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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん「福島原発事故、都合の悪い歴史を塗り替えるな」。

2016年01月10日 | 福島原発事故

 

 日刊スポーツに、ロンブー淳さんの

ロンブー淳 原発問題。都合の悪い歴史こそ残そう

という見事な正論が載っています。

 

 この記事で、原発問題隠ぺいの象徴として取り上げられているのが、福島第一原発事故で帰還困難区域となっている福島県双葉町で2015年12月21日、原発推進の道路看板から「原子力 明るい未来のエネルギー」などの標語が撤去された問題。

 この看板は、国道6号と閉鎖中のJR双葉駅をつなぐ道路にまたがるゲート型の広告塔で、1987年度の国の「広報・安全等対策交付金」で建てられて、原発事故後も放置されていました。


 これを、双葉町は

「老朽化で部品が落下する恐れがある」

として、2015年度中の撤去を町議会で議決して、撤去してしまったのです。

 

 この看板撤去について、ロンブー淳さんはこう言っています。

「残したかったですよね…。ボクもツイッターで残そう、と呼び掛けたけれど。マイナス面を消し去るってことは、絶対しちゃいけないと思ってるんです。

 東京電力が街にやって来て良いこともあったし悪いこともあった。事故も実際起きた。そこを全部知ることが歴史じゃないかと思うんです。

 戦国大名みたいに、“勝ったら都合が悪い歴史を塗り替えていく”みたいなことをしだしたら、これから先の人が見て学ぶ術や、情報を減らすことになってしまう。

 ああいうものって、残せるだけ残した方がいいとボクは思います。」

 

 実際、この看板撤去に反対する運動もありました。

 この「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を考えた、双葉町に住んでいた当時小学6年生の大沼勇治さんは

「原発事故の悲惨さと教訓を後世に伝えるためにも残すべきだ」

として、町内外の賛同者約6000人以上の署名を集め、双葉町に撤去反対を申し入れをしていました。

 しかし、双葉町は、役場内の倉庫に復元可能な状態で保管するということで撤去を強行しました。

 


 看板撤去について、標語の発案者である大沼さんは

「看板は原発を推進した町の歴史を伝えるシンボル。分かってはいたが撤去は残念。一時帰宅の時の風景が変わってしまう。

 原発に翻弄された自分にとって撤去は歴史的な日になる」

と言っています。


 ロンブー淳さんはこう続けます。

「当たり前のようにあの下を車がバンバン通って、何にも思わない時期もあった。むしろ「原子力ありがとう」っていう時期もあったはず。

 でも今あそこの下をくぐる時には、ものすごいいろんなことを考えさせられる。

 だから、看板はあった方がいい。残していると都合が悪い人がいるんでしょうね…。すげえ必死になって撤去しようとしたのが、ボクはなんか不自然だなと思いました。

 政治家は事故は収束したっていうけれど、収束はしていないですよね。今年行ったJビレッジも、バスのピストン輸送がひっきりなしに動いていて…。」

 こういう正論を、有名人も無名人も自由に言える世の中を維持し続けないといけないと思いました。

J-ビレッジの建物の外で、防護服、マスクをつけた緊急作業員たちが、放射線量の測定を受けている様子。

サッカーのための総合施設であったJ-ビレッジは現在、福島第一原発の事故収束に取り組む作業員たちの宿舎となっている。



追記

 ロンブー淳さんが同じ記事の中で、北茨城市に行ったときに大量の鼻血が出たという話を同じ記事の中で書いています。

 で、「美味しんぼ」事件の時のように炎上したらいけないので一言。

 被爆者の方々が被爆したときに鼻血が出たという話があり、これは高線量の放射線を浴びた時の急性症状なので、福島原発事故ではあり得ないといわれているのですが、低線量でも、高線量の時と全く別の機序で鼻血が出る可能性があるということを、神戸の郷地医師が学会で発表されています。

 脱原発派にはトンデモ理論を振りかざす人もいるのですが、郷地先生は近畿原爆症訴訟でも何度も意見書を出されたり証言までされ、これが裁判所に採用されて勝訴判決を何度も勝ち取っておられる、きわめて信頼の厚いお医者さんです。

 放射線による健康被害はまだ解明されていないことが多くあるのですから、すぐに「ありえない」の一言で被害を封じ込めることはやめにしなければなりません。

実際に放射性物質が結合した金属粒子が鼻の粘膜に付着し、内部被ばくを起こした可能性があることを、東神戸診療所の郷地秀夫所長が2014年7月12日に名古屋市で開かれた日本社会医学会で発表した。


