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毎日、泣いて笑って喜んで哀しんでる、かなりラテンの血の濃い、そんな宮武嶺のエブリワンブログです!

岸田首相の所信表明演説から消えた「寛容な政治」と「民主主義の危機」というフレーズ。「政治とカネ」の問題に踏み込む勇気がないままなら、安倍・菅政権を焼き直しただけのキシダメ内閣だ。

2021年10月09日 | ダメダメ岸田政権

自民党の年中行事ですが、誰を閣僚に選んでも、みんなカネに汚い。

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 2021年10月8日に岸田文雄内閣総理大臣が行なった所信表明演説を読み返してみて、特に気になったのは、自民党総裁選の期間中に岸田首相が繰り返したキーワードのうちで、演説には1回も出てこなかった言葉が2つあったことです。

 それは

「寛容な政治」

「我が国の民主主義が危機に陥っている」

というフレーズでした。

 安倍・菅政権に対して市民が失望した大きな原因の一つである「政治とカネ」の問題に言及ができなかったのがその原因でした。

 

 

 森友事件の被害者遺族赤木雅子さんは岸田首相に手紙を書いたことを公表していて、岸田氏もこれを受け取ったことを認めていますが、雅子さんの事件再調査の要望に応えてしまったら、岸田政権の生みの親である安倍・麻生両元首相を敵に回すことになります。

 また、安倍・菅両首相が推しに推した河井克行・案里夫妻への自民党からの買収資金提供ともいえる1億5000万円の政治資金についても、触れません。

 それだけはできないので、岸田首相は「寛容な政治」にも「民主主義の危機」からの再生についても語ることができなかったのです。

 総裁選の時には威勢良く語っていた言葉も使えなくなるような総理総裁に何が期待できるのでしょうか。

 

 

 安倍・菅政権が日本の民主主義の危機は、政治とカネに対する汚い話だけではありません。

 日本学術会議の会員推薦のうち、自分たちの政権に批判的な6人だけ拒否する違憲・違法な政治。

 コロナ禍でも何度も自分たちが選んだ専門家のアドバイスを無視して利権誘導に走る反知性主義。

 国民の過半数が反対し、特に憲法学会のほとんどが反対した集団的自衛権の行使容認を、内閣法制局長官を挿げ替え、閣議決定で決めて強行採決してしまったところにも、反知性主義や民主主義の蹂躙が見られました。

 

 森友・加計・桜を見る会問題の再調査に否定し、学術会議会員の任命拒否も撤回せず、刑事事件の原因となった自民党からの支出1億5千万円の再調査もしない。

 これでは、安倍・菅政権とまったく変わっていませんから、確かに恥ずかしくて

「民主主義の危機」

という言葉を使えないのも無理はありません。

 自分の持ち味は国民の声を聞く力だと誇って見せた岸田首相。

 むしろ見るからに聞く耳を持たない感じがあからさまだった安倍・菅両総理よりも、聞きます聞きますと言って馬耳東風な岸田氏の方がタチが悪いのではないでしょうか。

 

岸田首相は赤木雅子さんの心からの手紙にどう答えるのか。日本学術会議推薦の会員候補は拒絶したまま、河井夫妻への1億5000万円を誰が決めたかも公表しない。岸田氏は安倍晋三元首相の影武者のままなのか。  - Everyone says I love you !

岸田首相は赤木雅子さんの心からの手紙にどう答えるのか。日本学術会議推薦の会員候補は拒絶したまま、河井夫妻への1億5000万円を誰が決めたかも公表しない。岸田氏は安倍晋三元首相の影武者のままなのか。

 

 

所信表明演説に

『これまで世界の偉大なリーダーたちが幾度となく挑戦してきた核廃絶という名の松明(たいまつ)を、私も、この手にしっかりと引き継ぎ、「核兵器のない世界」に向け、全力を尽くします。』

という一節があったのはいいことです。

【煮え切らない内閣】広島出身で核兵器廃絶を唱える岸田首相が「国民の声を聞くと言ってるけど、全然聞いてくれない」。偽善者政治家なのが明らかになった核兵器禁止条約への発言。

