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ロシアのプーチン大統領は2023年1月5日に、1月6日正午(日本時間同日午後6時)から8日午前0時(同日午前6時)までの36時間、ウクライナの全戦線で休戦するようショイグ国防相に命じ、ウクライナにも休戦に応じるよう求めました。
白井邦彦青山学院大学教授特別寄稿「なによりもまず即時停戦、そして和平交渉へ ーウクライナ政権に軍事支援を行っている国の一市民としてー」
これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は
「ロシアは休戦を利用し、ウクライナ軍の前進を止め、自軍の態勢を整えようとしている」
と非難し、一方的な休戦案には応じない考えを示しました。
そりゃそうですよね、去年の12月24日からのクリスマス休戦をゼレンスキー大統領が求めた時には、プーチン大統領は拒否したんですから、今度はプーチン大統領から求めてきても裏があると思われても仕方ありません。
G20首脳会談の真っ最中にロシアがウクライナに最大規模のミサイル攻撃。ウクライナの迎撃ミサイルがポーランドを誤爆し死者を出し、一時は世界大戦の危機に。双方を説得して停戦交渉をさせるべき時だ。
ところが、親ロシア陰謀論者はプーチン大統領のせっかくのクリスマス休戦をゼレンスキーが拒否した、ウクライナ戦争の停戦を阻害しているのはウクライナ側だなどと言っている(と思うのですw)が、これにはウクライナのクリスマス休戦の提案がロシアから拒否されたという以外にも、実は経緯があるんです。
これまで、どちらかというとロシアに同情的な立場で両国の穀物輸出などの合意の仲介をしてきたトルコのエルドアン大統領が1月5日のプーチン大統領の休戦指示の数時間前に、プーチン大統領と電話会談して、ロシアに一方的に停戦を宣言するよう要請したんです。
そもそも、このウクライナ戦争は攻め込まれているウクライナ単独では停戦できませんが、侵略しているロシアは一方的に停戦が可能です。軍隊を引き揚げればいいんですから。
ですから、停戦ができていないことの責任はもっぱらロシアにあるのですから、エルドアン大統領の提案は理にかなったものです。
ロシアによるウクライナ侵略開始翌月の2022年3月。トルコなりに和平の努力をしてきたことは間違いない。
ロシアによるウクライナ侵略から5カ月。飢えるアフリカに向けウクライナの穀物を輸送するため、ロシアとウクライナが3カ月かけて港湾への攻撃をしないことを合意した翌朝、ロシアがオデーサ港をミサイル攻撃。
ロシアが方針転換して再びウクライナの穀物輸出に同意!さらにウクライナが「汚い爆弾」を準備しているという説も放棄。国際社会がロシアに道理を通させる道はある。
トルコ大統領府によると、プーチン大統領に対してエルドアン大統領はトルコの仲介で2022年夏に成立したウクライナ穀物輸出合意などを
「前向きな成果」
と評価し、ロシアによる
「一方的な停戦の宣言と公平な解決見通し(の提示)」
が、今後ウクライナ側との和平を進める上で有益という考えを示したのだそうです。
ところが、プーチン大統領は
「ウクライナがロシアの要求に従い、新しい領土(占領地)の現実を受け入れるならば、ロシアは真剣な対話にオープンだ」
と答えたというのですね。
つまり、ロシアが違法に併合を宣言した4州はロシアに譲ることをウクライナが認めるなら対話するというわけです。
劣勢に回ったロシアがまた蛮行。ロシア軍が実効支配する親ロシア派武装集団が今月、ウクライナ東・南部4州ロシア併合への住民投票。まさにクリミア併合と同じ国際法違反の侵略手法だ。
プーチン大統領によるウクライナ4州の併合条約調印に対して、ゼレンスキー大統領がNATO加盟手続きを加速する申請書に署名。この非は一方的にロシアにあり、プーチン大統領がまず4州併合を撤回するべきだ。
エルドアン大統領の一方的な停戦の提案を拒否して、プーチン大統領がウクライナがロシアの占領という既成事実を認めたら対話してやると言い放った数時間後に、ロシア軍に1日半だけクリスマス休戦をしろと指示しても、何の意味があるというのでしょう。
まあ、人をバカにするのもいい加減にしろというウクライナ側の態度は致し方ないというか当然です。
