
「先の大戦」というと、一定年齢以上の人は第二次世界大戦、大東亜戦争を思い浮かべるのでしょう。
代々京都にお住まいの方は「応仁の乱どすか?」って言うらしいです。
でも、私のように、「ジオン公国が連邦軍と戦った、あの一年戦争のことですか。」なんて思ってしまう人も少なくないのでは。
「ガンダムが教えてくれたこと」、副題は「一年戦争に学ぶ"勝ち残る"組織の作り方」、いわゆるビジネス書です。
ファーストガンダムを知らないと、全く意味が分からない本です。
「RASCALさん、読んでみてください。」と、会社の若いスタッフが貸してくれました。
面白くて、あっという間に読んでしまいました。
ビジネス書としては特筆すべきものはない、というか、まあ、こじつけです。
でも、その中に、作者のファーストに対する愛情を強く感じました。
平和ボケした連邦軍とジオン公国、緒戦はジオン側の圧倒的優勢。それを打ち砕いたのが、ブライト・ノア率いる新鋭艦ホワイトベースと、アムロ・レイが騎乗する新型MS(モビルスーツ)、ガンダムです。
新米仕官のブライトが艦長になれたのは正規軍がほぼ壊滅していたからですし、アムロに至ってはたまたまそこにいただけの素人の少年です。
彼らが初期の戦闘で戦死しなかったのは、ひとえに最新鋭の機体のおかげです。
しかし、彼らは、厳しい環境の中で、生き残るために協力し、必死に戦い、強くなっていきます。
「二度もぶった。親父にもぶたれたことがないのに!」
「それが甘ったれだというんだ。殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか。」
ブライトの厳しい指導に、エースの自覚を持ったアムロは、技術的にも、精神的にも成長していきます。
一方のジオン公国のエース、シャア・アズナブルですが、「モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差ではないと言うことを教えてやる」などと言いながら、結局はど素人のアムロを倒せません。
ジオンも「ザクとは違うのだよ、ザクとは」のグフ、ドム、ピグザム、ゲルググ、ジオングと次々と新型MSを開発し、ガンダムはその優位性を失ったはずなのですが、それ以上にアムロの進化が早かったということなのでしょう。
華々しい戦果を上げてきたはずの「赤い彗星」は、次第にエースパイロットとしての輝きを失いつつも、一方ではジオンの獅子身中の虫として、ザビ家に対する復讐を実行していきます。
支配者であるザビ家も一枚岩ではありません。
同属ゆえの甘えや嫉妬で組織の箍は緩み、軍の内部にも独断専行や足の引っ張り合いが起こり、ランバ・ラルのような優秀な軍人や、アムロに対抗できたはずのニュータイプ、ララァも戦死してしまいます。。。
単純な勧善懲悪的なお子様向けアニメが主流だった70年代に、ここまで奥深い作品が突然変異的に登場したわけですが、それを、アムロ=若手を育てる手法、とか、ブライト=部下の長所を最大限に引き出す上司、とかジオン公国=組織を内側から弱くする要因、とか、無理やりにビジネスに結びつけたのがこの本です。
ビジネス書として仕事の役に立つ部分は、まあ、はっきり言ってほとんどないです。
でも、ファーストガンダムって、当時としてはなんとも新しい、画期的で偉大な作品だったのだろうということを再認識させられた一冊でした。
代々京都にお住まいの方は「応仁の乱どすか?」って言うらしいです。
でも、私のように、「ジオン公国が連邦軍と戦った、あの一年戦争のことですか。」なんて思ってしまう人も少なくないのでは。
「ガンダムが教えてくれたこと」、副題は「一年戦争に学ぶ"勝ち残る"組織の作り方」、いわゆるビジネス書です。
ファーストガンダムを知らないと、全く意味が分からない本です。
「RASCALさん、読んでみてください。」と、会社の若いスタッフが貸してくれました。
面白くて、あっという間に読んでしまいました。
ビジネス書としては特筆すべきものはない、というか、まあ、こじつけです。
でも、その中に、作者のファーストに対する愛情を強く感じました。
平和ボケした連邦軍とジオン公国、緒戦はジオン側の圧倒的優勢。それを打ち砕いたのが、ブライト・ノア率いる新鋭艦ホワイトベースと、アムロ・レイが騎乗する新型MS(モビルスーツ)、ガンダムです。
新米仕官のブライトが艦長になれたのは正規軍がほぼ壊滅していたからですし、アムロに至ってはたまたまそこにいただけの素人の少年です。
彼らが初期の戦闘で戦死しなかったのは、ひとえに最新鋭の機体のおかげです。
しかし、彼らは、厳しい環境の中で、生き残るために協力し、必死に戦い、強くなっていきます。
「二度もぶった。親父にもぶたれたことがないのに!」
「それが甘ったれだというんだ。殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか。」
ブライトの厳しい指導に、エースの自覚を持ったアムロは、技術的にも、精神的にも成長していきます。
一方のジオン公国のエース、シャア・アズナブルですが、「モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差ではないと言うことを教えてやる」などと言いながら、結局はど素人のアムロを倒せません。
ジオンも「ザクとは違うのだよ、ザクとは」のグフ、ドム、ピグザム、ゲルググ、ジオングと次々と新型MSを開発し、ガンダムはその優位性を失ったはずなのですが、それ以上にアムロの進化が早かったということなのでしょう。
華々しい戦果を上げてきたはずの「赤い彗星」は、次第にエースパイロットとしての輝きを失いつつも、一方ではジオンの獅子身中の虫として、ザビ家に対する復讐を実行していきます。
支配者であるザビ家も一枚岩ではありません。
同属ゆえの甘えや嫉妬で組織の箍は緩み、軍の内部にも独断専行や足の引っ張り合いが起こり、ランバ・ラルのような優秀な軍人や、アムロに対抗できたはずのニュータイプ、ララァも戦死してしまいます。。。
単純な勧善懲悪的なお子様向けアニメが主流だった70年代に、ここまで奥深い作品が突然変異的に登場したわけですが、それを、アムロ=若手を育てる手法、とか、ブライト=部下の長所を最大限に引き出す上司、とかジオン公国=組織を内側から弱くする要因、とか、無理やりにビジネスに結びつけたのがこの本です。
ビジネス書として仕事の役に立つ部分は、まあ、はっきり言ってほとんどないです。
でも、ファーストガンダムって、当時としてはなんとも新しい、画期的で偉大な作品だったのだろうということを再認識させられた一冊でした。
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