しかし、岸田首相は核兵器禁止条約についての態度をどうするかについては何も言いません。

結局、キシダメ政権の特徴は羊頭狗肉、なんか良さげに見せるけど、何にもしないというのが特徴になると思います。

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岸田首相 所信表明演説【全文掲載】

岸田総理大臣は、臨時国会で、初めてとなる所信表明演説を行いました。
文字数にしておよそ6900字。平成以降、分量は平均的だということです。

岸田総理大臣の所信表明演説全文は次のとおりです。

一 はじめに

第二百五回国会の開会にあたり、新型コロナウイルスにより亡くなられた方々、そして、御家族の皆様方に心よりお悔やみを申し上げるとともに、厳しい闘病生活を送っておられる方々に心よりお見舞いを申し上げます。

また、我が国の医療、保健、介護の現場を支えて下さっている多くの方々、感染対策に協力して下さっている事業者の方々、そして、国民の皆さんに、深く感謝申し上げます。

新型コロナとの闘いは続いています。

こうした中、このたび、私は、第百代内閣総理大臣を拝命いたしました。

私は、この国難を、国民の皆さんと共に乗り越え、新しい時代を切り拓き、心豊かな日本を次の世代に引き継ぐために、全身全霊を捧げる覚悟です。

私が、書きためてきたノートには、国民の切実な声があふれています。

一人暮らしで、もしコロナになったらと思うと不安で仕方ない。

テレワークでお客が激減し、経営するクリーニング屋の事業継続が厳しい。

里帰りができず、一人で出産。

誰とも会うことが出来ず、孤独で、不安。

今、求められているのは、こうした切実な声を踏まえて、政策を断行していくことです。

まず、喫緊(きっきん)かつ最優先の課題である新型コロナ対応に万全を期します。国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと、常に最悪の事態を想定して対応することを基本とします。

また、新型コロナで大きな影響を受ける方々を支援するため、速やかに経済対策を策定します。

その上で、私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。我が国の未来を切り拓くための新しい経済社会のビジョンを示していきます。

国民の皆さんと共に、これらの難しい課題に挑戦していくためには、国民の声を真摯に受け止め、かたちにする、信頼と共感を得られる政治が必要です。

そのために、国民の皆さんとの丁寧な対話を大切にしていきます。

私をはじめ、全閣僚が、様々な方と車座対話を積み重ね、その上で、国民のニーズに合った行政を進めているか、徹底的に点検するよう指示していきます。

そうして得た信頼と共感の上に、私は、多様性が尊重される社会を目指します。若者も、高齢者も、障害のある方も、ない方も、男性も、女性も、全ての人が生きがいを感じられる社会です。

経済的環境や世代、生まれた環境によって生じる格差やそれがもたらす分断。これが危機によって大きくなっているとの指摘があります。同時に、我々は、家族や仲間との絆の大切さに改めて気付きました。

東日本大震災の時に発揮された日本社会の絆の強さ。世界から賞賛されました。危機に直面した今こそ、この絆の力を発揮するときです。

全ての人が生きがいを感じられる、新しい社会を創っていこうではありませんか。

日本の絆の力を呼び起こす。

それが私の使命です。

二 第一の政策 新型コロナ対応

 
まず、新型コロナ対応です。

足下では、感染者数は落ち着きを見せ、緊急事態宣言は全面的に解除されました。

菅前総理の大号令の下、他国に類を見ない速度でワクチン接種が進み、この闘いに勝つための大きな一歩を踏み出せました。前総理の御尽力に、心より敬意を表します。

しかし、楽観視はできません。危機対応の要諦は、常に最悪の事態を想定することです。感染が落ち着いている今こそ、様々な事態を想定し、徹底的に安心確保に取り組みます。与えられた権限を最大限活用し、病床と医療人材の確保、在宅療養者に対する対策を徹底します。

希望する全ての方への二回のワクチン接種を進め、さらに、三回目のワクチン接種も行えるよう、しっかりと準備をしていきます。経口治療薬の、年内実用化を目指します。あわせて、電子的なワクチン接種証明の積極的活用、予約不要の無料検査の拡大に取り組みます。

これらの安心確保の取組の全体像を、早急に国民にお示しするよう関係大臣に指示しました。国民の皆さんが先を見通せるよう、丁寧に説明してまいります。

同時に、これまでの対応を徹底的に分析し、何が危機管理のボトルネックだったのかを検証します。そして、司令塔機能の強化や人流抑制、医療資源確保のための法改正、国産ワクチンや治療薬の開発など、危機管理を抜本的に強化します。