ウクライナ戦争が始まったのはロシアの侵略によるものですから開戦責任はもちろんロシアにあるし、停戦できないのもその責任の大半はロシアにある。
いわばアジア太平洋戦争の開戦責任が大日本帝国にあり、終戦が長引いて被害が拡大したのも日本のせいだったのとまったく同じ。
これは厳然たる事実です。
トルコのエルドアン大統領がロシアに一方的な停戦を提案するとは踏み込んでよくぞ言ってくれた、という感じですが、日々交渉事ばかり仕事でやっている人間の目から見ると、プーチン大統領がこんなに横柄で傲慢なままでは、和解=停戦はこれは無理です。
つける薬がないってやつです。
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エルドアン氏、ウクライナで「一方的停戦」を プーチン氏に要請
2023年1月5日 20:24 発信地:イスタンブール/トルコ [ トルコ 中東・北アフリカ ウクライナ ロシア ロシア・CIS ]
【1月5日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は5日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と電話で会談し、ウクライナにおける戦いで「一方的な停戦」宣言を行うよう要請した。
トルコ大統領府によると、エルドアン氏はプーチン氏に対し「平和と交渉を呼び掛ける際には、一方的な停戦と公平な解決策への展望を示すべきだ」と促したという。
エルドアン氏は同日中に、プーチン氏に続き、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領とも電話会談する予定。
トルコではこれまでに2度、ウクライナとロシアの和平交渉が行われた。また国連(UN)が仲介した黒海(Black Sea)の穀物輸出合意の締結も支援している。
またエルドアン氏はプーチン、ゼレンスキー両氏に対し、トルコを訪問して和平交渉を行うよう繰り返し呼び掛けている。(c)AFP
トルコ大統領府によると、エルドアン氏はトルコの仲介で昨夏に成立したウクライナ穀物輸出合意などを「前向きな成果」と評価。ロシアによる「一方的な停戦の宣言と公平な解決見通し(の提示)」が、今後ウクライナ側との和平を進める上で有益という考えを示した。
ロシア大統領府によれば、プーチン氏は、西側諸国が兵器・作戦情報の提供を通じて「破壊的な役割」をしていると批判。「ウクライナがロシアの要求に従い、新しい領土(占領地)の現実を受け入れるならば、ロシアは真剣な対話にオープンだ」と主張した。
5日には、トルコのタイップ・エルドアン大統領が、プーチン氏、ゼレンスキー氏とそれぞれ電話会談し、停戦協議などを呼びかけたが、進展の兆しは見えていない。
トルコ大統領府によると、エルドアン氏はプーチン氏に対し「和平や交渉は、一方的な停戦と公正な解決策が必要」と強調した。しかし露大統領府によると、プーチン氏は「ウクライナが領土の新たな現実を受け入れるなら、ロシアは対話にオープンだ」と主張し、ロシアによる東・南部4州の併合をウクライナが認めることが条件だと主張した。ポドリャク氏は5日、プーチン氏の発言について「受け入れ不可能だ」とSNSに投稿した。
ロシア大統領府によると、プーチン大統領は5日、ロシア正教のクリスマスに合わせ、侵略を続けるウクライナ東・南部の前線地域で、6日正午(日本時間6日午後6時)から36時間の停戦に入るようセルゲイ・ショイグ国防相に指示した。ウクライナ側にも応じるよう求めたが、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は強く反発した。
旧暦を採用するロシア正教会は、7日がクリスマスとなる。プーチン氏は、ウクライナ東・南部の戦闘地域に正教徒が多く住んでいるとし、礼拝などの祝祭行事に参加する機会を与えるようウクライナ側に求めた。
これに対し、ゼレンスキー氏は5日夜のビデオ演説で、「プーチン政権はクリスマスを口実に、ウクライナ軍の前進を一時的に止めさせ、兵器や弾薬を我々の拠点の近くに運び込もうとしている」と批判した。ミハイロ・ポドリャク大統領府顧問も「ロシアが占領地域を去れば初めて、一時的な停戦ができる」と否定的な見方を示した。