2013年10月25日、特定秘密保護法案の閣議決定、国会提出を受けてMXテレビ「5時に夢中!」10月25日放送で

「山本太郎頑張れ!山本太郎!」と叫ぶロンブー淳さん。


淳と隆のなんだかおかしいニュースの裏側
田村淳、上杉隆著
双葉社

上杉隆氏はジャーナリストとして評価していませんが、一応ご紹介。

 

 

最近の番組はあれだが、「ガサ入れ」は面白かったです。

とにかく、発言は積極的にしているロンブー淳君は応援したいと思います。

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全電源喪失の記憶――証言・福島第1原発――1000日の真実
共同通信社原発事故取材班 (著), 高橋 秀樹(編著) (著)
祥伝社

最新刊。

震災から4年が経過し、災害の記憶が風化しつつある今こそ、事故を振り返る証言資料を残す作業が必要だ。
本書では、事故対応にあたった当事者たちの貴重な実名証言によって、3月11日から15日にかけて福島第1原発が全交流電源を喪失した、緊迫の5日間の様子を明らかにしてゆく。
朝日新聞「吉田調書報道」を打ち砕いた、現場記者の綿密な取材による詳細な事実の描写は、他の類書の追随を許さない、本書最大の特色である。


東電株主代表訴訟 原発事故の経営責任を問う
河合 弘之 (著), 小石 勝朗  (著), 木村 結 (著), 浅田 正文 (著)
現代人文社

福島原発事故に関して、経営陣は大事故に結びつく多くの警告を無視した。
しかし、誰一人としてその責任をとっていない。
東電株主が、5兆5045億円の賠償を経営陣に求める株主代表訴訟を提起した。
本書は、その訴訟の内容や狙い、背景を紹介する。 


100年後の人々へ (集英社新書)
小出裕章 著
集英社

「元々は、地質学者になりたかったのです―」。鉱石採集が大好きだった少年は、「核の平和利用」のキャンペーンに呑み込まれ、原子力開発の夢を追うようになった。だが、いち早くその詐術と危険性に気づき、その後、原発をなくすための研究と運動に半生を捧げてきた工学者・小出裕章は、三・一一から三年が経過しようとしている今、何を思うのか。そして、過去からの膨大な負債に苦しむであろう一〇〇年後の人々に「こんな事故を起こした時代に、お前はどう生きたのか」と問われる場面を想像しながら述べた言葉とは?

 

 

2016年1月9日10時4分 日刊スポーツ

ロンブー淳 原発問題。都合の悪い歴史こそ残そう

 ロンドンブーツ1号2号の田村淳に、日刊スポーツのさまざまな分野の記者が話を聞く連載「ロンブー淳の崖っぷちタイトロープ」。今回は、まもなく5年が経とうとしている東日本大震災で発生した「福島第1原発」の事故とその後について考えました。

 震災の後は毎年、石巻に行っていました。だんだんとがれきがなくなって整備されて、3年くらい見た後、町が動きだしたから、今度は違うところを見たいと思って福島に行ったんです。

 福島でJビレッジなどの取材に行ったときに寄った豚丼やさん

福島でJビレッジなどの取材に行ったときに寄った豚丼やさん

 原発は「大丈夫だ」って言うけど「大丈夫じゃないっぽいな」とボクは思っています。でも、自分の目で見ていないのに「大丈夫じゃない」とは言いたくなかったので、行きました。Jビレッジとか、国道6号線とか。国道から海の方へ向かって、東京電力福島第1原発と第2原発の間の岬にも行ってみた。枯れた草とかも当時のままで、線量計がずっとビービービービー鳴ってるんですけど、そんなことにも慣れちゃうんですよね…慣れちゃいけない事なのに…あまりにも当たり前に鳴りっぱなしで、おかしな感覚になるんですよね。

 国道6号沿いの田んぼに、汚染土が入った黒い袋を積んだ山みたいのがあるんですよね。震災から復興に向かってちょっと動いてるのかなと思っていたんですが、むしろ被害が広がっていると感じた。あの黒い山が被害そのものですよね。