国民の協力を得られるよう経済支援を行うことも大切です。大きな影響を受ける事業者に対し、地域、業種を限定しない形で、事業規模に応じた給付金を支給します。新型コロナの影響により苦しんでおられる、非正規、子育て世帯などお困りの方々を守るための給付金などの支援も実行していきます。

三 第二の政策新しい資本主義の実現

次に、私の経済政策について申し上げます。

マクロ経済運営については、最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げます。そして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努めます。

危機に対する必要な財政支出は躊躇(ちゅうちょ)なく行い、万全を期します。経済あっての財政であり、順番を間違えてはなりません。

経済をしっかり立て直します。そして、財政健全化に向けて取り組みます。

その上で、私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。

新自由主義的な政策については、富めるものと、富まざるものとの深刻な分断を生んだ、といった弊害が指摘されています。世界では、健全な民主主義の中核である中間層を守り、気候変動などの地球規模の危機に備え、企業と政府が大胆な投資をしていく。そうした、新しい時代の資本主義経済を模索する動きが始まっています。

今こそ、我が国も、新しい資本主義を起動し、実現していこうではありませんか。

「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」。これがコンセプトです。

成長を目指すことは、極めて重要であり、その実現に向けて全力で取り組みます。しかし、「分配なくして次の成長なし」。このことも、私は、強く訴えます。

成長の果実を、しっかりと分配することで、初めて、次の成長が実現します。大切なのは、「成長と分配の好循環」です。「成長か、分配か」という、不毛な議論から脱却し、「成長も、分配も」実現するために、あらゆる政策を総動員します。

新型コロナで、我が国の経済社会は、大きく傷つきました。

一方で、これまで進んで来なかったデジタル化が急速に進むなど、社会が変わっていく確かな予感が生まれています。今こそ、科学技術の恩恵を取り込み、コロナとの共生を前提とした、新しい社会を創り上げていくときです。

この変革は、地方から起こります。

地方は、高齢化や過疎化などの社会課題に直面し、新たな技術を活用するニーズがあります。例えば、自動走行による介護先への送迎サービスや、配達の自動化、リモート技術を活用した働き方、農業や観光産業でのデジタル技術の活用です。

ピンチをチャンスに変え、我々が子供の頃夢見た、わくわくする未来社会を創ろうではありませんか。

そのために、「新しい資本主義実現会議」を創設し、ビジョンの具体化を進めます。

新しい資本主義を実現していく車の両輪は、成長戦略と分配戦略です。

まず、成長戦略の第一の柱は、科学技術立国の実現です。

学部や修士・博士課程の再編、拡充など科学技術分野の人材育成を促進します。世界最高水準の研究大学を形成するため、十兆円規模の大学ファンドを年度内に設置します。デジタル、グリーン、人工知能、量子、バイオ、宇宙など先端科学技術の研究開発に大胆な投資を行います。民間企業が行う未来への投資を全力で応援する税制を実現していきます。

また、イノベーションの担い手であるスタートアップの徹底支援を通じて、新たなビジネス、産業の創出を進めます。

そして、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、温暖化対策を成長につなげる、クリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進いたします。

第二の柱は、地方を活性化し、世界とつながる「デジタル田園都市国家構想」です。

地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていきます。そのために、5Gや半導体、データセンターなど、デジタルインフラの整備を進めます。誰一人取り残さず、全ての方がデジタル化のメリットを享受できるように取り組みます。

第三の柱は、経済安全保障です。

新たに設けた担当大臣の下、戦略物資の確保や技術流出の防止に向けた取組を進め、自律的な経済構造を実現します。強靭なサプライチェーンを構築し、我が国の経済安全保障を推進するための法案を策定します。

第四の柱は、人生百年時代の不安解消です。将来への不安が、消費の抑制を生み、経済成長の阻害要因となっています。

兼業、副業、あるいは、学びなおし、フリーランスといった多様で柔軟な働き方が拡大しています。大切なのは、どんな働き方をしても、セーフティーネットが確保されることです。働き方に中立的な社会保障や税制を整備し、「勤労者皆保険」の実現に向けて取り組みます。

人生百年時代を見据えて、子供から子育て世代、お年寄りまで、全ての方が安心できる、全世代型社会保障の構築を進めます。

次に、分配戦略です。

第一の柱は、働く人への分配機能の強化です。

企業が、長期的な視点に立って、株主だけではなく、従業員も、取引先も恩恵を受けられる「三方良し」の経営を行うことが重要です。非財務情報開示の充実、四半期開示の見直しなど、そのための環境整備を進めます。

