ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

24年5月に読んだ本

2024-06-04 09:10:02 | 読書
絶不調の7冊でした。( ;∀;)
GWにLA旅行行ったし、京極さんの「鵺の碑」が800ページもあったし、、、と言い訳。

そんな中、「午後のチャイムが鳴るまでは」「鵺の碑」を読んで、2023年の四大ミステリー・ランキング本のベスト10の19冊を読了しました。

◆午後のチャイムが鳴るまでは(阿津川 辰海)
阿津川さんの青春日常系短編ミステリー連作、1~4話までは連載物で最後の「過去からの挑戦」は書下ろし、うまいこと、ダメ押しの解説もかねてすべてを繋げましたね。昼休みにラーメンを食べにいくとか、ゲームを持ち込めないので消しゴムポーカーとか、今から思えばどうでもよいことに夢中になった高校時代、ま、うちの高校は校則が緩かったので、こういうことで悩むことはなかったのです。

◆鵼の碑 (京極 夏彦)
やっと読み終わったというのが正直な感想。本が分厚過ぎてベッドで寝ながら読むのに手が疲れた。
百鬼夜行シリーズは初読み、オールドファンにはたまらない作品なのだろうが、登場人物や過去の事件の経緯も知らないので、なかなか入り込みづらかった。いろいろな話が錯綜するも、終わってみれば「なーんだ」みたいな感じ。


◆存在のすべてを(塩田 武士)
16年に山田風太郎賞を取った「罪の声」を彷彿とさせる、30年前の誘拐事件をあきらめきれずに追う新聞記者のお話。身代金受渡時に犯人逮捕に失敗、3年後に子供は祖父母の元に戻ってくるが、被害者家族は口を閉ざし犯人逮捕に至らずに事件は時効を迎える。不可解な事件の鍵は圧倒的な写実画。明かされた真実に思わず胸が熱くなりました。

◆スピノザの診察室(夏川 草介)
家庭の事情で大学の医局を離れ、市井の病院で人の命と向き合うマチ先生は、「神様のカルテ」の栗原一止のような、夏川さんらしい主人公。淡々とした一人の医師の生きざまに、ほんわかした気分にさせていただきました。
私も昨年95歳の父を自宅で看取りました。当人は胃ろうどころか点滴すらも望んでいないことが多いのではないでしょうか。延命治療、終末医療の在り方、考えさせられます。

◆禍(小田 雅久仁)
著者の作品は「残月記」に次いで2冊目なのですが、正直、グロいだけで私の読解力ではどこがおもしろいのかさっぱりわかりませんでした。きっとはまる人ははまるんでしょうね。これ、今年の山本周五郎賞のノミネート作品なんですよね。まさか受賞はないよなと思ったら、案の定でした。

◆アマテラスの暗号(上)(下) (伊勢谷 武、宝島社文庫)
数年前に単行本で読んですごく面白かったので文庫本を購入したのですが、こんな話だったっけ。
日ユ同祖論をベースにしたミステリー、始皇帝の子孫で百済貴族と言われる秦氏が実はユダヤ系だったというのはありうるかもですが所詮彼らはテクノクラート、ユダヤが日本の文化面に影響したというならわかりますが、天皇家までが同祖ということになると、まだまだ人類学的、考古学的な物証に乏しいように思います。

中国の諜報員とかモサドとか、サスペンスミステリーとしてはすごく面白い。同祖論についてはもう少し勉強したい。
余談ですが、著者の伊勢谷さんとは、FBでお友達になりました。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ロサンゼルスに行ってきまし... | トップ | 女子バレー、オリンピック出... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事