 今まで、どこにも言ってなかったですけど…、「美味しんぼ」で鼻血の話があったじゃないですか。実はボクも北茨城に行った次の日、朝起きたら、こんな量がでるのかってくらい、吐血!?って思うくらい、布団が鼻血まみれになっていたことがあったんです。北茨城に行って興奮していたのか、いきなり線量高いのに当たってそうなったのか、それはわからない…。今となっては調べようがないですからね。でも、だからこそ「美味しんぼ」のような話も、ボクはなくはないと思っていたんです。

 ボクは自粛をするタイプの人間ではない方ですが、完全に黙ることを選びました。伝え方と、伝える時期って本当に難しい…でもあの時のボクは黙る事を選びました…真意が伝わらないのも嫌だし、話がそれるのも嫌だったし、鼻血と放射能の因果関係、事実確認が取れてない事を言いたくなかったからです。こうやって自分の言葉で伝えられて、捻じ曲げられず伝えられる場所があれば、あの時、鼻血が出た理由は分からないけれど、聞かれればしゃべるようにしています。

 

6号線を行くと、脇には黒いバッグに入った土が積まれていた

 毎年3・11が近づくと、市場が活気を取り戻したとか、コミュニティーが明るくなってきたとか、いろいろ報道されますよね。でも切り取り方がちょっと偏っているなぁと思うんです。復興に向かっている場所もあるけど、そうじゃない場所もたくさんある。テレビから流れてくることに、うそくささを感じている。もっとリアルにザラザラしているのが、ボクのツイキャスだったら伝えられるなと思って、やりたいと思っています。

 双葉町に「原子力明るい未来のエネルギー」っていう看板がありました。残したかったですよね…。ボクもツイッターで残そう、と呼び掛けたけれど。マイナス面を消し去るってことは、絶対しちゃいけないと思ってるんです。

 東京電力が街にやって来て良いこともあったし悪いこともあった。事故も実際起きた。そこを全部知ることが歴史じゃないかと思うんです。戦国大名みたいに、“勝ったら都合が悪い歴史を塗り替えていく”みたいなことをしだしたら、これから先の人が見て学ぶ術や、情報を減らすことになってしまう。ああいうものって、残せるだけ残した方がいいとボクは思います。

 当たり前のようにあの下を車がバンバン通って、何にも思わない時期もあった。むしろ「原子力ありがとう」っていう時期もあったはず。でも今あそこの下をくぐる時には、ものすごいいろんなことを考えさせられる。だから、看板はあった方がいい。残していると都合が悪い人がいるんでしょうね…。すげえ必死になって撤去しようとしたのが、ボクはなんか不自然だなと思いました。

 政治家は事故は収束したっていうけれど、収束はしていないですよね。今年行ったJビレッジも、バスのピストン輸送がひっきりなしに動いていて…。

 そんな中で、第1原発で作業を終えてバスで帰ってきた人が、「ロンドンハーツいつも見てます」って話しかけてきてくれたんですよ。「作業で疲れて、くったくたになって、家帰ってビール飲みながらロンドンハーツ見るときがすげえ幸せです」って。

 それ言われた時に、なんか…すごく複雑な思いだったけれど感動しました。テレビに出る仕事やっていてよかったと思いました。

※今回は「福島第1原発」について、社会部の清水優が取材しました。(ニッカンスポーツ・コム連載「ロンブー淳の崖っぷちタイトロープ」)

 

 

原発PR看板撤去 「過ち伝えて」移設、保存へ

 
 
帰還困難区域にある原発PR看板の撤去作業が始まり、文字パネルを取り外す作業員=2015年12月21日、佐々木順一撮影

 東京電力福島第1原発が立地し全町避難が続く福島県双葉町は21日、「原子力明るい未来のエネルギー」などの標語を掲げた原発PR看板2基の撤去を始めた。設置から25年前後が経過し老朽化したため。標語を考案し、現場保存を求めてきた大沼勇治さん(39)が現場に駆けつけ、作業の様子を残念そうに見つめた。町は撤去後の看板を震災遺構として保存する。

 この日は午前10時半ごろから、作業員らが部品の傷み具合を確認しながら慎重に撤去に着手した。来年1月上旬までに作業を終え、町役場敷地内の倉庫に一時保管する。

 「明るい未来」の看板は1988年、国道6号沿いの町体育館前に、もう一つは「原子力豊かな社会とまちづくり」などと書かれ、91年に町役場の入り口近くにそれぞれ町が設置した。原子炉増設の機運を高める目的で、標語は町民らから公募した。