政府として、下請け取引に対する監督体制を強化し、大企業と中小企業の共存共栄を目指します。

また、労働分配率向上に向けて賃上げを行う企業への税制支援を抜本強化します。

第二の柱は、中間層の拡大、そして少子化対策です。

中間層の拡大に向け、成長の恩恵を受けられていない方々に対して、国による分配機能を強化します。

大学卒業後の所得に応じて「出世払い」を行う仕組みを含め、教育費や住居費への支援を強化し、子育て世代を支えていきます。

保育の受け皿整備、幼保小連携の強化、学童保育制度の拡充や利用環境の整備など、子育て支援を促進します。こども目線での行政の在り方を検討し、実現していきます。

第三の柱は、看護、介護、保育などの現場で働いている方々の収入を増やしていくことです。

新型コロナ、そして、少子高齢化への対応の最前線にいる皆さんの収入を増やしていきます。そのために、公的価格評価検討委員会を設置し、公的価格の在り方を抜本的に見直します。

第四の柱は、公的分配を担う、財政の単年度主義の弊害是正です。科学技術の振興、経済安全保障、重要インフラの整備などの国家課題に計画的に取り組みます。

これらに加え、地方活性化に向けた基盤づくりにも積極的に投資します。

東日本大震災からの復興なくして日本の再生なし。この強い思いの下で、被災者支援、産業・生業(なりわい)の再建、福島の復興・再生に全力で取り組みます。

農林水産業の高付加価値化と輸出力強化を進めるとともに、家族農業や中山間地農業の持つ多面的な機能を維持していきます。新型コロナによる米価の大幅な下落は、深刻な課題です。当面の需給の安定に向けた支援など、十分な対策を行います。

老朽化対策を含め、防災・減災、国土強靭化の強化とともに、高速道路、新幹線など、交通、物流インフラの整備を推進します。

いのち輝く未来社会のデザイン。

これが、2025年大阪・関西万博のテーマです。地域から、IoTや人工知能などのデジタル技術を活用した未来の日本の姿を示します。

観光立国復活に向けた観光業支援、文化立国に向けた地域の文化、芸術への支援強化にも取り組みます。

四 第三の政策国民を守り抜く、外交・安全保障

 
私の内閣の三つ目の重点政策は、「国民を守り抜く、外交、安全保障」です。

私は、外交、安全保障の要諦は、「信頼」だと確信しています。

先人たちの努力により、世界から得た「信頼」を基礎に、三つの強い「覚悟」をもって毅然とした外交を進めます。

第一に、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を守り抜く覚悟です。

米国をはじめ、豪州、インド、ASEAN、欧州などの同盟国・同志国と連携し、日米豪印も活用しながら、「自由で開かれたインド太平洋」を力強く推進します。

深刻化する国際社会の人権問題にも、省庁横断的に取り組みます。

第二に、我が国の平和と安定を守り抜く覚悟です。

我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国の領土、領海、領空、そして、国民の生命と財産を断固として守り抜きます。

そのために、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改定に取り組みます。この中で、海上保安能力や更なる効果的措置を含むミサイル防衛能力など防衛力の強化、経済安全保障など新しい時代の課題に、果敢に取り組んでいきます。

こうした我が国の外交・安全保障政策の基軸は、日米同盟です。私が先頭に立って、インド太平洋地域、そして、世界の平和と繁栄の礎(いしずえ)である日米同盟を更なる高みへと引き上げていきます。

日米同盟の抑止力を維持しつつ、丁寧な説明、対話による信頼を地元の皆さんと築きながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組みます。普天間飛行場の一日も早い全面返還を目指し、辺野古沖への移設工事を進めます。

北朝鮮による核、ミサイル開発は断じて容認できません。日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指します。

拉致問題は最重要課題です。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で取り組みます。私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意です。

第三に、地球規模の課題に向き合い、人類に貢献し、国際社会を主導する覚悟です。

核軍縮・不拡散、気候変動などの課題解決に向け、我が国の存在感を高めていきます。

被爆地広島出身の総理大臣として、私が目指すのは、「核兵器のない世界」です。私が立ち上げた賢人会議も活用し、核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、唯一の戦争被爆国としての責務を果たします。

これまで世界の偉大なリーダーたちが幾度となく挑戦してきた核廃絶という名の松明(たいまつ)を、私も、この手にしっかりと引き継ぎ、「核兵器のない世界」に向け、全力を尽くします。