ウクライナでも正教徒が多数を占めるが、侵略で反露感情が強まっており、ウクライナ正教会は今冬、クリスマスの祝祭を12月25日に営むことを容認した。ゼレンスキー氏は同日から年始までの停戦を提案したが、プーチン政権に拒否された経緯がある。
ウクライナ侵攻
2023年1月6日 20:00 (2023年1月7日 0:15更新) [有料会員限定]日本経済新聞
【ウィーン=田中孝幸】ロシア国営テレビは6日昼、プーチン大統領の指示に基づきウクライナでロシア軍が36時間の停戦状態に入ったと発表した。ウクライナ側は拒否しており、戦闘はやむ気配がみえない。2022年2月の侵攻開始後で初となる停戦提案の背景には、欧州の記録的な暖冬で自国産エネルギー資源を武器としてきたプーチン氏が手詰まりの状態に陥っていることがある。
プーチン氏は5日、今回の提案はロシア正教のクリスマスにあたる7日に合わせたものだと説明した。現地時間の6日正午から8日午前0時(日本時間6日午後6時から8日午前6時)を期限とした。
ウクライナ側は即座に拒否する姿勢を示した。ゼレンスキー大統領は5日夜に公開したビデオ演説で、ロシア側が「武器や戦力を我々の拠点に近づけるためにクリスマスを利用しようとしている」と強調した。
タス通信によるとロシア国防省の報道官は6日、ロシア軍が停戦入りした後もウクライナ軍はロシア側への砲撃を続けたと発表した。東部ドネツク州の親ロ派の幹部は5日、通信アプリで「挑発には反撃する」と表明しており「一時停戦」は実態を伴っていない可能性もある。
今回の提案は、国内の世論対策の側面もある。拒否されれば「ウクライナはクリスマスも尊重しない」と敵を非難する材料を得る。受諾されれば東部で苦戦する兵員が態勢を立て直すための時間を稼げる。ウィーンの西側外交筋は「どちらに転んでも自身が損をしない奇策だ」と分析する。
こうした「奇策」の提案には、暖冬の影響でプーチン氏が直面する苦境への焦りもにじむ。バイデン米大統領は5日、停戦提案によりプーチン氏が「(苦しい中で)息をつこうとしているのだろう」と語った。
ロシアは昨年10月からウクライナのエネルギー施設へのミサイル攻撃を続けてきた。厳寒の冬期に電力や上下水道など各種インフラをマヒさせて、攻勢をかける狙いがあった。
ただ、欧州の記録的な暖冬により、ロシアの戦略に狂いが生じている。1日には首都キーウ(キエフ)で気温が4月中旬並みの13.2度に達し、同日の最高記録を更新した。好天もあって攻撃を受けたエネルギー施設の復旧作業も進んだ。
ドイツは5日、ウクライナに米国と共に歩兵戦闘車を供与するほか、長距離の地対空ミサイルシステム「パトリオット」を送ると表明した。ロイター通信によると、米国は6日にも28億ドル(約3800億円)規模の追加の軍事支援を発表する。
ただ、ウクライナ各地では7日から寒波に襲われると予測されている。英BBCによると、ドネツクの最低気温は7日にはマイナス15度まで下がる見通しだ。ロシアが22年9月の部分動員で集めた30万人の新兵のうち、半数はまだ投入していないとされる。ウクライナ軍はロシアが気温の低下を待ってこうした兵力を一気に投入する可能性があるとみて警戒している。
ウィル・ヴァーノン(モスクワ)、サミュエル・ホーティ(ロンドン)、BBCニュース
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は5日、セルゲイ・ショイグ国防相に対し、ウクライナの前線で6日から36時間の停戦を実施するよう命じた。
停戦はモスクワ時間6日正午(日本時間同日午後6時)開始の予定。ロシア正教会のクリスマスに合わせたものとなる。
プーチン氏はウクライナに同調を求めた。だが、ウクライナは早々にこれを拒んだ。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は停戦について、ウクライナ軍の前進を食い止めるための試みだと述べた。
ロシアはこの日、声明を発表。プーチン氏が戦闘停止を命じたのは、攻撃の手を緩めるためではなく(プーチン氏は手を緩めたりしない)、ロシア正教会トップの訴えを聞き入れたためだと強調するような内容だった。
ロシア正教会のキリル総主教はこの日、信者たちが正教会のクリスマス礼拝に参加できるよう、休戦を要望していた。
ロシア正教会はユリウス暦に沿って、1月7日にクリスマスを祝う。
態勢整えようとしていると非難
