日日是好日

「アナザー・カントリー」について、実に主観的に書き散らしてます。
たまに身辺の雑記も。

京アニ、放火

2019-07-20 08:47:48 | 涼宮ハルヒの憂鬱
訃報はニュースでもよく聞きます。
たいていは有名人が、闘病の末、薬石効なく亡くなったというパターン。
闘病していたのだからすでに一線からは退いていて、姿を見ると事も活躍を耳にすることもなくなっていた。
だから死のニュースの第一反応は、
「あ、まだ生きていたの?」が定番。酷い言い方ですが。
訃報は単なるダメだしに過ぎなかった。

しかし、今回のニュースは違う。

「涼宮ハルヒの憂鬱」を生み、
その才ある同じ手で、次なる傑作を描き出そうとしていた何人かは、
永遠に失われてしまったのだ。

「ハルヒ」は本当によくできたアニメだった。
ハルヒのキャラ象。
あと半ミリでも逸れていたら、
ハルヒは「美人であることを鼻にかけた、とんでもない我儘女」になっていた。
そこを決して逸らさずに見事に金的を射て、
稀に見る魅力的なヒロインを世に問うた。

賭けだっただろう、と思う。

思いながらどうしても、焼け焦げた京アニビルを思い浮かべてしまう。
賭けに勝った報酬が、あれだったのか。


訃報は、ご冥福をお祈りします、と締めなくてはならないのだろう。
しかし私はどうしても、「天国で幸せになっているより、ほかにすることがあるだろう」と悔しくなる。
よしんばあの世に京アニと同じようなアニメ制作会社があり、
彼らが生前と変わらずアニメ制作に打ち込めたとしても、
私にはそれを鑑賞するすべがない。

「ピアニストを撃つな」
皿洗いやバーテンを怒らせたであろう勝手な言い分を、いま、噛みしめています。