世界で保護主義が強まる中、我が国は自由貿易の旗手を務めます。デジタル時代の信頼性ある自由なデータ流通、「DFFT」を実現するため、国際的なルールづくりに積極的な役割を果たしていきます。

中国とは、安定的な関係を築いていくことが、両国、そして、地域及び国際社会のために重要です。普遍的価値を共有する国々とも連携しながら、中国に対して主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めると同時に、対話を続け、共通の諸課題について協力していきます。

ロシアとは、領土問題の解決なくして、平和条約の締結はありません。首脳間の信頼関係を構築しながら、平和条約締結を含む日露関係全体の発展を目指します。

韓国は重要な隣国です。健全な関係に戻すためにも、我が国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていきます。

五 新しい経済対策

「新型コロナ対応」、「新しい資本主義」、「外交・安全保障」。

これら三つの政策を着実に実行することで、国民の皆さんと共に、新しい時代を切り拓いていきます。

本日朝の閣議で、新型コロナ対応に万全を期すとともに、新しい資本主義を起動させるため、新たな経済対策を策定するよう指示しました。

総合的かつ大胆な経済対策を速やかにとりまとめます。

六 おわりに

憲法改正についてです。

憲法改正の手続を定めた国民投票法が改正されました。今後、憲法審査会において、各政党が考え方を示した上で、与野党の枠を超え、建設的な議論を行い、国民的な議論を積極的に深めていただくことを期待します。

最後になりますが、このようなことわざがあります。
「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め。」

新型コロナという目に見えない敵に対し、我々は、国民全員の団結力によって一歩一歩前進してきました。

改めて、この日本という国が、先祖代々、営々と受け継いできた、人と人のつながりが生み出す、やさしさ、ぬくもりがもたらす社会の底力を強く感じます。正に、「この国のかたち」の原点です。

この「国のかたち」を次の世代に引き継いでいくためにも、私たちは、経済的格差、地域的格差などがもたらす分断を乗り越え、コロナとの闘いの先に、新しい時代を切り拓いていかなければなりません。そのために、みんなで前に進んでいくためのワンチームを創りあげます。

「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め。」

一人であれば、目的地に早く着くことができるかもしれません。しかし、仲間とならもっと遠く、はるか遠くまで行くことができます。私は、日本人の底力を信じています。

新型コロナの中にあってもなお、デジタル、グリーン、人工知能、量子、バイオ、宇宙、新しい時代の種が芽吹き始めています。

この萌芽を大きな木に育て、経済を成長させ、その果実を国民全員で享受していく、明るい未来を築こうではありませんか。

明けない夜はありません。

国民の皆さんと共に手を取り合い、明日への一歩を踏み出します。

同僚議員各位、そして、何よりも国民の皆さんの御協力を心からお願い申し上げ、所信表明とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。
 
 
 

社説

岸田首相の所信表明 転換への踏み込み足りぬ
朝刊政治面
毎日新聞 2021/10/9 東京朝刊 873文字


 岸田文雄首相が初の所信表明演説に臨んだ。「信頼と共感」を得られる政治を目指し、「新しい資本主義」を実現すると力説した。

 「絆」「やさしさ」などの言葉をちりばめ、独自色を打ち出そうという姿勢はうかがえた。だが、安倍晋三、菅義偉両政権の路線を見直すとは明言せず、踏み込み不足だった。転換への意気込みが伝わらなかった。


 首相は、両政権を念頭に「国民の信頼が大きく崩れ、民主主義の危機にある」と繰り返してきた。問われるのは、その問題意識を実行に移すことができるかだ。

 ところが、国民の信頼を大きく損なってきた「政治とカネ」や、公文書改ざん・廃棄などの問題には、演説で一切触れなかった。これでは本気度が疑われる。


 首相の長所は「聞く力」だという。森友学園を巡る公文書改ざん問題で、自殺した近畿財務局職員の妻が再調査を求める手紙を出した。疑惑の全容解明を求める国民の声に耳を傾けるべきだ。

 新自由主義的な経済政策は格差や分断を招いてきた。首相は、成長に偏った路線を修正し、富の分配に力を入れるという。中間層を拡大することで消費を活発化させ、経済を好転させるシナリオだ。


