11日放送のTBS系情報番組「ゴゴスマ」(月〜金曜・午後1時55分)では、開幕まで2か月半に迫ったものの新型コロナウイルスの感染拡大の中、開催に疑問の声も集まっている東京五輪について報じた。

 コメンテーターで出演の元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(51)は「ヨーロッパと比べて感染者数の少ない今の日本の状況でなぜ、医療現場がそれほど逼迫(ひっぱく)してしまっているのか。そこに尽きるなという感じがしていて」と問題提起。

 その上で内閣官房参与で経済学者の高橋洋一氏(65)=嘉悦大教授=がツイッターで日本の新規感染者数のグラフについて「さざ波」と投稿し、波紋を呼んでいることについて、「さざ波っていう表現を使ったのは失敗だと思います。いろいろな方の感情を害した言葉だと思う」とコメント。

 その上で「ただ、彼の作ったグラフというのは明確なものであって、数字を見れば、本当に欧米からすると、日本の感染者数というのは、ものすごい低いんですよ。もちろん、中国やニュージーランド、台湾から比べると多いんですけど、世界と比べると少なくて。ヨーロッパから見ると、日本はなぜ、こんなに大騒ぎしているのっていうのが、率直な感覚だと思います」と続けていた。

 

 

高橋洋一内閣官房参与

  • 高橋洋一氏のツイッターより

大坂、五輪開催「議論すべきだ」 女子テニス

 これに関し、菅義偉首相は10日の参院予算委員会で「個人の主張について、私から答弁することは控えるべきだ」と論評を避けた。加藤勝信官房長官も記者会見で「政府としてコメントは差し控えたい」と述べるにとどめた。
 共産党の小池晃書記局長は会見で、高橋氏の投稿を「断じて許されない」と非難。首相に対しても「極めて無責任だ。この発言を撤回、謝罪させるのが首相として最低限の責務ではないか」と求めた。