 看板は立ち入りが制限される帰還困難区域にあり、町は「補修や点検ができず、部品落下などの危険がある」として撤去と廃棄を計画。しかし、小学生の時に「明るい未来」の標語を考えた大沼さんらが「過ちを伝える遺物として現場に残すべきだ」と訴え、各地の脱原発集会などで集めた6902人分の署名を今年6月、町に提出した。これを受け町は、県などが同町や隣接する浪江町に整備予定の「復興祈念公園」に移設することを検討している。

 大沼さんは事故後、古里の双葉町から茨城県古河市に避難し、脱原発社会を目指して太陽光発電事業を始めた。撤去される看板を見ながら「悔しい思いでいっぱいだ。国策に振り回される同じ失敗を繰り返さないよう、外した看板は必ず展示してほしい」と話した。

 双葉町の伊沢史朗町長は21日、「老朽化により撤去するが、町の財産として大切に保存する。双葉町が復興した時に改めて復元、展示を考えている」とのコメントを発表した。【栗田慎一】

 

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郷地秀夫所長

 東日本大震災による原発事故の後、福島県では、子どもを中心に鼻血が出る症状が相次いだ。漫画「美味(おい)しんぼ」で登場人物が鼻血を流す場面が「風評被害を招く」などと批判されたが、実際に放射性物質が結合した金属粒子が鼻の粘膜に付着し、内部被ばくを起こした可能性があることを、東神戸診療所(神戸市中央区)の郷地(ごうち)秀夫所長が12日に名古屋市で開かれた日本社会医学会で発表した。(三上喜美男)

 郷地所長は神戸大学医学部卒業。兵庫県内で約35年間、被爆者の治療を続け、福島などから避難している被災者の診断や健康相談にも当たっている。

 郷地所長によると、福島からの避難者の2人に1人ほどが家族などの鼻血を体験している。突然出血し、普段あまり鼻血を出さなかった子どもが多いのが特徴。避難後はほとんどの症状が治まっているという。

 500ミリシーベルト以上の放射線を全身に浴びれば、急性障害で鼻血が出る場合がある。だが福島ではそうした被ばく例はなく、放射線と鼻血の因果関係を疑問視する専門家もいる。

 しかし、東日本大震災の被災地では、原発から飛散した放射性セシウムなどが金属粒子と結び付き拡散したことが気象庁気象研究所の観測などで確認された。東日本一円で医療機関のエックス線フィルムが粒子で感光する現象もみられ、当初から健康への影響を疑う声が聞かれていた。

 郷地所長は、金属粒子が鼻の粘膜に付着したのが引き金となった可能性を指摘する。金属粒子は直径数ミクロンで、人体のごく小さな範囲に1日100ミリシーベルトを超える放射線を出し、組織を損傷する。

 郷地所長は「もともと花粉症やアレルギーなどで粘膜が炎症していた人が出血を起こしても不思議はない」と話す。大量に吸い込んだ人も少なくないとみられ、内部被ばくの問題と捉え、早期に科学的な調査と分析をすべきだったと強調する。

     ◇     ◇

 【内部被ばく】体の外から放射線を浴びる外部被ばくに対し、体内に入った放射性物質で被ばくすることを指す。呼吸や飲食、皮膚への接触などで起こるが、人体への影響は未解明な点が多い。郷地医師は粘膜への付着を「接触被ばく」と呼ぶ。

 

 

2014/07/25 福島での鼻血 「被曝じゃない」と言い切れるのか〜岩上安身による東神戸診療所・郷地秀夫所長インタビュー

 福島での鼻血は、放射線被曝によるものなのか。漫画「美味しんぼ」でその描写がされたとき、「根拠がない」「風評被害の原因となる」との批判が巻き起こったことは記憶に新しい。

 しかし、そう言い切ってはいけない、と東神戸診療所所長・郷地秀夫氏は声をあげる。「放射線の影響がまったく関係ないと否定できないかぎりは、可能性があることを前提する必要がある」。7月12日には、福島においても、放射線被曝による影響で鼻血が出る可能性があることを示唆する論文を発表。注目を集めた。

 郷地氏は、広島・長崎の被爆者の治療を35年間続け、また、原爆症認定集団訴訟の支援にも関わってきた。3.11後は、福島からの避難者に対する健康相談にも積極的に応じている。

 7月25日、郷地氏は岩上安身のインタビューに応じ、鼻血の原因である可能性がある内部被曝のメカニズムを詳細に解説。明確に放射線と無関係と証明されない症状に関しては、放射線障害の可能性を検証するべきだ、という自身の立場を語った。