ロシアは声明で、「(キリル総主教の)呼びかけを考慮し、大統領はロシア連邦の国防相に対し、ウクライナのすべての前線で停戦を実施するよう指示する」と表明。停戦期間は36時間だとした。
また、ウクライナに同調を要求。目的は「敵対行為がみられる地域に住む多くの正教徒」が、6日のクリスマスイブと7日のクリスマスを祝えるようにするためだとした。
これに対しゼレンスキー氏は、毎夜恒例のビデオ演説で、ロシアが休戦を言い訳に、東部ドンバス地方でのウクライナの前進を止めるとともに、人員と装備をさらに投入しようとしていると述べた。
そして、通常のウクライナ語からロシア語に切り替えて、「それで(ロシアは)何を得るのか。損失の総計が増えるだけだ」と話した。
ウクライナのドミトロ・クレバ外相は、これまでゼレンスキー氏が和平の提案をしてきたのに、ロシアは無視し続けたと主張。宗教的な祝日だろうとロシアは敵対行為を停止しないとし、昨年12月24日のヘルソンの砲撃や大みそかの空爆が、そのことを証明しているとした。
一方、アメリカのジョー・バイデン大統領は、プーチン氏が「息をつこうとしている」だけとの見方を示した。
ロシアの停戦は、主に国内向けに発せられている説明の文脈にうまく合致する。この場合の文脈とは、ロシア人は善人であり、ウクライナと西側諸国がロシアを脅かしている――というものだ。
停戦はまた、ウクライナを悪者に仕立てるのにも有用だ。ウクライナが提案を拒めば、ロシアはウクライナが信者たちを尊重せず、平和を望んでいないと主張するだろう。
ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領顧問は、ロシア軍がすべての占領地から撤退するまで「一時的な停戦」はあり得ないと主張。ロシアの動きを「プロパガンダのジェスチャー」、「つまらない策略」と批判した。そして、ロシアが「人道的」だと装うことで、ヨーロッパ諸国にウクライナへ圧力をかけさせようとするものだと述べた。
忘れてはならないのは、隣国を一方的に侵略し、この戦争を始めたのはロシアだということだ。
また、今回の動きのわずか数日前には、ロシア占領下のウクライナ東部マキイウカのロシア軍臨時兵舎をウクライナ軍が攻撃し、多数のロシア兵が死亡していた。
ロシア国防省は、この攻撃による死者を89人と発表。戦争開始以降にロシアが公表した単一事案の死者数としては最多となった。
死者の親族や一部の政治家、コメンテーターらは、マキイウカでの出来事に怒り心頭となり、無能な軍関係者を非難した。この一件があったのは、ロシア暦で最も重要な祝日の大みそかだった
政治アナリストのタティアナ・スタノヴァヤ氏は、ロシアの重要な祝日にこれ以上、大きな犠牲が出ないようにしたいと、ロシア政府が望んでいる可能性があるとみている。
「プーチンは正教会のクリスマスに同じことを繰り返したくないと心から思っている」と同氏は書いた。
これに先立ち、トルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領はプーチン氏に対し、ウクライナで「一方的」な停戦を宣言し、双方が交渉できる環境をつくるよう求めた。
キリスト教の東方正教会の中では、ロシア正教会が圧倒的に規模が大きい。ただ、別の宗派もある。
ウクライナでは、クリスマスを12月25日に祝う人もいれば、1月7日に祝う人もいる。両日とも同国では祝日だ。
ウクライナ正教会は昨年、信者が12月25日にクリスマスを祝うことを初めて認めると発表した。ウクライナ西部の他のいくつかの教派も同様の発表をした。
ウクライナ正教会は2018年に、同じような名称のウクライナ正教会(UOC)と分裂した。
UOCはロシアの侵攻が始まるまで、ロシアの宗教指導者と結びつきがあった。幹部の一部は今も、ひそかにロシアを支持していると非難されている。
ロシアが停戦を発表した数時間後、ドイツはアメリカに続き、ウクライナに防空ミサイルシステム「パトリオット」を供与すると発表した。ドイツはまた、アメリカと共同声明を出し、両国が装甲車を送る予定だとした。
フランスは4日に、装甲戦闘車両を送ると発表している。
ロシアの侵略が続く中、ウクライナは同盟国からの支援増強を繰り返し要求している。
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