 しかし、演説では成長と効率を優先するアベノミクスの負の側面を明確に指摘しなかった。安倍氏のメンツを潰さないように配慮しているのではないか。

 分配の元手となる財源を確保するための税制改革や、社会保障制度改革の具体策も示さなかった。目前に迫る衆院選をにらみ、国民に負担を強いる施策への言及を避けたとみられても仕方がない。


 最優先課題に、新型コロナウイルス対策を位置づけた。これまでの問題点を検証し、司令塔機能を強化すると訴えた。人の流れの抑制や病床確保に向けた法改正を明言したが、権利の制限に関わるだけに幅広い議論が欠かせない。

 安倍、菅両政権は野党の質問や異論には耳を貸さず、国会審議をないがしろにしてきた。こうした姿勢も改めねばならない。

 首相は演説で「国民との丁寧な対話を大切にする」と約束した。来週には所信表明を受けた与野党の代表質問が控えている。早速その姿勢が試されることになる。

 

 

 

 岸田文雄首相は8日の所信表明演説で、重視する理念や姿勢に「丁寧な説明」「信頼と共感を得られる政治」を掲げた。異論に耳を貸さず、説明責任を軽視した安倍・菅両政権との違いを意識したのは明らかだが、森友学園など具体的な問題には触れなかった。「負の遺産」への反省もなく、行動を示さずに国民の「信頼と共感」を呼び起こすのは容易ではない。(上野実輝彦、清水俊介)

◆生まれ変わった?

 「国民の声を真摯に受け止め、丁寧な対話を大切にしていく」
 所信表明演説でこう訴えた首相。作成に当たり「信頼と共感」のキーワードに「最も力点を置いた」(首相周辺)。念頭にあるのは、森友学園を巡る公文書改ざんや「桜を見る会」前夜の夕食会、日本学術会議の会員候補任命拒否などの問題で国民への十分な説明を怠り、政治への信頼を損ねてきた安倍晋三元首相と菅義偉前首相の対応だ。
 だが、演説を聞いた立憲民主党の枝野幸男代表は記者団に「隠す、ごまかす、改ざんする政治に対する反省と改善策が全く示されていない」と酷評した。
 安倍・菅両政権の負の遺産には、多くの国民が納得していない。森友問題で自殺した近畿財務局職員の妻は、首相あてに再調査を求める手紙を送った。「桜を見る会」の夕食会を巡っても、検察審査会が最近、安倍氏の元公設秘書らを政治資金規正法違反罪で不起訴とした検察当局の処分を「不起訴不当」と議決した。
 首相は演説で反省に言及しなかったばかりか、これまでに森友問題の再調査を繰り返し否定。自民党総裁選で勝利した直後に「生まれ変わった自民党を国民に示す」と豪語したが、演説からは読み取れなかった。

◆転換? 踏襲?

 首相は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非は明確にしなかった。
 「経済的環境や世代などにより生じる格差、分断が大きくなっている」と間接的に負の部分に触れたが、アベノミクスの検証は素通り。「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努める」として、安倍氏が掲げた「3本の矢」を踏襲する考えを表明した。転換を主張する枝野氏は「我々が訴えてきたことを実行するなら歓迎するが、具体的にどうするのかという中身がなかった」と指摘した。
 安全保障関連法など、安倍政権が国民の懸念や反対を押し切って進めた安保政策は継続していく考えだ。
 演説では、沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設は「工事を進める」と明言。防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画も早期に改定し、日米同盟を軸に防衛力強化に取り組むと表明した。軍拡競争を招いたり、米国の戦争に巻き込まれたりする懸念が付きまとうが、首相が安保政策に割いた時間は短く、重視する「国民の納得感」を得ようという姿勢は見えなかった。

 

 

財務省の決裁文書の改ざんをめぐり、岸田総理大臣は、関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が送った手紙を読んだことを明らかにしたうえで、「民事訴訟のプロセスの中で、裁判所の訴訟指揮のもと丁寧に対応するよう財務省に指示を出した」と述べました。

財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻は6日、岸田総理大臣にこの問題の再調査を求める手紙を送りました。

これについて岸田総理大臣は8日夜、記者団に対し手紙が届き、読んだことを明らかにしたうえで、「しっかり受け止めさせていただきたい」と述べました。

そして、岸田総理大臣は「現在は、民事訴訟のプロセスの中にある。このプロセスの中で裁判所の訴訟指揮のもと財務省として丁寧に対応するよう、私から、財務省にしっかりと指示を出した」と述べました。

 

 
 

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