心のふるさと「伊勢の神宮」と神道のあれこれ@れーじん

日本人の心のふるさとといわれる伊勢の神宮。
伊勢国のれーじんが伊勢の神宮や神道、それに関連することをお伝えします。

初詣 ~氏神さまにお参りして伊勢の神宮のお神札<おふだ>をお受けしよう~

2015-01-01 09:00:00 | 神道
あけましておめでとうございます。
お正月といえば初詣です。
みなさんはどこの神社を参拝しますか?
有名な神社ですか?
それとも、昨今パワースポットと噂されているところですか?
まとまった休暇が取れるお正月ですから、遠出するにはもってこいです。
でも、遠くの有名神社を参拝する前に、お住まいの地域の神社=氏神<うじがみ>さまをお参りしてみませんか?
これなら、貴重な休日に遠出したり、人込みでもみくちゃになるのは疲れるから嫌だと思う方でも、気軽にお参りできますよね。
氏神さまとは、地域の家々や人々を守る神様です。
お住まいの地域の氏神さまがどこの神社かわからない場合、各都道府県の神社庁に問い合わせると教えてもらえます。
そして、氏神さまでは、遠く伊勢に足を運ばなくても、伊勢の神宮のお神札<おふだ>をお受けすることができるのです。
(お神札やお守りは、「買う」ではなく「お受けする」といいます。)

伊勢の神宮では、お神札のことを、正式には「大麻<たいま>」といいます。
薬物と勘違いしそうです(苦笑)。
本来は「おおぬさ」と読みます。
大麻<おおぬさ>は、神職さんがお祓いをするときに用いる、榊の枝に紙垂<しで>(白くて細長い紙)などをつけたものや、棒に紙垂をたくさんつけたもの(祓い串)のことです。
もともと伊勢の神宮のお神札は、神宮の神職である御師<おんし>が、その大麻を箱に納めて配ったものでした。
御師は全国各地に出向き、各地域の住民と伊勢の神宮をつなぐ役割を担っていましたが、明治時代に御師制度が廃止され、それ以降、伊勢の神宮のお神札は、全国各地の神社を通じて広く頒布されるようになったのです。
全国に頒布される神宮大麻(伊勢の神宮のお神札)を「頒布大麻<はんぷたいま>」といいます。
ちなみに、伊勢の神宮のお神札授与所にある大麻は「授与大麻」と呼んできます。

こちらが全国の神社でお受けできる神宮の頒布大麻。
各神社では「神宮大麻」と称して授与所に用意されています。

私、れーじんが近所の氏神さまで確認した平成26年12月現在、初穂料<はつほりょう>は800円でした。
(神社に納めるお金は、代金とか料金ではなく「初穂料」「御玉串料<おたまぐしりょう>」といいます。)

「うちには神棚がないから、お神札をお受けしても・・・」「私は一人暮らしで部屋もせまいから神棚なんて・・・」と思う方もいらっしゃるでしょう。
でも、神棚ってそんなに大げさに考えなくてもいいのです。
本棚などの棚の上に白い布を敷いて、その上にお神札を立て掛ければ、それが神棚です。
このようなお神札立てが用意されている神社もあります。

これは某神社で500円でした。
(平成27年初詣時に確認したら、800円に値上がりしていました・・・)
こんなふうに使います。

このようなものを用意しなくても、壁に立てかけてもいいし、100円ショップの絵皿立てやイーゼルでもいいのです。
お神札をお祀りする、その気持ちが大切なのです。

お近くの神社から、遠く離れた伊勢の神宮とつながることができます。
初詣は氏神さまにお参りして、神宮大麻をお受けしてみてはいかがでしょうか。