流す場面も - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB29E5S0Z20C25A5000000/
>こんな死神に温かい言葉をかけられて何に涙を流すんだよ。それだけで、間違いなく日本のためでも人類のためでもない、ろくでもない動機で動いていることが分かる。