■イントロ動画

  • 郷地秀夫氏(医師、東神戸診療所所長)

どちらが「風評」を生み出しているのか

 福島原発事故に関して鼻血と放射線被曝との間に因果関係がない、と説明があるときに、一度の大量被曝による骨髄障害が例示されることが多い。骨髄細胞が一度に500mSv以上の被曝を受けると、血小板が減少し出血が止まりにくくなる。

一方で、調査されている福島県での被災者の被爆線量は、20mSv以下。骨髄障害の原因となるような被爆線量ではない。したがって、福島では鼻血の原因にとなるような放射線被曝はなかった、とするものだ。
 
 しかし、これはあくまで、一度の大量被曝だけを鼻血の原因とした場合にのみ当てはまる説明だといえないだろうか。ある「しきい値」を越えた大量被曝によって急性放射線障害が起きない限り、鼻血は出ないのだと受取られやすい説明だともいえる。

 一方、7月12日に行われた郷地氏と橘真矢氏(東神戸病院・放射線科)との共同発表では、「リスク評価には、あくまで個人被曝線量が使用されるべきで、個人被曝線量は、個々によって異なるため、被曝状況、形態などを個別に考慮する必要がある」という立場を取る。

 発表では、鼻血の原因となりうる被曝の形態として、「放射性粒子による接触内部被曝」を挙げている。これは、飛散する放射性粒子が鼻粘膜に付着し、接触状態が維持されて被曝するというもの。筑波の気象研究所の調査では、福島第一原発の事故直後に、鉄、亜鉛およびマンガンを含む放射性セシウム粒子が放出されたことが明らかとなっている。

 郷地氏は、この粒子が鼻粘膜に一日付着したケースを想定し、被爆線量の計算をおこなった。その結果、血管に対する100mSv以上の被曝が予想され、鼻血を引き起こした説明がつくという。

 郷地氏らの発表では、この数字を低線量とみなすことはできないとし、「福島原発事故による放射線は相当量の鼻粘膜の被曝を起こした可能性があり、鼻血の原因になっているかもしれない」と結論づけている。(IWJ・藤澤要)

 

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8 コメント

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Unknown (京葉淳一)
2016-01-27 11:55:14
ブログ主様や、ここまでコメントを寄せた皆様は触れてはいませんが、福島第一原発2号炉の建屋付近にキツネ(と思われる動物)が現れましたが、これについてどう思いますか?
ありがとう (バードストライク)
2016-01-10 20:22:30
みなさまの上杉隆評、大変面白く読みました。ありがとうございます。今後参考にいたします。

オプエドは一か月くらい見ていましたが、固定コメンテーターの中に
A「ボクは原発は動かしてもいいと思うんだ。」
B「僕は経営コンサルタントだから、派遣法改正には評価すべきところもあると思っている。」
などと発言する者がおり、イヤになって見るのをやめました。

うちの近所の店主がIWJの会員で、同サイトを勧められました。時々見ますが、立派な仕事をなさっていると思います。会員手続きしようと思いつつはや一年。
ホントに自分、ズボラでひどい奴 。あと、動画は長いので基本的に見たくない。
えっ、無茶振り!はご勘弁 (L)
2016-01-10 16:33:01
 上杉隆については、レイ様同様、評価してない。ブレイクした時にはいいなと思ったけどね。
 でも、その後、記事に違和感を持ち、上杉評をふむふむと納得して読んでけしからんと思ったら内容は忘れてしまった。だから、具体的に書けることはないです。
 一応、話を聞いたこともあるし、ラディカルな原発事故報道をしているZDFテレビの日本人記者の小さな集会で取材しているところを見たこともあります。ZDFの日本人記者のお話で印象的だったのは「日本のマスメディアが原発事故で30km圏外に社命で全員脱出したが、ZDFも同じでした。私たちも出ました」なの。上杉は日本の大手メディアをこの件で罵倒していたけど、果たしてこの話を記事にしたのかしら?良い報道は”30km圏外脱出”とは無関係、ジャーナリスト性と能力の問題というとてもいい話なんだけどな。安楽椅子探偵型ジャーナリストで極めて優秀な人もままいるからねえ。ジャーナリストじゃないけど、チョムスキーもそのタイプだよね。
 まあ、安倍のような極端な人物はともかく、彼だってインナーサークルでは極端にいい人だそうだがそれは99.9%には害悪だ、大概の人間にはいいところ、マシなところはあり、それは上杉も同様。彼の全ての記事と活動がダメということはない。けど、オプエドを毎日?チェックする必要は感じていないなあ。
 まあ、彼の悪いところが良い結果を生んだこともあってたしか反原連の某女史のインタビューは結果として素晴らしいものになった。上杉の思ういいところを紹介しているつもりで、ダークサイドをプロの筆力・インタビュー力でこれでもかと暴いてしまったという。モヤモヤしていた人々は「やっぱり」とタイコの名人状態で膝を打ったんじゃないの?
 
 まあ、アイディア力はあるんだけど結局は人間性がね。経歴詐称もあったし。(1)内容や解釈においてダメな記事の率が他の良い記者よりも高過ぎる(ダメかどうかすぐにはわからんし)(2)政治的にもダメ。本質はネオリベ・ネオコンで金持ち偉い人万歳。都留文で、東大出でもないのにねえ。出てないからなのかもしらんが。都知事選では細川ー小泉の初期の選対だったがパージ。(3)自由報道協会紛糾事件のように、考え方が間違っている上にえらぶりたいので、まともな人たちが結構出て行ってしまった。

 というわけで、漫然と、彼に対してはいなくても困らない人だと思っている。特に良い記事ならば、拡散されて気付けるだろうし。

 あと、江川紹子女史も評価していない。世間とか金持ち偉い人とか偏見とか、まあ全部同じようなものだが、に弱いというか毒されている自分に自覚的でない「ジャーナリスト」だと思う。だから、上杉と同じザルに分類している。
Unknown (masaki)
2016-01-10 14:47:08
ジャーナリスト?Uさんもロンドンなんとかさんも評価していませんが、「都合の悪い歴史こそ残す」というお考えには大賛成です。

personとideaは別に考えないといけませんね。ときどきむずかしいんですけど。

鼻血の件、今朝NHKのニュースでびっくりしたのですが、長崎で調査を行ったところ、4割が長崎原爆投下の日を知らないと答えたとか。ちょと驚いてしまいました。
長崎大学医学部の原爆関係の資料にも「鼻血」の証言あたりまえのようにあります。そして情報として出しにくいのかもしれませんが、血便も。

語り継いでいくべきですね、このような都合の悪い歴史。
ブレない人 (とら猫イーチ)
2016-01-10 13:39:53
 上杉氏と江川氏。 
 
 私は、お二方とも、ジャーナリストとしては、大して評価していませんし、もともと、余り、その報道記事に接したことがありません。

 私的には、ブレないと云えば、岩上保身氏が、筆頭でしょうね。

 危険度NO.1の制度化を目論む安倍政権の策動も、既に、配信を優先されています。 

「【年末年始の再配信シリーズ】 9条改正よりヤバい!? 安倍政権が目論む緊急事態条項!」

岩上安身
IWJ (Independent Web Journal)
http://iwj.co.jp/

 ただ、ご自身の健康状態に問題をお持ちで、また、個人で立ち上げたIWJが財政的にピンチです。 何とか支援したいものですが、個人的には、動物保護団体の支援が優先しますので、困難です。 どうか皆様のご援助を。
江川紹子さんを評価しています (raymiyatake)
2016-01-10 12:17:18
江川紹子さんはなぜ上杉隆と決別したのか? 町山智浩による説明
http://togetter.com/li/307824
に大体書いてあります。
え?!撤去されたの? (リベラ・メ)
2016-01-10 11:54:32
あの“看板”撤去されたんですか?全然知らなかった…。「保存する。」とは言っているけど、当てにならないよ絶対に。
上杉隆 (バードストライク)
2016-01-10 11:53:02
> 上杉隆氏はジャーナリストとして全く評価していませんが、一応ご紹介。

このテーマについては、他のブログで既に読み、コメントを送ったので、本題そのものにはもう興味ないのですが、上記。

ちょっと興味を持ちました。
どういう点を評価しないのですか?
ワタクシは、彼はちょっと胡散臭いですが、脱原発や反安保、反自民などの姿勢はブレていないし、「記者クラブ」の闇を告発 = マスコミが権力のアンダーコントロールにあることを明らかにしているし、そういう点は評価すべきと思います。難点は、ルサンチマンが入りすぎていることかな(笑)。でも境遇を考えれば、それも然りですよ。

Lさんあたり、いろいろ情報を知っていそう。どう思っているんだろう。

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